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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら13泊目

1 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/04/29(火) 23:42:43 ID:m1wsBb0V0
このスレは「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」ということを想像して書き込むスレです。
「DQシリーズいずれかの短編/長編」「いずれのDQシリーズでもない短編/長編オリジナル」何でもどうぞ。

・基本ですが「荒らしはスルー」です。
・スレの性質上、スレ進行が滞る事もありますがまったりと待ちましょう。
・荒れそうな話題や続けたい雑談はスレ容量節約のため「避難所」を利用して下さい。
・レス数が1000になる前に500KB制限で落ちやすいので、スレが470KBを超えたら次スレを立てて下さい。
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい。
・物語の続きをアップする場合はアンカー(「>>(半角)+ 最後に投稿したレス番号(半角数字)」)をつけると読み易くなります。

もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら12泊目
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/ff/1198792331/

PC版まとめ「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」保管庫@2ch
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html

携帯版まとめ「DQ宿スレ@Mobile」
ttp://dq.first-create.com/dqinn/

避難所「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(作品批評、雑談、連絡事項など)
ttp://jbbs.livedoor.jp/game/40919/

ファイルアップローダー
ttp://www.uploader.jp/home/ifdqstory/

お絵かき掲示板
ttp://atpaint.jp/ifdqstory/

585 :武術大会4 ◆fzAHzgUpjU :2009/01/11(日) 01:56:08 ID:KE3rVZ1b0
 コロシアムの救護室で目を覚ました私は、まだずきずきする体を起こしてあたりを見回した。
 「デ、デスピサロは?」
 隣のベッドで横になっていた武道家さんにいきなり尋ねると、「棄権したんだ」と教えてくれた。
私がアリーナちゃんにやられて気を失っている間に、決勝戦が行われたらしい。相手はやっぱり、あの悪評高い
デスピサロって人で、アリーナちゃんも相当緊張していたって話だった。だけど、待てども待てどもデスピサロは
決勝戦の場に現れず、痺れを切らした王様が控え室を兵士に調べさせたら、なんとまあそこはもぬけの殻だったそうだ。
 「じゃ、じゃあ、優勝は」
「サントハイムのアリーナ姫だよ。なあ、アンタはサントハイムつきのギタリストらしいけど、
ありゃホントにお姫様か?男の俺よりも強烈な拳打を打ち出しやがる。並の剣士だって彼女にゃ勝てねぇよ」
 ああ、思い出した。この人「ミスター・ハン」って人だ、一回目の予選で、アリーナちゃんにやられちゃってた。
 「よっ……こいしょ」
 ホイミを唱えて体のずきずきを消して、ベッドから起き上がる。やっぱり優勝はアリーナちゃんだったんだ。
それにしても、デスピサロが棄権してくれてよかった。あの子にはまだ、「世界を見て回る」っていう夢が残ってる。
ギターがどうのって、そんなことこの際どうでもいいや。早くあの子の顔が見たい。
 「メイさぁん!」
 美しすぎる放物線を描き、アリーナちゃんが飛び込んできた。ベッドに腰掛けていたのにぼすんと押し倒されて、
脚が天井向いて体がL字になる。……一応けが人なんですけど、私。
 「あっはは……。アリーナちゃん、優勝おめでとう」
「へ?なんで知ってるの?」
「そこの人から聞いた。……でも良かった。デスピサロが棄権したんだってね」
「いくじなしのデスピサロなんて、わたしにかかれば秒殺よ!それであの、メイさん。これ、優勝商品。はい」
 柔らかい木綿の布にくるまれた、何か大きなものを差し出された。な、なんですかコレは。……ん?
こ、の、輪、郭は、ま、まさか……。
 「……うっそ!?えっ、いや、何これ何これ、うわあああホントに!?あっ、ありがとう!」
 布を取り去ってそこに現れたのは、上品な木目の茶色が存在感を強く引き立たせる一本のアコースティックギター
だった。この世界でも普及している楽器製造の技術がふんだんに使われているみたい。喜びに興奮して、ギターの
細部の特徴を若い娘みたいに口に出した。
 「すっごい、うわ、ソリッドボディになってる!しかもネックはデタッチャブルワンピースメイプルネック!?
信じられない……この世界にもこんな技術があって、しかもそんなギターが私の手にあるー!」
 遅れて、王様の従者さんから黒い革で造られたハードケースが届いた。幸せの絶頂でふわふわ足のつかない地面を
歩きながらみんなでお城を出た。
 その直後、嬉々とした気分をぶち壊すようなとんでもない光景が目に飛び込んできた。

586 :サントハイムへ ◆fzAHzgUpjU :2009/01/11(日) 01:57:58 ID:KE3rVZ1b0
(※>>585のタイトルは「武術大会3」でした。すみません)

 「ひ、姫様……姫様……!ああ、ようやくお会いできた……。大変、です。サントハイムのお城が……っぐ、ふ」
 傷一つ無いサントハイム王家の紋章がついた鎧が、がしゃんと崩れ落ちた。鎧の中には今この瞬間まで、人がいた。
なのに、突然おびただしい量の血と最後の呼吸を吐きながら、サントハイム兵士さんは白い煙になって消えるように
いなくなった。
 「フレディ!お、おい、フレディ!」空っぽの鎧にすがりつくようにクリフトくんが地面にはいつくばった。
 「ああ……なんということだ……!ひ、姫様!」
 たぶん、今ここで事切れた兵士さんはクリフトくんの知り合いだったんだろう。この街にはこんなにたくさんの
人がいるのに、誰一人として空っぽになった鎧にもクリフトくんの嘆きにも気づいていない。幸か、それとも不幸か。
 「いったい我がサントハイムに何が起こったと言うんじゃ?……姫様、ここは一度サントハイムに戻りましょう!」
「……っええ!急ぐわよ!旅の扉まで走りましょう!」
 空っぽの鎧を持ち上げてみる。鉄製の重く頑丈なもののはずなのに、片手ひとつで軽々と持ててしまった。
密度が薄くなったように軽い鉄の鎧は、私の手からちぎれ落ちて、鉄くずとなって風に吹かれ飛んでいく。
尋常じゃない、大変なことが、サントハイムのお城で起こっている。それぐらいしかわからないけれど、
ただ風邪を引いただけの見ず知らずの女に貴重なさえずりの蜜を分けてくれた王様や、倒れた私を甲斐甲斐しく世話して
くれた大臣やメイドさんたちの国が危機に瀕している。みんなの後を追って私が走る理由なんて、それだけあればもう
十分だった。背中に背負い込んだギターが揺れる。
 息切れは以前と比べて大分らくになった。少しずつだけど禁煙の効果が出てきてるみたい。
 旅の扉でアリーナちゃんや私たちの無事を祈ってくれた見張りの兵士さんはいなかった。彼も消されてしまったんだ。
……いったい誰がそんなことを? そこらじゅうをちらほらと舞っている「闇の帝王」の話は、噂じゃなくて真実だった
とでも言うの?
 「お父様……お父様!」
 アリーナちゃんが真っ先に旅の扉へ飛び込んだ。クリフトくんがそれに続き、ブライ様も老体に鞭打つように、
ゆっくりではあったけど彼なりの速さで時計回りの渦に入った。私もそれに続こうと、旅の扉へ続く短い階段をとばし、
中へ飛び込む。

587 :エンドール国領側、旅の扉 ◆fzAHzgUpjU :2009/01/11(日) 02:02:44 ID:KE3rVZ1b0
 回転の向きが変わった。途中までは確かに時計回りだったはずなのに、いつのまにか渦は反時計回りを繰り返している。
まさか、こんな大変なときに元の世界に戻そうって言うの?
 ……冗談じゃない。
 アリーナちゃんの優勝商品としてもらったギターを、まだ彼女たちに聞かせてない。
お世話になったサントハイムの人たちの安否を確認してもいない。
 やめて! 誰がこの渦を回してるのか知らないけど、邪魔しないで! サントハイムへ行かせて!
 回転が止まった。恐る恐る目を開けてみると、そこはエンドール側の旅の扉だった。もう一度渦に入りなおしてみても、
時計回りの渦は内部に私を抱いたままで、反時計回りに切り替わってしまう。
 本当に移動すらしてないの?と思って、確認のために外へ出た。
 「なに、これ……」
 ギターをもらったときと同じ台詞なのに、その意味合いはまったく違う。
 武術大会が開かれたついさっきまで、エンドール国領は春の盛りだった。淡い色の花がたくさん咲いていて、
ちょうちょが飛んでいた。だけど、ここは……。
 ぎらつく陽光がサングラス越しにも眩しかった。木々の青々とした若葉は、夏空に向かって精一杯伸びている。
遠くからも近くからもセミの鳴き声が耳を劈くように充満していた。じっとりと水気を含んだ暑い空気が、
ぬるくてのろまな風に吹かれて革ジャンの中へもぐりこむ。
 どこをどう見ても夏だった。肌は暑いのを感じ取っているのに、不快感がまったくないのが怖かった。
汗ひとつかいていない。そういえば、あのときはまったく気にしていなかったけれど、ライアンさんとイムルで
出会ったのは、確か秋口だったはずなのに、アリーナちゃんたちとフレノールで出会ったときは、さっきみたいな
うららかな春だった。
 時を越えて、魔力めいた渦に移動させられている―――。
 真夏の気温だというのに暑苦しいとも感じず革ジャンを着ているのもばかばかしかった。
彼女たちを追えないなら、この世界で行く当てなんかどこにあるって言うんだろう。背中のギターの重みだって、
ただ単に虚しいだけなのに。
 久々に覚えた苛立ちに唇を噛み締めながら、私は革ジャンを脱いだ。
攻撃的な太陽光線は、サングラスの黒いレンズ越しに私の目を突き刺している。それが痛くて、涙が出た。


 第二章 完
 


Lv.12 メイ
HP:51/51 MP:53/53
E ホーリーランス
E 鉄の盾
E 革の服(革ジャン)
E −
E サングラス・黄金の腕輪

戦闘呪文:ホイミ・スカラ・メラ・ヒャド
戦闘特技:なぎ払い・連続魔法(黄金の腕輪の効果)
所持金:171G

※ソリッドボディとかデタッチャブル〜は本編とは関係ないので気にしないで下さい。
 興奮のあまり小難しい単語を喋ってるだけですw

588 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/11(日) 21:55:02 ID:meuPJ9D50
>>574-579
>>580-587
乙です。

480Kbを超えたので次スレ立ててきます。

589 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/11(日) 21:56:42 ID:meuPJ9D50
立てました。

もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら14泊目
ttp://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/ff/1231678560/l50

590 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/12(月) 08:50:22 ID:xXO0Jb0w0
>589
乙です!

591 :喪失 ◆GlJDOSjJ1Y :2009/01/12(月) 18:52:09 ID:TRZaC1kXO
>>539の続き

「おいおいおい!なんなんだあの化け物は!!」

カンダタは目の前の光景に驚愕していた。
遭遇した暴れ猿やキャットフライなどのモンスターの群。その群れが一瞬にして花火の様に飛び散っていた。
バキッ!ガスッ!ボキッ!ドガッ!ガンッ!
見えるのは敵が吹き飛ぶ姿のみ。
十匹以上のモンスターが一瞬の内に葬らさられた所で、ようやく木刀を背にしまうサキの姿を見つけることが出来た。

「あの女、あんなに強かったのか!?」
「カンダタ、やっぱりお前でも驚いたか。」
「驚くっつーかよぉ!動きが早過ぎて目がついていかねえ!!」

より強いモンスターが生息していると言うロマリアから東の地を目指していた俺達。
10匹以上にもなるモンスターの群れを見つけるやいなや、サキは一目散に切り掛かりあっという間に蹴散らしたのだった。
その姿をカンダタは俺と同じようにただ唖然として見ているだけだった。

「モンスター以上にバケモンじゃねえか!!あの女!!俺様の子分共が簡単にやられるわけだぜ!」

カンダタの子分達はアジトに残してきた。
カンダタが仲間に加わり、子分達もついてくるつもりだったのをサキは「いらない」と一喝していた。

「おいおいこんなんじゃ俺なんか仲間にして意味あんのかよ!聞いてねーぞあの強さは!」
「あぁ…それ俺も思った。だけどな、アイツには弱点がある。」
「あぁ!?弱点だぁ!?あんなバケモンのどこに弱点があるってんだ…。」

サキはモンスターをひとしきり倒し終え、俺達の所へと戻ってくると満足したのかあくびを上げた。

「ふぁぁ……んん…。ソラ。眠くなった…。」
「もうかよ。ペース考えられないのか?」
「そんなこと知らん…。あと頼む…。」
それだけ言うとサキはその場に倒れ込んだ。
「ったく…。ほら、な?」
「なにが?」
「コイツは力を使い果たすと眠ってしまうんだ。所構わずな。おかげで俺は死にかけた。」
「な、なんだそりゃ…。」

アッサラームの町まではまだ距離がある。
仕方なく俺は眠りこむサキを背負い、俺とカンダタで出くわすモンスターと戦いながら町へと向かった。

592 :喪失 ◆GlJDOSjJ1Y :2009/01/12(月) 18:56:59 ID:TRZaC1kXO
アッサラームの街に着いた。
この街の南にはすぐ砂漠が広がっていて、砂漠の国イシスへと向かう者の立ち寄り場として名が知れている。
サキを背負いながら俺とカンダタもこの街へと立ち寄っていくにした。

「おい。着いたぜサキ。って言ってもなかなか起きないんだよな…。」
「とんだ眠り姫じゃねーかよ。モンスターが襲ってこようがぐっすり眠りやがって。コイツ殴っていいか?」
「よしておけよ。バレたら死ぬぞ多分。」
「けっ。いつか俺様の実力でぶっ倒してやるぜ。」
「ん…んん………。」
そんな眠りについているサキから微かな声が聞こえた。
「起きたのかサキ?」
「ん…。もう夜……。ソラ。」
「なんだ?」
「面倒だからこのまま宿屋まで頼む……zzz……。」
「お、おい寝るなよ!お前背負ってんの疲れるんだよおい!……ったく眠りやがった。なぁカンダタ交代してくれ。」
「けっ。そんなガキの面倒なんざゴメンだね。もっと胸のある魅力的な女だったらおぶってやってもいいがな。」
「ちぇっ。仲間が増えればコイツのおもりもしなくていいと思ったんだけどな…。」

仕方なく宿屋を探す。
しかし割と広い街。知らない間に俺達は路地裏へと迷い込んでいた。

「あ〜ら素敵なお兄さん!ねえぱふぱふしましょっ。いいでしょ?」
そう言いながら一人のあられもない格好をした女が話しかけてきた。それを見たカンダタが興奮している。
「おお!ソラ!分かるだろ?俺はこういうナイスバディな女がいいんだ!!はぁはぁ!喜んで行くぜねぇちゃんよ!」
「ちょ!ちょっとあなたじゃないわよ!あなたみたいな変態に声かける訳無いでしょ?」
「な、なにぃ!?」
上半身裸でパンツ1枚のカンダタは、変態ではないと否定するもののまるで説得力が無かった。
「お、俺?」
「そう!お兄さんぱふぱふしましょっ。いいでしょ?」

…………………ごくりっ。

「お、おいカンダタ。サキ頼む。後でなんかおごってやるから。」
「嬉しい!じゃああたしについて来て!」
「あっ!おいテメエ!!卑怯だぞテメエばっか!」

593 :喪失 ◆GlJDOSjJ1Y :2009/01/12(月) 19:08:23 ID:TRZaC1kXO
その女はサキには備わっていない、たわわなものを俺の腕にぐいぐいと押し付けて、路地裏のさらに裏へと連れて行こうとした。

「………ん……、ソラ…?…どこへ行くんだソラ?…その女は誰だ?」
眠りが浅かったのかサキは再び目を覚ました。
……ちっ、起きてしまったのか。肝心な所では起きないくせになんで今目覚めるんだまったく。
「あの野郎、女とぱふぱふするんだってよ。ヘッヘッヘ。」
「ばっ!カンダタ!何言って!」
薄ら笑っているカンダタ。わざとバラシやがったに違いない。くそっ、軽蔑されるのか俺。ほんのちょっとした過ちで…。
恐る恐るサキの方を見る。
相変わらず表情は読み取ることがが出来ない。

「………ぱふ、ぱふ…?ぱふぱふってなんだ?」

……助かった。サキはぱふぱふを知らない。
纏わり付いている女を振りほどいて何事もなかったのようにごまかして事を済ませよう。
「気にするな…。さあ宿に…」
「あぁ?ぱふぱふも知らねぇのかこのガキは?…あぁそうか、お前無いもんなぁ。」
「…無い?私の何が無いんだ?」
「カッ!カンダタお前!!気にするなサキ!なんでも無い!なんでもな…っ!」
「黙れソラ。」
突如俺の顔面に突き付けられる木刀。切っ先が俺の鼻先に数ミリの所で止まっていた。
「自分に無い」ということに苛立ちを感じているのか、今のサキは戦闘モードのサキになっていた。

(なんでこんなことに…!!)

なす術が無い俺。サキはカンダタから真意を聞くだろう。そして俺は軽蔑される。
いや、それだけじゃなく俺は仲間から外されるかもしれない。いやいや、数秒後には俺はこの世にいないかもしれない。
どっちにしろ俺は選択肢を間違えたのか。こんなのでバッドエンドか…。

バキッ!!!

鈍い音が鳴り響いた。木刀で骨を打ち折る音。サキがモンスターをぶっ倒すときによく聞こえる音。
しかし俺は無事だった。
サキはなぜかカンダタをぶっ叩いていたのだった。

「わ、わたしはぺったんこなんかじゃない!!!ぺったんこなんかじゃないんだから!!!」
既に倒れて泡を吹いているカンダタに対して、サキは別人に変わってしまったかのように叫んでいた。
「お…おいサキ…。」
俺の声に反応し、今度は俺を睨むサキ。
「私はぺったんこなんかじゃないぞ!!」
「わ、わかったから落ち着けよ、な?」
「……ソラ。ひょっとしてソラも私がぺったんこだと思ってるのか?」
俺はぶんぶんっと首を横に振った。縦に振ることは間違いなく選択肢を間違えるということ。
「…ふん、私はまだ16歳なんだ…。これからおっきく…な……zzz……。」
言い終えぬままにその場に倒れるサキ。
「おいまさか眠った…のか?…ったく、なんで急に眠れるんだお前は……。」

ともかく助かった俺はサキを背負い、カンダタを引きずって宿屋を探すことにした。

(やっぱ胸無いなコイツ…)

594 :魔子 ◆GlJDOSjJ1Y :2009/01/12(月) 19:14:44 ID:TRZaC1kXO
>>548の続き

旅に出たアリアハン生まれの超弩級の魔女っ娘。マコ。

今日も彼女はアリアハン城近くの平原でスライムを見つけるなり大はしゃぎ。
たった1匹に関わらずメラゾーマを3発も放ち、跡形も無く消し去るとまたしても跳びはね喜んでいた。
そこへおおがらすが彼女を発見。遥か上空の死角から鋭いくちばしで急襲をしかけてきたのだ。
普通の人間であれば頭が割れてしまうくらいの勢いがついている。
しかし彼女の頭にくちばしが触れる寸前。
ぶしゅ〜!!!
まるでマグマの中に飛び込むかの様におおがらすは蒸発。
なんと彼女は魔法の不思議な力によって体全体をガードしているのだ。

まさに完全無欠!無敵!すうぱあようじょ!ぱんつ!

「もう〜!ばりあ張ったら魔力無くなっちゃったじゃない!!カラスさんのばかぁ!」

今日も先へと進めずにアリアハンのお家へと帰るマコなのであった。

595 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/12(月) 22:04:42 ID:oJHu/lMoO


596 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/13(火) 01:48:14 ID:VOzRYPRG0
>>594
ダブルで乙乙
まだあと11KB逝けるぜ


597 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/15(木) 01:11:20 ID:eyiT6iyk0
ひとまず保守だ

598 :1/5:2009/01/15(木) 01:57:33 ID:CTI4cp3N0
1主「あのさ。」
3主「何?」
1主「なにかおかしくないか。」
3主「そんなことないだろ。」
1主「だったらいいんだ。」
3主「ああ。」
1主「……あのさ。」
3主「何?」
1主「やっぱりおかしくないかな。」
3主「どこが?」
1主「どこかが。」
3主「どこかがじゃ分からないだろ。」
1主「そうだけど、何か違和感があるんだ。」
3主「お前霊感強い方だっけ?」
1主「そんなことないと思うけど。」
3主「やだー、ここ何かいるーとか言っちゃう?」
1主「言わないよ。あ、でもさ。」
3主「何。」
1主「ゴーストってモンスターは普通に見えていたな。」
3主「ああ。じゃあ霊感あるんじゃないか?」
1主「そうなのかな。」
3主「きっとそうなんだろ。」
1主「じゃあ、ここに何かいるのか。」
3主「何で?」
1主「だから違和感があるんだって。」
3主「ああ、そう言う話だったな。」

599 :2/5:2009/01/15(木) 01:58:49 ID:CTI4cp3N0
2主「ご先祖様も何か変だと思うのか?」
3主「お前も何か感じるのか?」
2主「何かいつもと違う気がするぞ。」
8主「そんなことないですよ。」
2主「そんなことないか。」
1主「変な横槍を入れるなよ。」
8主「何がいつもと違うと思うんですか?」
2主「いつもと景色が違う気がするんだ。」
8主「それは2主さんの経験値が増えたからですよ。」
2主「そうなのか。」
8主「そうですよ。経験を積めば同じものを見ても違って見えるものです。」
2主「俺はレベルが上がったんだな。」
8主「きっとそうですね。」
2主「ロンダルキア攻略ももうすぐできるかな。」
8主「きっとできますよ。」

3主「お前も経験を積んだってことで済ませていい?」
1主「できればもう少し真剣に聞いてもらいたい。」
4主「おい、何か変だよな。」
1主「4主も異変に気づいたか。」
6主「そうか?」
4主「絶対何か変だって。」
6主「3の倍数の主人公と、3人でロンダルキアを目指す主人公と、
   3人の候補から嫁を選ぶ主人公と、3つの国を作った主人公と、
   海でサンマを捕る主人公と、山でサン菜を採る主人公と、
   錬金釜でサンザンな目にあう主人公だけがアホになるいつもの宿舎じゃないか。」
4主「全員アホかよ。」
6主「おかしなことなんてないさ。そんなこと言う4主がおかしいのさ。」
4主「いや、絶対おかしいって。」
6主「おかしかったら笑えばいいさ。ウヒヒ、グヘヘ、うひょひょひょー!」
4主「少なくともお前はいつもと同じようにおかしいな。」
3主「さすがにいつもより変だとは思うが今は放置しておこう。」
7主「放置プレー?」
1主「違います。」

5主「なにか根本的なことが間違っている気がするんだけど……」
6主「根本的と言うと、まさかこの中に主人公じゃない人物が紛れ混んでていると?」
5主「いや、そう言うことじゃないと思うんだ。」
7主「犯人はこの中にいる!」
1主「偽物が紛れているかもしれなら一人ずつ尋問をして確かめてみよう。」

600 :3/5:2009/01/15(木) 01:59:50 ID:CTI4cp3N0
3主「じゃあ、まずは1主への質問。お前が愛用する乗り物と言えば何?」
1主「いきなりひっかけかよ。俺は乗り物なんて使わない。」
3主「でも、なにか乗ってるんじゃないのかなあ。」
1主「……強いて言えば、玉の輿に乗っている。あ、逆玉って言うのか。」
3主「こいつは調子に乗ってる。まあ、本物っぽいな。」
1主「じゃあ次は2主への質問。ムーンが呪いによって変えられていた動物は?」
2主「犬だぞ。ラーの鏡を使って元の姿に戻ったんだ。」
1主「正解だ。」
6主「もう少し難しい問題じゃないと判断できないと思うぞ。」
8主「それじゃもう一問。2500Gの剣を25%引きで買ったときの値段はいくらでしょう?」
2主「むむむ。ちょっと待ってくれ。2500Gの10%が250Gだから……」
3主「考え込んでしまった。本物っぽいな。」
1主「じゃあ次はご先祖への問題。ラーミア復活のためのオーブの色全部言ってくれ。」
3主「レッド、パープル、ブルー、イエロー、グリーン、シルバー」
4主「正解みたいだな。」
3主「そんな俺は今むしょく。って、誰がニートやねん!」
1主「まあ、本物と見て間違いないだろ。問題は残っているが。」
5主「次4主。英雄リバスト伝説のある温泉町と言えば……」
4主「アネイル。」
5主「アネイルですが、女性だけの城と言えば……」
4主「ガーデンブルグ。」
5主「ガーデンブルグですが、歌と踊りの町と言えば……」
4主「モンバーバラ。」
5主「モンバーバラですが……」
3主「もういいだろ。たぶん本物だ。5主の方は。」
7主「ちなみに4主さん、好きな武器は?」
4主「ドラゴンキラー。」
7主「本物だよね。」

601 :4/5:2009/01/15(木) 02:00:52 ID:CTI4cp3N0
6主「念のため5主への質問。お前のラスボスは誰?」
5主「ゲマ。じゃなくってミルドラース。」
6主「そんなことを覚えているなんて不自然じゃないか?」
4主「別に不自然じゃないだろ。」
5主「地味ルドラースって呼ばれてもラスボスはラスボスだからね。」
7主「6主さんへの質問。テリーさんの職業は?」
6主「ミレーユの弟からドランゴ引換券を経て酒場警備員へ。」
7主「じゃあ、6主さんの職業は?」
6主「ターニアのお兄ちゃんからレイドック王子を経てみんなのお兄ちゃんへ。」
7主「まあ、本物かなあ。」
8主「じゃあ7主さん。世界一高い塔で仲間になったのは誰でしょう?」
7主「メルビンだよ。」
8主「それでは、神の祭壇で別れることになる仲間は?」
7主「そんな仲間いたかな。」
4主「なに、偽物は7主だったのか?」
7主「勝手に出て行く金髪王子野郎なんて仲間とは言えないもんなあ。ふふふ……」
6主「本物じゃないかな。」
4主「8主の地雷踏みっぷりも本物っぽいな。」
3主「まあ、8主にも質問しておこう。キングアックスを錬金で作る時のレシピは?」
8主「金のオノとスライムのかんむりです。」
3主「正解だな。」
8主「昔話でも、正直者は新しい斧を手に入れることができるんですよね。」
4主「キングアックスを錬金して手に入れる者。人はそれを馬鹿正直と言う。」
8主「あれがきっかけだったのかも知れません。僕が腹黒と呼ばれるようになったのは。」

602 :5/5:2009/01/15(木) 02:01:53 ID:CTI4cp3N0
2主「偽物の主人公はいなかったぞ。」
5主「ここには主人公しかいなかったってことだね。」
4主「すまん! 主人公じゃないシンシアがいた。」
7主「あ……」
1主「ご先祖。」
3主「何?」
1主「俺やっぱり霊感ないわ。」
3主「みなまで言うな。」

5主「それで、結局この違和感の理由はなんだったんだろう。」
6主「いつもの歴代主人公が雑談するスレと違うから不自然に感じているだけだ。」
7主「普通にぶっちゃけちゃうんだ。」
1主「言っちゃいけない気がして遠慮してたんだけどな。」
8主「結局これはなんだったんでしょうか。」
6主「もし目が覚めたらもし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったらスレだったら
   と言うネタだったんだよ!」
7主「分かりにく!」

603 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/15(木) 09:47:45 ID:o0o+9KQb0
梅乙
ここでこいつらの会話を見られるとはwww

604 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/15(木) 18:44:34 ID:3zHA/Tt30
・・・主ってなに?
ドラクエの各ナンバリングの主人公の略でいいの?

605 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/15(木) 18:59:30 ID:PPfmuHrbO
スレ違いだからやめてくれ
向こうにも迷惑かかる可能性あるし

606 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/15(木) 21:46:51 ID:7qP4QYOf0
埋め立てなんだから良いんじゃね?って思うけどなあ。
この話題を新スレや別のスレに持ち込むのは言語道断だけど、まあ色んな考え方があるやね。

>>598-602
てっきり
「プレイヤーしか知らないネタをうっかりしゃべっちゃう」っていうトリックだと思って読んでたw
未クリアのシリーズもあるから正確じゃないけど、そう言うネタも面白いかなーなんて。
でもドラクエの場合はプレイヤー=主人公だから無理?

607 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/16(金) 00:15:52 ID:f8z+TPPC0
きついかもしれないけど 埋めとか関係なくスレ違いだよ
宿スレは割とのんびりした空気だから誰もそこまで怒るヤツはいないとは思うよ?
でも向こうも老舗の良スレで住人も保全に努力してるんだし
よそで勝手に設定拝借されたら面白くないんじゃないかな?
(向こうで許可できるか聞いてみて住人総意でOKだっていうならともかく)

608 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/16(金) 01:57:40 ID:mPjgRjcl0
598-602の作者です。
私の浅はかな思いつきで書いたネタでご迷惑をおかけしたことをおわびします。

主雑スレとは携帯保管庫が共通であることから姉妹スレのようだと思っていました。
ですが認識が甘かったようです。申し訳ありませんでした。

609 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/16(金) 03:08:55 ID:qnsovUim0
いや、面白かったです。超乙!

610 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/16(金) 04:08:18 ID:zKML2wAb0
ドンマイ

611 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/16(金) 04:41:37 ID:vZNyMCrNO
>>608
誤爆じゃないのかよ('A`)

612 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/16(金) 08:58:22 ID:9Yc6gkCY0
ネタにマジレスry

613 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/17(土) 10:32:30 ID:gL1pAlzZ0
これは悪い夢なのよ。

目が覚めたら見知らぬ場所にいたわ。木賃宿とでもいうのかしら、粗末な宿泊施設。
ぜんぜん知らない世界に迷い込んだんじゃないかしら。馬鹿げた話だけどさ。
どんな世界でも食べるためには働かなきゃならないでしょ。
しばらくは酒場でホステスの真似ごとをしてしのいでいたわ。

そんなある日、お城で女の人を集めているって話が耳に入ってきたの。
酒場での待遇よりよさそうだったからすぐに飛びついたわ。
それが何を目的にしたものかなんて気にもしなかった。

しばらくはお城で遊んでいればよかった。飲めや歌えやでそれは楽しかったわ。
でも、そのうち集められた女の人が少しずついなくなっていることに気がついた。
そして、私も宴の席から連れ出される時が来たわ。

それはどこかの実験室みたいだった。進化の秘宝の実験施設だとか。
実験は最終段階だった。私はその実験のモルモットにされるらしい。
人間と違う何かが実験を行っていた。私はこいつらの仲間にさせられるんだ。
薄れいく意識の中、「実験は成功だ!」って声だけが頭の中に響いていた。

気がつくとそこは私の部屋だった。元の世界に戻れたらしい。
あれは悪い夢に違いない。長い長い夢。恐ろしい夢。

だけど、悪夢は終わってなかった。私はまだ夢を見ている。
これは悪い夢なのよ。
そうじゃなきゃ説明できないじゃない。

鏡に映る化け物がいったい誰なのか。

614 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/17(土) 20:23:54 ID:kGeKFPRt0
>>613
怖えーーーーーーー!!!1!!!
埋め短編にしとくにゃもったいねえな

次スレ
もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら14泊目
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/ff/1231678560/

615 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/18(日) 15:17:34 ID:1LJ0nluT0
>鏡に映る化け物がいったい誰なのか。

ただの素顔だったりして・・・

616 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/19(月) 14:17:08 ID:NDm1cfJtO
┃ ∧
┃ω・)
┃O)



617 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/20(火) 00:57:59 ID:LFlgNQZV0
>>613
キングレオ城か…

618 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/01/22(木) 14:31:01 ID:57a7xOinO
┃ ∧
┃ω・)
┃O)



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