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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら11泊目
1 :
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/12(金) 00:35:18 ID:5ytk/+MG0
このスレは「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」ということを想像して書き込むスレです。
「DQシリーズいずれかの短編/長編」「いずれのDQシリーズでもない短編/長編オリジナル」何でもどうぞ。
・基本ですが「荒らしはスルー」です。
・スレの性質上、スレ進行が滞る事もありますがまったりと待ちましょう。
・荒れそうな話題や続けたい雑談はスレ容量節約のため「避難所」を利用して下さい。
・レス数が1000になる前に500KB制限で落ちやすいので、スレが470KBを超えたら次スレを立てて下さい。
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい。
・物語の続きをアップする場合はアンカー(「>>(半角)+ 最後に投稿したレス番号(半角数字)」)をつけると読み易くなります。
前スレ「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら九泊目」
ttp://game13.2ch.net/test/read.cgi/ff/1185925655/
PC版まとめ「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」保管庫@2ch
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html
携帯版まとめ「DQ宿スレ@Mobile」
ttp://dq.first-create.com/dqinn/
避難所「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(作品批評、雑談、連絡事項など)
ttp://coronatus.sakura.ne.jp/DQyadoya/bbs.cgi
ファイルアップローダー
ttp://www.uploader.jp/home/ifdqstory/
お絵かき掲示板
ttp://atpaint.jp/ifdqstory/
125 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/25(木) 12:01:12 ID:YvU0JoYd0
そういえばアリアハンの王様、やたらとアルスの家をひいきしてて、
そのせいでご近所から嫌がらせされてたって過去にあった。
サヤさん目当てか王様ww
126 :
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:35:05 ID:2FnjT+LA0
第八話前半投下です。
いつも湿っぽい表現が多い文章を書いてますが、今回は特に顕著です。
では、どうぞ。
LOAD DATA 第七話
>>88-101
127 :
入り旅人に出女【1】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:36:14 ID:2FnjT+LA0
その町のメインストリートである大通りを歩く人々の顔は暗い。
通りに沿って並ぶ家々の窓は全て壊され、人同士の争いの醜い傷跡を残す。
路地裏では、複数の衛兵が一人の男をを取り囲み、私刑の真っ最中。
それでも、道行く人々の誰もが、我関せず…
荒廃したスラム街。かつては北方の都と呼ばれたラインハット城下町の今の姿。
城下町に入ってから、ヘンリーはずっと険しい顔のまま歩き続けている。
その表情から読み取れるのは、国民を苦しめる王家への怒り…
愛する国が荒廃しきっている現実の悲しみ…
不可抗力とは言え、国を守れなかった自分への悔しさ…
それでも、メインストリートの奥にそびえる城を捕える眼光は力強い。
サトチー・ヘンリー・ブラウン・俺の四人は、逸るヘンリーを抑え、
城に程近い場所にある寂れた宿で部屋をとる事にした。
勿論、サトチーや俺にとっても、急いで城へ向かいたいのは同じだが、
夜営続きで一行の疲労は頂点に達しており、この状態で厳戒態勢の城へ
向かうのは危険だというサトチーの判断だ。
日中は出歩きたがらないスミスは、馬車番として町の外れで待機している。
寂れた宿の埃だらけの窓から見える、スラム街と化した城下町とは不釣合いな城。
ヘンリーの生家でもある城の城門は固く閉ざされ、一切の来訪者を拒むように
物々しい雰囲気を漂わせている。
「確かに、城の内情が把握しきれていない現状では、正面からの突入は危険過ぎる。
城の外堀から城内へ通じる、王族専用の地下通路を使って浸入しようと思う。」
夜の話し合いで、ヘンリーが出した提案を採り、俺達は明朝ラインハット城内へ
地下から浸入する事が決定した。
「それじゃあ、今夜は良く休んで明日に備えよう。明日の隊列と作戦は…」
窓から見える夜のラインハット城は、昼間と同じく不気味な沈黙を保ったまま、
ちっぽけな俺達を見下ろして威圧しているかのように建ちそびえていた。
128 :
入り旅人に出女【2】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:37:19 ID:2FnjT+LA0
◇ ◇
…眠れない…
今夜に限った事じゃないけどさ。
何度も窓の外の月に目をやって、何度も無為な時間が過ぎた事を実感する。
森の中でのスミスとの会話が離れない…
―世界の流れを狂わせるバグ―
気持ちを落ち着かせようと、枕元の水差しを手に取る…が、水差しは空っぽ。
「…井戸はすぐ近くだったよな。」
宿帳をチェックしている女将さんに声を掛け、宿のすぐ傍にある井戸へ向かう。
井戸から掬った水は冷たく、渇いた俺の喉に染み渡り、血が上った頭を休息に冷やす。
色々と不便な世界だけど、こっちの世界の水はミネラルウォーターよりも純粋で旨い。
…今の俺がどうこう出来る問題じゃないのはわかってるけどさ…あれ?
「あれ?イサミ…そっか、お前も眠れないのか。」
カップを片手に宿から出てきたのはヘンリー。彼もまた眠れずにいたのだろう。
「水か?ほら。」
「ん。ありがとな。」
水差しから注がれた冷たい水を飲み干し、ふぅ…と、一息。
そして…暫しの無言。
「王家は…デールはどうなっちまってるんだろうな…」
月に照らされた城の方の目を向け、ヘンリーが口を開く。
デール…確かヘンリーの異母弟で、今のラインハットの国王だったな。
ラインハットが狂っている現状では、国王のデールに何かあったと見るのが当然だ。
129 :
入り旅人に出女【3】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:39:19 ID:2FnjT+LA0
「もし、この国がこうなっちまった原因がデールの弱さによるものだったら、
俺は王家に戻って、デールを支えて国を建て直す。だが、もし…」
城の方に向けていたグリーンの瞳を地に落とし、深く呼吸をする。
「もし、元凶がデール本人であるのなら…俺がこの手でデールを斬る。」
王家の人間としてではなく、兄としての決意。
そうでないで欲しい…いや、そうでないに決まってる。
悲し過ぎる決意と、小さな希望。
「…全部、明日になればハッキリするんだよな…」
そう言うのが精一杯。何の答えにもなっていない曖昧な返事。
俺達が願う希望は夜の星のように小さい。
気が利かない薄雲は、夜空に広がって小さな星すらも覆い隠す。
薄雲に消え入りそうになりながら、儚く浮かぶ月はそれでもなお公平に、
荒れた町と、狂った城でもがく俺達を照らしている。
そろそろ戻ろうか…そう言い掛けた俺達の耳に入る轟音。
ドン! ドン!と立て続けに数発、夜を引き裂くような轟音。
そして、元通りの夜の静寂。
「な…なんだ?城の中から…」
「イオよりも派手な音だな…こりゃ、本当に城の中がおかしいぞ。」
「とにかく今日は宿に戻ろう。全部、明日になればわかる。」
怪訝な顔をするヘンリーを促し、宿に戻る。
宿に戻った俺達の表情を見て、女将さんが溜息をつきながら話す。
「ふぅ…今夜も派手にやってるわね。驚いたでしょう?」
130 :
入り旅人に出女【4】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:41:27 ID:2FnjT+LA0
薄暗く、堀に通じるからかジメジメとした地下通路。
「…で?本当にヘンリーの王家はどうなってるわけ?」
いきなり喧嘩腰だが、今日の俺は機嫌が相当悪い。
と言うのも、昨夜は結局明け方まで眠れず、やっとの事で眠りについたところで、
ブラウンのハンマーによる爽やかな痛恨の一撃で起こされた。
朝一で側頭部にハンマーの一撃を喰らって、当然悶絶。
寝た筈なのに、HP15位は減った気がする。
本来の寝起きの悪さ+ブラウンによる爽やかモーニング+今の状況
これだけの要素が揃って陽気でいられるほど俺は聖人じゃない。
「いやあ、確かに外敵対策としては素晴らしいんだろうけどね。」
「サトチーも笑い事じゃねえってば。城の地下通路にモンスターが放し飼いって、
どんなセキュリティーシステム採用してるんだよ?」
王族専用非常脱出経路に、ガメゴンやクックルーや腐った死体を放し飼いにする王家。
これじゃあ、いざ脱出って時にモンスターの餌になっちまうだろ。
まあ、機嫌の悪さが一つの原動力になってか、ここのモンスター達に苦戦はしない。
守りに入ったガメゴンですら、固い甲羅の上からの怒涛の連撃で叩きまくる。
コノヤロウナニビビッテヤガルゴルァテメエノスズシゲナメツキガキニクワネエンダヨグゲァーカミツキヤガッタコンチクショウ…
「…イサミ、相当荒れてるね…」
「まさか、あそこまで寝起きが悪いとはなあ…」
「ブラウンに『起こしておいで』って、曖昧な命令したからまずかったのかなあ…」
「あ…凄え、ガメゴンを剣で叩き潰しやがった。」
「…あれ?おかしいなあ。」
131 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/26(金) 03:45:34 ID:0Zy6ehcBO
セルフ連投回避
132 :
入り旅人に出女【5】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:57:05 ID:2FnjT+LA0
「ふぅ。相変わらず固ってえの。」
半ば八つ当たりでガメゴンを叩き潰し、一息。さすがに疲れるな。
「はーん…なるほどね、イサミはハンマーで起こせば戦力が上昇するんだな。」
ヘンリーがニヤニヤしながら恐ろしい事を言う。
「勘弁してくれよ。毎朝痛恨じゃ溜まったもんじゃ…ん?どうした?サトチー。」
普段は真っ先にねぎらいの言葉と回復魔法を掛けてくれる筈のサトチーの反応がない。
難しい顔をして、なにやら考え込んでいるような…
「サトチー?」
「ん?…ああ…お疲れ様、イサミ。怪我はないかい?」
やっぱり様子がおかしい。
「なあ、サトチー。何かあった?」
「え?…いや…そうそう、さっきガメゴンに噛み付かれたところ治療しなきゃね。」
サトチーが俺に回復魔法をかける。
その温かな光はいつもと同じだけど…
「あの…サトチー?…もう治ってるけど、いつまで続けるんだ?」
「え?…ああ、済まない。ついボーっとしちゃって。」
「おいおい、大丈夫か?サトチーも寝不足なんじゃねえの?」
ケケケと笑うヘンリーに、心配ないと返すサトチーの表情はいつもと同じ。
続いて、ブラウンの治療に入るサトチー。優しい言葉をかけながら回復魔法を唱える。
…いつもと同じ…かな?気にし過ぎか。
「はい、おしまい。ブラウンとイサミは最前線で消耗も一番激しいだろうからね。
どこか調子悪くなったらすぐ言うんだよ。」
133 :
入り旅人に出女【6】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 03:57:47 ID:2FnjT+LA0
「そう言えば、ここは城の地下牢も兼ねてるんだったな。」
治療中、周囲を警戒していたヘンリーがボソッと呟く。
冷静に周囲を見渡してみると、なるほど鉄格子がいくつも見える。
囚人は皆、生気のない恨めしそうな目で俺達を眺めている。
何となく、俺達が奴隷として放り込まれた神殿の宿舎を連想させて嫌な気分になるな。
「あれ?…まさか、あの人…」
突然、数多く並ぶ鉄格子の一つ目掛けてヘンリーが走り出す。
誰だ?知り合いか?
「誰か?わらわを助けに来てくれた者かえ?」
その初老の女性は他の囚人と違い、薄汚れてはいるが豪華なドレスを身に纏い、
言葉使いからも高貴な身分の出身である事が窺える。
「なんで…なんで太后のあんたが牢に入ってるんだ?デールはどうした?」
ヘンリーが牢の中の女性に詰め寄る。
ラインハット大后…王妃のいないこの国では、王に次ぐ身分の筈だが、
その王家の有力者が地下牢に幽閉されている。
「そなたは…まさか…ヘンリーかえ?」
「ああ、ヘンリー=ブローマ=ベルデ=ド=ラインハット、あんたの義理の息子だ。」
「おお、10年間よくぞ生きて…許してたもれ、わらわが間違っておった。」
大后の口から告げられた告白は衝撃的だった。
10年前、奴隷商にヘンリーを攫わせたのはこの大后。
王家の長男であるヘンリーを消し、自分の実の子であるデールを王位に就かせようと
裏で画策をした…とんでもねえ女だな。放置しといて良くね?…あ、ダメ?
134 :
入り旅人に出女【7】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 04:07:37 ID:2FnjT+LA0
「待てよ。あんたがここにいるって事は、誰がこの国を動かしてるんだ?
誰がこの国を腐らせてやがるんだ?」
てっきり、大后が国を動かしていると思っていたのであろうヘンリーの語気が強まる。
「他でもない…我が子にして、ラインハット国王デールじゃ。」
場の空気が凍る…
呼吸も出来ないほどの冷たい空気…
湿っぽい地下牢の空気が、乾いた物へと変わる…
「デールは、ラインハット王国を世界の頂点に君臨する国にしようと国民に重税を課し、
若い男達を兵役に就かせ、税金と兵役労働の者を使って他国侵略の準備を進めておる。
さすがにやり過ぎじゃと進言したわらわをここに幽閉したのも…」
大后の言葉を聞いたヘンリーの顔色が見る見る青白くなり、唇が震え出す。
当たって欲しくなかった最悪の予測…
「ヘンリー…まだ、僕達は全てを知ったわけじゃない。城へ行こう。」
サトチーがヘンリーの肩を叩く。
そうだ、まだ実際にデールに会っていない。
直にデールの口から真実を聞くまでは…
「わかってる…大后さん、暫く待ってな。近い内に出してやるからさ。」
「待て!待つのじゃヘンリー!まさか、そなたデールを…」
無言で踵を返すヘンリーの目は、今まで見た事のない荒々しく悲しい炎を宿し、
その手は、腰に下げた鋼の剣に掛けられていた。
135 :
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/26(金) 04:12:10 ID:2FnjT+LA0
第八話前半投下完了です。
ちょっとずつバグが出てます。
136 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/26(金) 04:16:40 ID:nvQ6wGBx0
>>135
乙です!
大后の勘違いかと思ったら、本当にデールの仕業だったのか…。
ヘンリー…(つД`)
137 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/26(金) 08:41:52 ID:bn3lGS660
乙です。
バグの影響で色々変化あるのかな?よくわかんないから先が楽しみだ。
あと、なんかそのうち天空の剣折れそうな予感。
138 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/26(金) 10:39:08 ID:nGp1eD+o0
乙です。
少しずつ動き出してきた感がたまらんです。
デールと偽大后がどうなるのか楽しみ。
139 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/26(金) 12:43:46 ID:KAb42TgF0
カメごん破壊攻撃といい、バグで、なんか異常な攻撃力になってるですね。
サトチーさんがとまどったのは、なにかイサミの様子がおかしくなってるのだろうか。
偽大后でわなくてデールさんが悪の元凶だったとわ・・・。
140 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 17:13:13 ID:L0fk9FKj0
今の避難所が携帯対応じゃないっぽいので、こっそり作ってみました。
【DQ宿屋スレ避難所 in したらば】
http://jbbs.livedoor.jp/game/40919/
あくまで今の本家避難所の補佐的にどうかな?というテスト段階です。
ご意見をお願いします。
141 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 20:22:05 ID:pp+BTL+00
>>140
補佐ってよりそちらに完全移行したほうがいいと思うので、
避難所のほうは11月中に削除しようと思います
(管理も全然できてないしOTL)
142 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:24:23 ID:/eqXYdx10
みなさまお疲れ様です。
まとめは恐ろしく遅れていますがお待ちください。
>>140
お疲れ様です。
まとめサイトへの反映はしばらくお待ちください。
>>141
これまでの運営ありがとうございました!
避難所のおかげでたくさん助けられたと思ってます。
これからもよろしくです。
では合作の投下を始めたいと思います。
143 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:25:46 ID:/eqXYdx10
FF・ドラクエ板
『もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら』
10スレ記念合同作品
〜作り合わされし世界〜
→ 冒険をする
1:しなの Lv8
→ 2:ヨウイチ Lv8
3:タロウ Lv6
144 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 22:27:10 ID:7W9evhlN0
→ 支援をする
145 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:28:19 ID:/eqXYdx10
二十六、 ドラオの変化
「ああ! スラぼう大丈夫かー!」
スライムはむくむく元の大きさに戻りましたが、その目はひどくおびえています。
「おおお、おい! 降参してるのに攻撃してくるなんてヒドイぞ!」
ナイトが恨めしそうにヨウイチを睨み、ドラオはもうろうとしていました。
「ドラオ、なんでこんなことを!」
「きぃ」
「おい!」
ドラオをつかみゆさゆさしながら問います。
「もう戦いは終わったんだ、わかったな!」
「き…」
「!!」
ヨウイチは驚きます。
つかむ手を、ドラオは振りほどき噛み付いたのです。
手には歯型が残っていました。
「お… おい…
なんで、どうしたんだよ…」
声が届いているようには思えません
146 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:31:13 ID:/eqXYdx10
「もしかして… こうなったのはお前が変なことを…!」
ヨウイチはナイトにつめよりました。
「中途半端に手なずける技が効いてしまったからかもしれない。
だがそれはオレのせいじゃないぞ! お前が…」
「どうでもいい! 早くもとに戻すんだ!」
「いや、出来ない。 戻し方は知らない」
「知らないって適当な…!」
ドラオがふらふら飛びながら壁にぶつかって、そのまま意識をなくしてしまいました。
「大丈夫か…?
気を失っただけか… とにかく!
券は渡したんだから、さっさとすごろくいって来い!」
「む。 言われなくたってスラぼうが元気になったら行く。
そっちこそここから早く出て行ってくれ!」
ヨウイチは黙ってドラオを抱え洞窟を後にします。
入るときよりも早く出口を抜け、マウントスノーへと急ぎ足で戻るのでした。
147 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 22:32:27 ID:7W9evhlN0
ドラオ……( ´・ω・`)
148 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:36:03 ID:/eqXYdx10
二十七、 もうひとつの世界
「…キィキ…」
呼び声がします。
「キィ…」
ぼんやりする意識のなか目を開けると、ドラオがふわふわとんでヨウイチに話しかけていました。
「……!? ドラオ…」
「キィー!」
ドラオは普段のドラオでした。
いつものように顔へしがみつかれ、いつもと同じように羽で叩かれます。
「ここ… ライフ、コッドじゃ…ない?
……ああ マウントスノー、なんだな。
俺… そうか、お前がおかしくなって町へ戻って様子を見てたら眠って……
おまえ、元に戻ったんだな、よかった」
「キィ?」
「大丈夫だ。 俺はどれくらい寝てた?」
「キィキィ」
「一晩…!? たったの一晩……」
「キー?」
「…俺、眠っている間にもう一つの世界を生きてきた。
こことは別の、似たような世界で。
タカハシとメイ… トルネコやテリー…
彼らと一緒に、長い時間を」
149 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:40:34 ID:/eqXYdx10
ヨウイチは寝ている間、夢とは違う現実を過ごしたのです。
あまりに長い時間だったので、目覚めてもここが元の異世界だとは実感することが出来ずにいました。
「おはよう、ヨウイチくん。
スライムナイトにすごろく券を渡してくれたんだね。
町のものに様子を見に行かせたら洞窟はもぬけの殻だった。
感謝する、さあこれを」
声を聞いて部屋へと入ってきたブルジオが、石版を手渡してくれました。
「あ…」
石版を手にしたヨウイチはようやくこの現実へと戻ることが出来ます。
「…ありがとうございます。 いろいろ助かりました」
「こちらこそ助けてもらったよ。
ヤツがいない間に対策を考えねばならない。
そこでどうだろう、君の助けがあれば良いアイデアも出てくると思うのだが」
「…お手伝いしたいのはやまやまですが、すみません。 先を急がないといけないんです」
「そうか。
ふむ、私が貸してあげた道具は全てもらっていってほしい。
それから、君の道具袋に食料や薬草を補充しておいた。
君達を苦しめた吹雪は来年までこないからすぐふもとへ降りられるだろう。
私はすぐに対策会議を開かねばならないので失礼するよ。
出発するまでここを好きにしてもらってかまわない。
では気をつけてな、感謝している」
そういい残し、ブルジオは部屋から出て行きました
150 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 22:43:33 ID:7W9evhlN0
メイ……( ´・ω・`)
151 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:45:34 ID:/eqXYdx10
「…おまえ大丈夫だよな。
あれはスライムナイトのせいでちょっとおかしくなったんだよな…」
「キキー!」
「覚えてないか。 まぁ、平気だろ」
「キィキー?」
「寝ている間の話を聞きたいって?
話すには、時間がなさ過ぎるよ。
長かった。 とても、永かったんだよ」
ドラオは目をきょとんとさせています。
ヨウイチは一言だけ、小さくつぶやきました。
「でもあの生きた時間は、足りないのかもしれない……」
気持ちの奥にゆらゆらする、不思議と寂しい思いがなんなのかヨウイチにはわかりません。
ですがどうしても、あの二人を思い出すとそういう気持ちになってしまうのです。
なんの意味があったのか。
自分には到底わからないことだ。
けれど、誰に意味があるのかは知っている。
きっとこれ以上考えてあの時間を乱してはいけない。
確かに現実だったけど、あれは自分の現実ではなかったに違いない。
一人の心においておくべきだ。
そんなふうに考え、ヨウイチはこれ以上寝ている間の事についてあれこれと考えるのを止めることにしました。
そうして、渡された石版を改めてしっかり掴みます。
「それより石版、やっと手に入ったな!」
「キキィー!」
石版をくるくる回していろんな方向からゆっくり観察します。
何か文字か絵のようなものが彫ってあるくらいで、後は欠けた石の板でした。
152 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:50:11 ID:/eqXYdx10
「こんなので本当にもとの世界へ帰れるのかな。
どうも信じられないよ…
けど、今は他に手がかりはないんだよなぁ」
「キィ〜、キーキィ」
「うん。 ちょっと危ない目にもあったりして手に入れたもんな。
ゲレゲレを信じて次は神殿を探そう!」
「キー!」
二人はすぐに身支度を整えブルジオの家を出ます。
町は最初に訪れた時よりも明るく見えて名残惜しくなってしまいましたが、門をくぐり山を降り始めます。
目指すべき神殿が何処にあるのか、噂ですら聞いたことはありません。
ですが、一つの大きな目標を達成した二人にはなんの躊躇も無く、ひたすら道を進むのでした。
153 :
作り合わされし世界
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:55:07 ID:/eqXYdx10
今日はここまで。
ごめんなさい、早速まちがいがありました。
名前欄を「作り合わされし世界」にするのを忘れています。
そして、出だしの冒険の書一覧でのしなの編のレベルが間違っていました。
正しくは「1:しなの Lv10」になります。
申し訳ないです。
最後に確認ですが、前スレの最終レスは706でよいでしょうか?
もし違っていたら、どなたか過去ログをアップローダーにあげてもらえませんか。
DATでもHTMLでも構いません。
ttp://www.uploader.jp/home/ifdqstory/
よろしくおねがいします。
ではまた。
154 :
作り合わされし世界
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 22:56:16 ID:/eqXYdx10
>>150
支援ありがとうございました。
155 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 22:56:23 ID:3Yeof0n+0
おさるさん防止支援
156 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 23:00:47 ID:7W9evhlN0
乙〜
前スレは706であってますよ〜
157 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/27(土) 23:01:13 ID:3Yeof0n+0
ドラオさん、とりあえずなおった?みたいなのでよかったです。
さて、石版を手にいれていよいよ大詰めですね。
wktkしながら次の投下を待ちますね。
158 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2007/10/27(土) 23:04:28 ID:/eqXYdx10
>>156
あってましたか〜
確認ありがとうございます。
>>157
支援ありがとうございます。
なかなか進展させてあげることができませんが、157さんのwktkでwktkして頑張ります。
159 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/28(日) 09:50:48 ID:/yXpBg2Z0
新避難所管理者です。
前避難所管理者様から正式に委任されました。
ありがとうございます。今まで本当にお疲れ様でした。
今後ともよろしくお願いいたします。
【DQ宿屋スレ避難所 in したらば】
ttp://jbbs.livedoor.jp/game/40919/
160 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/29(月) 04:30:34 ID:3mypkaVw0
こんな物を見つけてしまいました。
ttp://lou5.jp/?url=
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/ff/1192116918/
161 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/29(月) 08:03:35 ID:0WtuWhw1O
>>160
なんだこれwwwwww面白過ぐるwwww
162 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/29(月) 13:57:11 ID:qhKiAf880
しかも、レス番までずれるところが、芸がこまかい・・・。
なんぢゃこりゃ。
163 :
Stage? [雑談]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/10/30(火) 00:50:33 ID:qc6FGwzF0
* 本日の雑談はアルス君とユリコさんにお願いします。
アルス「ほいさ。んじゃあ、ユリコってタツミのどこに惚れてんの?」
ユリコ「どこって……。そうねえ、そう言えば前にこんなことがあったわ」
ユリコ「たまには回転寿司もいいわね」
タツミ「そうだねー」
ユリコ「ところで、なんで魚って赤身と白身があるの?」
タツミ「それ先週テレビでやってたな。確か……、
『我々 ”日常生活謎解き隊” は魚の赤身と白身の違いを探るべく、魚の生態に詳しい池上氏の
元を訪れた。「謎解き隊の榎本です! こちらは竜探大学の池上博士です」「よろしくお願
いします」「さっそくですが池上先生、魚には赤身と白身がありますが、どうしてですか?」
「それは魚の筋肉の種類に関係があるんですよ。魚の筋肉には、瞬発力は高いが持久力のな
い速筋(普通筋)と、逆に持久力が高い遅筋(血合筋)があります。後者の遅筋にはミオグ
ロビンという赤い色素蛋白質が多く含まれているため赤く見えます。マグロのように長距離
を泳ぐ魚は遅筋を多く持つので赤身になり、ヒラメなど海底であまり動かない魚は筋肉組織
のほとんどが速筋なので白身になるのです」「なるほど! ところでサケとかマスはピンク
じゃないですか。これは、え〜速筋と遅筋の半々だからなんですか?」「違います。サケや
マスは実は白身の魚なんです」「白身?」「はい。これはアスタキサンチンというカロチノ
イド系色素が関係します」「ア、アスタ……」「アスタキサンチンです。カニやエビの体表
を赤くしている色素で、餌から取り込まれます。甲殻類のプランクトンを食べることで、ア
スタキサンチンが蓄積され、白身に赤い色素が混じることでピンクになるわけです」「よく
わかりました! 池上先生ありがとうございました」「いえ」こうして我々 ”日常生活謎解
き隊” は日常の何気ない疑問をまた1つ解決したのであった! ジャジャジャ-ン!!』
……とか言ってたよ。わかった?」
アルス「み、店の中でまるまる再生してみせたってか」
ユリコ「うん、一人芝居で。登場人物の表情とか仕草とかすごい臨場感あって、
ビデオ観てるみたいだった。こんなおもしろいヤツ他にいないでしょ?」
アルス「俺はそばにいたくないけどな……」
164 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/30(火) 11:38:06 ID:o/qaNjuI0
おもいだすの特技、すごいですね。
そういえば、赤くなるえさをあげなければ鮭の身はしろっぽくなるってきいたことありました。
そういうことだったんですね。
竜探大学ってドラゴンクエスト大学?(wwwww
165 :
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:39:22 ID:QkZkkLvU0
第八話後半投下です。
LOAD DATA 第八話前半
>>127-134
166 :
◆xl1KPT9CWI
:2007/10/31(水) 01:40:15 ID:QkZkkLvU0
地下通路を抜けた先。ラインハット城の中庭は驚くほど静かだ。
無駄な戦闘は出来るだけ避け、見張りの衛兵を数名ぶっ飛ばして城内へ侵入。
そのような作戦を立てていたのだが、見張りどころか人の話し声すら聞こえない。
「安心しきってるのかもな。王家の有力者以外は地下通路の事を知らない筈だし。」
予想外に容易に進入できた事に安堵してはいるが、周囲の警戒は怠らない。
地下牢にモンスターを放つような国家だ、城内だろうが油断は出来ない。
「ヘンリー。アレ…何だい?」
周囲の様子を注意深く探っていたサトチーが指差す方向には、妙な形状の金属塊。
丸みを帯びた鎧のような、人型のような…何かが数体。
無残に焼け焦げている物、痛々しい貫通痕を残す物、バッサリと切断された物。
残された全てが酷く損傷しており、その姿からは本来の姿を想像できないが、
胴体(?)の部分から伸びた、弱々しいまでに細い手足は昆虫のそれを連想させ、
千切れた手足の内部からは、多数の無機質な繊維状のものが覗く。
「何だコリャ?人形…にしちゃ変な形だな。」
「鎧にも見えるけど、こんな鎧に合う体型の人間なんていないよねえ。」
その沈黙すらも不気味ではあるが、動かないソレに対して警戒心が緩んだのか、
無防備にペタペタと触りながら正体を模索する。
「…コレが何かはわからないけど、コレをここまで壊すのは普通じゃないね。」
硬質の金属で出来たコレを、破壊し尽くした存在…明らかに人間技じゃない。
「なあイサミ、昨日の夜に聞いた音…覚えてるだろ?」
ヘンリーの言葉を聞いた途端、背中を冷たい汗が伝ったのがわかった。
正体不明のオブジェ…正体不明の破壊音…正体不明の破壊者…
自分が恐怖を覚えている対象がわからない…
きっと、何もわからない事が恐怖なのだろう。
167 :
入り旅人に出女【9】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:43:58 ID:QkZkkLvU0
暫くの間、触ってみたり、ひっくり返してみたり、ハンマーで殴ったりしていたが、
中庭のアレについては、今の段階では何もわからない。
わからない物の正体を探るよりも、今の俺達が優先すべきはデールに会う事。
中庭に繋がる勝手口から城内へ侵入し、デールがいるであろう謁見の間を目指す。
「ストップ。」
先頭を走るヘンリーが大きな扉の前で立ち止まり、後に続く俺達の足を止める。
「大広間の中から大勢の人の気配がする。」
渡り廊下の突き当たり。謁見の間から階段を下りた真下に位置する大広間。
豪華な装飾が施された巨大な扉は閉じられ、中の様子を窺い知る事は出来ないが、
ヘンリーの言う通り、扉の向こう側からざわめきが聞き取れる。
ほんの少しの扉の隙間から中を覗き込むと、多数の兵士の姿が見える。
「なるほどねえ。ここに城の兵士が集まってたから、警備が手薄だったのか。」
「城下守衛兵に王家近衛兵…番兵まで集まってるな。一体、何が…」
「静かに。何か始まるみたいだ。」
ざわついていた扉の向こうが一瞬で静まり返り、空気が緊迫した物に変わる。
コツ…コツ…と、張り詰めた静寂が支配する広間の中に己の足音を大きく響かせ、
大広間と上階とを繋ぐ階段をゆっくりと下りてきた男。
女性の様に艶やかな金髪とはアンバランスな、鋭い眼光が印象的だ。
「…あれは…デール…」
…あの人がヘンリーの弟、現ラインハット王デールか…イメージとは随分違うな。
ヘンリーの口から聞いていたデールは、優しい性格だが気弱で鈍臭い面もある…
いわゆる、イイ人なんだけど頼りない彼…って感じのイメージだったのだが、
今、姿を現したデールから感じられるのは、猛禽類のような油断のない目と、
王…と言うよりも、暴君のような威風堂々とした立ち振る舞い。
事前情報が間違っているのではと錯覚させる、冷たい威圧感を感じさせる。
168 :
入り旅人に出女【10】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:44:57 ID:QkZkkLvU0
恰幅の良い貴族風の男―大臣だろうか?―が、最敬礼を持って王を演説台へと導く。
「我がラインハット軍は、近日中に商業都市オラクルベリーを侵攻・制圧する。」
女性のような艶やかな金髪とはアンバランスな、鋭い…冷たい目で広間を見渡す。
王の言葉に、若干どよめく兵達…それを一通り眺め、さも満足そうに手を上げる。
ぴたり…と、元の静寂を取り戻す広間。王の演説は続く。
「自治都市であるオラクルベリーを落とし、それを拠点としてポートセルミに侵攻。
西方の物資さえ手にすれば、テルパドールやグランバニアの軍も恐るに足らず。
北方、西方、南方、東方、全ての大陸を制覇し、我がラインハット王国は未来永劫、
世界の頂点に君臨する国になる!諸君等はその輝かしい歴史の目撃者となるのだ!」
熱を帯びたデールの言葉に、広間の中に歓声が挙がる。
城の中、全てが狂ってる…侵攻…侵略…制圧…誰もそれをおかしいとは思わないのか?
「デールの奴、マジで言ってるのか…」
世界の制圧…それを口にしたのは、紛れもないデール本人。
眉間にしわを寄せたまま、ヘンリーの手が鋼の剣に掛けられる。
「待つんだ。今、騒ぎを起こすのはまずい。」
今にも扉を蹴り飛ばして広間に乱入しそうなヘンリーを、サトチーが押し留める。
―元凶がデール本人であるのなら…俺がこの手でデールを斬る―
俺の頭の中でリフレインするヘンリーの言葉。
「ところで…」
声量は大きくないが、歓声を突き破って聞こえる王の声。
先ほどの熱が冷めたように、底冷えのする冷たい声。
「扉の外に来客のようだ。丁重にもてなせ。」
169 :
入り旅人に出女【11】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:46:42 ID:QkZkkLvU0
!!バレてる!?
頭が認知した時には既に広間の扉は開け放たれ、槍を構えた兵達に取り囲まれていた。
「参ったね…まさか、最初からバレてるなんて思わなかったよ。」
大人しく手を上げ、無抵抗の意思を示すサトチー。
さすがに、多勢に無勢。俺も仕方なくそれに従う。(ちなみにブラウンも)
「先日、オラクルベリーに浸入した密偵から―南の修道院に怪しい三人組が漂着した―
そう連絡が入りましてね。調べてみたら、ヘンリー兄さんの可能性が大。
本当にヘンリー兄さんだったら、城門が閉ざされていても王家の地下通路を通って、
城の中に侵入してくるはず…まあ、僕の予想通りです。」
クスクスと笑いながら愉快そうに話すデール。
対峙するヘンリーの目は、明らかな敵意を放ち続けている。
「デール…さっきの話は本気なのか?」
剣の柄に手を掛けたまま問い掛けるヘンリー。それをデールは余裕の表情で眺める。
「よく聞いていなかったみたいですね。僕は本気ですよ。」
あっさりと肯定するデール。その言葉を合図に、ヘンリーが鋼の剣を鞘から抜き放ち
…かけた所で、その先の動作は再度サトチーによって阻止される。
「賢明ですね。兄さんが剣を抜いていたら、こちらにも多少の犠牲は出たでしょうが、
僕の所に刃が届く前に、そちらは全員串刺しになっていましたよ。」
デールは相変わらず冷たい笑みを浮かべたまま、懐から取り出した葉巻を加え、
横に控える大臣に手を差し出す。
大臣から手渡されたのは、豪華な細工が施された小さな金色の…
170 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 01:47:28 ID:s+up9XRu0
通りがかり支援
171 :
入り旅人に出女【12】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:51:29 ID:QkZkkLvU0
「どうです?貴方達もラインハット軍に協力する気はありませんか?
今なら、それなりのポストは用意できますが…」
金色の物体から迸る小さな炎を葉巻に点け、細く煙を吐き出す若い王。
…え?
アレって…もしかして…
「…っざけるなあっ!!」
怒りが理性のタガを弾き飛ばし、ヘンリーが剣を抜き放つ。
「抜きましたね…残念です。」
笑みの消えた表情…大臣が手にした灰皿に葉巻を押し付け、王が手を上げる。
手が振り下ろされた時、広間内の全ての兵が俺達に槍を突き出すのだろう。
そして、その瞬間は思ったよりもあっさりと…
「…やれ。」
無常な合図に、広間を支配する怒号…雄叫び…
一瞬視界から消え、その一瞬後には同時に繰り出される無数の先端…
剣を構える暇もない…死を覚悟する暇さえも…
誰かに肩を掴まれる…視界が真っ白になる…
思わず、目を瞑る…
…が、その瞬間はなかなかやって来ない。
そぉーっと目を開けると、ラインハット城下町の光景が目に入ってきた。
172 :
入り旅人に出女【13】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:52:14 ID:QkZkkLvU0
「危なかったね。キメラの翼を使うタイミングが遅れていたら今頃は…」
あの瞬間。サトチーが宙に投げたキメラの翼は、俺達を城下町の外れまで転送した。
そうだ…ヘンリーは?
弟の心変わりを目の当たりにしたんだ。正気でいられる筈が…
「何をボーっとしてるんだ?早くここを離れないと追っ手が来るぞ。」
俺の心配をよそに、ヘンリーは御者台に上がり、馬を繰る手綱を握っていた。
…あれ?意外と冷静。
「デールはオラクルベリーに侵攻すると言っていた。そして修道院も…
今は修道院のみんなを安全な所へ非難させるのが先決だろ?」
言いながらヘンリーが手綱をグイッと引き、パトリシアが軽くいななく。
「ほら。イサミも早く乗り込まないと置いて行かれるよ。」
サトチーに促され、慌てて馬車に乗り込むと同時に全速力で走り出す馬車。
逃げるわけじゃない。守るのが俺達の役目。俺達はその為に戦う。
馬車に揺られながら、ふと、御者台に乗るヘンリーに目をやる。
荷台からは、手綱を操るヘンリーの顔は見えない。けど、その表情は想像できる。
ヘンリーは、俺達に背を向けてさめざめと泣くような弱い男じゃない。
「…な?ブラウン?」
よくわからないという表情を浮かべるブラウンの頭を軽く撫でてやる。
夕暮れの道を馬車が走る。
守る物の元へと急ぐ男達を乗せる馬車は、逢魔ヶ時の暗がりの中で一層輝いて見えた。
173 :
入り旅人に出女【14】
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:52:49 ID:QkZkkLvU0
◇ ◇
日没の夕闇に溶け込むラインハット城、謁見の間。
玉座に座らせた女性の膝枕に寝そべる若い王と、その前に跪く大臣。
「申し訳ありません。追っ手を差し向けたのですが、取り逃がしました。」
深々と頭を下げる大臣を見下ろして、クスリと笑って見せるのは若い王。
「深追いせずともよい。どうせ、行き先はオラクルベリー南の修道院だろう。
逃げ道を塞ぐ為に、わざわざ情報を与えてやったのだから…ねえ、ママ?」
ママと呼ばれたのは、王の頭をその膝に預ける女性。
その身を包むのは、華やかな紫のドレス。宝飾品の類は一切身に着けていない。
薄紫のベールに覆われた顔は、その目からしか表情を探る事は出来ないが、
鮮やかに彩色された長い爪が、王の柔らかな金髪をサラサラと撫でる。
恍惚の表情を浮かべながら、王が告げる。
「アレを放て…標的は、国賊ヘンリーとその一味。」
イサミ LV 14
職業:異邦人
HP:56/71
MP:11/11
装備:E天空の剣 E鎖帷子
持ち物:カバン(ガム他)
呪文・特技:岩石落とし(未完成) 安らぎの歌
174 :
◆Y0.K8lGEMA
:2007/10/31(水) 01:55:51 ID:QkZkkLvU0
支援ありがとうございます。
第八話はここまでです。
166でタイトルをコピペする場所をミスりました…
正しくは―入り旅人に出女【8】―です。
175 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 01:57:30 ID:s+up9XRu0
>>174
乙
寝る前にいいもの読ませてもらったんだぜ
いよいよオリジナル展開だな
続き超期待
176 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 08:19:37 ID:0rVsNHlA0
先が楽しみすぎる展開に乙。
ジッポとか、どっから出たんだろうなあ。
微妙に本来の展開から外れていくのがワクワクして堪らん。
177 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 13:04:47 ID:TAW1c/M20
デール、こ、怖ぇぇーーー。
それと偽大后はやっぱりいるのね。
サトチー、GJ。
ライターも、謎の鎧の固まりも気になる。さまようよろいとかぢゃないのね。
178 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 13:48:34 ID:2sCfMMab0
投下乙です
一瞬ドロイド兵とかの類かと思ったけどよく考えたらDQ世界にはもっとふさわしいのがいるな。
179 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 14:07:46 ID:3WgSOctz0
乙!
wktkが止まらねぇ
180 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 14:28:33 ID:Jt/WFBF40
先が読めないオリジナル展開って燃えるなw
181 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 14:29:28 ID:dngXiD9/O
ちゃんと馬糞が売れるか実験する
182 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/10/31(水) 14:59:43 ID:i7/qFPQH0
>>181
馬糞販売業者乙
183 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:16:37 ID:kki4ihLe0
前回のあらすじ前スレ
>>238-243
ここで俺ですよ。
キム皇との魔法特訓を無事に終え、色々と魔法を使えるようになりましたよ。
基礎の魔法とはいえ短期間で色々覚えた俺ってばすごくね?
きっと俺の中に眠っていた力がドラクエ世界に来たことで覚醒して(ry
んで。俺達は今ラダトームの宿屋でまったりしている真っ只中。
リムルダールまで行ったのになんで今更ラダトームなのかっつうと。
初めてラダトームを訪れた時に渡された120Gと鍵と松明の「贈り物」を王に投げ返してきてやったわけだ。
ファミコン神拳のおかげで金は1万以上あるし、鍵もジジイから安く買い叩いたし、ダンジョンを暗記している俺に松明は不要。
ついでに王を罵倒してきた。
『まだ竜王を倒せぬのか?』
返した後にこんなこと言われたらキレて当然でしょ。
『ヤバイ。ラルスヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。ラルスヤバイ。まずセコい。もうセコいなんてもんじゃない。ツルセコい(ry』
『ローラの下痢便を肛門から直飲みしたいやつ』
『このヘアースタイルがサザエさんみてェーだとォ?』
『120Gしか渡さないおとこのひとって…』
『そんな事より大臣よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。このあいだ、初めてラルスに会ったんです。ラダトームの。そしたらなんか(ry』
『ローラはともかく、マナカナのどっちが好みか語ろうぜ!』
『ノアだけはガチ』
ラルス涙目wwwざまあwwwwwwwwwwwwwwwwww
184 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:18:23 ID:kki4ihLe0
「ところで、お前の名前を聞いてなかったな」
宿屋で作戦を立てた後、ミヤ王が改まって聞いてきた。
つうか、今更聞くことじゃないよね。ファミコン神拳がおかしいの?名乗らない俺が悪いの?
「俺だよ」
「そういうことじゃなくてですね……」
「だから俺なんだよ」
「酔ってるんだすか?」
「酒ないのにどうやって酔うんだよ」
「名前を聞いてるのに俺だ俺だ言うからだ」
意外に頭の悪い連中――とも言えないか。
名前が名前だ、仕方ない。
「俺のフルネームは姓は江良井、名前は俺――って、この世界じゃオレ・エライか」
「……本名か?」
「本名だよ。戸籍謄本でも何でも見て確認してみろ」
「それはなんとも」
「冗談のような名前だな……いや、バカにしているつもりはないんだ」
「気にすんな。よく言われる」
「オレ・エロイとは……ドエロじゃないっすか」
「お前は死ねばいいと思うよ^^」
我ながら凄い名だとは思うし、コンプレックスを持っていたのも確か。
だが、名前をからかった教師をクラスのヤンキーがフルボッコにしてくれて以来、人の価値は名前で決まるもんじゃないと理解した。
その出来事がきっかけでヤンキーとは仲良くなり、今でも付き合いがある。
そもそも彼の結婚式に出るために俺は上京してきたんだ。
なぜかアレフガルドにいるけど。
人生って不思議ですね。
185 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/01(木) 22:20:46 ID:VJbQAcS/0
支援!
186 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:22:10 ID:kki4ihLe0
翌日、キム皇のルーラでリムルダールに飛んだ。
キム皇曰く、「あてが使うルーラは勇者ロトが使っていた時代に使われていたルーラだす」とのこと。
FC版公式ガイドブックによると3勇者がゾーマを斃したのは400年以上前。嘘だと思うなら73ページを読んでくれ。
400年も前なら使い手がいなくなったり、性質が変わっていても不思議じゃない。
恐らくギラもいつの間にか変わっていったんだろう。
俺の予想では今使われているギラはメラが変化していったものと推測する。
今の俺には何の関係もないことだけど。
リムルダールに飛んだ俺らが何をしているかと言うと。
「どこじゃキメラああああああああああああああああああああああああああああ!」
リムルダール島に棲息するキメラをひたすら捕獲してますが何か?
聖なる祠付近に出るキメラをひたすらに、ただただひたすらに捕獲。
キメラ以外の魔物はどうでもいい。
「ウララー!!」
ゴールドマンはアパッチの雄叫びで。
「お前はもう死んでいる」
骸骨には北斗神拳で。
「オーロラサンダーアタック!」
鉄のサソリは凍らせて。
「男は度胸!なんでもためしてみるのさ」
リカントマムルは掘って。
ま、そんなこんなでキメラだけを捕獲。
携帯の時計では現在18時6分。キメラ捕獲開始したのが7時過ぎだったから11時間くらい?
さすがに疲れたがその甲斐はあった。
「キメラ、計151匹ゲットだぜ!」
187 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:24:03 ID:kki4ihLe0
「お前らの中に人間の言葉を話せる奴いるか?」
「少ιナニ″レナナょら言舌せゑ」
なんという聞きにくさ・・・
一言聞いただけでイライラしてしまった
この言葉は間違いなくギャル語
/ ̄\
| ^o^ |
\_/
「お前らを殺さず、捕まえたのには理由がある。――お前らと取り引きしたい」
「耳又丶)弓|、キ?」
「そうだ。俺達四人を魔の島に運んでもらいたい。そうすればお前達キメラの命は保障する」
「正気τ″言っτレヽゑ@カゝ?」
「幸か不幸か、俺の頭は正気さ」
「断ゎっナニらー⊂″ぅナょゑ?」
「戦闘だな。この場にいるお前達を皆殺しにした後で別のキメラを探すだけさ。要求を呑むキメラが現れるまでな」
「……我々≠乂ラ一族レニ竜王様を裏七刀れー⊂言ぅ@カゝ?」
「逆に考えるんだ、『裏切ってもいいさ』と考えるんだ」
黙るキメラ。
それもそうだ。逆に考えられるわけないだろ、常考。
「今すぐに答えを聞かせろとは言わない。明朝、俺達は魔の島に一番近い場所にいる。その時に答えを聞かせてもらいたい」
「人質を取っておくだすか?」
「人質を取ったら脅迫になるからな。――俺が保障するキメラの命はキメラ一族の命全部ってことだけは言っておく」
「ー⊂″ぅレヽぅ⊇ー⊂ナニ″?」
「魔の島まで送った後、俺達は永遠にキメラを襲わない。もしも一人でもキメラを襲ったら俺がそいつを殺す。俺が襲っても同様だ」
「……日月朝、答ぇを出ξぅ」
188 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:25:53 ID:kki4ihLe0
キメラ達との交渉後、さすがに疲れたのでリムルダールの宿屋でダラダラしている。
ファミコン神拳の3人はどっか行った。
ベッドの上でゴロゴロしていたわけだがゴロゴロも飽きた。
かといって飲む気はないし。
寝るには早い時間だし……久々にDSでもするか。つうか、充電大丈夫か?
「なんだこりゃ?」
電源は入りっぱなしだった。
いつから入ってたんだ?と思うよりも先に、俺はDSの画面に目を奪われていた。
上画面には「もし目が覚めたら そこがDQ世界の宿屋だったら」と書かれていた。
左側にドラゴン、中央に「もし目が覚めたら そこがDQ世界の宿屋だったら」の文字、右側に人のシルエット。
この画像には見覚えがある。FF・ドラクエ板のスレのはずだ。どどどどういうこと?
下画面にはドラクエのコマンド画面が6分割されて表示されている。
ゲーム じゅもん
どうぐ そうび
つよさ きろく
「はなすコマンドは必須だろ!」
いや違う。ツッコミ入れてる場合じゃない。
とりあえず「ゲーム」を選んでみる。
ドラゴンクエストの序曲とともに上画面にドラクエ1のタイトル画面が表示される。ご丁寧にFC版だ。
下画面にはアレフガルド全域の地図。
光点が光っている場所と光っていない場所があるが、行ったことがあるか否かってことだろう。
ラダトーム、ガライ、マイラ、沼地の洞窟、リムルダールだけには光点が光っているがそれ以外は光点すらない。
試しにタッチペンでリムルダールをタッチしてみると、上画面のFC版のロゴが消えてリムルダールの地図と説明が表示される。
武器屋防具屋で売っている物の種類や値段、宿屋の値段……随分と親切な設計だなオイ。
……何か引き返せないようなヤバい感じがビンビンなんだけど、どうするべえか。
189 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:28:43 ID:kki4ihLe0
深く考えても仕方ないかということで続けて「じゅもん」を選択。ポチッとな。
俺が唱えることのできる呪文の一覧が下画面に表示。上画面は使用MPと呪文の説明。お約束と言えばお約束だ。
一つ気になるんだが、呪文のコマンドが存在する=DSLを使って呪文の使用もできる、でおk?
試したいのは山々だが、また宿屋の中でギラを発動させるわけにもいかないので自重しておこう。
ただでさえ宿屋の親父に断わられかけたんだ。 あの騒ぎのせいで。
続きましては「どうぐ」のコマンド。
上画面には選んだ道具の説明と個数。
下画面は二分割されていて、左側の一番上には俺の名前と俺が持っている道具の一覧。
右側一番上には「ふくろ」と書かれていて、道具欄には何も入っていない。
……ペンでドラッグ可能だよな。
消えても嫌なので、とりあえずタバコを移動させてみる。タバコなら消えても惜しくないし。
タバコを右にドラッグ――うおおおおおお!
手元にあったタバコが消えたあああああああああああああ!
こここ今度はタバコをひひひ左にドドドドラッグ――うぎゃああああああああ!いきなり手元に出たああああああ!!
KOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!111!
すっかりお馴染みの「つよさ」は俺の強さが表示。
FC版のステータスの他にかっこよさとかも出るんだけど……俺ってこんなにダメだったか。イケメンじゃないとは知ってたけどさ。
んで、「きろく」だが。これが実にシンプルに怖い。
上画面に『これまでの冒険を 冒険の書に記録しますか?』と表示。勿論答えは「はい」か「いいえ」の二択。
この世界での死=現実世界での死、だとしたら記録すべきだろう。
しかし記録することによって俺はこの世界に繋ぎとめられるのかもしれない。
セーブすることでこの世界に縛られるのか、セーブしないことでやり直しがきかなくなるのか。
俺は、どちらを選べばいいんだ――
190 :
俺の名を言ってみろ
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:32:27 ID:kki4ihLe0
「ゆうていが対竜王のことで話があるそうだ。ゆうていの部屋に来てくれ」
「はいはい、今行く」
『ピッ』
「……おい、今聞き慣れた音しなかったか? Aボタンを押したような音」
「何のことかわからないが、お前のケイタイとかいうやつの音じゃないのか?」
「……先言っててくれ」
恐る恐るDSLの画面を見、混乱。その後にミヤ王への「はいはい」=「はい」だと理解。
そして俺は叫んだ。
俺「おまえ何やってるんだDSL――ッ!」
DSL「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアアア!」
『冒険の書を記録しています 電源を切らないでください』
LV:11
HP:26/39 MP:27/27
E:炎の剣 E:Tシャツ+鎖かたびら E:皮の盾
呪文:ギラ ホイミ レミーラ ラリホー
特技:思い出す 舐めまわし 百裂舐め ぼけ つっこみ 雄叫び 口笛 寝る 穴掘り
急所突き マヒャド斬り
道具:携帯電話 網
DSL:聖水 100円ライター 臭い靴下 古びたトランクス アディダスのジャージ
タバコ×7 鍵×18 曲がった釘×6
191 :
◆yeTK1cdmjo
:2007/11/01(木) 22:37:29 ID:kki4ihLe0
投下終了です。
次回ラストバトルになります。
>>141
これまでありがとうございました。
本当にお疲れ様でした。
>>159
お疲れ様です。
早速投下予告スレを利用させていただきました。
192 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/01(木) 22:43:42 ID:Mt1NpCHwO
次回ラスト!?
楽しみだが早いような。
しかし名前、本当に俺だったのかww
193 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/02(金) 08:08:41 ID:dClhBlNT0
色々突っ込みどころが多すぎるが乙。特技増えすぎだろw
あとどうぐの反応に吹いた。確かに怖いよな、消えたり現れたりしたらw
ラストバトル、楽しみにしてます。あといいヤンキーが幸せになって俺歓喜。
勿論最終決戦であって最終回とは限らないんだよな!
194 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/02(金) 13:28:12 ID:ymkck0W10
セーブするかどうかの入力画面のまま、「はい」って発声してしまったから、セーブしたことになったのか・・・(wwwwwwwww
ギャル言葉のキメラ、萌へ〜。
195 :
番外編 at 三日遅れ
◆Y0.K8lGEMA
:2007/11/03(土) 01:17:30 ID:YvlvMMRk0
※今回の内容は本編とは関係ありません。
「Trick or treat!」
「うぉ!モンスター!!…なんだイサミか、ビビらせるなよ。」
「山賊ウルフの格好なんかして何やってるんだい?」
「俺の世界にはハロウィンってのがあってさ。夜にオバケの衣装を着てビビらせて
お菓子を貰うってお祭り。だから二人ともお菓子くれ。」
「なんだか性質の悪りぃ祭りだなあ…」
「まあ、そういう儀式なら驚いた僕達の負けだよ。はい、ヌーバキャラメル。」
「悔しいがビビった俺が悪いか。ホラ、エテポンゲキャンディーだ。持ってけ。」
「サンキュー♪」
「行っちゃったね。妙な儀式だけど、楽しそうだね。」
「こっちの世界でも流行ったら面白いかもな。」
「「とりっく おあ とりー…」」
ぬわーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!
「何?今の凄い声…って、うわ!何やってるんだ?二人して。」
「いや、イサミの真似をしてはろうぃんってのを試してみたんだ…村の人に。」
「…そしたら…逃げて…行った…」
「今の人、お菓子じゃなくってお金を置いて行ったけど、失敗かな?」
「そりゃ強盗って言うんじゃね?」
「…コー…ホー…」
「で…因みに今の二人の格好は何?」
「僕?デッドエンペラーだよ。レヌール王に王冠を借りてね。」
サトチー Eかしの杖 Eただのぬのきれ Eレヌールの王冠
「…俺は…さまようよろい…」
ヘンリー E鋼の剣 Eさまようよろい
「外せ!今すぐ外せ!!お菓子のために呪われてるんじゃねえ!!」
「ははは…昔からヘンリーはイタズラには手を抜かないからね。」
「…人のビビる顔を見るためなら…喜んで呪われて…やる…」
「ハロウィンはそんな殺伐とした祭りじゃねえ!!」
196 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/03(土) 05:47:16 ID:qrBh+ZQzO
ヘンリーwwww
体張りすぎだろ、常識的に考えて…
197 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/03(土) 12:45:21 ID:qzfARRZg0
ぐはぁ、さまようよろい・・・。
知らない人相手にやったら、ただの嫌がらせでしかないですよね(wwww
198 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:22:46 ID:qtWD4ula0
―起床の起―
考え抜いたた末の行動が考え通りにいくとは限らない。
それはゲームの世界でも同じことらしい。
俺はその日もいつもと同じように目覚めたはずだった。
199 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:23:50 ID:qtWD4ula0
――
ああ、朝か。今何時だろう?
4時間くらいは眠ってたかな。
寝てたときの時間の感覚なんて当てにならないけどさ。
眠い。もう一回寝ようかな……。
なんか俺どんどん夜型になってるような気がするなー。
人間のバイオリズムって24時間よりも少し長いって聞いたことがある。
だからどんどん後ろにずれ込んでいくんだろうな。
普通は決まった時間に起きて修正するんだっけ。
俺の場合、研究室にはいつ行っても構わないからいけないんだよなぁ。
あーあ、大学院まで行ったのに俺って何やってるんだろうな。
確かに研究は好きだけどこのままでいいのか俺。
好きなだけじゃどうしようもないこともあるんだよ。
将来のことを考えると今の研究じゃ食っていけないよなー。
だからといってほかにやりたいことなんて見つからないし。
あー、こうやって問題をずるずる先延ばしにしているだけなんだよなぁ。
なんだかつまんないこと考えているうちに目が冴えたな。
……起きるか。
それで結局、今何時なんだろう。
あれ、時計がない。……ん、テレビもない。ラジオまでないぞ。
ここ俺の部屋じゃない……
嘘だろ。じゃあここはどこだよ?
200 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/03(土) 13:24:49 ID:qzfARRZg0
紫煙
201 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:24:51 ID:qtWD4ula0
ここはブランカの宿屋だそうだ。
なんだよブランカって。
どっかで聞いたことあるんだよな。どこだっけ。
そもそも宿屋ってなんだよ。まるでドラクエじゃないか。
……思い出した。ブランカってドラクエの城だよ。
脳に電撃ビリビリっときた感じで頭に浮かんだ。ドラクエ4だ。
むかし散々やったよドラクエ。そっか、ドラクエの城かー。
ドラクエ4の中でもかなり地味な城だけどよく覚えていたな俺。
だから何で俺はそんなところにいるんだよ……。
いや待て。まだドラクエ世界のブランカだと決まったわけじゃない。
調査をして確かめてみなければ。通りを行く人の会話に聞き耳を立ててみよう。
「西のほうにトンネルを造るなんて話があったけど、ちゃんとできるのかしら?」
「今ごろ必死にいたずらモグラを集めてたりしてね。」
「いっこうに現れない地獄の帝王って遅刻の帝王なんじゃないか。」
「おまえスタンシアラに行くといいよ。でも二度と帰ってくるなよ。」
「昨日は不思議な踊りの真似して遊んだんだ。お母さんにも見せてあげるね!」
「あやらだ。母ちゃん魔法使えないから意味ないわよー。」
はい。ドラクエ世界で間違いありません。イメージとだいぶ違うけど。
結論が出ました。ここはドラクエ4のブランカです。
202 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:25:53 ID:qtWD4ula0
それにしても何故ブランカの宿屋なんだ。
ブランカといえばドラクエ4の城の中でも特に地味なところじゃないか。
ゲームしててもブランカの宿屋なんて1度も利用したことないぞ。
なにせ特にイベントもないし近所にただで止めてくれるきこりの家があるからな。
あれか。1度も泊まらなかったことに怒った宿屋の親父の呪いでここにきてしまったのか。
うわー、まったく根拠はないけど何か凄くありそうだな。
呪いのせいでここに来たとして、俺はこれからどうすべきなんだろう。
それをこれから考えなければなるまい。
ここがどんな世界なのかで場合分けし、それぞれの場合でどうするのが最適か検討しよう。
はじめに考えられるのはこれが夢だという場合だ。
まあ、これが一番考えられることだよな。
これが夢だとしたら特に何もする必要はない。
目が覚めるのを待つだけだ。
次に考えられるのはこれが俺の妄想だって場合だ。
これも特に何もする必要はない。何もしないまま終了だ。
もっとも現実と妄想の区別がつかないとなると別の意味で終わってるけどなー。
全部が幻だったなんてありそうで怖い。
あとはここがドラクエ4をモチーフにしたテーマパークか何かという場合。
だがこれだけ大規模なテーマパークというのは考えにくいよな。
それにこんな物ができたなんてニュースなんて聞いたことないし。
この場合、閉園の時間になったら係員が出口まで誘導してくれるだろう。
それからこれがリアルなゲームだってことを考えておかなきゃならないな。
たとえばバーチャルリアリティの技術がここまできてこういう体験をしているとか。
無理あるよなー。それに体験ゲームなら俺は勇者になっていなきゃ変だ。
ここが体験ゲームならそのうち誰かが止めててくれるだろう。
203 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:26:31 ID:qtWD4ula0
それにしても何故ブランカの宿屋なんだ。
ブランカといえばドラクエ4の城の中でも特に地味なところじゃないか。
ゲームしててもブランカの宿屋なんて1度も利用したことないぞ。
なにせ特にイベントもないし近所にただで止めてくれるきこりの家があるからな。
あれか。1度も泊まらなかったことに怒った宿屋の親父の呪いでここにきてしまったのか。
うわー、まったく根拠はないけど何か凄くありそうだな。
呪いのせいでここに来たとして、俺はこれからどうすべきなんだろう。
それをこれから考えなければなるまい。
ここがどんな世界なのかで場合分けし、それぞれの場合でどうするのが最適か検討しよう。
はじめに考えられるのはこれが夢だという場合だ。
まあ、これが一番考えられることだよな。
これが夢だとしたら特に何もする必要はない。
目が覚めるのを待つだけだ。
次に考えられるのはこれが俺の妄想だって場合だ。
これも特に何もする必要はない。何もしないまま終了だ。
もっとも現実と妄想の区別がつかないとなると別の意味で終わってるけどなー。
全部が幻だったなんてありそうで怖い。
あとはここがドラクエ4をモチーフにしたテーマパークか何かという場合。
だがこれだけ大規模なテーマパークというのは考えにくいよな。
それにこんな物ができたなんてニュースなんて聞いたことないし。
この場合、閉園の時間になったら係員が出口まで誘導してくれるだろう。
それからこれがリアルなゲームだってことを考えておかなきゃならないな。
たとえばバーチャルリアリティの技術がここまできてこういう体験をしているとか。
無理あるよなー。それに体験ゲームなら俺は勇者になっていなきゃ変だ。
ここが体験ゲームならそのうち誰かが止めててくれるだろう。
204 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:27:32 ID:qtWD4ula0
あとは本当にドラクエの世界があってそこに迷い込んだという場合。
しかしゲームの世界だなんて本気で考えなきゃならないのか……
いくら俺がドラクエが好きだからといってゲームの世界にくることはないよな。
俺がドラクエはじめたのは姉ちゃんに勧められてやったのがきっかけだっけ。
その姉ちゃんといえば結婚して子供まで産むっていうんだからな。
何ていうか身内の出産ってちょっと引くよなー。
そんなこと気にする年でもないんだけどさ。
こういうの考える時点で駄目なんだろうけどな。
あ、そうだ。姉ちゃんの出産祝い何か考えとかなきゃ。
……そうじゃなくて、ここがゲームの世界だって話だったな。
この場合ゲームをクリアすれば元に戻れるってことだろうか。
クリアするってことはピサロかエビルプリーストを倒せばいいのか?
でもそこに俺の介入する余地はないよな。
黙っていても勇者が世界を平和にしてくれる。
俺のやるべきことはないな。
205 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/03(土) 13:27:39 ID:qzfARRZg0
1度も泊まらなかったことに怒った宿屋の親父の呪い、噴いた(wwwwww
206 :
冒険の書4
◆8fpmfOs/7w
:2007/11/03(土) 13:29:05 ID:qtWD4ula0
なんだ。結局どの場合でも何もしないということになるじゃないか。
……いいのか?
ゲームなのに何もしないというのはありなのか?
そういえば遭難したときは動き回らずひとつの場所にじっとしてるのが鉄則らしいな。
俺のこの状況はそれに近いのかもしれない。
うん、そう考えれば何もしないというものありだと思えてきたぞ。
そもそもこの世界で俺に何ができるのかということを考えてみよう。
話を聞く限りまだトルネコは洞窟を掘っていないようだ。
つまりゲームで言うと少なくとも3章は終了していないということだな。
思うに今はゲーム開始時点なのではないだろうか。
つまりバトランドではライアンが行方不目になった子供たちを捜すところだ。
ライアンといえば彼がホイミンが並んでいたらどっちがモンスターか分からないよな。
いや、分かるけど。分かるけど害がなさそうなのはホイミンのほうだって。
とにかくゲームの世界だというならゲーム開始時点に来るのはありそうなことだ。
決め付けは良くないがほかに考えようもない。
そしてゲームでの出来事がドラクエの歴史だという仮説を立ててみる。
そうすると俺はこれからこの世界で起きることを知っていることになる。
自分が何故ここにいるのか分からないのに奇妙な話だな。
俺が勇者たちの手助けをすれば冒険がスムーズに進むのではないだろうか。
いや、俺が勇者たちに介入することで歴史が変わることになりかねない。
勇者が世界を平和にしてくれないのは非常に困る。
やはり何もしないのが正解なのだな。
よし決めた。俺は何もしない。
こうして俺の何もしない試みが始まった……はずだった。
―「承諾の承」へ続く―
207 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/03(土) 13:39:38 ID:qzfARRZg0
一段落かな。
投下乙でございます。
主人公が勇者ではなく、何もしない(ように努力する)というのも面白い設定ですね。
次回も楽しみにしてますね。
208 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/03(土) 13:41:59 ID:1vkawdv70
dion軍規制解除でやっと感想書き込める!
新しい設定の新作乙です
何もしないと決めたのに巻き込まれる展開楽しみ〜
209 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/04(日) 15:31:33 ID:sTfqlIBh0
過去レスのアリーナむっちゃ萌えます!
当方、D道塾ですけど道着に着替えて空気イスや柔軟(逆エビ)したらスンゴイきますよ^^
道場の皆さんにちょっと罪悪感、、、orz
でも短大の頃にPS版のドラクエWやってから、アリーナ目当てでドラクエの関連商品を集めるようになりました。
D道塾もその頃から始めました。アリーナのコスじゃなく、格闘技の習得にいくところが我の特色ですw
右手の親指で左足の親指を引っ掛け、弓手で右足を同じようにする逆エビ。関節も筋もよく解れるし、適度な負荷が全身にかかります。
でもデスピサロの足元でやるときは枷有りに決まってるから、つらさ的にはアリーナはこんなもんじゃないんだろうな。
いつでも姿勢を自分の意志で解除できるか否かは重要。
それを考慮しても、やっぱりサントハイムよりデスパレスに居る方が、アリーナには幸せかもね。デスピに愛されて・・・。
デス様のことだから、きっとアリーナのために擦過傷を極力防ぐための細工をした非金属・非繊維の何かを用意しているでしょう。
ピサロ×アリーナまた新しいの読みたいです。
210 :
Stage.10 hjmn
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:17:21 ID:MaX8wX3a0
アルス「ちーっす」
タツミ「どうもー。今回はリアルサイドの続きですね。では前回のおさらいです」
アルス「それ恒例化してんの? 俺がアレフとかってサイコ野郎と喧嘩したあと意識不明になって、
ユリコの家で介抱されてたんだけど、目が覚めたらいきなしユリコの親父にひっぱたかれた。
タツミとの確執のとばっちり食らったみたいだから、ちょっと試合でもしてカタつけてやろうか、
ってところで終わってた」
タツミ「ユリコのお父さんにはえらく嫌われてたからなー、僕」
アルス「いい迷惑だ」
タツミ「そう言うなよ。それではいつもの、届け!愛のサンクスコ〜ル!」
アルス「おいw」
タツミ「
>>121
様、いいお母さんだよねー。どうして息子はこんなヒネクレたクソガキに……」
アルス「うるせえよ。
>>124
様、おふくろも優しいのはいいが、なんでも笑って許しちまうから、
近所のバカもつけあがるんだと……まあ俺が黙らせてたからいいけどさ……」
タツミ「素直に心配だって言えばいいのに。反抗期?」
アルス「だからうるせえよ!」
タツミ「
>>125
様、へぇ、そんなことあったんだー。確かにあの王様、サヤさんも持て余し気味だったな」
アルス「続いて雑談のサンクスコール」
タツミ「
>>164
様、竜探大学には付属の竜探幼稚園〜竜探高校まであります。
しかし片岡……『おもしろい』から好きってどうなんだよ」
アルス「良かったなぁ、お前の奇人変人ぶりに惚れてくれる女の子がいて」
タツミ「うるさいよ! って、さっきと逆転したな」
アルス「さーて、ユリコの親父さんをあんまり待たせるわけにもいかないし――」
アルス・タツミ『それでは本編スタートです!』
【Stage.10 事情それぞれ】
リアルサイド続編 [10]〜[16]
211 :
Stage.10 [10]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:19:21 ID:MaX8wX3a0
Prev
>>108-119
(Rial-Side Prev (マエスレ)
>>567-576
)
----------------- Rial Side -----------------
「なに考えてるのランバート君、危ないよ。まだ起きたばかりだし」
ユリコが慌てて俺の腕を引っ張った。まあまあと抑えて、先を歩き出したあのオッカネー
親父さんの後についていく。
しかし広い家だな。エキゾチックな庭園がずーっと奥まで続いている。池があって、小
さな橋までかかってるし。タツミもすごいトコのお嬢さんに惚れられたもんだ。
「ランバート君! さっきのことは代わりに謝るから、まずタツミに連絡取って……」
「アルスでいいぜ、アルとか。別に叩かれたのを怒ってんじゃねえよ。ただ、せっかくの
チャンスを利用しない手はないだろ? 今は俺が『タツミ』なんだから」
ユリコは先を行く父親の背中に視線を向け、少し黙った。俺の真意に気付いたようだ。
「でも、もしラン……アル君になにかあったら、あたしがタツミに怒られるよ。お父さん、
ああ見えて免許皆伝なの。意味わかる?」
「強いってこったろ? 雰囲気がそうだもんな。――だからこそなんだが」
あれだけ厳格な父親が、自身も相当の腕前を持ってて、娘にもしっかり武道をやらせて
るってことは、だ。価値観もそういうところにあるタイプと見ていいだろう。
あの手合いを黙らせるには、実力を認めさせるのが手っ取り早い。まだあちこち痛みは
あるが、こっちの人間相手なら、このくらいのハンデがあって丁度いい。
こういう荒事は、あのお人好しは苦手だろうし。
「一肌脱いでやるさ」
「なに?」
「いや。そうだ、すまないが時間を計っておいてくれないか」
それに、早いとこ自分のステータスを正確に把握しておきたい、という理由もある。
「もし試合の途中で俺の力や動きがガクっと落ちたら、それがリミットらしい。まあ負け
ることはまずないと思うが」
「よくわからないけど……じゃあ時計、見ておくね」
「なにをこそこそ話しとるんだね。着いたぞ」
長い渡り廊下の突き当たりに、これまた古風な趣の家が独立して建っていた。板張りの
床で、真四角の広い空間になっている。壁にいくつも竹製のカタナが掛けられていた。
この国流の稽古場らしい。
212 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/04(日) 20:19:45 ID:DNyKG5aB0
初のリアルタイム支援!
しかも一番楽しみにしていたIFDQさんとはっ。
213 :
Stage.10 [11]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:21:22 ID:MaX8wX3a0
「そういや、戸田和弘はどうしたんだ?」
小声でユリコに聞くと、彼女は少しバツが悪そうに答えた。
「適当にごまかして先に帰ってもらったよ。すごく心配してたけど……」
あいつもイイヤツだもんなぁ。本当のことを伝えるかどうかは別として、あとで謝っと
かないとな。
さて、と。
「まさかとは思うが、真剣でやる気かね?」
ユリコの親父さんが、俺の手元を見て小馬鹿にするように笑った。
「ああ、そうですね。怖いんでしたら、そこに掛かってるのに換えますけど」
「――口だけは達者だな」
向こうも控えていた女中にホンモノを持って来るよう命じた。マジで真剣勝負に乗って
くれちゃうらしい。いいねー、俺はこういう思い切りのいいオッサン好きだぜ。
ユリコは頭を抱えているが。
「あ・ん・の時代錯誤のバカ親父〜! まさか試合中の事故で片付けようって魂胆!? ア
ル君、本っ当に大丈夫なんでしょうね?」
「どうかねぇ」
軽く身体をほぐしてから、中央に進み出る。
「そうだ、俺、外国で剣術を習ったんで、日本式の礼儀とかは全然わかんないんですよ。
そこは許してもらえます?」
「好きなようにしたまえ。しかしそれならなおさら、日本刀など扱えるのかね?」
「心配ご無用♪」
一級討伐士、いわゆる「勇者」の認定条件においては、初級剣術や初級槍術の他に特殊
武器の技術も必要とされる。鎖鎌からブーメランなんてものまで使いこなせなくちゃなら
んのだ。俺もそういう訓練をしてきたから、手に持っただけでだいたいその武器の特性を
つかめたりする(だから鉄杭でも戦えちゃうわけ)。
それに……この日本刀ってやつ。なんというか、慎ましくも凜とした雰囲気がどこか俺
の愛剣に通じる物があって、妙に手に馴染む。
「では、いざ尋常に――」
勝負!
214 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/04(日) 20:23:19 ID:CtzstB1q0
しえん
215 :
Stage.10 [12]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:23:23 ID:MaX8wX3a0
◇
「……っつーわけで、ユリコパパをゲットしちゃったわけ。すっかり気に入られちゃって、
すっげーごちそう出てさぁ♪」
最初はマジで危なかったんだが(オッサン本当に強かったよ。ナメてましたごめんなさ
い)、上手に引き分けに持ってったら手の平返したみたいに待遇が良くなったのだ。
実は会った瞬間に、このオッサンとは気ぃ合うなと思ったんだよ。「男は黙って拳で語
れ!」って感じの武闘派バカ(またもや失礼)、俺も嫌いじゃないからさ。
「まさかこんな劇的にうまくいくとは思わなかったけどなw」
『あーそう、良かったね』
携帯の向こうで、タツミは思いっきりふて腐れたような声を出している。
「なに怒ってんだよ、むしろ感謝してほしいぞ。これでお前も彼女と堂々と付き合えるだ
ろ? 悪い印象ってやつは、いったん覆したら逆に前よりずっと良くなるもんだしな」
『でもそれは……僕じゃないもん。ってか君は僕をそっちに戻す気ないんじゃなかったっ
け? 適当なこと言うなっつーの』
「そこはフェアだろうが。クリアすれば帰れるんだし、俺はそれを邪魔することはできな
いってルールなんだから。なんだよ妬いてんのか? お前もけっこう――」
プッ ツー ツー
あ、切られたw あいつも素直になりゃいいのに。
「アル君……タツミなんて言ってた?」
ユリコが顔をのぞかせた。気を利かせて離れていたらしい。
「僕のユリコに手ぇ出したらタダじゃおかない、ってさ」
携帯を放ってやると、受け取ったユリコはカァっと耳まで赤くなった。
「冗談でしょ? あいつそんなこと、絶対言わないわよ」
「確かめてみれば?」
ユリコは少し携帯を見つめていたが、なぜか小さく首を振って、俺に返してきた。
「今度ね。それより、お父さんのせいでまたケガ増えちゃって、ごめん」
「え、いや俺の方こそ、親父さんケガさせちまって悪かった」
思った以上に腕の立つ相手だったから、無傷で済ませられなかったんだよな。どちらも
軽傷とはいえ、今は片岡氏もあちこちに包帯が巻かれている状態だ。
216 :
Stage.10 [13]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:25:21 ID:MaX8wX3a0
もっとも、本人はまったく気にしていないようだが。
俺が中座していた宴席に戻ると、片岡氏は庭に面した廊下(エンガワというらしい)で、
静かに酒を飲んでいた。
「終わったのかね?」
続きをやろう、と盃を掲げてみせる。ハイ、最初は未成年だからと断ったんだけど、片
岡氏があんまり勧めるのでいただいちゃってました。「ダイギンジョウ」ウマー。
外は夕暮れ。ここから見る庭にも見事な桜があって、薄桃色の花を風に散らしている。
漆塗りの雅な盃に、ユリコがいい香りの酒を注いでくれる。「こーん」とたまに小気味
のいい音を響かせているのは、シシオドシというらしい。風流だねぇ。
「しかし、少し見ない間にずいぶん変わったものだ。まるで別人だな、今の君は」
そりゃあ別人ですから。
「タツ……じゃない、以前の俺と、そんなに違うんですか?」
「まったく違う。あの頃の君は『自分の命などどうでもいい』という者の目をしていたぞ。
あんな生きた屍のような人間に、大事な娘は近づけられんよ」
「はぁ? え、そうなの?」
なんかすごい言われようだぞタツミ。ってか、お前そういうキャラだったっけ?
「ちょっとお父さん、変なこと言わないでよ! ……ええとほら、本人の前で」
「ははは、失礼。だが今は、あれだな、親の屍を食ってでも生き残るようなしたたかさを
感じるよ。そういう人間は信用できる」
そ、そうすか。俺もすごい言われようだな。ってユリコ、今度は笑ってるし。
片岡氏はしみじみと酒をすする。
「この子の母親は早くに亡くなってね。私も過保護だとは思っているんだよ――」
ふむ。人にはそれぞれの事情ってのがあるんだな。
そのとき、ピリリリリリ! と甲高い音が鳴った。一瞬タツミからかと思ったが、片岡
氏が胸元から携帯を取り出してその場を離れた。
今までとは違うせわしない口調で、なにやら難しい単語をやりとりしている。
「やはりイグリス社か? そのルートだけは必ず確保しろ。私もすぐ行く」
仕事のことでなにかトラブルが発生したらしい。こっちの人ってよく働くからなぁ。
「すまんな三津原君、急用ができたので私は失礼するよ」
217 :
Stage.10 [14]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:27:22 ID:MaX8wX3a0
「ああ……じゃあ俺も帰りますよ」
「なに、ゆっくりしていきたまえ。ユリ、あとで送ってあげなさい」
言うだけ言って、片岡氏は颯爽と去っていった。
「あんなにタツミのこと毛嫌いしてたくせに……なんなのよもう」
ユリコもすっかり呆れていたが、俺と目が合うと苦笑に変わった。
「まあいいや、結果オーライよね。もう一杯いかがですか、勇者様」
「お、もらおうかな。こんな美人の酌なら何杯でもいけるやね♪」
「っぷ、どこのおっさんよぉw アル君って、本当に異世界で魔王を倒した勇者なの?」
実はちょっと自信なくなってきたかも。すまんゾーマ、宿敵がこんなんでw
と――。
「あの、アル君。もしかしてだけど……タツミから、なにか聞いてたりする?」
ユリコが急に神妙な声で切り出してきた。
「なにかって、なにを?」
「あいつが人を避ける理由。アル君にはなにか言ってるかなって思って」
「いや、そんな話はしてないけど」
俺が首を振ると、ユリコは「そう……」と、少しだけ肩を落とした。
「タツミってけっこうモテるのよ。顔はいいし頭もいいし、性格だって悪くないし。でも
誰とも付き合おうとしないのね。っていうか、友達も作らない感じ。要領がいいから周囲
に悟らせないようにうまく逃げてるけど。休みになったら、ほとんど外出もしない。あた
しと戸田くらいかな、しつこくまとわりついてるの」
「なんだそりゃ」
ヒキコモリっぽいとこがあるなぁ、とは思っていたが、そこまで徹底していたとは。
「だから今日の花見みたいに、強引に誘うこともあるんだけど。……あたし、実はタツミ
にフられちゃったのね。去年の暮れかな、あいつに『もう僕に近づかない方がいい』って
言われたんだ」
ユリコの表情は硬い。その時も、そんな顔をしていたんだろうか。
「でもその理由が理解できなくて。正直、今でもどう受け取っていいかわからないのよ」
「あの親父さんが怖くて、適当な理由で遠ざけたんじゃねえの?」
「普通はそう考えるわよね。でもそれにしては、なんか強烈な言い訳だったし」
218 :
Stage.10 [15]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:29:24 ID:MaX8wX3a0
そこで逡巡するユリコ。
「タツミね……『僕は何人も殺してる人間だから』って、そう言ったの」
「こ、殺してる?」
「うん。『君まで巻き込みたくない』って……。亡くなったご両親も自分が殺したんだっ
て、そんなこと言うのよ」
◇
「亡くなったご両親――? タツミの親、両方とも死んでんの!?」
俺は思わず叫んでいた。ユリコの方は別の意味で驚いている。
「知らないで入れ替わってたの? あいつが引っ越したあとのことで、詳しくは知らない
んだけど。事故でお父さんが亡くなって、その3ヶ月後にお母さんも亡くなったって」
おいおいおい、なんだその話。じゃあ今マンションに同居してるあのオバチャンは誰な
んだ。単身赴任とやらで遠くにいるはずの父親って?
「一緒に住んでる人はタツミのお母さんのお姉さん、つまり伯母さんよ。彼女は独身だか
ら他に家族はいないと思うけど……。アル君、いったいどういう風に聞いてたの?」
「聞いてたっていうか、勝手に覗いてたっていうか――」
タツミの生活については、俺が向こうにいる間に「夢」を通して知ったのだ。それが事
実と食い違ってる部分は今までにもあったが、まさかここまで違うとは思ってなかった。
本人に確かめたくても、なーんかずっとバタバタしてて聞きそびれていたし。
……いや、俺も無意識に、タツミに聞くのを避けていたかもしれない。
あいつ、一度も俺を問い詰めてきたことがないから。いきなり命懸けの冒険を押しつけ
られればわめき散らしたって当然なのに、タツミはいつも「仕方ないなあ」って感じで飲
み込んでくれてて。
だからなおさら、こっちだけ詮索するのも悪い気がして。
「でも殺したってのは、尋常じゃないよな……。他には?」
「ううん。あいつ、肝心なことはなにも教えてくれないもん」
昨日カズヒロも同じようなこと言ってたな。
こうなったら腹を据えて聞いてみるか!
219 :
Stage.10 [16]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:31:27 ID:MaX8wX3a0
――おかけになった番号は、電波の届かないところにおられるか、
電源が入っていないため、かかりません。
........... orz
またかよ〜。もしかして本格的にスネちゃったんか?
「つながらないの?」
「ん。まあそのうちかかってくるだろ。連絡が取れたら、あんたにもすぐ伝えるよ」
俺が立ち上がると、ユリコは心配そうに袖を引いた。
「帰るの、危険じゃない? 今日はうちに泊まっていったら」
「いやーさすがにタツミに悪いから帰るよw」
別にやましいこたぁないけどさ。それに、ゲームがどこまで進んだかモニタリングしと
かないと、俺の方も連絡をつけるタイミングが計れない。
「それでユリちゃん、ちょっと頼まれて欲しいことがあるんだが―――」
その後、ユリコにタクシーを呼んでもらい、俺はタツミのマンションに帰ってきた。
くだんの「伯母さん」はまたでかけているようだ。甥っ子の面倒を独りで見ているわけ
だから、もしかしたら夜系の仕事でもしているんだろうか。
ゲーム画面は、帆船が夜の海を西に進んでいた。ランシールに到着し、一行は真っ直ぐ
宿屋に入っていく。「一晩」たてばほとぼりも冷めるだろうし、少し待ってもう一度かけ
てみよう。
それにしても、両親を殺した、なんて冗談で言えることじゃないよな。
(自分の命などどうでもいい、そういう者の目をしていたよ――)
「タツミ……お前いったい、なにしたんだよ」
ゲームキャラの俺よりプレイヤーの方が謎って、なんか変じゃね?
220 :
Stage.10 atgk
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 20:32:52 ID:MaX8wX3a0
本日はここまでです。
今日の夜中の12時くらいから、お約束の「まとめ」を投下させていただきたいと思います。
その時にはまたよろしくお願いいたします。
221 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/04(日) 20:33:01 ID:CtzstB1q0
支援
222 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/04(日) 21:22:48 ID:Vpxzm+RZ0
うは、真剣をつかって勝負とは・・・。お互いに軽傷ですんでよかったですね(滝汗
大吟醸、おいしそう。だんだんこちらの世界になじんできますね(笑)
しかし、タツミくんの過去・・・。尋常じゃないですね。気になる・・・。
話が進むうちに明らかになっていくのでしょうか。
223 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2007/11/04(日) 23:54:02 ID:NksgkbF30
おお!このままリアルサイドの続きが読みたいような
とにかく乙です!
224 :
Stage.10.5 mtm
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/04(日) 23:58:37 ID:MaX8wX3a0
アルス「ちーっす」
タツミ「どうもー。数時間ぶりですが改めまして、みなさんこんばんは♪」
アルス「今回の番外は、今までのまとめ、というか解説編だな」
タツミ「登場人物紹介、用語の説明、という形でお送りします」
アルス「ここだけの新事実発覚! みたいなのも多少あるらしい」
タツミ「DQ離れしたオリジナル設定が多い本作ですが、少しでも楽しんでいただけたらと思います」
アルス・タツミ『それではまとめ、スタートです!』
【Stage.10.5 まとめ】
登場人物紹介/用語解説 [1]〜[11]
225 :
Stage.10.5 紹介 [1]
◆IFDQ/RcGKI
:2007/11/05(月) 00:00:36 ID:/C7eX2Ut0
■主人公1■
【タツミ】 本名:三津原辰巳(ミツハラタツミ)
本作の主人公の1人。ドラクエ3の世界に飛ばされ、元の世界に戻るためにイヤイヤな
がら勇者をやりつつ、ゲームクリアを目指す。見たものを写真の様に記憶できる「直感像
記憶力」と超スピードで本を読める「ラピッド・リーディング(速読)」の特技を持って
おり、それがゲーム世界では「思い出す」の能力として扱われている。
ゲーム中では一部の関係者にのみ自分がアルスではないことを告げているが、自分は
「ルビスに遣わされてやってきた」ことにしており、行方不明のアルスについては「魔王
に封じられたので魔王を倒せば戻ってくる」と嘘をついている。
高校の成績は常にパーフェクトで首席。奨学金をもらっており戸田和弘いわく「一度も
学費を払ったことがない」。運動神経も容姿もなかなかと三拍子そろった少年。
しかし、両親が幼い頃に立て続けに死亡するという不幸に見舞われ、現在は母親の姉
(伯母)と二人でマンションに暮らしている。一見すると明るくポジティブな性格だが、
「両親を殺したのは自分だ」と言い、現実ではさり気なく人付き合いを避けていた。
一條英治に恨まれており、何度か金銭を巻き上げられている。片岡百合子の父親からは
「自分の命などどうでもいい、生きた屍のような目をしている」と酷評されている。
無理やり勇者を押しつけられたアルスを、それでも大切な人間だと言い切り、一方的に
恩人としているようだが……。
MPが最初から999あり、携帯電話を利用するたびに減っている。プリペイド方式で減っ
た分は増えない。現在呪文の習得は皆無だが、今後使う機会があればさらに減ることを懸
念している。
[誕生日]7月7日生まれ
[性格判断]ずのうめいせき
[よく観る映画]ダスティン・ホフマン主演の「レインマン」
[好きだった銘柄]ラッキー・ストライク(もうやめたけど)
[気に入った魔物]スライム(というかヘニョ)
[苦手なもの]血(見ると気分が悪くなりヒドくなると吐く)
[嫌いな食べ物]ピクルス
[関わりたくない人種]わがままな王族
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