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ぜろちゃんねるプラス
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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら13泊目
1 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/04/29(火) 23:42:43 ID:m1wsBb0V0
このスレは「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」ということを想像して書き込むスレです。
「DQシリーズいずれかの短編/長編」「いずれのDQシリーズでもない短編/長編オリジナル」何でもどうぞ。
・基本ですが「荒らしはスルー」です。
・スレの性質上、スレ進行が滞る事もありますがまったりと待ちましょう。
・荒れそうな話題や続けたい雑談はスレ容量節約のため「避難所」を利用して下さい。
・レス数が1000になる前に500KB制限で落ちやすいので、スレが470KBを超えたら次スレを立てて下さい。
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい。
・物語の続きをアップする場合はアンカー(「>>(半角)+ 最後に投稿したレス番号(半角数字)」)をつけると読み易くなります。
もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら12泊目
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/ff/1198792331/
PC版まとめ「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」保管庫@2ch
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html
携帯版まとめ「DQ宿スレ@Mobile」
ttp://dq.first-create.com/dqinn/
避難所「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(作品批評、雑談、連絡事項など)
ttp://jbbs.livedoor.jp/game/40919/
ファイルアップローダー
ttp://www.uploader.jp/home/ifdqstory/
お絵かき掲示板
ttp://atpaint.jp/ifdqstory/
84 :
Stage.16 [2]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:15:24 ID:bvU2J8NF0
今度はスパコーンと頭を叩かれた。
「ロダム、杖は痛いよ……」
「じゅーぶん加減しておりますよ。まったく、サミエルが忠義をのけて明かしてくれなけ
れば、我々は知らぬ間に後悔させられるところでしたぞ?」
「宿を出たフリしてすぐ戻ったってのに、部屋はもぬけの殻で俺も焦ったッスよ」
ええっ? 3人のうち誰かが王様から見張りを命じられてるのは察していたが。
「もしかして僕の『監視役』って……」
「俺ッス。試験に落ちたって報告した途端、逃げないように取り押さえろって指令が来て
びっくりッスよ。本人に戻る意思があるからって、様子見に徹してたんスけど」
サミエルは悪びれもせずうなずいた。てっきりロダムが監視役だと思ってたけど、サミ
サミってば意外と役者?
「でも俺はありのままのことしか伝えてないッスよ。『アリアハンの一級討伐士として相
応しい行動をしている』って。なのに、たかが試験に落ちたくらいでなんスかこれ。失礼
ながら王様、俺もうこの役、降ろさせてもらいますね」
最後はキッと主君を睨みつけるサミエル。
「わ、わきまえろレイトルフ!」
目を剥く王様に、サミエルは涼しい顔をしている。その隣にエリスとロダムが「自分も
同意だ」とばかり無言で並ぶ。クビ確定、ヘタをすれば反逆罪で逮捕される可能性だって
あるのに……。
「さて、私も少し格好つけるとしようか」
うるうるしている僕の肩をぽんと叩いて、レイさんが一歩踏み出した。優雅な動作で膝
を着き、「騎士の礼」を取る。
「王よ。ルビス勅命という彼の言葉が信じられぬなら、私が神命に誓って保証する」
堂々と宣言する一級討伐士に、王様は息を呑んだ。しかも――、
「どうしても許されないなら、代わりに私の腕をもげばいい」
「なに言ってんのレイさん!?」
これには王様どころか、エリスたちや周りで成り行きを見守っている兵士たちも驚いた。
当たり前だ、他国の『勇者』が簡単に口にしていいことじゃない。
「レイ=サイモンともあろう者が、この紛い物ごときになぜ……」
「そうだよ! 無関係のあなたがそこまでする義理はないでしょ?」
85 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:16:21 ID:pvXk49cq0
四円
86 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:16:31 ID:SmxGsr090
支援
87 :
Stage.16 [3]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:18:30 ID:bvU2J8NF0
今回ばかりは僕も王様と同意見だ。慌ててレイさんの腕を引っ張って、撤回してくれと
訴えた。
するとレイさん。ちょっと首をかしげると、僕の両肩に手を置いて、静かに告げた。
「無関係なんて言わないでくれ。惚れた弱みというものだよ、青少年」
……はい?
ブッ飛んだセリフを僕の脳みそが理解する前に、強く抱きしめられた。
「んんっ――!?」
唇に柔らかい感触が重ねられる。最初こそジタバタしたが、剣一本でモンスターの大群
を蹴散らすような相手になんの抵抗ができようか。
「……んん…ん……」
しかもあれだ。大人のチューってやつですか? 何度も角度を変えてついばまれている
うちに、そのせいなのか単に酸素不足なのか、頭がボーっとなってきた。
「ん……っふ…ぁ…」
ようやく解放されたときには、ろくに立っていられなくて。しなやかな長身にすがりつ
くように身体を預けたまま、ぼんやりしている頭を振る。
「すまない。でも好きなんだ。初めて逢った時から、ずっと」
耳元で熱っぽく囁かれ、のろのろと視線を上げると、端正な顔が間近で微笑んでいた。
「レイさん……僕は……」
どうしよう。急にそんなこと言われても。
困った僕が振り返ると。
全員が (OдO) という顔で固まっていた。
88 :
Stage.16 [4]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:21:46 ID:bvU2J8NF0
「いやぁああ!! うちの勇者様にナニしてくれやがってんのこの人ぉ!?」
「こンの変態が勇者様から離れろぉ! ってスリスリするなぁあ!!」
「だってカワイイんだもん。あ、こら返せ」
サミエルが僕の服をガシッとつかみ、レイさんから一気に10メートルくらいズザザザッ
と引き離した。
「大丈夫ですか勇者様!? ああ可哀相に、びっくりなさったでしょう」
エリスなんか、まるで交通事故に遭いかけた幼い我が子を心配する母親のようだ。さっ
き腕が切られかけていたときより激しくないか? 仲間たちのものすごい剣幕に、僕もど
う反応していいのやら。
「えっと、そ、そりゃびっくりしたけど。変態は言いすぎじゃあ……」
「勇者様!? まままままさか」
「本気ッスか!?」
サーッと青ざめる二人に、ロダムだけはいつもの穏やかな口調で、
「落ち着きなさいエリス、サミエル。混乱してはなりません。ほら、衆道も武士の嗜みと
申しますし??」
「武士ってなんスかー!? あんたが一番混乱しとるわ!」
アリアハン第二近衛隊副長に蹴飛ばされて転がる宮廷司祭殿。散々な言われようにも関
わらず、レイさんは楽しそうに笑っている。
「ははは、厳しいね。私はそんなに不釣合いかな?」
「うがー!! まだ言うか! 叩っ斬るぞ変態勇者!」
ちょっ、そりゃいくらなんでも言いすぎだ。
「やめなってサミエル! た、確かに僕とレイさんは……」
世間一般では受け入れられないのはわかるよ。でも、
「一回りくらいの年の差ならアリだとおm」
「「「そこじゃNEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!」」」
なにそのツッコミ。
「いや俺らだって、勇者様がその気だってんなら応援してやりたいッスよ?」
「でもここはグッとこらえてください。流されてはいけませんっ」
半泣きで必死に説得する仲間たちは、まるで身分違いの恋をした主君を必死に諌める臣
下のようなぁ〜ってもううまい比喩が見つかんねーよ、なんなんださっきから! お前ら
偏見持ちすぎだっつーの!
89 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:23:52 ID:pvXk49cq0
しえん
90 :
Stage.16 [5]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:24:52 ID:bvU2J8NF0
「エリスもサミエルもいい加減にしろよ、あんまり失礼だろ!」
「ですが殿方同士の恋愛なんて宿スレ的にブッチぎりでアウアウじゃないですかっ。巣に
帰れって大荒れするに決まってますでしょう!?」
「確かにビジュアル的にはちょいヤバかもだけど、どうせテキスト表現なんだから設定が
女性ならセフセフじゃないのかよ!?」
「そりゃこいつが女なら……………………………………え?」
全員がいっせいにレイさんを振り返った。
「「「お、女〜!?」」」
本人は腹を抱えてゲラゲラ笑い転げている。
「アーハハハハハ! か、彼らを責めてはいけないよ、青少年。君のその鋭い観察眼が、
他の人間にも備わっていると思わないほうがいい」
◇
なんと、みんなレイさんのこと本当に男だと思い込んでいたらしい。
おいおい、普通わかるだろ? 注射とかで改造してるわけじゃなし、どうしたって違和
感あるじゃん。そんなのマンガとかゲームの話だけで
……ゲームだった orz
「いつから気付いてらっしゃったんですか?」
まだ半信半疑のような口調でエリスが聞いてくる。
「最初から。僕はてっきり公然の秘密なんだと思ってたよ。だからレイさんのことも一度
も『彼』とか『彼女』って言ったことないし」
僕の言葉に3人は「えっ?」と顔を見合わせた。
「前スレ! じゃない、前の前のスレだっけ?」
「とっくにdat落ちしてるわよ。まとめサイトまとめサイト!」
ちなみにレイさんの初登場はStage.11の中盤からですが。
91 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:26:16 ID:SmxGsr090
支援
92 :
Stage.16 [6]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:28:27 ID:bvU2J8NF0
「本当だ……マジで言ってないッスね」
「そのせいでたまに文章が不自然になってますな」
うるさい、仕方ないじゃないか、僕だって気を遣ってたんだ。
原作ではレイさんにあたるNPC(ノンプレイヤー・キャラクター)は、はっきりと「サイモンの息子」
と言っている。にも関わらず女性だったから「また設定がズレてるなー」と思ったのだ。
最初はこんなハンサムなおねーさまが存在していいのかって驚いたもんだよ。
聞けば本名を伏せてるとか、有名人っぽい苦労してるらしいし、僕も曖昧にしておいた
方がいいだろうと判断したんだけどね。
こみ上げる笑いを抑えつつ、その「彼女」はカードサイズの金色のプレートを取り出し
た。アルスも持っていた、一級討伐士の身分証だ。
「いちいち説明するのも面倒で、今は男で通すようにしているが。この通り世界退魔機構
には『レイチェル=サイモン(女)』で登録されているよ」
決定的な証拠を見せられ、サミエルとロダムはようやく安心したようにうなずきあった。
エリスはまだジトーっとレイさんを睨んでいるが、不機嫌な彼女をよそに、サミエルは当
然のごとく次の矛先をこっちに向けてきた。
「そうなると、勇者様はどうなんスか〜?」
ニマニマしつつ僕をヒジで小突く。ロダムも同じ顔だ。
「しっかり見せつけられてしまいましたしなぁ。おや勇者様、耳まで真っ赤ですぞ?」
「あ、当たり前だっつーの……」
さっきは照れる間もなく大騒ぎになったけど、僕だってまだ16なんだぞ、そこまで耐性
できとらんわい。
でも返事はしないとな。マジでどうしよう。ったく、こういう色恋沙汰とか、ドラクエ
らしからぬ部分はやっぱり僕の担当らしい。
正直、レイさんみたいに男顔負けのカッコイイおねーさまがお相手じゃ、どう考えても
恋人ってより弟かツバメがいいとこだ。僕だって男だぜ、そんな年上にいいように翻弄さ
れるなんて…………まあ…………悪くないかな……
93 :
Stage.16 [7]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:32:29 ID:bvU2J8NF0
「ぬぅあぁにを考えていらっしゃるんですか、勇者様ぁ?」
「もちろんどうお断りしたら角が立たないかなーってことだよははははは」
「当然ですわ。勇者様には重大な使命があるんですもの、女にうつつをぬかしてるヒマな
んざありませんわよねぇ?」
にっこり。
エリス怖いよ。
「あー、ということで……レイさんゴメンなさい」
僕は腰から90度で頭を下げた。
いやまあ、僕の年齢では不純異性交遊になるし、そうなるとやっぱり宿スレ的にヤバイ
気もするし、だからといって成熟した女性にずっとプラトニックでいてくれというのも酷
な話だし、僕だってアレがコレでソレだから、いろいろと……ねえ?
レイさんは一瞬すごく切なそうな顔をしたが(本当にごめんなさーい!)、すぐに笑顔
になった。
「まあそうだろうな。いいさいいさ、悩ませてすまなかった」
が、またもやとんでもないことを言い出した。
「でもせめて、しばらくは一緒に旅をさせてくれないかな?」
え? つい身構えてしまった僕に、黒の剣士はひらひら手を振る。
「諦めは早い方だよ。信じてくれ、誓ってもう手は出さないから」
途端にうちのパーティは祭り状態になった。
「信じられません! 絶対また勇者様になにかするに決まってるわ!」
猛反対するエリスに、さっきまでの拒絶っぷりはどこへやら、女性と判明した途端すっ
かり肯定派に回ってしまったサミエルが反論する。
「そこは信じてやれよエリス、レイさんは嘘をつくような人じゃないだろ。それに東の二
代目が入ってくれりゃあ百人力だぜ。なあロダム」
「そうですな。先ほどのように勇者様個人に私的感情で近づかれては全体の士気に関わる
ので私も賛成しかねるが、あくまでメンバーとして加わっていただけるなら問題ないので
は。レイ殿は呪文についても造詣の深い方だ、我々も学ぶことが多いでしょうし」
94 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:35:51 ID:SmxGsr090
しえん
95 :
Stage.16 [8]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:37:18 ID:bvU2J8NF0
中立だったロダムも今はサミエル側のようだ。確かにアレやコレやを置いとけば、純粋
な『戦力』としては桁外れだからな。
仲間になだめられ、エリスは口を尖らせている。だが彼女も変に意固地になるような子
ではない。ギュッと目を閉じた後、レイさんに向き直った。
「あなたほどの実力者にご協力いただけるなら、我々の方こそ頭を下げるべきだと思いま
す。ですが申し上げた通り、勇者様は重大な使命を背負われています。ですから……その
妨げとなさらぬよう、それだけは気を付けてくださいね」
「もちろんだとも」
わーっと歓声があがり、パチパチパチとサミエルとロダム、さらには成り行きを見守っ
ていた兵士さんたちも盛大な拍手を送る。
「素晴らしい。それでこそエリスですな」
「改めてよろしくッス、レイさん!」
「こちらこそ」
あっという間に和気あいあいムードができあがり、「今夜は歓迎パーティーだ!」とか
はしゃいでいる。とりあえず一件落着のようだね。良かった良かった。
ま、ただ一つ言いたいとすれば。
僕の意見はまったく無視ですかそうですか。
「いいけどさー……」
今後うちのパーティのリーダーは、間違いなくレイさんになるんだろうな。
96 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:39:46 ID:SmxGsr090
紫煙
97 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:41:03 ID:2Q8ycesi0
支援
98 :
Stage.16 [9]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:42:16 ID:bvU2J8NF0
……と、和やかに帰りかけた僕たちの背後から。
「ま、待たんか皆の者おぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!!」
魂の底から搾り出すような絶叫が響いて来た。
「まだこっちの話は終わっておらんぞ! 空気読んでずっと黙っていたというに、最後ま
でシカトとはあんまりではないかぁ!!!」
(OдO)…ア
やべ、王様のことすっかり忘れてた。
99 :
Stage.16 [10]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:45:04 ID:bvU2J8NF0
----------------- Real-Side -----------------
……何時間経っただろうか。寝ようと思っても、意識は冴える一方だった。
ベッドの中で何度も寝返りをうっていた俺は、我慢できなくなって身体を起こした。
さっきの電話。ヤツが俺に叩きつけてきた言葉のうちの、9割は嘘だった。
ヤツの癖なんだろうが、タツミがわっとまくし立てるのは、本心を隠したいときだ。俺
を責めるその内容はいちいち正論だったが、口に出している方は心にもない言葉を並べて
いるだけで、そんなことは考えてもいない……声から相手の心情を読むのが得意な俺には、
それがはっきりと伝わってきた。
本音は、わずか二箇所。
『僕の存在さえ否定すれば、君はちっとも悪くない』
『友達になりたいって、今でも思ってる』
そこだけだったのだ。
わからない。タツミは俺のことを、まったく恨んでいないのか?
テレビ台の下に押し込んだゲーム機本体の電源ランプが、小さな赤い光を放っている。
ヤツと俺の命綱としてはあまりに頼りない。
ベッドを降りて、投げ出していた携帯とテレビのリモコンを拾う。
もう少しだけ、話してみようか。そう決意して俺は画面に向けてスイッチを入れた。
ブンと音がして、茶を基調とした鮮やかな光彩が部屋を染めた。限界まで絞り込んだ音
は「王宮のロンド」。ほぼ画面いっぱいをうめる砂地の円形の広場の中心に、タツミたち
4人組と、黒装の剣士(レイに違いない)がおり、彼らを挟むように正面に王様、後ろに
数人の兵士が控えている。
どこの城だろう。幼い頃に見た気もするが、実際の風景とゲーム画面は別物なので、はっ
きりとは思い出せない。
まあ本人に聞けば済むことだ、と携帯に目を落とす寸前、「ティロロロ」というテロッ
プの表示音が流れて、俺は反射的に画面を見た。
そこで俺h
100 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:47:17 ID:SmxGsr090
試演
101 :
Stage.16 [11]
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:48:29 ID:bvU2J8NF0
※「まあ ほれた弱みと 言うものだよ。っちゅ!」(←ドラクエ的表現)
カシャン!(←携帯を取り落とした音)
……………(←アストロン状態)
※「最初に会ったときから ずっと好きだった」(←ゲーム仕様による会話の簡素化)
……これはなんだ。(←意識の回復)
なにやらヤツとレイがアヤシイことになってるんだが?(←状況分析)
どうも目がおかしくなったかな。(←合理的解釈の模索)
※「勇者様 本気ですか?」(←ゲーム仕様による会話の簡素化)
>はい いいえ(←駄目押し)
しかもOKなの?(←状況理解)
いやいや、まさかな。(←拒絶)
本当は寝ちゃってるらしいな俺。(←現実逃避1)
ったく、変な夢見てるよな俺も。疲れてるんだな。(←現実逃避2)
……俺は再びテレビのスイッチを切った。ごそごそとベッドの中に潜り込む。
とにかく、今はただ眠りたかった。
バラモスの用意してくれたあの石棺が――異っ常ぉに恋しかった。
102 :
Stage.16 atgk
◆IFDQ/RcGKI
:2008/05/18(日) 22:51:10 ID:bvU2J8NF0
本日はここまでです。
ちなみにアルス君、翌朝には誤解も解けましたが、
その夜は悪夢にうなされて大変だったようです。
いつもご支援いただいている皆様には感謝を込めて。
楽しんでいただけましたでしょうか。
好評でしたらまたやってみたいです。
【回答】
第1問:キングレオ
第2問:銀の鍵
第3問:雨雲の杖
第4問:ストロスの杖
第5問:ユバール族
103 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 22:52:01 ID:2Q8ycesi0
うほっだと思ってマジ物凄く焦ったよこんちくしょうGJ!!
104 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 23:02:02 ID:QsGxED6f0
>>90
>「ですが殿方同士の恋愛なんて宿スレ的にブッチぎりでアウアウじゃないですかっ。巣に
>帰れって大荒れするに決まってますでしょう!?」
>「確かにビジュアル的にはちょいヤバかもだけど、どうせテキスト表現なんだから設定が
>女性ならセフセフじゃないのかよ!?」
マテ。仲間たちもこれが2ちゃんスレってのが前提なのか?ww
みんなの慌てっぷりにワロタ GJ!!
105 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/18(日) 23:17:05 ID:SmxGsr090
王様、根が悪い人じゃないと言うのが今回の話でよく分かったw
よくあの騒動の中待っててくれたもんだ
106 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/19(月) 21:49:30 ID:FexqeDLV0
>>102
乙でした
いやー本当にびっくりしたw
R氏壊れたかとw
叙述トリックとはね
107 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/20(火) 07:38:35 ID:DfXAQhtgO
ウホッでアッーだと期待した俺に謝れ!
投下乙です。
ぶっちゃけガチでバイか何かだと期待した
108 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/21(水) 12:49:58 ID:2u7HO81sO
>>107
出たな腐女子
109 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/21(水) 17:56:02 ID:LXyeksDRO
俺女なんて認めない
110 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/21(水) 21:03:17 ID:EAFA3WNR0
>>109
レイの一人称「私」じゃん。
111 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/21(水) 21:30:00 ID:W0pWAcLd0
>>110
たぶん
>>107-108
の流れを受けての
>>109
112 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/23(金) 12:28:03 ID:mb76prr8O
総長こないなー。
113 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/24(土) 08:53:00 ID:SqaEozKD0
多分、朝早く来るよ
早朝なだけに
114 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/25(日) 00:25:41 ID:KBctZTzcO
おもしろくないwwwwでなおっwwでなおしてwwww
まいwwまいれぁヒヒヒァぁああwww
115 :
◆Tz30R5o5VI
:2008/05/25(日) 13:27:21 ID:BJk9VrVRO
昼になりました
116 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/25(日) 22:49:36 ID:+KkaaSxp0
レイさま、かっこいい・・・。ぽっ
117 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/25(日) 23:45:01 ID:RYjRhYyVO
>>R氏 乙です
レイさんが女性だったとは、ビックリw
こりゃ他のキャラも性別、再確認しといた方が良いなw
まとめサイト行って来るノシ
118 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/26(月) 05:46:46 ID:i3PGV6EgO
3の女勇者は「男の子のように育てた」と母親に言われるからなぁ…
レイさんもたぶんそうなんだろな
119 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/27(火) 19:08:09 ID:cITU4ox20
でも、考えて見れば、レイさんと結婚したりしても、魔王を倒すと、またリセットされるのね・・・(滝汗
120 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/28(水) 22:58:48 ID:mUaB+laTO
(//▽//)キャァァァーーー(ハート)(ハート)(ハート)
(*´Д`)レイタンタツミタンハァハァ
………( ゚д゚)ナンダオンナカヨ
orz スニカエリマス
o/rz !?
o.......rz …
121 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/29(木) 04:19:15 ID:7gEisxV4O
腐はそのまま死ね
122 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/29(木) 06:18:24 ID:lmxt6f0JO
スミスに謝れ
123 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/29(木) 08:22:01 ID:c9QD4c710
>>121
気持ちはわかるが、触っちゃダメだ
124 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/29(木) 13:01:29 ID:S00qqjrGO
俺もデカい女におんぶされてーなぁ
125 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2008/05/30(金) 23:32:07 ID:YX80q9NdO
>>124
つ 和田アキコ
126 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/01(日) 23:27:43 ID:A5J6HokB0
頑張って書いてるからちょっと待っててね保守
127 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/02(月) 10:03:16 ID:N7f8rMux0
総長マダー?( ゚ д ゚ )
128 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2008/06/03(火) 00:39:58 ID:/Uk8eike0
皆様お久し振りでございます。
今、ようやく真理奈の2章ができあがりましたので、テキスト投下しにきました。
もしお暇があれば読んでやってください。
http://www.uploader.jp/dl/ifdqstory/ifdqstory_uljp00019.txt.html
さて前回の投下から5ヶ月も空いてしまった訳ですが、
その間に小説版ドラクエ4と精霊ルビス伝説を初めて読みました。
ゲーム内事象の再現度の高さに加えて、
筆者独自の世界観を無理なく組み込むレベルの高さ。
ただただ凄いとしか表現できません。
5と6も同じ筆者さんなので読んでみようと思います。
いつかそんな風に書けたらいいなと夢見つつ、
また次のが出来上がった時はよろしくお願いします。
ではでは暇潰しでした。 ノシ
129 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/03(火) 01:30:46 ID:vtJA65w70
>>128
更新GJ
王子がひどすぎる
王様ノリノリだな
次章まで気長に待ってます
130 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/03(火) 02:49:26 ID:NsuzhDie0
>>128
更新乙でございます。
今回も楽しめました。
理想(ですらないけど)を振りかざして世間知らずな王子も世界の惨状を目にすれば何かかわるかもしれませんね・・・。
幼馴染ちゃんは、報われることがあるのでしょうか・・・。
能登かわいいよ、能登。
131 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/05(木) 20:23:40 ID:JppmPMguO
>>128
久美はいいよな。初めて読んだのが5だったせいか、メチャクチャ引き込まれたよ。
8も彼女が書いてくれればいいのにな。いまんとこ小説自体出さない方向だからなー。
132 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/05(木) 22:19:04 ID:QEdpzD6Y0
>>131
一部じゃ黒歴史と言う人間もいるから話すスレは気を遣うが、自分も久美は好きだな。
8はもちろん久美で不満は無いが、個人的には五代ゆうあたりに書いて欲しい気もする。
133 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2008/06/05(木) 23:25:22 ID:ewJMsfHZ0
あんまりここに出てこないので、お返事を。
>>129
ありがとうございますー
王子がひどくかけていれば嬉しいですねw
個人的にはもっとうざくなってほしいんですけど。
逆に王様は遊ぶのがお好きって感じをしっかり持たせたいですね。
次章は戦闘をバッチリやりたいと思っております!
>>130
ありがとうございますー
王子が好評なようでw
彼に関しては王様の願いが叶えばいいのですが……
後輩ちゃんは今のところ貧乏クジを引いてばかりですね。
まぁそれもアリアハンに帰るまでの辛抱です。
もっと真理奈の可愛さを引き出せるようになりたいです!
>>131
先生の作品僕も好きです。
日常生活のちょっとした出来事が話に出てきて和んだりしますよね。
キャラクターもみんな魅力的ですし。
アリーナのボクっ子は笑ってしまいましたがw
8なんか良い話になりそうな気がしますよねー
ゲームではそこまで盛り上がらなかったラスボスも熱い展開になりそう!
自分宛てではありませんが……
>>132
久美先生黒歴史扱いもされたりしてるんですねw
五代先生の名前は初めて聞きました。
今度探してみよう!
と、でしゃばったところで帰りますノシ
134 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/06(金) 08:25:33 ID:i2I/rai40
投下があるまでのんびり雑談しながら保守ってのはいいな。
もちろん職人が戻ってきたらすぐ避難所に移動するが。
五代ゆうはオススメ。デビュー作の「はじまりの骨の物語」とか、
現実の神話をしっかり勉強してる上での正統派ファンタジーを書ける作家。
文章力はぶっちゃけ久美より上、久美は手本にすると変なクセがつく。
ただキャラ作りは久美のが上(ライトノベル層にウケる作り方を知ってる)。
それぞれ参考にできる点があるよ。
135 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/07(土) 01:24:32 ID:6goG9W8d0
―刑訴法と友引―
「調査って、あなたがこの事件を調べようって言うの?」
「はい。私はこのままサンディさんが罰を受けるのは納得がいかないんですよ。」
あんたが納得しようとしまいとどうでもいいのよ……
「私のところでは『疑わしきは罰せず』といいまして嫌疑だけでは罰せられないのです。」
「何を言っているのかよく分からないわ。」
「つまりですね、証拠がない限り犯人として扱ってはいけないということです。」
「あなたのところじゃそうかもしれないけど、ここじゃ町長に睨まれたらおしまいなのよ。」
「ええ。ですから何とかして町長にサンディさんの無実を証明したいんです。」
そんなことされたら私の計画が台無しじゃない!
「でもねえ、言いたくないけど、状況を考えたら犯人はサンディしかありえないわ。」
「そうとも言えないんです。サンディさんが犯人だとするとおかしなことがあります。」
「なんなのよ、おかしなことって。」
「いえ、おかしいと言ってもほんの些細なことなんです。」
「それじゃ気にしないことね。」
「でも、どうしても納得ができないことなんです。」
……じれったい男ね。
「実はですね。ペロ君の餌に毒を入れた方法が分からないんですよ。」
「方法って、餌を作るのはサンディの仕事なのよ。いくらでもやりようがあるわよ。」
「はい、確かに餌を用意したのはサンディさんです。彼女もそれは認めています。」
「それじゃ……」
「でも、彼女の用意した餌には毒は入っていなかったんです。」
「どうしてそんなことが分かるのよ?」
「ネズミです。ネズミが餌を食べていたんですよ。」
136 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/07(土) 01:25:34 ID:6goG9W8d0
「ネズミ?」
「そうです。餌は鍋で作られていたのですがその鍋に残った餌をネズミが食べていました。」
「見てきたの?」
「はい。町長の息子さん、ジョセフさんの許可を得て現場を見せていただきました。」
「……それで、そのネズミがどうしたって言うのよ。」
「そのネズミに体調の変化は見られなかった。つまり鍋の餌には毒は入っていないのです。」
「毒が鍋に入っていなくてもペロは餌を食べて倒れたことに間違いはないんでしょ?」
「餌はお鍋からお皿に移されました。毒が入れられたのはその後です。」
確かに私が毒を入れたのは皿に盛られた餌だった。
「でも、それはお皿の餌にサンディが毒を入れたことだってことじゃないの?」
「そう考えるとまたおかしなことが出てくるんです。」
何よ。おかしいのはそんなことを気にしているあんたじゃないの。
「毒を入れていた容器がどこにもないんですよ。」
「それは処分したんでしょ。サンディが。」
「サンディさんはペロ君が餌を食べた後すぐに拘束されています。そんな暇はなかった。」
薬を入れていた瓶は帰り道で捨てたんだった。その場に残しておけばよかった……
「サンディさんがこの事件の犯人だと言うにはどうしても納得できないでしょう。」
「……そうなるのかしら。」
「ええ、そうなります。そしてそうなると次なる問題が出てきます。」
「何よ、問題って……」
「サンディさんとは別にペロ君の餌に毒を盛った真犯人がいるということです。」
真犯人。
それは、つまり私のこと。
137 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/07(土) 01:26:35 ID:6goG9W8d0
「町の中でペロ君が放し飼いにされていることに不満を持つ人は多いようですね。」
ケージさんはサンディ以外にペロの餌に毒を入れそうな容疑者を探すつもりのようだ。
ここは話をあわせておかなければ。
「そうね。誰彼かまわず吠えるんだもの、あれは迷惑だったわね。」
「つまりペロ君に毒を入れようという動機を持つ人間は大勢いたわけですね。」
「でも、迷惑だからって毒を入れるまでするかしら。これはやっぱり……」
「逆にペロ君はサンディさんには懐いていて、彼女に毒を入れる動機はないようです。」
……それはそうでしょうね。
「動機があったとしてもチャンスがあったのはやっぱりサンディだけなんじゃないかしら。」
「毒を入れた容器が見つからない以上まったく別の機会に毒を飲んだのかもしれません。」
「別の機会?」
「たとえばペロ君が毒飲んだのは餌を食べるずっと前だったとかね。」
今度は何を思いついたのよ。
「事前に遅効性の毒を飲んでいて、餌を食べたときその毒が回ったのかもしれません。」
「ちょっとタイミングが良すぎるんじゃないかしら……」
「でもこれなら現場に毒の容器がなかったことの説明がつきます。」
いろいろ面倒なことを考えることが好きな人のようね。
「アマンダさん、サンディさんの無実を証明するため調査をしませんか? 我々で。」
「我々って、私も?」
「はい。アマンダさんはサンディさんの友達です。無実を証明してあげたいでしょう?」
「そ、それはもちろん……」
「決まりですね。これから本格的に調査を開始しましょう。」
「でも……」
「町長の許可は取ってあります。存分に調べましょう。」
犯人である私が事件の調査ですって?
なんだかおかしなことになったわ……
138 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/07(土) 01:27:35 ID:6goG9W8d0
「この町の人間ではない女性を見たと言う話があります。怪しいかもしれませんね。」
はっきり言って今この町で一番怪しいのはあなたなんだけどね。
「その人なら私も見たわ。綺麗な人だったわね。」
この男はサンディがちょっと可愛いもんだから助けてあげようとしているだけに違いない。
だからもっと別のことに興味を持たせることにしよう。
「ケージさんもそういう綺麗な人に会ってみたくない?」
綺麗な人と聞けば飛びつくに違いないわ。
「そうですね。彼女がどこにいるのか知っているんですか?」
「あの神秘的な雰囲気、彼女はきっと占い師よ。」
「占い師ですか……」
「この町からすこし南に高名な占い師が住んでいるの。そこの人じゃないかしら。」
そうよ。美人占い師なんてサンディよりも魅力的よ。
「ケージさんも1度占ってもらうといいわ。」
「いや、私はどうも占いというのは苦手でしてね。」
「占ってもらえば家に帰るヒントをもらえるかもしれないわよ。」
「……家に帰る方法ですか。」
この一言が効いたのかケージさんは占い師のところへ行くことを決めた。
単なるスケベ親父かと思ったけど意外と家族思いなのかもしれないわ。
だったらなおのこと本当に帰る方法を聞いてそのまま帰って欲しいものだ。
「でも、町の外へ出るのは危険なのですよね?」
「戦いができる人間に連れて行ってもらえばいいわ。誰か紹介してあげるわよ。」
私は何とかケージさんを占い師の下へ行かせることに成功した。
139 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/07(土) 01:28:36 ID:6goG9W8d0
ケージさんが占い師のところへ行っている間、私は自分が置かれている状況を省みた。
現状を考えれば私が怪しいと思われる要素はどこにもない。
ケージさん以外の誰もがサンディの犯行だと思っているはずだ。
町長もサンディが犯人であると決め付けている。
それにケージさんが私を犯人探しの仲間に加えたのはチャンスだ。
犯人探しを撹乱してこのままうやむやにしてしまえばいい。
あの男、ケージさんはそのうち諦めるだろう。
状況は私にとって有利だ。
ケージさんは聞き込みをして事件の情報を集めたいようだ。
この事件の犯人は私にとって彼が事件をかぎまわるのは非常にまずい。
ケージさんがはやく諦めるようにサンディに不利な情報を集めておこう。
今の私はサンディにとどめを刺すのに最適な状況なんだわ。
そう思うと、私は悪女のような微笑を浮かべた。
―続く―
140 :
コマンド? |>全板トーナメント
:2008/06/07(土) 03:23:52 ID:egifvloL0
投下乙でした。本格的な推理になってきましたね。今回も楽しめました。
アマンダを疑ってカマをかけたんじゃなさそうですね。
もっとも、このままかく乱されるケージさんじゃなさそうですね。
141 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/10(火) 23:47:25 ID:wuY5hlKF0
前回の最後でアマンダが「犯人である自分に迫っている」と言ってたし、
結果は見えてる気がするけど、案外とんでもないどんでん返しがあるのか……。
過程がどうなるかが楽しみ。
そういえば前回はトモノリ(リカ)ちゃんとジン君、結婚話が出てましたね。
遅ればせながらおめでとう。
142 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/11(水) 15:28:26 ID:G7OsM+qI0
結婚するのはジン君のお姉さんじゃなかったっけ?
143 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/11(水) 20:48:58 ID:ELSsmawq0
違うよ。ジンくんのお姉さんが結婚してて、子どもが生まれるんだよ。
そんなに長くないし面白いんだから、読み直せばいいのに。
144 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/12(木) 13:40:29 ID:RdWwvJIe0
>>142-143
避難所の「名無し客の雑談」レス25で簡単にまとめてみた。
145 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 00:03:16 ID:eqPr2hEy0
>>144
dくす
146 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/14(土) 01:42:36 ID:j99PKQmJ0
―民訴法に先負―
ケージさんが占い師のところから帰ってきた。
「占いの結果はどうだった?」
「驚きましたよ。」
「そんなにすごい結果だったの?」
「綺麗な人だと聞いていたのに占い師は老婆だったんですよ。」
それはびっくりしたでしょうね。
「占いについては、占い師のグランマーズも驚いていました。」
「やっぱり驚くような結果だったのね?」
「いえ、まるで占えなかったそうです。こんなことは今までなかったそうです。」
「不思議なこともあるものね。」
「まるで私がこの世界の人間でないような態度でした。」
それが本当ならますます得体が知れない人だということね。
「そうそう、グランマーズのところへ行く前に教会に寄ったんです。」
ケージさんは楽しそうに語る。
「ここでは町の外へ出る前にも教会でお祈りをするのが常識だそうですね。」
「ええ、そうよ。」
「ついでに教会でお告げを聞きました。」
「何かいいお告げは頂けたのかしら?」
「いや、もっと頑張れば成長できるなんていうありきたりな話でしたよ。」
「ま、お告げなんてそんなものよ。」
「そもそも的確な神のお告げが聞けるなら占い師なんて商売成り立ちませんよね。」
私はお湯を沸かしながらケージさんとの話を続けた。
147 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/14(土) 01:44:09 ID:j99PKQmJ0
ケージさんは話を続ける。
「でも面白い話が聞けました。教会では毒の治療も行っているそうですね。」
いったいどこが面白いのかしら。
「毒の治療は神父様が行う。この世界の常識なんですね。」
「そうよ。だからペロも神父さんのところへ連れて行かれたんじゃないの。」
「ええ、そうでした。神父さんがいなかったら大変なことになっていましたね。」
「そういうときは毒消し草を使うのよ。旅の必需品よ。」
「おや、そんな便利な薬もあるのですか。」
「毒には毒消し草、麻痺には満月草よ。」
「麻痺と言うのは?」
「体が痺れて動かなくなるの。ヘルホーネットなんかの攻撃を受けるとなることがあるわ。」
ケージさんはしきりに頷いている。
「いやあ、アマンダさんは薬のことにお詳しいですね。」
「伊達に宿屋の娘なんてやってないわよ。旅人に薬はつきものだからね。」
だからペロに飲ませた毒を調合しようと思ったのよ。
「この世界の人はみんな親の仕事を手伝っているんですか?」
「そうね。いえ、そうでない人もいたわね。」
「親に反抗する子もいるんですか?」
「大工の息子のハッサンが武闘家になるって言って家を飛び出したって話よ。」
「子供が親に反抗することはどこにでもあることなんですね。」
「それ以来行方不明らしいけど、どこでどうしているのかしらね。」
ま、どうでもいいことだけど。
「こうして事件が起きたとき行方不明の人間がいるとなんとなく意味ありげですよね。」
「あなたハッサンがこの事件に関係していると思っているの?」
「いや、さすがにこの事件とは関係ないでしょうね。」
「そうでしょうね。」
どうせなら関係があると思ってハッサンを探し回ってくれたらよかったのに。
148 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/14(土) 01:46:02 ID:j99PKQmJ0
「そうそう、私のほうは町の人に事件の起きた日のことを聞いてみたわ。」
「何か分かりましたか?」
「あまりいい結果じゃなかったわ。」
私にとってはいい結果だったけどね。
「あの日ペロはずっと屋敷にいたの。だから外で毒物を食べた可能性はないわ。」
「どうやら毒はあの餌に入っていたと考えるしかないようですね。」
「そのようね。残念だけど。」
これでサンディが犯人ということで決着がつく。
「そもそもこの町では犬に危害を加えるのはどれくらいの罪になるのでしょうか?」
「ただの犬じゃなくて町長が可愛がっていた犬ですもの、大罪じゃなくて?」
「犬によって違うのですか?」
「だってこれがアロードックだったら罪にはならないでしょう。」
「アロードッグというのは?」
「モンスターよ。名前の通り弓を放つ犬のモンスター。」
「その犬ならば危害を加えても罪にならないのですか?」
「だってモンスターですからね。」
私は話しながらティーカップを食器棚から取り出す。
「モンスターと言えばこの世界には腐った死体というモンスターもいるそうですね。」
「いるわね。あまり見たくないモンスターよ。」
「モンスターとはいえ死体を傷つけたら遺族から賠償責任を問われないのですか?」
「だってモンスターが襲ってきたら反撃しなきゃ自分がやられるのよ。」
「うーん、厳しい世界ですね。」
「それに家族だって身内がモンスターになったら止めて欲しいんじゃなくて?」
「……そういう考え方もありますね。」
「きっと倒すほうも止めてあげたいと思っているんじゃないかしら。」
「そうですね。目の前に人の道から外れた人間がいたら止めようとするでしょうね。」
ティースプーンを探しながらそんな話を続けた。
149 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/14(土) 01:47:25 ID:j99PKQmJ0
「話がそれました。このままだとサンディさんはどうなるのでしょう?」
「そうね。処遇は町長の一存で決まるでしょうね。」
「前にもそんなことを言っていましたね。刑罰を与える権限も町長にあるのですか。」
「あれでもこの町で一番偉い人間ですからね。」
「私の所ならば損害賠償の請求ができるのがせいぜいでしょうね。」
相変わらず良く分からないことを言う人だ。
「これは一刻も早く真相を突き止めてサンディさんを助けなければなりませんね。」
「え、ええ。そうね。」
突き止められちゃ私が困るのよ……
「ねえ、ケージさんはどうしてサンディが犯人じゃないと思うの?」
「そうですね。まず動機がないことでしょうか。」
「動機……」
「ペロ君の餌に毒を入れる理由ですね。これがサンディさんにはない。」
「でもそれは誰だってそうよ。」
「はい。しかしサンディさんはこんな騒ぎを起こしたくない理由があるんです。」
それって……
「サンディさんとジョセフさんはお互い好意を寄せあっているようです。」
この男いつの間にそんなことまで調べたのかしら……。
「ですから私はサンディさん以外の人間が毒を入れたものだと思っています。」
サンディの奴ジョセフだけじゃなくこの男もたぶらかしたのかしら。
私はティーポットにお湯を注ぎながらそんなことを考えていた。
150 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/14(土) 01:48:38 ID:j99PKQmJ0
「次に考えられるのは誰か屋敷に忍び込んで毒を入れたということですね。」
「ちょっと! そんな人いないわよ!」
「分かりませんよ。こんなことならグランマーズに犯人を占ってもらえばよかったですね。」
冗談じゃないわよ……
「占いと言えばアマンダさんは占いのようなことができるんですか?」
「え? そんなことできるわけないじゃない……」
「そうですか。でももしかしたら占い師の才能があるかもしれませんよ。」
「何を根拠にそんなことを言うのよ。」
相変わらず意図の読めないことをいう人だ。
「いや、あれは未来に起こることが分かっているかのようでした。」
「何の話よ。」
「そういう人っているんですよね。私の知り合いもデイトレードでひと財産築きましたよ。」
「何を言っているのかわからないわ。」
話しながら紅茶に砂糖を入れる。
「いえ私がここで働くことになったとき午前中に教会へ行くことを勧めたじゃないですか。」
「そうだったわね。」
「あの日、午後に教会へ行っていたらお祈りどころじゃありませんでしたよ。」
「どうして?」
「神父様はあの日の午後ずっとペロ君の治療にかかりきりでしたからね。」
そうだ。神父様がペロの治療をすることは分かっていた。
だから、つい午前中に行ったほうがいいと言ってしまったんだった。
「まるでそうなることを知っていたかのような見事なアドバイスでしたよ。」
紅茶を口に運ぼうとする手が止まった。
……まさかこの男、私を疑っているの?
―続く―
151 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 02:00:03 ID:lIAXojW9O
乙乙!
いよいよクライマックスですな!!
そして私は知っています。
この物語が明日で終わることを!
なぜなら(ry
152 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 02:02:59 ID:VSLddegX0
すげえ面白いwわくわくする
153 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 13:20:56 ID:++/yagpD0
>> 午前中に教会へ行くことを
おお、そこか。
ますま古畑っぽいな。
ラスト楽しみ。
154 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 13:37:27 ID:xPUTDTSJ0
>「そういう人っているんですよね。私の知り合いもデイトレードでひと財産築きましたよ。」
もしかして3の彼?
だとしたら彼はもう……。
155 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 14:09:42 ID:NFd+qfaV0
3の話が今のよりもだいぶあとの話であれば、まだ健在のはず。
156 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/14(土) 15:03:30 ID:fdytT2MN0
おお、3との接点も作ってたのか。気付かなかったけどすげぇ。
もしかして4でジン君の知り合いが言ってたっていう「嘘をつく覚悟」はケージさんのセリフなのかな。
この話読んでると、ぴったりな気がする。
157 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/17(火) 22:49:01 ID:+osgOlR90
うう、3の彼・・・(泣
158 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/19(木) 14:25:54 ID:cPwnu+yY0
ほんと引き込まれるね。
3ってどんなだっけって読み返してまた鳥肌・・・。
すげえよ
159 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/21(土) 11:40:52 ID:MZT6/NzH0
―商法は仏滅へ―
「早く運んでケージさん!」
「はい! ただいま!」
「それが終わったら食事の準備を手伝ってね。」
「夕食は何人前準備すればよろしいでしょうか?」
「そうね。今日は20人分用意しておけばいいわ。」
もともとケージさんはうちの宿屋の仕事を手伝うことになっていたのだ。
彼にはその仕事に集中してもらおう。これで事件の調査はできまい。
私のことを疑っている人間にこれ以上事件をかぎまわされるわけにはいかないのだ。
「おいおいアマンダ、そこまで働かせちゃ悪いよ。」
「父さんは甘いのよ。家においている以上これくらいは当然よ。」
「そんなにこき使ったらそのうち逃げ出してしまうよ。」
むしろそうなってくれたら大助かりだわ。
「アマンダさんの言うとおりです。これくらいのことはお手伝いさせてください。」
「そうよ。やってもらいたいことはいっぱいあるんだからね。」
「かしこまりました。」
ちっ。なかなか音を上げないわ。
思ったよりもずっと丈夫な人のようね。
「働くと言えば町長の家でサンディちゃんの代わりに働く人を募集していたよ。」
父さんがそんなことを言い出す。
どうやら町長はサンディを解雇することにしたようね。
いい気味。これでサンディはジョセフに近づけなくなるわ。
160 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/21(土) 11:42:34 ID:MZT6/NzH0
「困りましたね。」
「あら、何が?」
「サンディさんの疑いが晴れずに困りましたねと言ったんです。」
「それは……もちろんそうね。」
いけない。もっとサンディの身を案じる態度をとらなければ。
「町長を説得するのは難しそうですね。」
そうよ。だから早くあきらめなさい。
「そういえばアマンダさん。事件のあった日、大通りで町長を見かけたんですよね。」
「え、そうだったかしら……」
「はい、確かにそうおっしゃってましたよ。」
そうだったわ。あの時とっさにそんな嘘をついてしまった。
「町長は大通りを歩いていた……」
「それがそんなに重要なことなのかしら?」
「ええ、町長が留守だとしたら誰かが屋敷に忍び込むチャンスがあったわけですからね。」
しまった! 私の嘘で真相に近づけちゃったわ!
でも、いまさら嘘だったなんて言えないし……
「このあたりをもう少し調べてみないといけませんね。」
「でも宿屋の仕事はまだまだあるわよ。まずはこっちをしっかりやってね。」
そこにお父さんの声が聞こえてくる。
「おーい、そろそろ休憩とってもいいぞ。」
もう! お父さんたら今は娘のピンチなのよ!
161 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/21(土) 11:43:36 ID:MZT6/NzH0
私は自分の部屋で思い悩んでいた。
ケージさんは屋敷に誰か忍び込んでいないのか調べていることだろう。
あの日私は屋敷に近づいていないと言った。
誰にも見られていないと思うけれど、もし見られていたら疑われてしまう。
どうか誰にも見られていませんように……
「ちょっとよろしいですかアマンダさん。」
部屋にケージさんがきた。よろしくないんだけどそうも言えない。
「何かしら?」
「困りますねアマンダさん。いい加減なことを言っちゃいけませんよ。」
血の気が引いていくのが分かる。
いったいどこまでばれたのだろう。
屋敷に近づいたことか、ひょっとしたら忍び込んだことまで……
「今日の宿泊客は予約だけで20人以上います。夕食が足りなくなるところでした。」
ケージさんの言葉に私は脱力した。
「あらごめんなさい。うっかりしていたわ。オホホホ。」
「それからもうひとつよろしいですか?」
「何かしら?」
「あの日町長は大通りを歩いていないそうです。アマンダさんの勘違いですよ。」
「ふざけるんじゃないわよ!」
あの男が部屋から出て行くと私は悪態をついた。
彼をなんとかこの事件から遠ざけなければならない。
そういえば旅の商人が助手を探していたけどあの人を連れて行ってくれないかしら……
162 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/21(土) 11:46:56 ID:MZT6/NzH0
「ケージさんてこことはまるで違う世界にいたんでしょう。どんなところだったの?」
今度は事件に関係ないの話をして気をそらすことした。
「衣食住など基本的なところは共通点が多いようですね。」
「食事は口に合っていたのね。でも、あまりお酒は飲まないみたいね。」
「いえ、それは健康のため控えているだけです。」
あら、これだけ丈夫なのにそんなこと気にしていたのね。
「違うところも多いですよ。たとえば魔法の代わりに科学技術が発達しています。」
「それは魔法とどう違うのかしら?」
「……説明が難しいですね。そうだ、魔法と違い誰にでも使うことはできます。」
「誰にでも使えるなら魔法なんていらないのね。」
「そうですね。私のいるところでは法といえば魔法ではなく法律のことです。」
「なんだかよく分からないわ。ケージさんはその法律っていうものが好きなのかしら?」
「昔勉強したものですよ。経済を動かす法律、法律を動かす政治……」
話はますますわけの分からないものになっていく。
「ちょっと難しかったですね。何か面白い話は……」
私がつまらなそうなのを察してか話題を変えようとしていた。
「私の世界には株というものがいます。大学時代に友達だった奴もやってましたよ。」
「どんなものなのかしら?」
「その価値が上がるか下がるかを予測して売買をします。」
「よくわからないわね。」
「イメージがつかめませんか。この世界では基本的に買値も売値も一定ですからね。」
「なんだかケージさんの話ってなんだか難しいのよね。」
「気をつけているつもりなんですけどね。それなら恋愛の話なんてどうです?」
「あら、それは聞いてみたいわね。」
「若い人が恋愛話に興味があるというのはどこの世界でも同じですね。」
ケージさんはこう切り出してきた。
「アマンダさんは天空の花嫁と聞いてどんな人を想像しますか?」
そして……
163 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/21(土) 11:47:58 ID:MZT6/NzH0
「もし結婚したら天空の花嫁。ただし天空なのは妻ではなく夫のほうだった。」
ケージさんの口調が変わった。
「そうなんですよ。注目すべき相手が違っていた。この事件もね。」
「この事件……」
「そう、私はこの事件が犬のペロ君か町長に不満がある者が犯人だと思っていました。」
何を言い出すのよこの人は。
「でも、注目すべきところはそこではなかった。この事件にはもう1人被害者がいた。」
もう1人の被害者って……
「この事件で一番の被害を受けたのはサンディさんだったのではないでしょうか?」
何も言わない私を無視してケージさんは続ける。
「解雇されジョセフさんに近づけなくなった。そう考えれば彼女は立派な被害者です。」
まだケージさんは止まらない。
「犯人の狙いははじめからサンディさんを陥れることだったのではないでしょうか。」
そこまで気づいたのね。
やはり私の恋の障壁はまだなくなっていなかったらしい。
なんでみんな私の邪魔ばかりするのよ!
人の恋路を邪魔するものはみんな消えてしまえばいいのに!
私は心の中で叫んでいた。
そこへお父さんがあわてながら部屋に入ってきた。
「大変だ! サンディちゃんが町を追い出されてしまったぞ!」
私にはその声がずいぶん遠くから聞こえたような気がした。
―続く―
164 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/21(土) 18:34:56 ID:PJ24AVq40
ケージさん、更新きたー。
乙でございます。
ケージさんの語って聞かせるような口調、ひきこまれるようなものがありますね。
かなり核心に迫った感じですが、サンディちゃんが追い出されるのに間に合わなかったか・・・orz
165 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/21(土) 22:11:54 ID:ltJw/a330
このじわじわと真相に迫り来る感じが堪らんな…
166 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/24(火) 18:57:32 ID:CZBxeuAk0
hoshu
167 :
お気の毒ですが(ry
◆QVZfTKbwI.
:2008/06/24(火) 22:46:16 ID:Mw9Bhc3e0
○月×日
目が覚めたら見知らぬ場所にいた
こういう場合のお約束にしたがって頬を抓るも返ってくるのは痛みだけ
しばし周囲を散策、現地住民と交流する事に成功(その際色々あったが長い上に恥ずかしいので割愛)
すったもんだの末、この場所は日本どころか地球ですらない事を知る
なんか恨み買うような事したっけ?
○月△日
異界の地で職も無い、金も無い、人脈も無い
まさに無い無い尽くしの俺を見かねて、村長が仕事を斡旋してくれるという
その場所は俺のような異邦人が稀に来るらしい
なんでも移動魔法や旅の扉の座標事故で世界と時間の位相がずれ、ここに一時的に飛ばされるとの事
本気でチンプンカンプンである
俺も元の場所に帰れるのか、と質問すると
「君は事故でなく必然でここにいる。揺らいでいる彼らと違い、存在が安定している事が何よりの証拠だ」
と言われた。やっぱり意味が分からなかったがとりあえず簡単には帰れないようだ
俺は冷蔵庫の中の高級プリンを思い出し、少しだけ泣いた
○月◇日
仕事先は何を隠そう俺が目覚めた場所だった。宿屋らしい
異世界の住人の隔離施設って所だろうか?
俺がここにいたって事を鑑みるにあながち間違ってない気もする
そうそう、店長さんはナメクジのお化けみたいな風貌だ
しかし、一昨日彼(?)を見て取り乱した俺を笑って迎えてくれた非常にいい人(?)である
迷い人との会合を少しだけ心待ちにしていた俺だが、結局この日は誰も来る事無く一日が終了。店長さんと会話に花を咲かせるだけだった
なんでもランプの魔王とか古代の殺戮兵器とかが村の外には闊歩してるらしい
割と本気で不安に駆られる俺だったが、村の中は最深部に眠る神様の力で安全だという
元の世界に帰る手掛かりを得る為になんとかその神様に会ってみたいものである
でも外に出たら指先一つでダウンってレベルじゃないんだろうな……
168 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/25(水) 05:34:02 ID:y3/jTFx50
乙です。
この世界では、迷い込んでくる人の存在は認知されているのですね。
必然でここにいる・・・ってことは、誰かが呼んだとか。やることがあるのでしょうね・・・。
続きが楽しみです。
169 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/27(金) 14:48:30 ID:JYaOrRr70
hosyu
170 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:13:33 ID:W0mhiZc40
―民法で大安に―
まさかサンディがこの町を追い出されちゃうなんて。
そこまでするつもりはなかったのになあ……
サンディは旅の商人の助手として連れて行かれてしまったらしい。
町の外に出たらどんなモンスターが襲ってくるかわからない。
最悪の場合サンディは……
私が部屋で落ち込んでいるとケージさんが来て訪ねてきた。
サンディが町を追い出されたことでこの人のことを忘れていたわ。
「何でも帰ってきたそうですよ。」
「サインディが? サンディが帰ってきたの?」
「いえ、大工の息子のハッサンが……」
「少しは空気読みなさいよ!」
「……アマンダさんはサンディさんのことを気にしているのですね?」
「当たり前でしょう……」
サンディは私のせいで危険な目に遭っているかもしれないのだから。
「心配ですよね。私も元の世界では行方不明となっているんでしょうか。」
知らないわよそんなこと。
「あまり長い間帰らないと失踪宣告を受けてしまうかもしれない。」
「失踪宣告?」
「私の世界では行方不明の人間は死んだ人間として扱われるんです。」
帰らない人は死んだ人と一緒。なんて嫌なことを言うんだろう。
「サンディさんはそうなる前に帰っていますよ。ただ、私は……」
ケージさんはしばらくぶつぶつ呟いていた。
171 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:14:52 ID:W0mhiZc40
「……おや、いろいろな方法の載っている薬草の本がありますね。」
ケージさんは本棚にある本を目ざとく見つけた。本当に抜け目のない人。
「ひょっとしてその本にペロが食べた毒の作り方が載っているとでも思っているの?」
「いえ決してそんなことはありませんよ。」
「この際だからはっきりさせましょう。ケージさん、あなた私を疑っているでしょ?」
「どうしてそう思うのですか?」
「いいからその本を調べてちょうだい。私も疑われていると思うと気分が悪いわ。」
私の言葉でケージさんは本の内容を調べ始めた。
「椅子をお借りしてよろしいですか? ちょっと疲れているもんですから。」
ケージさんは椅子にすわりページをめくる。
でもその本に毒の調合法は載っていない。
毒の薬方が書いてあったのは本ではない。……しおりの方なのだ。
おそらく前の持ち主が毒の調合法のメモをしおりとして使っていたのだろう。
しおりは処分した。もう私が毒を調合したという証拠はない。
ケージさんが本を調べ終わるころを見計らって切り出す。
「どう? 毒の造り方なんて載ってなかったでしょう。」
「そうですね。」
「証拠がなくて残念だったわね。」
「私は残念だなんて思ってませんよ。」
「あなた、私が犯人だと思っているんじゃなくて?」
「……そうですね。いくつか疑問点があるのは確かです。」
やっと本音を言い出したわね。
172 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:16:00 ID:W0mhiZc40
「ねえ、この前の話の続きしましょうよ。」
「この前の話?」
「そう。この事件を視点を変えて見てみるっていう話よ。」
「ああ、そうですね。」
「この事件の犯人はサンディさんがいなくなって得をする人物だという話よね。」
「……そういう考え方もあると言う話ですよ。」
「サンディがいなくなって都合がいいなら私も容疑者ね。」
自分からこんな話をするなんて、私は少し自暴自棄になっていたのかもしれない。
「アマンダさんはサンディさんがいなくなって欲しいと思っていたんですか?」
「あなたのことだからもうどこかから聞いてるんでしょ。私がジョセフが好きだって。」
「……そのことでしたら聞いていました。本当だったんですね。」
「サンディはジョセフと付き合っていたの。私もジョセフが好き。動機としては十分ね。」
「それではあなたが?」
「私はやったとは言ってないわ。ねえ、疑問点があるなら答えてあげるわ。」
私はまだ自分が犯人だと認めたわけではない。
「疑問点って町長が通りを歩いていなかったってこと?」
「たとえばそれですね。あの日あなたは町長の屋敷に行ったんじゃないですか?」
「私は町長の屋敷に行ってないわ。あれはあなたの言うとおり私の勘違いよ。」
「そうですか。そうなるとまた新たな疑問点が出てくるんです。」
「いいわ。その疑問点に答えてあげる。」
173 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:17:02 ID:W0mhiZc40
「確認しますがあなたは私に聞くまでペロ君に毒に侵されたことを知らなかったのですよね?」
「ええ、間違いないわ。」
「しかし、それはおかしい。あなたが餌に毒を盛られたことを知っていたはずです。」
「教会へ行くなら午前中にって言ったこと? あれは何事も早いほうがいいと思っただけよ。」
「それではありません。私がペロ君の症状を言ったときの台詞がおかしいんです。」
「私がなんて言ったっていうの?」
「あなたはこう言いました。『ペロったらいったい何を食べたのかしらね』と。」
「別に不自然じゃないでしょ。ペロは餌を食べてそうなったんだから。」
「私が餌を食べて症状が出たと言う前にあなたは何を食べたかを気にしたんです。」
私には彼の言葉の意味がわからないでいた。
「毒を受けたならばモンスターの攻撃によるものと考えるのが普通じゃないですか?」
……確かに普通ならそう考えるでしょうね。
「でも、あなたは食べ物だと分かっていた。この毒は食べ物によるものだと。」
「言いがかりよ!」
「不自然なのはそれだけではありません。」
まだなにかあるの?
「そもそもこの世界の人はこれが毒によるものだと考えるはずがないんです。」
何を言っているんだろうこの男は。
「あなたは私がぺろ君の症状をどのように説明したか覚えていますか?」
「さあ、どうだったかしら?」
「ペロ君は痺れたように痙攣して動かなくなったと私は言いました。」
痺れて……動かなかくなった……
「気が疲れましたね。そう、これは麻痺の症状です。毒ではない。」
174 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:18:04 ID:W0mhiZc40
麻痺……
「この世界では『毒』と『麻痺』はまったく別のものなんですよね。」
「それは……そうだけど……」
「町長はペロ君が餌を食べたところに行ったので毒を疑いました。でもあなたは?」
私は町長の屋敷には行っていないと言ってしまった。
いまさら実は見ていましたなんてことにはできない。
「麻痺の症状なのに毒物を疑った。私から聞いて初めて知ったはずなのにです。」
「私が疑問に思ったことは以上です。」
説明なんてできるわけない。
「……それは私が……私がペロの餌に毒を入れたからよ。」
終わったわ。何もかも。
「知らなかったわ。あれが麻痺の症状を起こす毒だったなんて。」
「本に載るような確立されている毒物ではなかったと思っていました。」
「……だから毒の造り方が本に載っていなくても残念がらなかったのね。」
「いったいどんな毒物だと紹介されていたんですか?」
「命に別条がないけど派手な症状が起きる毒の作り方よ。」
「……ペロ君に危害を加えるつもりはなかったんですね。」
「そう、誰も傷つけないでサンディがあの屋敷に居辛くなるだけの計画だった。」
私が望んだのはそれだけだったはず……なのに。
「嘘をつくには覚悟が必要なんです。たとえそれが相手のことを思う嘘であっても。」
175 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:19:05 ID:W0mhiZc40
「それで、ケージさんは私をどうしようって言うの?」
「どうもしませんよ。あなたがやったという証拠は何ひとつないんです。」
「なによそれ……」
「言ったはずですよ。証拠がない限り犯人として扱ってはいけないと。」
「自分がやってって認めているのに?」
「私は何もしません。これからどうするかを決めるのはあなた自身です。」
「そんなこと言ったってどうすればいいのよ! 私のせいでサンディが! サンディが!」
「大丈夫。ジョセフさんがサンディさんを探しに行きました。すぐに見つけてきますよ。」
「私も探しに行く!」
「いえ、ここは彼を信じて待ちましょう。」
私、私は……
「きっと彼ならサンディさんを無事に見つけてきてくれますよ。」
「どうするかは私が決めろってあなたも言ったじゃない!」
「はい。でも、アマンダさんがどうするのか私には見届ける時間がなさそうです?」
「どういうこと?」
「好きで酒を断っているわけではないということです。ちょっと心臓が悪いんです。」
「そんな話聞いてないわよ。」
「薬さえ飲んでいれば大したことないんです。でも、この世界にはそれがない。」
「そんな……」
私が消えてしまえばいいと思った人は、その願いどおりみんないなくなってしまう……
そんなことさせない!
176 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:20:54 ID:W0mhiZc40
それから幾日か経ち、ジョセフがサンディを連れて戻ってきた。
「これでジョセフさんとサンディさんの仲はますます強まることになるでしょう。」
「そっか。結局私のしたこと、何の意味もなかったのね。」
「良かったじゃないですか。」
「これで良かったのかしら?」
「取り返しのつかないことになるところだったのに何も起きなかったんですよ?」
「……そうね。そサンディが無事でよかった。そしてあなたもね。」
「ええ、おかげで助かりました。」
あの毒薬のしおりがはさんであった本に心臓病の薬の作り方が載っていた。
私はそれを必死に調合しケージさんに飲ませたのだ。
ケージさんを助けたことで私は少しだけ罪滅ぼしができたような気がした。
177 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:21:56 ID:W0mhiZc40
「ケージさんも無事に帰れるといいわね。」
「そうしたいところですが世界が平和になるまではここで御厄介になります。」
「ええ、そうしてちょうだい。」
「その間に帰った時の妻への言い訳を考えておきます。」
「ケージさんは奥さんのことばかり考えているのね。」
私はちょっと意地悪く言った。
「いや、そんなことないですよ。職場の人間にも迷惑をかけてしまうことも心配です。」
「こんなときまで仕事のことを気にするなんて変わってるわね。」
「そうですか?」
「前に言っていた株っていうのを売り買いするのがお仕事なのかしら?」
「いえ、それは……昔友達だったやつがデイトレードでやっていただけです。」
デイトレード、前に聞いたお金儲けの方法だっけ。
でも、なんとなく照れくさそうな言い方だったのはなぜかしら?
「ねえ、ケージさんってどんな仕事をしているの?」
「教師です。この世界ではまるで刑事のようでしたけれど。」
「え? ケージさんってケージさんじゃなかったの?」
「いえ、名前は啓司に間違いないです。私の世界には刑事という職業があるんですよ。」
本当によくわからない人だわ。
「大学に入ったばかりのころは法律家を目指していたのですけどね。」
「諦めたの?」
「そうなりますね。まあ、思うところがあり教員になることにしたんです。」
よくわからないけれど、この人もいろいろあったのかもしれない。
「教師として子供達に嘘をつくには覚悟が必要だって言っていますよ。」
私に言った言葉。私も子供扱いだったのね。
ケージさんも覚悟をきめて嘘をついたことがあるのかしら?
178 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:22:58 ID:W0mhiZc40
「アマンダさんはこれから新しい恋を見つければいいんですよ。」
「まあ、ケージさんからそんな言葉が聞けるとは思わなかったわ。」
「あの天空の花嫁の話、覚えていますか?」
10年ぶりに再会した2人の話よね。
「彼らは私の教え子なんです。その当時はこうなるなんて思ってませんでしたよ。」
「出会いなんてどこに転がっているか分からないってことね。」
「そうですとも。あなたにもきっと赤い口紅よりも似合う色が見つかるはずです。」
赤はジョセフが好きな色。この人そんなことまで調べていたんだ……
「ねえ、ケージさん。いまさらだけどひとつ聞いていいかしら?」
「なんでしょうか。」
「あなた、私にペロの症状を説明したときの言い回しなんてよく覚えていたわね。」
「実を言いますとあのセリフははじめから意識してああ言ったんです。」
「まさかあの前から私が妖しいと思っていたの? どうして?」
「いやいや、それは実にアンフェアなことなんですよ。簡単な理由なんです。」
「まさか私が毒を入れるところを見ていたんじゃないでしょうね。」
「同じようなもんです。実は私、ドラクエ6をやったことがあるんです。」
この人の言うことはやっぱり意味が分からないわ。
「なんなのドラ……何んとかって?」
「私の世界でのこの世界の呼び方です。途中まで気付きませんでしたけれど。」
「ここがどこかわかったっていうこと?」
「そうですね。でも、普通は絶対に来られないところです。」
そう言ったあとケージさんはしばらく考え込んだ。
「いや、もしかしたら来た人間がいたのかもしれません。しかもお金好きの人間が。」
「どうしてそう思うの?」
「ドラクエにエンドールという城があるんですが円もドルも私の世界の通貨単位です。」
エンドールなんて聞いたこともない。やっぱりこの人の言うことは分からないわ。
「その国の建国に私の世界の人間が関わったのかもしれません。」
それはちょっと強引な気がするわ。
179 :
冒険の書6
◆8fpmfOs/7w
:2008/06/28(土) 00:24:58 ID:W0mhiZc40
「私、サンディにきちんと謝らなくっちゃ。許してもらえるかわからないけど……」
「きっと許してくれますよ。友達とは仲直りしたほうがいい。」
「……ねえ、ケージさん今度は私の推理を聞いてもらえるかしら?」
「どんな推理ですか?」
「もしかしてケージさん、あなたにも仲直りしたい友達がいるんじゃないかしら?」
「どうしてそう思うんですか?」
私はふふふと笑うと推理を披露した。
「あなたは『昔友達だったやつがデイトレードでやっていた』って言ったわ。」
ケージさんは驚いたような顔をする。
「昔友達だったってことは今は違うのよね。その人と仲直りしたいんじゃないの?」
何も言わないケージさんに対して私は言葉を続ける。
「デイトレードでひと財産築いた人がいるとも言っていた。きっとその人でしょう?」
お金を持ったことで今までの関係が壊れるなんてありそうなことだわ。
「お見事な推理です。でも、誤解があります。」
「どんなことかしら?」
「デイトレードで大儲けした人と昔の友達というのは別の人間なんです。」
どういうことかしら?
「大儲けした人は為替専門のトレーダーで大学時代の先輩です。彼はすでに故人です。」
「まあ…… 」
「なまじ大金を手に入れてしまったせいか晩年はちょっと歪んでしまっていました。」
「どうしてそんなことに?」
「周りの人間がお金目当てに近づいてくるようにしか見えなくなったのでしょう。」
お金を持つのも考えものね。お金のせいならその人はお財布を落とせば元に戻ったのかしら。
「じゃあ、昔の友達だった人というのは?」
「そっちは株のトレードをしていました。あまり才能はなかったみたいですが。」
「あ! 昔友達だってって、もしかしてその人もすでに……」
「いえいえ、そうじゃないんです。昔はただの友達だったんですが今は……」
「うちのかみさんなんです。」
―完―
180 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/28(土) 00:57:56 ID:7v7nC1Tc0
>>179
乙かれ
何というか、凄いな。色々と。
毎度期待を裏切らない完成度。
8fpmfOs/7w氏の作品は何となく星新一を思い起こさせる。
もう一度冒険の書1から読み直してくるわ
181 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/28(土) 02:35:51 ID:rqh23VtC0
ケージの台詞は古畑任三郎で脳内再生されていたのだが、
最後の台詞だけコロンボになったw
182 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/28(土) 03:41:16 ID:yB6M/cca0
いやー、今回も楽しくよませていただきました。
一番最後のオチが、びっくりでしたね。
それと、天空の花嫁との関係も意外でした。
183 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/28(土) 04:46:51 ID:yB6M/cca0
連投すいません。
冒険の書4を読み返していました。
嘘をつくには覚悟が必要なんです。たとえそれが相手のことを思う嘘であってもって、その言葉、ジンさんの心にしっかりと根付いてますね。
気づいたとき、正直鳥肌が立った。
すごいよ、すごいよ、8fpmfOs/7wさん。
184 :
名前がない@ただの名無しのようだ
:2008/06/28(土) 18:37:48 ID:8iIeyThQO
相も変わらず高い完成度、そして意外な結末、GJです
…って、ケージさんの台詞…
あの二人まさか…!
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