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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら10泊目

1 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/08/01(水) 08:47:35 ID:SVgYayco0
このスレは「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」ということを想像して書き込むスレです。
「DQシリーズいずれかの短編/長編」「いずれのDQシリーズでもない短編/長編オリジナル」何でもどうぞ。

・基本ですが「荒らしはスルー」です。
・スレの性質上、スレ進行が滞る事もありますがまったりと待ちましょう。
・荒れそうな話題や続けたい雑談はスレ容量節約のため「避難所」を利用して下さい。
・レス数が1000になる前に500KB制限で落ちやすいので、スレが470KBを超えたら次スレを立てて下さい。
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい。
・物語の続きをアップする場合はアンカー(「>>(半角)+ 最後に投稿したレス番号(半角数字)」)をつけると読み易くなります。

前スレ「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら九泊目」
ttp://game11.2ch.net/test/read.cgi/ff/1175450270/

PC版まとめ「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」保管庫@2ch
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html

携帯版まとめ「DQ宿スレ@Mobile」
ttp://dq.first-create.com/dqinn/

避難所「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(作品批評、雑談、連絡事項など)
ttp://coronatus.sakura.ne.jp/DQyadoya/bbs.cgi

ファイルアップローダー
ttp://www.uploader.jp/home/ifdqstory/

お絵かき掲示板
ttp://atpaint.jp/ifdqstory/

56 :夏休み ◆JPj8jYWIQw :2007/08/05(日) 17:11:44 ID:0QSYp97LO
「ただいまー!」
「潤、手ー洗っておいで…ってなーに、あんた。汗まみれじゃない」
「うん。姉ちゃん、お母さんは?」
「お仕事。」
「仕事?飯は?腹減ったー」
「その前にあんたシャワー浴びといで」
「えー」
「えー、じゃない。ほら行った行った」

家には姉ちゃんしかいなかった。
姉ちゃんは高校生になってから、化粧をするようになったんだけど、今日はしてないみたいだ。まゆげが薄い。
(これを姉ちゃんに言うと途端に機嫌が悪くなるから黙っておくことにする。俺、賢い。)
廊下を歩きながらTシャツの裾を引っ張って脱いだ。汗をかいてたせいでひんやりする。
ばたばたと服を全部脱いでしまって、洗濯機に放り込んだ。
台所ではジュウジュウと何かを焼く音がしている。

「ね、あんたリュックに何を入れてんの?」
「えっ?」
お風呂からあがると、姉ちゃんが作ったチャーハンを食べた。
姉ちゃんはダイエットとやらをしているらしくて、牛乳に変な粉を混ぜたものを飲み終えて、俺がチャーハンを食べるのを見ていた。
「なんで?」
「あんなに汗かくなら水筒持って行った方が良いでしょ?」
「い、いらないよっ!いらない!」
「なんでよ、良いから持って行きなさい」
姉ちゃんはうむをいわさないってかんじで、水筒を三つ俺の前に並べた。
「なんで三つも?」
「どうせ和也と智紀くんも行くんでしょ?」
「えー、重いもん」
「文句言うな。リュックに入れとくから」
「あっ、だめ!!」



57 :夏休み ◆JPj8jYWIQw :2007/08/05(日) 17:14:50 ID:0QSYp97LO
「なにこれ」
姉ちゃんがリュックの中を覗きこんで、せきばんを取り出した。
「ダメだってば!」
姉ちゃんの手からせきばんを取り返してリュックに突っ込む。
「何よ、それ」
「なんだっていいだろ!」
「もう、変なことしてんじゃないでしょうね」
「してない!」
「ねえ、それ…」
「ごちそうさま!俺、もう行く!」
残りのチャーハンを掻き込み、水筒を三つ抱えて、逃げるみたいに走り出した。
もちろんリュックも忘れないで。
「暗くなる前に帰んなさいよー」
家を出て走ってると、後ろから姉ちゃんの声がした。
振り返ると姉ちゃんが手を振ってる。
「 い っ て き ま ー す! !」
ありったけの声で返事をして俺はまた走り出した。




58 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/05(日) 17:40:49 ID:Gtzerkg80
リアルタイム遭遇ktkr
チャーハンつくってくれたり、3本も水筒に飲み物用意してくれて姉ちゃんやさしいな。
俺もこんな姉ちゃんがほしかったな・・・。

59 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/05(日) 21:09:57 ID:69YZpikq0
姉ちゃん素敵だな

60 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/05(日) 21:13:18 ID:NVzeBGNW0
「せきばん」が集まると冒険開始なのか…
続き楽しみにしてるよ!!

61 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/05(日) 23:27:55 ID:XuTDCube0



       〜作り合わされし世界〜


       → 冒険をする
        → 1:しなの Lv3

62 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/05(日) 23:35:21 ID:XuTDCube0
○第五話
   『勇者と勇者と私』

  「ったく、俺を城に入れないなんてどんな了見してやがるんだ!
   呪いくらいいいじゃねぇか! なぁ?!」

ビールを一気に飲み干した男は、怒りが収まらないとばかりに私へ泡を飛ばす。
ジョッキを叩きつけられた木のテーブルは、少しばかり形が変わったかもしれない。

  「まぁ城は一応神聖な場ですから……」

それをたしなめるアレンはワインを優雅にそっと一口。
二人が会話しているのを聞きながら私は酷い味のカクテルを口にする。
こんなのを良く客に出せるな。
私が作った方がまだ美味しい。
けれどその不味さは私の心中を表しているのかもしれないな、と思う。
だから先程の老人が出してくれたあのお茶のようにスッキリとしたかった。

  「ハーブティーじゃ。あまり良い物ではないが」

アレンともう一人の男に勇者の泉へ向かえと告げた後、
老人は私だけに残るように言った。
少しだけならと承諾し、アレンには外で待っていてもらう事にした。

  「しかしあの小僧が立派になったと思いに耽っていたんじゃがな。
   人はいつまで経っても変わらんもんなのかのう……」

老人が半ば呆れた表情で言う。
しかしそこにはほんの少しだけ、喜びも混じっているように聞こえた。
あの男を自分の子供のように思っているのだろう。

63 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/05(日) 23:39:21 ID:KQIEqrtqO
支援

64 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/05(日) 23:39:58 ID:XuTDCube0
聞けばいくらでも彼との思いでを老人は語ってくれそうだが、
私だけに話とは何の用件なのか気になるところでもあるな。
まさか私にも何か呪いが掛けられているとか?

  「安心しなされ。お嬢さんには呪いはかかっておらん。今は、な」

そうですか、それは良かった。

  「しかし呪いの影響を今後も受けないとは言い切れん。
   いや、必ず受けるじゃろう。
   あの若者とどういう関係にあるか知らんが、今までよく無事じゃったな」

ふふ、そう見えますか?

  「あまり年寄りを試すもんではないぞ」

失礼しました、と笑い合う。
ふと自分の事も相談してみようかという気になった。
これから自分はどうすればいいのかさっぱりだからな。
けれどどこへ行くとしても、旅に慣れている者と一緒にいた方がいいだろう。
何も分からないこの世界で、私はあまりに無力だ。

  「……奴等に付いて行くつもりか?」

とりあえずは。

  「やめといた方がえぇ」

そう静かに言い、茶を飲む。
どうしてこうも年老いた者の言う事は説得力を持つのだろう。

65 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/05(日) 23:45:59 ID:XuTDCube0
  「人が道を誤った時は呪いに掛かりやすくなると言う。
   じゃがその一方で呪いが人に道を誤らせる、とも言う。
   しかしあの勇者たちは必ずその呪いを解くじゃろう」

ゆうしゃ……?
……アレンが、勇者だと?

  「何じゃ知らんかったのか。
   まぁ言わなければ分かるもんでもないからの。
   呪いなんてもんに関わっているせいからか、聖なるもんにも目聡くなっての。
   ワシには分かるんじゃ。
   あの2人の目に映っておるものが同じじゃとな」

……それは、少し分かる気がする。
アレンは私なんかとは、違う。

  「そう自分を卑下するもんじゃない……むしろ彼らが特別だと思うんじゃな」

特別、か。

  「勇者は人々の不安を希望へと変える。
   そして世界の秩序を取り戻し、新たな平和をもたらしてくれる」

それが勇者の運命という訳か?
無言の返答。
言わずもがな、か。
そして老人はか細い目でこちらを見てくる。

  「あの2人を結び合わせたお嬢さんの役割はここで終わりじゃ」

66 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/05(日) 23:51:27 ID:XuTDCube0
役割。
この世界に来た意味が、それか。
人と人を結びつける役。
それもいいかもしれないな。

……待っていれば。
待っていれば、私は元の世界に戻れますか?

  「あぁ……きっと、な」

……分かりました、ありがとう。
お茶、美味しかったです。

  「……なのさん……しなのさん? 大丈夫ですか?」

アレンの声で我に返る。
ん……

  「飲みすぎないで下さいね。明日からまた移動になりますから」
  「でもどっちに行きゃあいいんだよ」
  「まずはそれを探しに行くんですよ」

女のそれとはどこか違う男の友情、というヤツだろうか。
さっき会ったばかりの2人は仲良さそうに明日からの予定を話し合っていた。

67 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/05(日) 23:57:12 ID:XuTDCube0
対称的に見えるこの二人には以外な共通点があるようだった。
店に入り、乾杯を交わした後の事。

  「まさかあの勇者アレフですか?!」
  「おう、その通りだ。よく知ってるな」

アレンがらしくない声を挙げる。
この男がそんなにびっくりする程の有名人だとはとても思えないがな。

  「知ってるも何も……
   驚かれるでしょうが、聞いて下さい。僕は、あなたの子孫です」
  「へぇ、何だ面白い事言うじゃねぇか。ただの貴族の坊ちゃんかと思ってたが」

アレフは軽く笑い飛ばすが、アレンは真剣な表情を崩さなかった。

  「竜王が世界を支配し時、勇者ロトの血を引くアレフはただ一人で立ち向かい、
   見事ローラ姫を助け出し平和を取り戻す」
  「……」
  「これで信じてもらえますか?」

アレンが懐から何かのメダルを取り出す。
それを見たアレフは少しばかり目を見開き、そのメダルと全く同じ物を取り出した。
翼を広げた鳥をモチーフにした金色のメダル。
それが持つ意味を私は知らないが、2人にはそれで十分通じたようだ。

  「ここに着くまで道分かりました?」
  「全然! 三日三晩彷徨ってようやくだぜ。
   途中リーザスとか言うトコは通ったっけな」

会話の中に見えてくるある種の連帯感。
それはつまり、2人が共に勇者である事の証なのだろう。

68 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/06(月) 00:02:06 ID:igtyDDpU0
リアルタイム遭遇きた〜〜〜っ!!
支援

69 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/06(月) 00:05:42 ID:+R4JjQc90
2人の旅に付いて行く理由、確かに私にはない。
私の知らないこの世界の情勢は、未だかつて無い状態にあるらしい。
そして勇者によってそれは正されるだろう、という老人の話だった。

そんな勇者の仲間として私なんかが相応しい訳がない。
特別な力を持たない私に何が出来るというのか。
付いていってこの2人に迷惑をかけるよりもここでお別れをして、
老人に言われた通り私は私の町へ帰れるのを待つのが正解なのだろう。
そうさ。ここでお別れなんだ。

2人ともすまない。私は行けないよ。

  「……しなの、さん?」

私は、ここに残る。

  「そんな! どうして!」

いいんだアレン。
明日からアレンのパートナーは、アレフだ。

  「……」
  「……なぁ、アレン。
   俺は組んだ事ねぇから分かんねぇんだけどよ」
  「……はい」
  「パーティーってのは2人じゃないとダメなのか?」
  「いいえ、僕は3人組でしたよ。それが何か……?」

70 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/06(月) 00:10:49 ID:+R4JjQc90
  「そうか、ならいいじゃねぇか。
   別に目的がある訳じゃないなら一緒に行こうぜ。
   パーティーってのも何だか楽しそうだしな!」

ワハハと笑い飛ばすアレフ。
いや……私じゃ役に立てないしだな……

  「あ、何だって? ってかお前、アレンのコレなんだろ?」

なっ……!! ち、違うぞ!!

  「いや……まだなんです」

いやいや、アレンもそういう事言うんじゃない……!!

  「ホントかよ、だらしねぇなぁ。さっさとモノにしちまえよ。
   いいか、そういう時はだなぁ――」

どこか得意げにして女を落とす方法について語るアレン。
それを真剣な顔で聞き、時折質問し返したりするアレフ。
私を目の前にしてそれはないだろう……
ぷ……くくっ……あははっ……!

  「よし、ほら行くぞ!」
  「行きましょう、しなのさん!」

……あぁ、行くか!

私はまだ呪われてない。
だから私はまだ道を誤ってはいない。
行けるところまで行こう。
終着点は、私の世界だ。

71 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/06(月) 00:14:53 ID:+R4JjQc90
家への帰り道で歌を口ずさみながら自転車をこいでいたら
虫が口の中nくぁwせdrftgyふじこlp;@「」なので今日はここまでです。

ではまた( ^ω^)

72 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/06(月) 00:23:54 ID:6SqBugSR0
合作とは凄いな
初代スレからの住人としては感無量っすよ
色々あったが良スレになったなあ

73 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/06(月) 00:46:50 ID:igtyDDpU0
あれま・・・虫が口に飛び込むと苦いですよね(汗
うがいして、お大事にです・・。

74 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/06(月) 01:11:07 ID:VJjQ3jOaO
ああ、今の所は暇つぶし氏のパートなのか。
どうりで作風がそれっぽいと思ったw

真理奈タンキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
って言いそうにな(ry

75 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/06(月) 20:53:20 ID:O3xsu3lKO
合作乙!!

真理奈たんキターって思って口開けたら(ry

76 :冒険の書2 ◆8fpmfOs/7w :2007/08/07(火) 18:40:38 ID:hM0+hOm/0
−後編−

私はなんとなくサマルトリア王の考えがわかった気がした。
この国はもうすぐ戦争に巻き込まれる。
だから、せめて息子だけでも国外に逃がしたいと考えているんだわ。
そのため伝説にかこつけて王子を旅に出したに違いない。
私はその手助けをすればいいだけなのね。

しかしこの王子様は使命感に燃えていた。あの兵士と同じだわ。
旅に出ることを自分の使命だと感じ、命を懸けるに疑問を持たない。
しかもこちらは勇者の血筋というおまけつき。
先祖が勇者でも子孫が勇者であるとは限らないでしょうに。
「……マモルと同じね」
「マモルさんって誰? メグミさんの大切な人?」
私は『大切な人』という言葉に品のよさを感じつつ大切な人には違いないわと答えた。

旅立ちに先駆けて勇者の泉というとことに行かねばならないらしい。
だけど泉は洞窟の中にあり、そこでは『せいすい』が使えないのだとか。
仕方ない。私は秘策を試してみることにした。

勇者の泉の洞窟の前には団子の山ができていた。毒団子の山だ。
ゴキブリを退治するために昔ホウ酸団子を作ったことがある。
ホウ酸はなかったが『せいすい』で代用した。
団子の材料とせいすいを買うために王子様の武器防具を売ってしまった。
まあ、この子には必要最低限の装備さえあればいいでしょ。

77 :冒険の書2 ◆8fpmfOs/7w :2007/08/07(火) 18:41:24 ID:hM0+hOm/0
翌日洞窟に行くと団子の山はなくなっていた。
その代わり洞窟の中にはナメクジやアリの死体の山ができていた。
モンスターの駆除には罰則はないとのことなので遠慮は要らないわ。
「モンスターを毒殺する人なんてはじめて見たよ!」
と王子様が驚いている。
私の地元では害虫退治の一般的な方法よと説明した。
薬剤を霧状にする方法もあるけど私は煙みたいなものは嫌いだ。

王子様が勇者の泉での洗礼を終えた。次はローレシアを目指すわよ。
ローレシアに到着すると、ここの王子様もすでに旅立った後だった。
私はここで1人ローレシアに向かったあの落ち武者兵士に再会した。
「これからはローレシアの兵士として生きていきます。」
彼は新たな生き方を見つけたようだわね。
できれば兵士なんて危険な仕事からは足を洗ってほしかったのだけれど。

ローレシアの王子を探してリリザまで戻ってきてしまった。
サマルトリアの王子様の方は探索を私に任せてもう半分寝ている。
今日はリリザで宿を取ろう。今回は宿代くらいのお金はある。

宿屋で休んでいると偶然にもローレシアの王子がやってきた。
「いやー、探しましたよ!」
と、うちの王子様が言う。いや、探したのは私よ。

向こうの王子様は屈強そうだ。
うちの王子様はまともな戦闘経験ないけどくれぐれもよろしくね。
私はすっかり保護者のようになっていた。
とにかく今度こそ私の仕事は終わりだ。これからどうしようかしらね。

78 :冒険の書2 ◆8fpmfOs/7w :2007/08/07(火) 18:42:04 ID:hM0+hOm/0
サマルトリアの王子と再会したのはべラヌールという町だった。
私は元落ち武者の兵士の彼に同行してこの町にやってきた。
彼は太陽の紋章とやらの情報を王子たちに伝える指令を受けていた。
その指令に同行させてもらったのだ。彼の護衛があれば大きな危険はないだろう。
「勇者の泉のモンスターを全滅させたメグミさんは、もはや大陸最強ですよ。」
彼はそんな冗談を言ってきた。

サマルトリアの王子は私がこの町に来たことに驚いていた。
2人の王子はきれいな女の子を連れていた。生き延びたムーンブルクの王女様だとか。
若い男女が一緒にいたら浮いた話の一つでも出そうなものよね。
でも男2人に女1人ではそうでもないのかしら。
なんてことを考えていたらサマルトリアの王子が病気になった。
これでローレシア王子とムーンブルク王女2人で旅をしなければならない。
サマルトリア王子は2人に気を使って仮病を使ったんだわ。

と、思っていたが本当に体調不良だったようだ。
ローレシアの王子とムーンブルクの王女は呪いだと騒いでいる。
2人は呪いを解く方法を探しにどこかへ行ってしまった。
呪いはともかく、伝染病の可能性もあるので2人はこの場にいないほうがいいわね。
私は旅行に行くにあたっていろいろ予防接種をしていたので大丈夫でしょ。
こっちの王子様は休むといいわ。こんなに病弱な王子には旅は無理だったのよ。
話を聞く限り王子たちの旅は私の想像よりも危険なもののようなのだ。

79 :冒険の書2 ◆8fpmfOs/7w :2007/08/07(火) 18:42:40 ID:hM0+hOm/0
この呪いはハーゴンというのがかけているなんてことを言っていた。
そのハーゴンというのはロン何とかの雪山の奥にいるんだとか。
雪山といえば山に登るときの掟がある。
自分の力で下山できないときはその場においていかれるというものだ。
そして雪山においていかれた者が現れてこう言うのだ。
「酷いじゃないか。僕をおいていくなんて……」
って、これじゃホラー映画じゃないのよ。

しかし、これはサマルトリアの王子が言った言葉なのだ。
雪山においてこられたのではなく、連れて行ってもらえなかったのだけれど。
ハーゴンの呪いは解けないまま残りの2人はハーゴンを打ち倒した。
私が、呪いを解くことを止めたから。

2人は呪いを解く方法を見つけた。それを私が止めさせた。
彼にこれ以上の旅は無理だと。
きっとサマルトリアの王子もわかってくれるはずだ。
ご先祖様も言っていたではないか。『勇者だって暗いのは怖い。』と。
サマルトリアの王子もきっと私の気持ちを分かってくれる。そう思った。
「でも、僕はその暗闇に明かりをつけたかったな……」
王子様は自分の使命が果たせなかったことに酷く落ち込んでしまった。
「この思いを分かってほしかった……」

80 :冒険の書2 ◆8fpmfOs/7w :2007/08/07(火) 18:43:32 ID:hM0+hOm/0
ハーゴンが滅ぼされたことで精霊ルビスとやらの力が解放された。
そのルビス様のおかげで私は元の世界に戻ることができた。
私は自宅の布団の上で目を覚ました。
やはりあれは長い夢だったのかしら。

私は夢の中の旅のことを思い出していた。
あのムーンブルク陥落を伝えに来た兵士。
私は彼を必死に助けた。
そして同じように息子と呼ぶには幼すぎる王子様を助けようとした。
しかし……

考えてみれば私は自分の気持ちをわかって貰おうとしていただけだった。
相手の気持ちをわかろうとしていなかったのではないかしら……
彼には悪いことをしてしまった。

私は仏壇に、主人に向かって語りかけた。
「ねえ、あなた。私、守が消防士になること認めることにするわ。」
やはり消防士で殉職した夫。息子の守が同じ仕事をしたいと言ったとき猛反対した。
しかし私はあの夢を見て考えが変わった。
仕事に命を懸けようとする息子の気持ちを理解してみようという気になっていたのだった。

−完−

81 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/07(火) 20:11:52 ID:3eRNZval0
めぐみさん、きた〜〜っ♪
前半は前スレの
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/ff/1175450270/630-634
ですね。

聖水団子とは、知恵があるなー。
ていうか、お子さんいたんですか(w
結構好きです。


82 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/07(火) 22:20:56 ID:AV//5uWYO
なんて急展開wwwwwと思ってたら短編だったのか!!
たまにはこんなのもいいな、読みやすいし、仄かな爽やかさもある……とにかく乙!!

83 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/07(火) 23:34:45 ID:mOrq8cGUO
就職する年齢の息子がいるということは4〜50代のオバチャンだたのか〜

84 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 08:45:01 ID:JkcnSTpfO
でも「〜さん」とさん付けで呼んでる所をみると再婚の可能性もある。

85 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 10:22:38 ID:PZw09smSO
>>84
誰が誰をさん付けしてるって?

86 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 13:54:08 ID:XuVCjPfc0
マモルと同じね・・・といったのが伏線だったのかー。
結末にSFC版DQ2でサマルトリアの王子ののろいを解けずに二人クリアしたときのセリフまで取り入れてるなんて、作者さん、なかなかの通だとおもった。

>>84-85
たしかに「メグミさんは大陸最強」というセリフもあるが、前編の最後のほうで、王子様が躊躇無くメグミおばさんと呼んでいるから、それなりの年なのだろうね。
でも、年上でもこういう心やさしくておだやかな女性、好きだけどね。

87 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 13:56:47 ID:JrKf9nakO
おばさんの聖水プレイの話

88 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 15:38:53 ID:XuVCjPfc0
>>87
ちょっとおもったけど、それをいったらみもふたもないだろう(wwwww

でもメグミさんの聖水なら飲んでもいいよ。


89 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 15:49:23 ID:ahhvD8DF0
ここにきてまさかの熟女ブーム

90 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 17:54:55 ID:HIaVZ36p0
メグミさんは宿スレに新しい風を吹き込んだに違いない

91 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/08(水) 20:23:33 ID:JkcnSTpfO
>>85
ゴメン、俺の勘違いだった。

92 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:20:11 ID:8dzan3LO0



       〜作り合わされし世界〜


       → 冒険をする
        → 1:しなの Lv4

93 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:26:55 ID:8dzan3LO0
○第六話 
   『せいすいの如く怪物を遠ざけてくれる存在、是即ち勇者』

冷たい水で顔を洗い、長くなってきた髪を軽く梳く。
そろそろ美容院に行きたいところだ。
薄めのファンデに口紅を施し、香水をふとももへ。
うん、今日も完璧。

 「何ちんたらやってんだよ。早く来やがれ」

アレフ……君はもう少し女性に対して気をつかった方がいいな。

  「旅してんのに男も女もあるかよ。
   だいたい俺そういうのは嫌いだし」

この生意気な口を利くのはアレフ。
私たちの新しい仲間で、アレンのお爺さん。
と言うとかなり語弊があるが、私たちと年齢は変わらない。
どうなってるか分からないが、そういう事だ。
しかし外見だけなら活力溢れた青年という感じなのに、どうにもがさつでいかんな。
絶対に中身で損をするタイプと見た。

  「ちょっと父さん? 親しき仲にも礼儀あり、ですよ。
   少しはやっていただかないとローラ姫に嫌われます」
  「おぉ我が息子よ。ローラの事は言うなって言っただろ?
   アイツこそもっと俺に気を使うべきだ」

この掛け合いがこの2人の最近のお気に入りらしい。
実際には父さんじゃなくてお爺さんだし、息子じゃなくて孫なのだが……
しかもどちらかと言うとアレフの方が子供っぽいのでどうも違和感がある。
これで勇者というのだから、イメージが崩れてしまった。
まぁでも勇者とて人なのだから、それくらいはいいか。

94 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:32:03 ID:8dzan3LO0
ところでアレフは何で呪われてるんだ?
しっぽか? 獣耳か? 肉球か?

  「何だよ嬉しそうに。ベルトだよベルト」

何だか凶悪そうなバックルだな。……可愛くない。

  「呪いに可愛いも可愛くないもあるかよ。変な奴」

そんな感じで3人の旅が始まった。
何の因果かこの世界で目覚めて幾数日が経ち、ようやくこの世界の事が少しずつ分かってきた。
人間たちの集落として確保されている土地は、自然界に比べてあまりに小規模で集中的だ。
私の世界より文明的に劣るからだと考えたが、アレンの話では怪物の存在が主な原因らしい。
凶悪なモンスターたちが蔓延る外の世界は私の想像以上に危険なようだ。
というのは、モンスターの怖さを私が知らないからだ。
外の世界をさんざん歩いてきたにも関わらずモンスターと遭遇する事はなかったからな。
そもそもモンスターという概念がよく分からないし。
野生動物みたいなものか?

  「モンスターとは特別に凶暴である生き物の事を言います。
   それが魔王の仕業である説、性悪説、色々とあるみたいですが、
   人間の普段の生活において差し当たって邪魔者扱い、目の仇にされる存在です。
   平和を望む者にとっては悩みの種となっていますね」

そうか。どうやらここは私の世界よりも十分に危険な世界のようだな。

  「お前の世界は平和なのか。って事は魔王倒したんだな」
  「どうですか? 平和な世界を生きるという事は」

平和、か。
度が過ぎると必ずしも良い環境だと言い切る事は出来ないと今では思うよ。
あのミュールを履けるくらいに、な。

95 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/09(木) 21:32:57 ID:Gpq3u27a0
支援

96 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:39:17 ID:8dzan3LO0
  「……そうですか。でも僕はやはり平和を取り戻したいです」
  「俺と一緒なら余裕でいけるさ」

さらりと言ってのけるなアレフは。
その調子で私も元の世界に帰してくれればいいんだが……
まぁどうすればいいのか分からないんだけどな。

クレージュと言う町で水や食料を購入し、その先にあった大きな木の根元で休憩タイム。
地平線を望みながら時を過ごしていると、何かがピョコピョコと私に近づいてきた。
鏡餅にツノを生やして、コミカルな目と口を書き込み、青で彩色すると出来上がり。
少し触れれば崩れてしまいそうなくらいに透明なブルー。
ゼリーのような体をプルプルと震わせてこっちを見てくる。
何とも愛らしい……

そう言えばいつか読んだ小説で女子高生がこんな生き物と一緒に旅をしていたな。
私もそんな事が出来たらなぁと夢見たものだ。

……そうだ。
もしかしたらあのコウモリのように私に懐いてくれるかもしれない。
チャレンジ! とばかりに意気込んで少しずつ近づいてみる。
警戒されないように今度は笑みを浮かべながら、だ。

ん……? 何をそんなに怒っている?
もし君の縄張りに入ってしまったのなら謝ろう。
言葉は通じなくても私の心は分かるはずだ。
さぁおいで〜お姉さんは怖くないですよ〜
……痛っ!!

  「しなの?」

私の指に噛み付いたその生き物は、逃げるようにして飛び跳ねて行ってしまった。
はぁ……最近フラれてばかりだな……

97 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/09(木) 21:44:58 ID:D1gvN0b3O
リアルタイム遭遇!
支援支援

98 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:45:19 ID:8dzan3LO0
  「どうしたんだよ。おいおい、何泣いてんだよ?」

……逃げられた。

  「は? 誰にだよ」

何か、青いの。

  「あぁスライムか」

スライム?

  「あぁ、指大丈夫か?
   別にスライムくらいならいいけどよ、あんま俺らから離れるなよ?
   知らないモンスターもちらほら見かけてるからな。
   まだ襲っては来ねぇが」

ふぅん。
モンスターの話聞いて不思議に思っていたんだが、何で襲って来ないんだ?

  「ここら辺のモンスターがそこまで強くないってのもあるが、
   あんな野郎共でも本能的に強者と弱者の区別を知ってんだな。
   つまり俺様が強いって証拠さ!」

得意気に胸を張るアレフ。
なるほど、さっきのスライムが逃げたのはアレンのせいだったのか。
私が嫌われた訳じゃなかったんだ、良かった。
せっかく仲良くなれるチャンスだったのになぁ……
そんな風に暢気で居られる程、私の旅は平和だった。

99 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:50:46 ID:8dzan3LO0
○第七話
    『お仕事』

  「お、屋根が見えるな」

のどかで小さな村。
道無き道を歩き続けてようやく人の居る場所に受け入れられるのは凄く安心する。
少しだけ散歩をしてみようか。
海岸から運ばれる潮風に木々や花たちが、そして私の髪が揺れる。
山から流れ込んでくる河川に水草や魚たちが、そして私の心が躍る。

  「やっぱりこの世界は水が綺麗なんだな」
  「汚い水なんかあるものか。ルビスのヤローの加護がある限りはな」
  「……私の世界では水はそのまま飲めないほど汚れている。
   水は買うものとしての認識が今や一般的になっているな」
  「水を買う? 砂漠の民じゃあるまいし」

アレンが笑う。
少し見方を変えると普通は異常に取って代わると言うからな。

  「この世界は良い。
   水も空気も、そして踏みしめる大地さえもが自然そのままだ」
  「それが普通なんだろうが。
   お前の話聞いてたらこの世界も満更じゃねぇって思うけどよ」
  「だから私たちは世界を元に戻したいと願うのでしょうか」
  「どうせまた魔王とかなんだろ? ぶっ殺して終わりさ」
  「だといいんですけどね。その前に自分の事を何とかしないといけませんが」

勇者の泉という私たちの目的地。
地道に集落を回り情報収集をしているのだが、それがどこにあるのか未だに分からなかった。
この世界の女神ルビス様は何か導きを下さらないものだろうか……
結局また次の町を目指そうという事になった。

100 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 21:55:37 ID:8dzan3LO0
お……宿屋の外にわんこがいるぞ。しっぽを振ってるな。
お座りしながらしっぽ振るのは反則だと思う。
可愛いの域を超えている。

  「ハッハッハッ……」

艶やかな毛並み。賢そうな眼差し。
やはりわんこは良いな。
……けれどきっと触らしてくれないんだろうな。
こっちの世界でも動物には嫌われてるし。
肉球プニプニしてみたいんだが……

お、こっちに気付いたな。
?!?!
わんこがこっちに走ってくる!
ピョンと飛びついて来た!!
これは夢か?!

  「くーんくーん」

……
……
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 わんこ! わんこ!
 ⊂彡    肉球! 肉球!

  「おい、犬なんかに構ってるんじゃねぇよ」
  「どうしました? そんなに犬が珍しいのですか?」

♪♪♪〜

  「し、しなのさん……?」

101 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 22:00:29 ID:8dzan3LO0
ん? 何か言ったか?

  「え、えぇ、まぁ……しなのさんは犬好きなんですか?」

犬に限らないが、動物は好きなんだ。
けれど向こうは何故か私の事を好いてはくれなくてな。

  「そうなんですか。それは良かったですね。
   でもちょっと連れて行くわけにはいきませんね」

駄目? どうしても?

  「飼い主がいるかもしれませんし、
   それにモンスターの危険から守りきれるか分かりません」

そうか……残念だ……
こんなに可愛いのになぁ……お前も私と一緒に行きたいだろう?

  「僕しなのとは一緒に行きたくないでちゅ〜」
  「父さん……変な声出さないで下さいよ……」

仕方なく私は苦渋の決断でわんこに分かれを告げた。
あの純粋そうな目を記憶に焼き付けて、私はいつまでも名残惜しく手を振り続けた。
あぁ……バイバイ私のわんこ……

102 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 22:05:48 ID:8dzan3LO0
村を出て数時間後、夕暮れ時に早めの食を取る。
林の中の小さな空き地に火を焚いて3人で囲んで食事。
ファンタジーにありがちな一場面も、実際にやる立場となれば面倒の方が多いと知る。
なぁ、勇者って何なんだ?
私は最近思っていた疑問を口にしてみた。

  「……」
  「……」

おいおい、2人が考えてどうする?

  「改めて言われると困るな」
  「そうですね。なろうと思ってなったものでもないですし」

職業って訳じゃないのか。

  「文字通り取れば勇気ある者という事になりますが、
   悪に立ち向かう宿命にある者という解釈ですね、個人的には」
  「まぁ俺なんかは暴れるのが好きだから別にいいけどよ。
   血筋で勝手に勇者だと決め付けるのはあんまりいただけねぇな」
  「誰でもなれるが、誰もがなれる訳じゃない。
   まぁ僕は勇者などいなくていい世界を望みます」
  「そう言えばしなのは何やってた人なんだ?」

パチリと炎の中で木が音を鳴らす。
……私、か?

  「あぁ、お前の世界でって意味な」

ん、とうとう聞かれてしまったな。

  「……と言いますと?」

103 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 22:10:50 ID:8dzan3LO0
そうだな……
男と席を一緒して酒を作ったり、話をしたり、
嘘笑いをしたり、少し触られたりするような仕事さ。

  「それって……」
  「へぇ、そんなんで金貰えるのか。
   良い仕事だな。じゃあ俺にも酒注いでくれよ」
  「アレフさん!!」
  「あん? 何だよいきなり怒鳴りやがって」
  「……本当に怒りますよ」

いや、いいんだアレン。
アレフ、酒はまた明日な。
今日はもう寝るよ。

  「あぁ頼むぜ。おやすみ」
  「……おやすみなさい」

馬鹿なアレフはいいとして、これでアレンも私の事を嫌ってくれるかな。
そんな事を思いながら目を閉じた。

104 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/09(木) 22:15:02 ID:OwhTucmc0
わんこかわいいよわんこ支援

105 :作り合わされし世界 ◆ODmtHj3GLQ :2007/08/09(木) 22:16:11 ID:8dzan3LO0
今日はここまでで。
支援ありがとうございました!

真理奈は愛されてるんだなぁ…嬉しいです。

106 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/10(金) 14:42:51 ID:hU3EbO610
やっと懐いてくれたわんこなのに、しなのさんがふびんでなりません。
アレンさんにも嫌れたいのかな・・・・。
女心は複雑ですね。

アレンさんは気配りの人ですね


107 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/11(土) 08:57:41 ID:BBTAu6wMO
そのわんこはムーンブルクの王女という可能性は…?

108 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/11(土) 12:42:24 ID:sI0+1angO
後のゲレゲレである

109 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/11(土) 12:47:35 ID:mmL2JZEaO
つまりゲレゲレ=俺の嫁

110 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/11(土) 13:52:14 ID:zgeTdApU0
わんこかわいいよ、わんこ。

111 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/11(土) 18:33:22 ID:NhvIlhAoO
合作乙!
スライムと旅する女子高生…真理奈タン…

112 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/13(月) 19:53:08 ID:S8/lsiKU0
盆保守

113 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:22:06 ID:FqGoaygg0
           FF・ドラクエ板

 『もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら』

         10スレ記念合同作品


         〜作り合わされし世界〜

         → 冒険をする
           → 2:ヨウイチ Lv1

114 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:23:08 ID:FqGoaygg0
一、 森の中の男

静かな森の中で、男は言いました。

「いろいろあったよなぁ」

すっかり、空はくらやみ景色を深い藍色へと変化させていました。
遠くには波の音がざぶんざざんと、まるで空を洗ってしまうかのようにざわめいています。
何かを思い出してくすりと笑い、木々の隙間からのぞく星を眺めるため頭をあげ、そうして思い出すのでした。

115 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:24:35 ID:FqGoaygg0
二、 目覚め

男は考えていました。

 はたしてここはどこだろう?
どうして俺はこんな所で寝ていたんだろう、と。

思い切り頭を振ってみてもほっぺたを平手ではたいても、どうしても思い出すことが出来ません。
ようやく理解できたのは、ここがとても古い宿屋であるという事だけです。

「なんだいったい。 どういうことだ」

ぐいとベッドを跳ね起き、うろうろ檻にいれられた小動物のようにせわしなく動き回りました。
服装を見るとまるでどこかの山奥に住む原住民のような格好です。

 誰かが着替えさせてくれたのだろうか。
 なんだかわけがわからないし不安でたまらない。
 どうしよう、どうしてこんな事になってしまったんだろう。

ふと、足音がするのを感じます。
男はどきりとし、その場を動くことをやめました。

「ようやく目がさめたんだねぇ」

ばたんと戸を開け入ってきたのは一人の女性でした。

「あ…」
「いいからいいから! ほらほらそんな所で突っ立ってないで、まぁお座り」

116 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:27:54 ID:FqGoaygg0
がたがたと引きずられてきた椅子へ腰掛け、けれども男はやっぱり緊張しました。
胸がどきどきと鳴るのを感じます。

 このまま何も聞かずにはいられない。
どうしても聞かなければいけない。

男は勇気を振り絞って窓を開けている女性へ話しかけました。

「あの、ここは?」

目の奥が痛くなって、手の甲でごしごしこすります。

「ここかい? ここは宿屋だよ」

女性は振り返って腰に手をやり、優しい笑顔で答えてくれました。
その笑顔につられ、男の緊張していた心がするりとほぐれ、口は自然と話し始めました。

「宿屋?! いったいどうなってるんですか!」

 どうしてそんなに乱暴な口を利くんだ。 自分はもっと落ち着いて聞くはずだったのに。

男はたいへん悔やみました。
ですが女性はやっぱり優しい顔のままで、答えてくれました。

「私にもそれはわからないよ。 あんた、何にも覚えていないのかい?
 町の外で倒れていたのを私の友人が見つけて、ここまで運んだんだよ」

117 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:29:59 ID:FqGoaygg0
男は何も覚えていませんでした。
なので、返事に詰まってしまいます。
昨晩は確かに自分の部屋で寝ていたはずでした。
それ以外何も、思い出せないのです。

「いいよ、ゆっくりしておいき。 何か思い出すまで私も手伝ってあげるから」

男にとってはここは何か知れない場所で誰かに頼るしかありません。
部屋をうろつきまわっている時から気付いていた事です。
思いもかけない言葉に、男は目元がむずむずするのを感じました。

「…ありがとう」

男は一言つぶやいて、開け放たれた窓から青い空の視線を浴びるのでした。

118 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 01:30:06 ID:yks/ciK50
支援

119 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:32:50 ID:FqGoaygg0
三、 友人

「キィー!」

突然の声に男は驚きます。
慌てて周りを見回すと、窓から何か見たことの無い生き物がひょいと部屋へと入ってきました。

「キッキッ!」

それは男の周りをふわふわくるくる回ります。

「こここ、これは?!」

女性はあははと笑い、その生き物を抱えました。

「この子は私の友達でドラオっていうんだ、ドラキーだよ」
「えっ? どらきー?」
「大丈夫だよ、人を襲ったりしないからね。 あんたをずいぶん心配していたんだよ」

女性の肩の上で笑ったような表情のまま、ドラオは男を見つめています。

 こんな生き物ははじめてだ。 図鑑でも見たことがないし空を飛んでる!
 ああ、やっぱりここは自分には知れない世界なんだ。

女性とドラオをふと見上げ、少し気持ちが落ち込みました。
けれども、不思議と心の高揚も感じます。

120 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:34:30 ID:FqGoaygg0
「そうそう、私はこの宿屋の女将だよ。 あんたの名前はなんだい?」

名前は覚えていました。
男は、それはもう自信を持って答えます。

「俺はヨウイチです」

女将はふうんとうなずき、ヨウイチとおんなじにはりきって言いました。

「いらっしゃい。 ここはクレージュの宿屋だよ」

121 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:36:58 ID:FqGoaygg0
四、 台所

数日がたち、宿屋の台所では朝からドラオとヨウイチが何かしています。

「キーキッ」
「な、なんだよドラオ。 俺、間違った?」

ヨウイチは相変わらず何も思い出せませんでした。
正しく言えば、思い出せないというよりも身に覚えがないといったふうかもしれません。
なにしろ自分の部屋で眠ったのに、目覚めるとこの世界にいたのです。
夢なら覚めて欲しいと何度おもったことかわかりません。
ですが一向に目は覚めず、それとは反対に身の回りで起こる事はすべてが現実でした。

「じゃー… この皿はここか?」
「キー」
「あってたか。 お前は女将さんより厳しいなぁ」
「キッキッ」
「あーあー わかったわかった。 次をやれってんだろ、はいはい…」

この宿屋でお世話になることになりましたが、何もしないわけにはいきません。

 このまま世話になるといっても本当に何もしなければだめだ。
 とにかく行動しないと何もわからないのだから。

ヨウイチは、それから宿屋のいろんな事を手伝い始めました。
今は食器を洗っている最中なのですが、ドラオがいちいち口を出すので嫌になっていたのです。

「すっかりキレイにしてくれたねぇ、ありがとう。
 もっとゆっくりでもいいんだよ」
「女将さん。 いいんです。 でもドラオがうるさくって仕事になんないですよ」
「ははは。 ドラオはこの宿の主人のつもりなんだよ、なにしろ私のやることにも時々文句を言うからね」
「口ばっかりで手は出さないのは助かりますけどね」

122 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 01:39:38 ID:yks/ciK50
支援

123 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:39:55 ID:FqGoaygg0
「ドラオに手まで出されたら、ほらあの羽だから。 前に皿をたくさん割って」
「キー!キー!」
「おや、本当の事じゃないか。 あれからドラオは口しか出さなくなったんだよ」

ヨウイチは驚きました。
どうやら女将さんはドラオの言葉を理解できているようなのです。

「あの女将さん。 ドラオの言葉がわかるんですか?」
「ええ、なんとなくね。 今はヨウイチの前でそんな事いわないでって言ってたんだよ」

ドラオを見るとほんのちょっとだけ、目をそらしました。
いつでも目は丸くて口は少し笑っている顔なので表情などはわからないのですが、今はそう思えました。

「調味料の片付けは私がやっておくよ。 泊まっていたお客さんはみんな旅立ったからね」
「俺がやりますよ」
「日が暮れる頃までは暇だからね。 ヨウイチも自分の事があるだろうから、自由にしておいで」
「じゃあ、お言葉に甘えて。 じゃあなドラオ!」

さっと手を洗い、不満そうな顔のドラオを置いてヨウイチは台所を出ます。

 何をしよう…
 そうだ、町の人にいろいろ聞いてまわってみよう。 何かわかるかもしれない。

数日のあいだはほとんど宿屋を出なかったので町の人とは話をしていません。
なので何か話を聞けるかもしれないと思うと身体は軽く、思いのほか早足で宿屋を出るのでした。

124 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:41:57 ID:FqGoaygg0
五、 町

揚々と町へ出たヨウイチは、はじめに店へ行こうと決めました。
店の人ならいろんな人と出会うので、きっといい事を知っていると考えたのです。
さっそく、宿屋の目の前にある道具屋へ足を運びました。

「いらっしゃいませ!」

主人が元気よく挨拶をしてくれます。

「あ、どうも。 実は買い物にきたんじゃないんです。
 ええと…」

ヨウイチは考えます。

 ここで元の世界に戻りたいなんて言っても信じてもらえるわけない。
 どう話をすればいいのだろう。

「おや、あんたは宿屋で世話になってるよな?」
「ええ、まぁ。 知ってるんですか」
「知ってるってもんじゃないよ。 町の人間ならみんな知ってるんだ。
 その宿屋にはみんな世話になっててね。 いいよ、なんでも聞いてくれ!」

どうやらヨウイチの事は町中に知れ渡っていました。
でも、別の世界からきたというのは知らないようなのでホッとしました。

「助かります。 それで、何か不思議な噂なんかは聞いたりしませんか?」
「不思議な? なんでまたそんなこと」
「…俺は旅が好きなんです。 面白そうな場所はないかと思って」

125 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 01:52:25 ID:wywAs2E1O
規制されました。
解除までかなりかかるらしいので今夜はここまでにします。
なんという中途半端 orz

>>122
支援ありがとうございます!

126 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 12:41:50 ID:FqGoaygg0
この世界で不思議な事を追いかけていけばもしかすると戻れるかもしれないと、ヨウイチは思いました。
噂を聞くだけならあまり怪しまれることはありません。
ドラオのような見たことのない生き物がいるくらいです。
きっと元の世界へ戻れる不思議な事があってもおかしくはないのです。

「ふぅん。 しかし不思議な噂っていってもなぁ。 特に聞かないよ」
「そうですか… ありがとうございました」
「あ、ちょっと待った。 あんたの名前は何だい?」
「ヨウイチです」
「そうか。 ヨウイチ、何か変わった話を聞いたら聞かせてあげるからまたきなよ!」

手ごたえはありませんでしたが、町の人と話が出来たのでヨウイチは安心しました。
それから武器屋と食堂、教会までまわって話を聞きましたが自己紹介するくらいで何もありません。
町を歩く人も噂はなにもないと言います。
それからしばらく町の中を歩き、いろんな人と話をしたり見たりしてから宿屋へ戻ります。

「おかえりヨウイチ」
「あ、女将さん。 ただいま」
「何か思い出せたかい?」

そうでした。
ヨウイチは本当の事を女将さんにも話していません。

 世話になっているし話さなきゃいけない。
 もし知ったらどんな顔をされてしまうだろうか。
 それでも、女将さんには話しておかなければいけないぞ。

女将さんはちょうど客の受付を始めたので、それが終わるのを待ち話しかけました。

127 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 12:42:58 ID:FqGoaygg0
「ふぅ。 何か話したそうだね。
 何かわかったのかい? お昼も食べないで出かけてたんだから」
「いえ… その、話してないことがあるんです」
「そう。 いいから、話してみて」

女将さんはフロアにある椅子へ腰掛けます。

「実は、俺はこの世界の人間じゃないんですよ」
「…? どういう意味だい」

きょとんとした顔をされましたが、構わず続けます。

「目が覚めたらこの宿屋のベッドの上で… 俺の知ってる場所でもないんです」
「そう言ったって、あんたは町の外に倒れてて─」
「でも、本当なんです。
 俺の知ってる世界じゃなくて、なんていうか、知らないんです全部」

女将さんはヨウイチの顔をじっと見つめます。

「この世界には電気もガスも、車も電車も飛行機もない。
 ありえないんですよ、住んでいた場所はどんなところでも電気くらいはあったから」

ふぅとため息をついて、女将さんは暖かいお茶を運んできました。
そのお茶をヨウイチにもすすめてずずずと飲み、話します。

128 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 12:45:42 ID:FqGoaygg0
「ヨウイチ。 あんたの言っている事はぜんぜんわからないよ。
 …だけど嘘はついてないね。
 私は長年、宿屋でいろんな人間を見てきたからわかるんだ」

嘘じゃないことをわかってもらえただけでも嬉しいことでした。
ヨウイチの顔は思わずほころんでしまいます。

「まぁ、私はなんだっていいんだ。
 悪い人間じゃないようだし、協力させてもらうよ。
 それに… どうしてなのかわからないけど、世話してあげなきゃならない気がしてね」

夜になると客は訪れません。
その日は遅くまでヨウイチ自身の、現実世界を話して過ごしました。

129 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 12:55:13 ID:FqGoaygg0
今回ここまで。
また次回。

130 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 12:58:00 ID:WUS2uyOu0
リアルタイム遭遇きたー。支援。
ドラオ、かわいい♪

131 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 13:02:21 ID:FqGoaygg0
六、 町の外

「ありがとうございました。 お気をつけて、良い旅を!」

あれから幾日が過ぎ、ヨウイチはすっかり宿屋の仕事を覚えました。
もうドラオにだって文句は言われません。

「ヨウイチ、すっかりこの仕事にも慣れたねぇ。」

女将さんがカウンターの奥にある小さな倉庫から声をかけてきました。

「おかげさまでようやく。 なんだかもともとこの世界で暮らしていたような気がしますよ」

その言葉で二人は笑い、手早く朝の宿仕事をこなしていきます。

「女将さん。 部屋のシーツ替えと片付けは終わりました」
「ありがとう、じゃあ後はもういいよ」
「じゃあ、朝食を済ませたらまた町を見てまわってきます」
「あんたも好きだねぇ。 こんな小さな町で見ることなんてそんなにないだろうに」
「そうでもないんですよ。 なにせ見たことも聞いたこともない物ばかりですから」
「そうかい。 朝食はフロアに用意してあるからね」

女将さんは何かしているようでしたが構わずヨウイチは朝食を食べます。
今朝は玉子焼きと野菜を一緒に炒めたものです。
この世界で救いだったのは、食べ物がヨウイチの世界とほとんど変わらなかったことでした。

「ドラオー! おいで!」

ドラオもずいぶん懐いてくれて、今ではどこにいくのも一緒です。
ヨウイチもずっと同じに過ごしていたから、ドラオの言いたいことがなんとなくわかるようになっていました。

132 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 13:03:55 ID:FqGoaygg0
「キ〜・・」

宿屋で借りているヨウイチの部屋からふわふわドラオが飛んできます。
朝は弱いらしく、なかなか目を覚ましません。
ですがヨウイチが出かけるときに連れて行ってあげなかったらすごく怒ったことがあって、
それからは必ず連れて行くことにしているのです。

「相変わらず眠たそうだなぁ」
「キィキィ」
「そうか。 まぁいつもの事だから気にしないよ。
 今日も町を歩いてまわろう、行こうか」

毎日、ヨウイチは町の人や立ち寄る旅人にいろんな話を聞きます。
元の世界へ帰る方法を聞くためにやっている事ですが、この頃では楽しみになっていました。
ドラオは一応気にしているのかヨウイチに一言あやまってくれます。
肩辺りにふわふわしながら一緒に宿を出ました。

「とは言っても… 町のほとんどはもう見たから今日はどうするかな。
 町の外に出てみたいけど、それはダメだって言われてるし…」

話には聞いていました。
町の外に出ると恐ろしいモンスターが現れて人間を襲うのです。
ドラオもモンスターですが人間を襲いません。
モンスターには時々人間と仲良くしたがる者がいるらしいのです。

「キーキー」
「危ないって? うーん、だけどちょっとだけなら平気なんじゃないかな?」
「キッ!」
「わかったよ。 歩きながら考えてみようか。 何か見つけるかもしれないし」

二人はゆっくり歩きながら、町の人と挨拶を交わしながら歩きました。
気が付くと目の前には町の入り口で、もう一度ヨウイチは考えます。

133 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 13:05:34 ID:FqGoaygg0
 町で珍しいものはあらかた見て知った。
 傷を治す薬草も、武器も防具も、興味がわいたものは全部見た。
 道具や世界もしつこく聞いてあらかた知った。
 そうなれば、残っているのはやっぱり。

「外に行こう!」
「キ?!」
「いや、町のすぐ近くなら大丈夫だと思うんだよ。
 だってほら、ここから見てもモンスターっていう生き物は見えないし」
「キッキッ!」
「危なくなったらすぐ逃げるし大丈夫だよ。
 なんだったらドラオはここで待っててもいんだよ」

ドラオは考えているようです。
きっと女将さんに心配かけるのを悩んでいるのでしょう。

「ちょっとだけだから、なあ?」
「キ、キー」
「そうか! よし、モンスターを見たらすぐ逃げればいいんだよ。
 早速いってみよう」

ドラオは不安そうでしたが、ヨウイチは嬉しくて仕方がありません。
見たことの無いモノを見たり触れたりする事が、楽しいのです。
二人は周りを気にしながらゆっくりと町を離れました。

134 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 13:07:04 ID:FqGoaygg0
>>130
支援もらったのでちょっと続けましたw

今度こそ、今日はここまで。
また次回。

135 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 20:16:46 ID:WUS2uyOu0
>>134
あわわ、無理させちゃいましたね。
続きの執筆乙&ありがとうございます。

町の外・・・モンスターが出てきそうな悪寒。
wktkしながら待ってますね。

136 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 21:49:44 ID:FqGoaygg0
>>135
読んでくれる人がいて始めて物語になるんだと思ってますから、お気になさらずに。
続きを投稿します。

       〜作り合わされし世界〜

       → 冒険をする
         → 2:ヨウイチ Lv2


137 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 21:51:19 ID:FqGoaygg0
七、 モンスター

緩やかな丘と平地が目の前を続いています。
周りには草木が茂り今にも何かが飛び出してきそうでしたが、モンスターと出会うことはありませんでした。
かわりに旅人と笑顔で挨拶をかわしただけです。
ヨウイチはなんだか拍子抜けしてしまって、ドラオは安心しています。

「なんだ、何にもいないな。
 見てみたかったんだけどなぁ」
「キー」
「なんだ怖いのか? だってなんにもいないじゃないか、平気だよ」

そろそろ引き返そうかと思ったその時、がさりと茂みから音がしました。

「な、なんだ?」
「キ」
「風かな…? だいぶ歩いたしもう戻ろう」

二人は一気に緊張していますぐ町へ帰りたくなってきました。
相変わらず草木はがさり、がさりと音をたてています。
ヨウイチとドラオはまるで走っているかのような早歩きで町の方向へと向かいました。

「キィーーー!」

突然、ドラオが大きな声を上げてヨウイチを追い越していきます。
びっくりして後ろを振り返ると、そこには見たことの無いまるで水彩絵の具を垂らしたような水のかたまり。

「わっ! えっ!」

ぷるぷるする身体に大きな目と口、それは話に聞いたモンスターのスライムでした。

138 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 21:59:54 ID:FqGoaygg0
「おい! ドラオ、どこいった!」

見るとドラオは木の陰に隠れてしまっていました。

「お前もモンスターなんだろ、まったく…」

ヨウイチはスライムをじっと見ました。
大きさはちょうど30センチくらい、見た目はすごく弱そうです。

「ええと、どうしよう。 ちっちゃいけどきっと凶暴だったりするんだろうからここは─」

タッっと、ヨウイチは走り出しました。

「ドラオこい! 逃げるぞ!」

大きな声で叫び、もと来た道を走って戻るつもりでした。
ところがドラオは震えたまま動こうとしません。
仕方が無いのでヨウイチはドラオのいる道から逸れた林の中へ、ドラオを連れに駆け込みました。
スライムは何か騒がしくしながら飛び跳ね、追いかけてきます。

「キィーキィ−!!」
「バカ! 暴れるなって、ほら、おい、逃げるんだよ!」
「キー!!」

あろうことか、ドラオはすごい勢いで更に林の中へと飛んでいってしまいます。
ヨウイチはもう、それは今までで一番だと思えるくらい一生懸命追いかけました。

50メートルは走ったでしょうか、ついにスライムを振り切りドラオに追いつきました。
周りはすっかり木に囲まれ、昼間なのに夕方みたいな暗さでさすがのヨウイチも怖くなってきます。
ドラオはその木の一本に翼ごと抱きついていました。

139 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:01:16 ID:FqGoaygg0
「はぁ… お前、まさかモンスターを見たことがないのか」
「キ、キー」
「見たことはあるって? ふぅ、じゃあなんで逃げたりするんだよ」
「キィー… キィ」
「はぁ、自分と同じモンスターは見たことないのか… にしても、一人で逃げるなよ」

ヨウイチはその場へしゃがみこみ、息を整えます。
そして落ち着いてからドラオを抱え出口を探し始めました。

「こうしてつかまえてたら逃げられないな」
「…! …!」
「逃げようってもがいても今度は離さないぞ。 しかし、ずいぶん奥まできてしまって道はどこなんだ」
「…!! …!!」

あんまりドラオが暴れるので、ヨウイチは周りをよく見ていませんでした。
ふと前の方をみると大きな熊が二人をにらみつけています。
ドラオは恐怖のあまり声が出せずもがいていただけだと、ヨウイチはやっと気付きました。

「こ、こいつは危なそうだ…」

足がすくみ、逃げようと考えるのですが一歩が踏み出せません。

 ああ、こんなところで殺されてしまうのだろうか。
 結局なにしにこの世界へきたのだ。
 せめてドラオは逃がすんだ。

「ドラオ、逃げろ!!」

ヨウイチが抱える手を離したのに、ドラオは地面へポトリと落ちて動きません。
見ると目がまるでバッテンになって、気絶してしまったのです。

140 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 22:02:01 ID:Y6atT0nB0
支援

141 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:02:15 ID:FqGoaygg0
「最悪だ。 こんな森の中じゃ誰にも見つけてもらえないぞ… はぁ…」

足は相変わらずすくんでしまって動かせません。
ですが不思議と頭の中はすっきりしていました。
ヨウイチはもう覚悟を決めて、せめて拳の一発でもお見舞いしてやろうと思います。

「くるなら来い! ちくしょうこんなところでなんにもわからず死ぬなんて!!」


142 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:03:24 ID:FqGoaygg0
八、 旅人

「おい! しゃがめ!」

突然、うしろから大声が聞こえヨウイチは思わずしゃがみこみます。
サッとザクッとグォーの音と声が同時に聞こえ、それからドタリと振動がしました。
ヨウイチはドラオを抱えながら恐るおそる立ち上がります。

「大丈夫か? 怪我してないか」

男の声が聞こえ、目の前を見ると大きな熊は倒れています。

「…!」
「大丈夫そうだな、よっ…と。
 そのドラキーはお前のペットか」

どうして熊が倒れてしまったかはすぐに気づきました。
話しながら男が熊を転がし大きなナイフを抜いていたからです。

「助けてくれてありがとうございます…
 こいつは… そうです、ドラオっていいます」
「そうか」
「この熊死んだんですか」

倒れた熊はピクリとも動きません。
血がどろどろ流れて、ヨウイチは尻込みしてしまいます。

「当たり前だろ。 おかしな事いうなよ」

143 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 22:04:02 ID:Y6atT0nB0
規制に負けるな支援

144 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:05:33 ID:FqGoaygg0
ヨウイチは思い知らされました。

 なんて恐ろしい世界だろう。
 とんでもない事になってしまった。

男が言った「おかしな事」という言葉は、この世界の厳しさを物語っていました。

 けれど。

覚悟しました。
これからもきっとモンスターに襲われます。
だけどヨウイチは元の世界へ帰らないといけません。
そのためには町を出てこの世界を巡らなければならないでしょう。
ここでくじけるわけにはいかなかったのです。

「ところで、あんたはこんな所で何してたんだ」
「あ、モンスターに襲われて逃げてたら…」
「そうか。 見たところ旅人の服だし武器は持ってないし、戦えないんだな」

男は腰にナイフをぶら下げながらいいました。
ヨウイチはおそるおそる男に話しかけます。

「あの」
「お? どうした」

モンスターの死体を探りながら男は振り返ります。

「俺に、あ。 ええと、戦いを教えてもらえませんか」
「なぜ」
「それは… 見つかるかわからないけど探したい事があるからです。
 それには戦えないとだめなんです」

145 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:06:43 ID:FqGoaygg0
ヨウイチはとっさに言いましたが、意味が通じたかはわかりません。

「…何か知らないがわけありのようだな。
 だが俺の戦い方はお前には無理だ。
 しかし基本動作くらいは教えてやらんこともない。
ただし─」
「え、ただし?」
「俺は長く旅をしてきて疲れている。
 だが金がない、つまり… つまりだな」
「…なんですか」
「ああ、俺の宿賃を授業料だと思って払ってほしいんだ」

少し恥ずかしそうに男が言いました。
この条件にヨウイチはラッキーだと心の中でつぶやきます。
なにしろヨウイチは宿屋の店員なのですから。

「そんな事でいいんですか、それなら平気です」
「そうか!」
「じゃあ、いいんですね?」
「ああ、ああ。 助かる」

男は顔をとてもほころばせて喜びました。

「じゃあ、早速いきましょうか」
「頼む。 この森から出て町へ行くのは俺が案内できる」

両手に抱えられたドラオが目を覚まし不思議そうな顔です。
起こったことを教えると、わかったようなわからないような表情をしていました。

146 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:08:11 ID:FqGoaygg0
九、 修行

ヨウイチは女将さんに事情を説明し、男を宿泊させることに納得してもらいました。
最初は、男を怪しそうに思っていた女将さんでしたがヨウイチの決意に動かされたのです。
男は自分の名前をダンと言いました。

「あんたがそこまで言うのなら。 ただし、あんまり危険な事はしないでおくれよ
 それとヨウイチ、自分で言ったんだから約束は守るんだよ」

ヨウイチは泊めてあげるためなら宿屋の仕事をこれまで以上になんでもする、そう約束していました。
何度も頭を下げ、次の日から始まる戦いの授業に備えその日は早く寝ました。

翌日、午前中に宿屋の仕事をいつも以上に一生懸命やってから、町のはずれで稽古の始まりです。
ですがまだ何もしていないのに身体中がきしみます。
今日から始めた薪割り。
女将さんは楽にやっているように見えましたが実際は違ってとても苦労しました。
ドラオはそんなヨウイチを邪魔にならない場所でふわふわ浮いて見守っています。

「さて。 ヨウイチ、君は俺が使うナイフより剣を覚えるのがいいだろう。
 槍は短期間では習得できないし斧は筋力をつけるのに時間がかかりすぎる。
ナイフは見たところ素早そうではないから不向きだ」
「わかりました」
「よし。 これを持って俺と同じに構えるんだ、そう。
 そしたらこう… ゆっくりと… ちがう、こうだ」

渡された木の棒をダンと同じように振ったり構えたりするのですがなかなかうまくいきません。

147 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:09:29 ID:FqGoaygg0
「最初から出来る訳はないからな。 とにかく動作一つ一つに意識を与えて体で覚えるんだ」
「がんばります」
「あー、それからだ。 そういう話し方はモンスターにもなめられやすい。
 もっと気を強く持ってしゃべった方がいいな。
それじゃ体だってついてこない」
「だけど」
「いいんだ。 そのほうが皆と話しやすいし意思も伝わりやすいもんだよ」
「…わかった」
「その調子だ。 ああ、でも最低限のマナーは守れよ」
「もちろんそれは。 そこはわきまえてます。だ」
「…まぁそれも慣れだな。 体で覚えろ」

ドラオがクスクス笑っているように感じてヨウイチは恥ずかしかったのですが、とにかく頑張りました。
修行は日が暮れるまで続き、疲れきった体でようやく宿屋へ戻りました。

「おかえり。 ずいぶん疲れてるね、先に風呂入るかい?」
「女将さん、ただいま。 先に腹に何か入れたいんだけど」
「ダンさんはどっちがいいですか?」
「私もヨウイチと同じで頼みます」

(ダン、女将さんに丁寧に話してるじゃないか)
(何を言うか。 女将さんには世話になってるんだから当たり前だろう)

「どうしたんだい二人とも」
「女将さん、ヨウイチは心も鍛えなきゃなりません。
 なので話し方も鍛えてやってるんですが、そこも認めてもらえないですか」
「ははぁ、なるほど。 私は構わないよ。
 どっちかというと普通の話し方のほうが接しやすいからね」
「キッ」

ドラオはやっぱりクスクスします。
ヨウイチはドラオを少し追いかけてから、女将さんに礼を言いました。

148 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 22:09:39 ID:Y6atT0nB0
もし目が覚めたらそこが規制のない世界だったら

149 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:12:04 ID:FqGoaygg0
「ありがとう、女将さん。
 なんか、何から何まで親切にしてもらって」
「いいんだよ。 私は町一番のお節介で通ってるんだから」

食事を済ませ、風呂に入り少し雑談してから部屋のベッドへもぐりこみます。
動かし慣れない動作の連続だったので腕は震え、熱くなっています。

 棒を振り回していただけなのになんてきついんだろう。
明日も宿の仕事があるし薪だって割らなきゃいけない。
だいじょうぶ、だろうか……

気が付くまもなく眠りに入っていきます。
目が覚めればまた宿屋の仕事と稽古、けれどヨウイチはそんな毎日を楽しみにするのでした。

150 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:15:13 ID:FqGoaygg0
十、せきばん

「ヨウイチ、だいぶさまになってきたな。 後は一人で経験をつんでいけば大丈夫だ」

稽古を始めてから二ヶ月ほどがすぎていました。
もうすっかり木の棒を軽々と振り回し、ダンとの練習試合も難なくこなせるようになっていました。

「俺も世話になりすぎた。 そろそろ旅を再開するよ」
「もう? まだいいじゃないか」
「そうはいかない。 なんだかんだで二ヶ月も世話になってしまった。
 それに俺は同じ場所に長くいられないんだ」

宿屋に着き、女将を手伝ってから夕食になります。

「そうかい。 あんたもヨウイチによくしてくれたね」
「いえ、私こそこんなに長く世話になってしまいまして」
「ダン。 いろいろ教えてもらって助かったよ」
「ほんとにねぇ。 ヨウイチもこんなに男らしい態度になって、ねぇ」
「女将さん、それじゃ前は女みたいだって?」
「そうはいわないけど、なんだか頼りない感じだったよ」
「はは。 もうヨウイチは一人でもやっていけます。
 一人旅だっていつでもいける」

ダンのこの言葉にヨウイチは胸がドキリとしてしまいました。
忘れていましたが戦いを教えてもらった理由は元の世界へ戻る方法を探すため。
それはこのクレージュを旅立つということだからです。

その晩は遅くまで話し込み、少し寝ると朝日が昇って朝を告げました。
寝不足のままずいぶん慣れた宿屋の仕事を済ませ、ダンを町の出入り口まで見送ります。

151 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 22:16:20 ID:Y6atT0nB0
名無しは支援を唱えた!
しかし規制には効かなかった。

152 :作り合わされし世界 ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:17:04 ID:FqGoaygg0
「ダン、短かったけどありがとう。 これ、女将さんから」

ヨウイチはたくさんの保存食が入った袋を手渡します。
果物や野菜、肉を長く持たせるよう調理した旅には必要な物資です。
ダンは町の人からいろんな依頼を受けてお金を稼いで、必要な物を揃えたり宿代を支払ったりしていました。
ですが小さな用事ばかりだったのであまり稼げていなかったのです。

「すまん。 女将さんには最後まで世話になりっぱなしだな」
「ダン。 …俺も、旅に出るよ。 前言ったように」
「今のお前なら危険な場所にさえ行かなければ大丈夫だろう」
「あんまり自信はないんだけど… やってみたい」

ダンは微笑み町の門をくぐります。
ヨウイチが後姿を見ていると振り返り言いました。

「ああ、そうだ。
 知ってるか、この世界には特別な石版というものがあって、それを神殿に捧げると願いがかなうらしいんだ」
「願い? なんでも叶うのか?」
「願いを叶えたやつがいるなんて聞いたことがないからな
 石版は確かに存在する。 だが、願いが叶うというのは定かじゃない」
「なんでそんな事を俺に?」
「お前言ってたよな、叶わない探し物をしてるって。
 …じゃあな」

ヨウイチはこんな時に聞きたいことが山とわいてきましたが、歩いていくダンに声をかける事ができず
ただただ、見送るだけでした。

153 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/08/14(火) 22:22:18 ID:wywAs2E1O
規制されました。
これはキツイ…
どうしても回避は不可能らしいです。

>>151
支援がじわじわと効いてくる!
だが運営に願いは届かなかった!

ありがとうございました。

154 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 22:26:58 ID:Y6atT0nB0
おお支援よ、死んでしまうとは情けない!

タカハシ乙!!

155 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/14(火) 22:29:04 ID:WUS2uyOu0
>>154
だが、パーティーの人数を増やしたらなんとかなるかもしれん。

タカハシさん乙。
今夜中に続きが読めるとは。

ダンさん、かっこいい。

156 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/15(水) 00:54:05 ID:l9e5ZjUKO
3レス目以降2分ずつ空けると規制にかからないみたいですよ。

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