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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら九泊目

303 :Stage.4 [前編] 11/13 ◆IFDQ/RcGKI :2007/05/12(土) 14:17:40 ID:1V5Xv7vG0

 なんとなーく白けた空気が流れた。その時だ。

 プルルルルルル! プルルルルルル!

 携帯? なんだよこんなときに。
 察したカズヒロが俺から銃を取り上げて、目だけで「出てこいよ」と促す。俺は店の入
り口まで移動した。携帯を開けた。みると表示は「TATSUMI」。
 へぇ、向こうからかかってくるとは珍しいこともあるもんだ。

「うーっす。話の途中でブチ切りするような相手に、なにかご用ですかぁ?」
『あの時はごめん。君も、時差のこと知らなかっただけだよね』
 およ? なんか素直じゃないか。まあ俺も時差のことは知っててかけたけどな。
『それで…さ、今回だけ、ナビ頼めないかな』
 聞き取りづらい小さな声で、ヤツは言った。
『その――ゾンビ系のモンスターの楽な倒し方って、ある?』

「ップハ!」
 やべえ、なにこのタイミングw 思わず吹き出した俺に、タツミが『なんだよ』とムッ
としたような声を出す。
「悪い、こっちのことだ。リビングデッド系の楽な倒し方だよな? 簡単だぜ」
『ホント? どんな!?』
「まずな、弾切れする前にリロードすること」(だはははは!)
『え、リロード?』
「あとはよーく弱点を狙って撃つことかな。参考になりましたでしょうか?w」
『…………』
 タツミは電話の向こうで黙ってしまった。ありゃ、反応無し?
 ああ、元ネタがわかんねえのか。ヒキコモリ(らしい)コイツが、外にある店のゲーム
を知らないのも仕方ない。
 いやもちろん俺もそこまで性格悪くねえし、ちゃんとナビってやるけどさ。
「なんてな、教えてやるからありがたく思え。有効なのは火炎系魔法だが、もうひとつ、
武器にあらかじめ聖水をかけておくと……」

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