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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら八泊目

1 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/29(日) 16:15:16 ID:vi16nIqg0
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです
短編/長編小説形式、レポ形式、オリジナル、何でも歓迎です

・基本ですが「荒らしはスルー」です
・スレ進行が滞る事もあります、まったりと待ちましょう
・荒れそうな話題や続きそうな雑談は容量節約のため「避難所」を利用して下さい
・スレの性質上レス数が1000になる前に500KB制限で落ちやすいので、スレが470KBを超えたら次スレを立てて下さい
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい
・物語の続きをアップする場合はアンカー(「>>(半角右アングルブラケット二つ)+半角数字(最後に投稿したレス番号)」)をつけると読み易くなります

前スレ
もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら七泊目
ttp://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1148786712/

まとめサイト(書き手ごとのまとめ/過去ログ)
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」保管庫@2ch
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html

避難所「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(作品批評、雑談、連絡事項など)
ttp://corona.moo.jp/DQyadoya/bbs.cgi

784 :埋め用短編:2007/04/02(月) 19:45:12 ID:hrZAYtTR0
  『けれど。
   決して口には出さなかったけれど。
   毎晩のように願う事があった。
   ずっとずっと、遠い昔から。
   それが実現する夢をよく見たものだ。

   いつかドラクエ世界に行ってみたい、と』

心臓が跳ねた。
ドラクエ世界に行ってみたい。
その文字を何度も繰り返して読む。
やっぱりおじいちゃんもそうだったんだ。
聡明なおじいちゃんの事だ。
どんな世界で生きるにしても大変な事を分かっていたから、言わなかったのだろう。
けれどその希望は捨て切れなかったんだ。
こんな紙切れに書く事で、諦める事にしたのかもしれない。
その紙を閉じると私はすぐさま【もし目が覚めたら○○の世界だったら】を立ち上げた。
ドラクエのデータは既に読み込んである。
クリア条件を【一日経過したらクリア】から【魔王を倒すまで】に上書きした。

  『ドラクエ世界へ出発しますか?』 →はい
                         いいえ

いいえを選んでも無限ループにはならないけれど、私は『はい』を選んだ。
これでもう後戻りは出来ない。
お母さんごめんね。
ごめんなさい。
でも……
おじいちゃんと私の夢なの。
分かって。

そして私の冒険は始まった――

785 :埋め用短編:2007/04/02(月) 19:50:59 ID:hrZAYtTR0
終了です('A`)

『埋め用』とうたっておきながら全然埋まらなかった件…
もっと書けばよかったかなぁ〜

とりあえず全然ドラクエじゃありませんでしたが、
短編という事でお許しを。

ではでは。

786 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/02(月) 19:56:33 ID:h3o2RFfp0
乙です。
おじいちゃんの時代にはできなかったゲームの中の世界に入る夢、感動しましたよ。
よい作品をありがとうです。
ドラクエの世界に入った、主人公さんの冒険も機会があったら読んでみたいです。

787 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/02(月) 20:38:58 ID:hrZAYtTR0
>>786
支援ありがとうございました。

設定等を深く考えず、ただ勢いに任せて作ったので
続きがあるかどうかは分かりません……
けど暇があれば書いてみたいですね。

しかし一人称は書きやすいですな。

788 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/02(月) 21:17:40 ID:3J9GJd7J0
いつもこのスレ楽しませてもらってます。

>>777-784
>   「そうねぇ……お母さんもその世界に行って、あなたを探そうかしら」
ヤバイ、ここだけでしんみり来ちゃった時分は涙腺弱すぎなのかw
DQ3をダブらせたのか分からないんだけど。
もう少し掘り下げると、この“「ゲーム」と「現実」を結ぶソフト”の存在する世界を舞台にした
【もし目が覚めたら〜】っていう展開はとても面白いと思った。面白いというか少し恐いかな。

っていうか時分はこの後の母親の行動を想像してwktkした。
消えた娘を探すうちに祖父(母親にとっては父)の残した手記と、このプログラムの存在を知り
救出のために動こうとするけど「お気の毒ですが〜」とか「呪文が違います!」とか、そんな展開。
それで冒険中の娘と並行してストーリー進んでいったらすげー楽しそうw
ごめん、勝手に妄想し過ぎたけど機会があったらぜひ続き書いてください。楽しみにしてます。

789 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/02(月) 23:59:49 ID:hrZAYtTR0
>>788
そこまで想像していただけるとは…書いて良かった!
とすると、母親サイドで未来世界の設定を出し、
娘サイドではソフトの設定枠内でドラクエを書く事になる訳ですな。
やりがいがありそうですなぁ。
しかしヘタに【魔王を倒すまで】とか書いてしまったが為に長編になりそうな予感w
某浦沢さんのようにして書くのは無理なのでホントに機会があったらになりそうです。
代わりに設定考えてもらえませんか?
冗談ですwww

790 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/04/03(火) 00:04:20 ID:T7w04izM0
ここまでまとめました。
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html

>>785
お疲れ様です。
完結ということですが続きを読みたくなりますね。
時間ができたらぜひ、冒険編もお願いします。

>>638
まとめ方はこれで本当に良いのか、まだ考えたりもします。
ですが、そう言っていただけるととっても嬉しいです。
また、新しい物語を見つけられたら聞かせてください。
お疲れ様でした。

791 :埋め用短編@母親の場合:2007/04/03(火) 04:02:34 ID:q+QRSQ6b0
>>777-784に便乗)


私の父を知る人は皆、口を揃えて「とても賢く仕事の良くできる人だった」と言います。
だからでしょうか? 幼い頃、父が家にいる事はあまりありませんでした。
当時はとても仕事が忙しかったのだと母は言っていました。父のことを語る母の顔は誇らしげで、
一方でどこか淋しそうでもありました。
きっと母は、父のことをとても愛していたのだと思います。私は、母ではないから想像でしかありませんし、
直接訊いたところで恥ずかしがり屋の母は多くを語ろうとはしませんでした。

けれど私は、父のことをあまり良く思っていませんでした。
父の姿を思い出そうにも、少ない記憶をかき集めてようやく出て来たのはゲームに興じる背中だけ。
娘の話よりもゲームに夢中だった父が、私はあまり好きではありませんでした。
そして父が夢中になっていたゲームが、私は好きになれませんでした。


人並みに悩みながら成長し、平凡ではあるけれど穏やかな生活を送る中で歳を取り、
ありふれた出会いを経て、娘をもうけたことを告げると、父はとても喜びました。
まるであの頃の罪滅ぼしとでも言うように、父は「愛孫だ」と言って娘を可愛がってよく遊んでくれました。
父が知っている遊びと言えばゲームしかありません。
長い年月を経て、今度は父と娘が並んでゲームを楽しんでいる背中を見る事になりました。
私はその風景の中に嬉しさのような、淋しさのような、もどかしさに似た不思議な思いを抱きました。
それはきっと、年齢が離れていても同じ楽しみを共有できる娘を少し羨ましく思っていたからだったのかも知れません。
こうして娘は、大の“おじいちゃん子”として健やかに成長したのです。
もちろん、おじいちゃん譲りのゲーム好き。……そこだけは少々困った点ではありましたが。
娘とふたり、慎ましくも幸せな日々を送っています。

792 :埋め用短編@母親の場合:2007/04/03(火) 04:06:20 ID:q+QRSQ6b0



そんなある日。
いつものように娘と夕飯を食べていたときのこと。娘にこんな事を訊かれました。
  「もし、さ。
   もし私が違う世界に行っちゃったら、どうする?」
その言葉を聞いて脳裏を過ぎったのは、居間で父と並んでゲームをしていた光景でした。
『違う世界』――それがたとえばゲームの世界だったとしたら?
ゲームを実際に遊んだことがないので良くは分かりませんが、
父の話によれば、『勇者』は数々の苦難を乗り越えて成長し、最後は『魔王』と戦うのだと言います。
……途方もない話です。

  「そうねぇ……お母さんもその世界に行って、あなたを捜そうかしら」

もちろん、他愛のない会話の1つだと思いました。
ゲームの世界、それは画面の中にだけ存在する架空の世界。
絵本の中の世界に吸い込まれてしまう、どこかのおとぎ話でもあるまいし。
そんなことが起きるはずがない。
……でも。
もしも仮に、そんなことになってしまったら、私はどうするだろう?
いつ戻るか分からない人を、一人で待つというのはとても苦しい事はよく知っている。
大切な人を失う苦しみは、もう二度と味わいたくない。
かといって、どう行動したらいいのかなんて想像もつかない。

しばらくして、いつの間にか真剣に考えていた自分に気付くと思わず苦笑いが出ます。
取り留めもないことを考えるのは止めよう。
こうしていつもと変わらない一日が終わり、夜は更けていきました。

793 :埋め用短編@母親の場合:2007/04/03(火) 04:10:14 ID:q+QRSQ6b0



迎えた翌朝。
私はいつものように、いつまで経っても起きてこない娘の部屋に向かいました。
朝寝坊のクセは大きくなっても直りません。
部屋のドアをノックしても、大きな声で名前を呼んでも起きないのもいつものこと。
躊躇わずにドアを開け、もう一度娘の名前を呼びました。

  返事がない、もぬけの殻のようだ。

いつも寝ているはずのベッドにも娘の姿はなく、
それどころか部屋のどこを見ても、娘はいませんでした。
カーテンとカギの掛かった窓を開け外を見れば普段と変わらない風景が広がっていました。
開けた窓からは肌に心地の良い風が部屋に吹き込んで来ます。
それからクローゼットを開けたり、机の引出を開けたり、ゴミ箱の中やベッドの下を覗いたり、
鏡の中を見つめたり、鞄まで開けてとにかく部屋中のあらゆる場所を捜してみましたが、娘は見つかりませんでした。
昨日、夕飯を終えたあと娘は自室に戻ってから家の外へは出ていないはずです。
  「……そうだ!」
部屋を出て玄関まで来るとドアの取っ手を掴んで思い切り押しましたが開きません。
鍵は閉まったままです。
玄関と脇の靴箱を開けて見てみましたが、無くなっている物は1つもありません。スリッパも含めて、履き物すべてです。
それから私は家中のドアというドア、窓という窓、収納や冷蔵庫、排水口に至るまで、トイレはもちろんお風呂も
台所も居間も、とにかく開けられる場所のぞける場所をくまなく徹底的に捜しましたが、娘の姿を見つけ出す事は
できませんでした。

794 :埋め用短編@母親の場合:2007/04/03(火) 04:13:08 ID:q+QRSQ6b0
娘は家の外には出ていない、かといって家の中のどこにもいない。
では、娘はどこに?
暑くはないはずなのに、額と手のひらには汗がにじんでいました。
焦りの中、視界の隅に映ったのは電話機でした。
  (お、落ち着いて。落ち着いてよく考えて、まだ捜していない場所や見落としている場所があるはずよ)
気が付くと私は、娘の部屋に戻っていました。
いつもと同じ部屋。無くなっている物は何もありません。
ただ、娘だけが忽然と消えた。
事件だとしても不可解な事ばかり。
救いを求めるように、あるいは振り向けば「驚いた?」なんて笑顔を向ける娘がいてくれる事を願いながら、
私は振り返りました。
けれど娘の姿はありませんでした。
視界の中央には、ふだん娘が使っている机が見えました。
そこであることに気が付きます。
電源が入ったままで放置されているモニタと、その横に広げられていた本、それに何かの箱。
まず本を手に取ってみてみれば、タイトルには「攻略本」との文字が記されていました。
  (これは……)
そう、父が好きだったゲームの攻略本です。
そして、その中に挟まっていた父の手記を初めて目にしました。

  『いつかドラクエ世界に行ってみたい、と』

心臓の動きが止まったかと思いました。
その文字に釘付けになって私はしばらく紙切れから目を離せずに、その場に立ち尽くしたまま動く事ができませんでした。
まさかと思いながら、恐る恐る電源が入ったままのモニタに視線を動かします。
真っ青の画面上には、大きくこう表示されていたのです。

795 :埋め用短編@母親の場合:2007/04/03(火) 04:17:07 ID:q+QRSQ6b0
  『DRAGON QUEST』

表示されているタイトルは、ゲームをしない私にも聞き覚えのある名称でした。
高音が些か耳障りにも感じるメロディは、ゲームをしない私の耳にも馴染みのある行進曲でした。
画面上にはこのタイトル以外に「START」の文字しか表示がなくて、とても殺風景でした。
カーソルは、タイトルすぐ下に表示されている「START」の箇所で点滅を繰り返していました。
このボタンを押せばゲームがスタートする、そのぐらいのことは察しがつきます。
その時ふと、昨夜の会話が脳裏に過ぎりました。

  ――「もし、さ。
      もし私が違う世界に行っちゃったら、どうする?」

心に浮かんだのはあまりにも突飛で、恐ろしく不吉な予感。

  (まさか、まさか……いくらなんでも)

そんな予感を、私の理性は否定しようとしました。
しかしその理性を否定するように、目の前の画面はひとりでに動き出しました。
まるで、この画面に気付いてくれる人間が現れるのを待っていたかのように。

  (……な、なに?)

画面は暗転し、ひらがな五十音が表示された画面に切り替わりました。
音楽も、先ほどの行進曲よりは耳に馴染みのない大人しい曲調に変わります。
じっと画面を見つめていた私は、そこで更に恐ろしい物を目の当たりにする事になりました。

  『なまえを いれてください』

そのメッセージの下には、確かに娘の名前が入力されていたのです。
驚いた私は、机の上にあった箱を手に取りました。
パッケージには【もし目が覚めたらそこが○○の世界だったら】との表示。
どうやら娘が購入したらしいソフトの様です。

796 :埋め用短編@母親の場合:2007/04/03(火) 04:21:05 ID:q+QRSQ6b0
私は急いで箱から取扱説明書を取り出し、このソフトの正体と、今起きている事態を把握しようと試みました。
説明書には次のように書かれていました。

・既存のゲームソフトを利用して、そのプログラム内の世界を再構築するソフト。
 それが【もし目が覚めたらそこが○○の世界だったら】 (以下、「当ソフト」)。
・まず当ソフトを起動した人物は、既存のゲームソフトを用いて好みの世界を設定します。
・次に当ソフトを起動した人物は、【クリア条件】を設定します。
・最後に表示された選択肢に『はい』と答えれば、プログラムは実行され起動した人物を含めて世界を再構築します。
・【クリア条件】を満たさない限り、プログラムは終了せず起動者はプログラムから出る事は不可能です(以下、「ループ現象」)ので、
 当ソフト起動前には必ず本取扱説明書を熟読の上、自己責任で実行してください。
・尚、ループ現象回避の手段として、外部からの操作を可能とする機能を実装しています。
 但しこの場合、“CONTINUE”は無効となりますので充分ご注意下さい。

……つまり娘は、このソフトを起動し自らの意志でプログラムを実行した。
そして私は、このゲームの主人公となった娘の行方を見守りながら、彼女をクリアへと導かなければならない。

分からない。
だけどやるしかない。

こうして私の冒険は始まってしまったのです――

797 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/03(火) 04:25:37 ID:q+QRSQ6b0
788です、まとまりない文章でごめんなさい。
そして改めて>>785さん、勝手に借用した挙げ句、変な妄想加えてすみません。
読んで閃いた衝動で書かせてもらいました。今は色々と反省してますですはい。でも後悔はしてませんw

ちなみに。

・「主人公としてドラクエ世界に行った娘」と「プレーヤーとして娘を見守る(時に操作する)母親」のそれぞれの戦い、みたいな。
・「ふっかつの呪文」(これDQ1にありましたっけ?)が結ぶゲームと現実2つの世界。
 (実はクリアのヒントが隠されたアナグラムだとかそう言うネタ)

……冷静に考えると母親のパートはちょっとスレの主旨から外れてしまう事に気付きました。
重ね重ね失礼いたしました。そんなわけで埋め。

798 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/03(火) 11:42:26 ID:eRL5/rkeO
埋め

799 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/03(火) 13:33:25 ID:+xrcS94k0
生め

800 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/03(火) 19:07:19 ID:O1nEHjvfO
残りは埋めるだけなので、少々雑談で使わさせてもらいます。
ですがこの雑談の為に埋めて下さるのを止めるような事はしないようにお願いします。
あくまでも埋めるのが第一目的ですから。


>>797
母親サイド、面白そうな感じですね〜
キャラ作りも何だかよさ気ですし。
少しだけ気になった点を言わせてもらうと、
・プレイヤーはあくまで娘であって、現実世界からの操作は無しなんじゃないか?
なぜなら「ゲームをするのは、その世界に入った張本人」である事があの時代の基本となっていて、
【もし(ry】のソフトが特別なんじゃないという設定なんです。
これは何も設定にこだわっている訳ではなくて、
そういうゲームソフトを買う人が他人に操作されるのを好むだろうか、という疑問があるからです。
もし自分がゲームの世界に入れたとしても、ただの1キャラとして扱われるだけだと面白くないような気が……
だから母親側は傍観者として画面の中で動く娘を見る事しかできない。
けどそれじゃあ面白くないからもう少し考えて、
・現実世界から「読み込ませたゲーム」への干渉はできないけど、【もし(ry】側の設定はイジることができる
とかとか。
画面で娘のピンチを見て助け出さなくてはいけないと思う。
けど母親はゲームとかはよく分からない。
だからどうすれば助けられるのか、その方法を探して翻弄する。
(まぁ解決策の一つとして文字通り母親もゲームに入るってのもアリかもしれない)

みたいな。
ちょっと話が大きいですかね?w
とりあえず母親がクリアを導くとなると、母親がヒッキーになってしまう予感w

801 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/03(火) 22:18:06 ID:sqYgJlsf0
同じく埋め作業の一貫として。(1/2)



> ・プレイヤーはあくまで娘であって、現実世界からの操作は無しなんじゃないか?
そうです、そうなんです。
ドラクエというゲームが世に「RPG」を広めたキッカケとなった事と、
技術進歩によりゲームの世界に本当に行ける世の中になった事。
この『埋め用短編』中の現実世界において、もはや「RPG」の概念は崩壊していると言えなくはないか?
それに対する皮肉のような物が今回のお話なんじゃないか?
>>777-784を拝見したとき、この作品にはそんな意図を含んでいるような気がしたんです。
それがちょうど、指摘されている問題にも繋がるのですが。

> そういうゲームソフトを買う人が他人に操作されるのを好むだろうか

“ロールプレイングゲーム=ゲーム世界中で、ある人物の役割を演じる”のではなく
“自分がその役割(それ自体)になる”事が可能となった世界では、主人公となる娘はもはや
“プレイヤー”ではなくその世界に生きる“人”そのもの(だから原理としては自律行動。外部からの操作は受け付けない)であり、
それを外から見守る母親こそがロールプレイングゲームの“プレイヤー”なのではないか?
(そのこと自体には娘自身も気付いてる:>>783下から5行目「きっとゲームの登場人物〜」の件)
そう言うことを書きたかったんですが、なかなか難しいw

つまり主人公としてゲーム世界で自律行動をするのは娘。彼女は既にプレイヤーではなくゲーム世界に生きる一個人。
その娘の役になってゲームを見守る(プレイする)母親は、その行為(ロールプレイング)を通して
好きになれなかったゲームと、あまり好きではなかった父親の事を理解していく。

802 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/03(火) 22:20:57 ID:sqYgJlsf0
(2/2)


主人公(娘)のクリア条件は【魔王を倒す】事であり。
母親のクリア条件は【ゲームをクリアする】事そのもの。
同じ“エンディング”に到達するためには、娘・母親がそれぞれの課題をクリアしなければならない。
ってそう言う話の展開だと面白いかなと思ったんです。

ここから先は理屈が良く分からないけど感覚として、ゲーム内で自律行動する娘の役になってプレイ(画面外から
見守る母親)との同調がどれだけ取れるかがクリアの鍵なんじゃないかなと。
竜王からの提案受けた時なんか見てる母親はハラハラするだろうなーとかw
May god be always with you!←最後は神じゃなくていい気がしたりして。

…DQ1未プレイ者ですが好き勝手言ってホントすいませんw
でももし機会があれば是非書いてください。マターリ待ってます。

803 :希望の世界 ◆8fpmfOs/7w :2007/04/03(火) 23:09:14 ID:ibF1/24j0
私は仕事の手を止め休憩をとることにした。
何も急ぐことはあるまい。
ここでは上司の目を気にする必要もないのだ。

私は沼をさらい、あるものを探し当てた。
ロトの印。
これがあれば私は勇者ロトの子孫と認めてもらえるらしい。
ずいぶんいい加減なものだ。しかし、私には好都合なのだ。

私は自分がロトなる人物の子孫であると証明する手立てがない。
そもそも私にはこの世界に関する知識が一切ないのだ。

ある日、目が覚めたら私はこの世界の宿屋にいた。
この世界での私は青い鎧を着た青年だ。
私はこの国の王により姫を助ける命を受けているようだった。

元の世界へ戻る手段が分からない私は仕方なく姫を探すことにした。
この冒険を終えれば元の世界に戻れるかもしれない。
そんな淡い期待を抱いてのことだった。

しかし、姫を助けても元には戻らなかった。
今度は姫を攫った竜王なる化け物を退治することになった。

姫は私――姿こそ違うが――私を好いているようだった。
うまく立ち回れば姫と結ばれることができるかもしれない。
一国の姫との結婚。本来の私であったら到底できることではないが……

私はこのままこの青年として生きていくしかないのだろうか。
見ず知らずの人間として――。

ここで私はふと思った。
私の精神がこの青年の中にある今、この青年の精神は何処にあるのだろうか、と。

804 :希望の世界 ◆8fpmfOs/7w :2007/04/03(火) 23:10:16 ID:ibF1/24j0
俺は目の前にいる男は竜王のひ孫だと名乗った。
竜王とは俺が探していた男だ。いや、かつての俺がと言うべきか。
今の俺は昔の俺ではない。どうやら俺は未来の世界に飛ばされたらしい。

この世界での俺はローレシアという国の王子だった。
彼は、今の俺だが、俺と同じ勇者ロトの血を引くものだという。
俺は同じようにロトの血を引く仲間と旅をしている。
王子自ら世界の危機を救おうというのだからたいしたものだ。

竜王のひ孫の情報を頼りに俺達は紋章というものを探すことにした。
この城から船で南に行くと紋章のひとつが眠る大灯台があるらしい。
仲間と船。どちらもかつて旅をしていたとき欲したものだ。
こんな形で手に入るとはなんとも皮肉な話ではあるが。

―――――
仲間が転職して戦士になった。元が魔法使いなので魔法もつかる戦士だ。
転職を重ねることで仲間達はどんどん強くなっていく。
しかし勇者である自分は転職ができない。

確かに強い仲間が欲しいと思ったこともある。
自分も魔法が使えたらと思ったこともある。
今はそのどちらも手に入れた。自分ではない自分となって。

異世界で違う自分になる。
ひょっとしてこれはハーゴンの見せる幻だろうか。
それならば何とかして打ち破らねばなるまい。
伝説の勇者ロトの子孫として。
きっとご先祖様も見守ってくれているはずだ。

805 :希望の世界 ◆8fpmfOs/7w :2007/04/03(火) 23:12:16 ID:ibF1/24j0
ライアンという男が仲間になり導かれし者たちがそろった。
導かれし者たちとは勇者とその元に集まる運命を背負った者たち。
俺はこの世界でも勇者だった。

以前の俺は勇者という存在の意義が見出せないでいた。
しかし今の俺は勇者として多大な期待を寄せられていた。
仲間達は俺が世界を救う唯一の希望だと言う。
魔物たちは勇者である俺を亡き者にしようと画策する。

勇者であることがこれほど辛いと思ったことはない。
何故こんなことになったのだろう。
俺はふと鏡を覗き込んだ。
鏡には緑色の髪をした妙に強面の青年が映っていた。

―――――
俺は眠っている子供達の顔を見ていた。
この子供達は俺の息子と娘だという。
いきなり俺は2児の父となったのだ。

この世界の俺は勇者ではなかった。
以前、勇者という重責から逃げ出したいと思ったこともあった。
それがこんな形でかなってしまった。

その結果勇者という運命を他人に背負わせることになった。
いや、他人ではない。それは俺の息子なのだから。
なんと言う運命の皮肉だろう。

自分では分からなくてもこの子たちの親は俺なのだ。
この子達はれがしっかり守っていこう。
かつて俺の父と母がしてくれたように……

806 :希望の世界 ◆8fpmfOs/7w :2007/04/03(火) 23:13:20 ID:ibF1/24j0
兄弟が欲しいと思ったことがあった。
一人っ子というものは寂しいものだ。
だが、今の自分には妹がいる。

自分の息子に勇者という荷が重過ぎると思ったことがあった。
勇者とは世界に1人だけの存在だからだ。
だが、この世の勇者は1人ではない。

違う世界で自分は違う自分になっていた。
まったく理解しがたいことだが。

これは夢だと思った。そして、ここは夢の世界だった。
しかし現実世界も見知らぬところだった。
現実とはいったい何なのだろう。

―――――
自分が誰か分からなくなったことがあった。
いま、あの時以上に自分が何者か分からなくなっている。
俺は誰だ?

かつて自分を失うという運命を呪ったことがある。
しかし不幸なのは自分だけではない。
それが、この世界では身にしみて分かる。

もしかして自分が誰かなんて誰にも分からないのではないか。
しかし自分は自分が誰なのか考えることができる。
重要なのは自分は生きていることだ。

807 :希望の世界 ◆8fpmfOs/7w :2007/04/03(火) 23:14:16 ID:ibF1/24j0
おとなしい幼馴染が欲しいと思った。
そして手に入れた幼馴染は馬だった。
僕は今、呪われた彼女を救おうとしている。

弟分が欲しいと思った。
そして手に入れた弟分は年上の男だった。
この元盗賊の男は僕を兄貴と慕う。

魔物のような王様の命令で道化師を探す旅。
呪いには道化師が関係しているらしい。
この世界での僕はある国の兵士だ。

欲しいものを手に入れるために何かを犠牲にすることがある。
その犠牲が自分自身だったのだろうか……

―――――
私は手に入れたばかりのロトの印を見つめていた。
元の世界では私は一介の兵士に過ぎない。
そんな自分が姫と結ばれることは許されない。
この世界は自分の望みそのものなのかもしれない。
だが……

私は私の望んでいたはずの、誰にも干渉されない1人旅を続けるだろう。
気楽だと思っていたが気苦労も多い。
隣の芝は青く見える。私はそんな言葉を思い出した。

この世界は本当に自分の欲しかったものなのだろうか。
それがどうしても思い出せない。


おしまい

808 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 01:42:27 ID:t5xoVVlmO
やべえwww
1回目は全然分かんなかったが、2回目でようやく分かった
これはお疲れと言いたい

809 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 03:03:00 ID:yDY4PrZf0
埋め用とは言えないほどの、なんか凄い実験作品が投下されまくってるな
短編だが超面白かった>>803-807希望の世界

九泊目の方も順調に伸びてるしいい事だ
つかもう492KBだ
1000は無理だったか

810 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 03:23:29 ID:VGQhpNkH0
希望の世界すごい面白かった!
しかも読みやすくていいね

811 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 03:30:49 ID:dfX6D1+s0
最初何かなと思ったら歴代主人公の意識の交換かー
この発想はあるようでなかったな
GJ

812 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 09:52:57 ID:2Of2Dn390
希望の世界面白かった!
最初は分からなかったが、2回読んで鳥肌が立ったよ。
スレ趣旨とはちょっと違うかもしれないが、梅用には
もったいないほどの作品だった!GJ!

最近のここの活性化っぷりはすごいなー。
応援しか出来ませんが、職人さん、まとめ管理人さん、
無理せず頑張ってください。

813 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 14:29:42 ID:OJY/LpeQ0
>>801-802
なるほどなるほど、ようやくすれ違いの原因が分かりました。
自分であぁいう文章書いといて何なんですが、
僕は「ゲームの世界に本当に行ける」という事を肯定的に捉えていたんです。
新しいゲームの可能性の一つとして、です。
だからゲームの中に入ったとしても、その人はプレイヤーとして特別なんだと思ってました。
言い換えればプレイヤーとしてゲームの中に入れる、と。

けれどsqYgJlsf0さんはそうじゃなかった。
「ゲームの世界に入る=その世界に生きる人になる」
言われてみればその通りかもしれませんね。
自分でそういう話を書いておきながら、全然気付かなかった事にショックですw

けどこの対比は凄く面白い話ですよね。
この2人のすれ違いをそのまま話に組み込む事さえ出来るんじゃないか?
そんな風に感じました。
つまり「RPG」の概念が崩壊しているか否か、という問題。
それを示唆するだけにするか、第三者を登場させて語らせるか……

今回の一連の対話、僕には凄く刺激になっています。
やはり一人で考え付く事には限界があるのでしょう。
きっとあのまま続きを書いたとしても大したものにはならなかったと思います。
しかし、おかげさまで凄く続きが書きたくなってしまいましたw
そこまで含めて「ありがとう」です。


神じゃなくていいなら、
May Mother be always with you! (間違ってるかな……

814 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 22:54:40 ID:zn5ZOZTP0
引き続き埋め作業(1/2)

僭越ながらもう少し書かせていただきます。

> 言い換えればプレイヤーとしてゲームの中に入れる
> 「ゲームの世界に入る=その世界に生きる人になる」
そうなんですよ! この差異って面白いですよね。

>>777-784を読んだとき、「ゲームの世界に行く事を望んで行った」主人公(娘)を、
どう捉えるか(肯定・否定)によってこの物語の様相は大きく変わると思ったんですね。
自分は真っ先に母親側(一種のゲーム否定)に立った為に母親編が思いついた訳ですが、
これはきっと人の数だけ(作中で言えばソフトを手にした人の数だけ)動機や結論があると思います。
・どんなソフトをロードしたのか?(目的地の設定)
・ロードした世界に求めている物(=設定したクリア条件)は何なのか?
 (たとえばプレイした物語の結末を変えたいとか、単なる現実逃避とか、空飛ぶ絨毯に乗ってみたいとか。
 ゲームの世界へ“望んで行った”人達には大小を問わず“動機”がそれぞれにある筈です)
・自分の行動の先に辿り着く“結論”(クリア条件を満たす)と、その後の行動の選択。
 (実際に会ったら思いの外ゾーマが良い奴で一緒に王政廃止のために奮闘するとか、絨毯酔いしたから二度と乗らないとか)
・最終的にはそのゲームを終了(現実へ帰還)するor続ける(現実への不帰)かの選択を迫られる。

それは同時に、ソフトを実行した人を送り出した側(母)にも。
・どうしてそんなソフトをロードしたのか?
・望んで出て行った者をどうしたいのか?(強制的に帰還させるのか、相手の意志を尊重し見守るか、この機会に現実世界から葬り去るか)
・最終的にはそのプログラムを終了(現実へ帰還)させて出迎えるorプログラム続行(現実への不帰)を認めるのか。(葬ry)

という側面があるわけで。
それが“ソフトを手にした人の数”だけ展開されるとすれば、実際は相当な社会現象だと思いますよ。
(まさにDQがそうだった様にw)
新しいゲームの可能性を追求した結果起きた“RPGの進化”と、そこにはらむ問題がこの話(世界)のテーマ。
(その舞台が両方ともDQだったというのが嬉しいかなとw)

母娘という小さな範囲に限った物語だとしても、含んでいる物は大きいんじゃないかな…と。

815 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 23:03:06 ID:zn5ZOZTP0
埋め作業に便乗(2/2)


それは

> つまり「RPG」の概念が崩壊しているか否か、という問題。
> それを示唆するだけにするか、第三者を登場させて語らせるか……

このスレの主旨「もし目が覚めたら〜」そのものが、RPGという枠を越えた文字通り「もし」の世界なんですよね。
(作品として読む・書く以上はロールプレイですが、物語中の人物にとってはそこが紛れもない現実である事)

スレへ投下されるそれぞれの物語には、
書く人の動機と登場人物の思い、があって。
文章によって紡がれ導き出される結論がある。
それを、そのまま物語としたのが『埋め用短編』の世界だったのではないかと(それを暗喩しているのだと)感じたわけです。
…とは言え、あくまでも作品を読んで浮かんだ個人的な考えなので、
他の書き手さんや、諸々の解釈の行き違いがあったら申し訳ないなと同時に思うわけでして。

とにかくテーマとしては非常に魅力的だなと思ったので、それをお伝えすべく筆…じゃないやキーボードを叩いた次第です。
毎度まとまりない長文で申し訳ないです。

816 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/04/04(水) 23:09:07 ID:h9U9eX6/0
                      - '´ ̄ ̄ ̄`ヽ、
                    /           \
                     /                  ヽ
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                  {_ニ- '´ ̄ ̄ ̄`ヽ、    ヽ  、
                 / /   /7/j/ /\   ヽ  |    500ゲット!
                  /  /rイ /  / ∠/! /\   |  !     みんな埋め作業乙
                  | /l |/ /、  /  , -ェ-レ'|/i/ヽ_  | /      次スレでも職人さんたちは頑張ってください!
                V i レイr、`/  イr、 }    l/⌒j レ′
                   Vヘゞ'    ゞ'     _,) /_」
                     、"<    ""   r┬' \
                     ヽ、 ‐      /! | ト、|-、
                       ` _--‐  ´   |i/ヽ|   ヽ
                      rく__|       |  /ト、___ム_
                    ,.ィ「!__] _   __〉〈 `丶、` - ゝ
                   rく  iヘ |   入 ` ´ j  >   ` ̄ヽ、
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  、__,、___       /    ヽ  ヽヘ   ~iヽ/i   |      /7/|
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