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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら八泊目

1 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/29(日) 16:15:16 ID:vi16nIqg0
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです
短編/長編小説形式、レポ形式、オリジナル、何でも歓迎です

・基本ですが「荒らしはスルー」です
・スレ進行が滞る事もあります、まったりと待ちましょう
・荒れそうな話題や続きそうな雑談は容量節約のため「避難所」を利用して下さい
・スレの性質上レス数が1000になる前に500KB制限で落ちやすいので、スレが470KBを超えたら次スレを立てて下さい
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい
・物語の続きをアップする場合はアンカー(「>>(半角右アングルブラケット二つ)+半角数字(最後に投稿したレス番号)」)をつけると読み易くなります

前スレ
もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら七泊目
ttp://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1148786712/

まとめサイト(書き手ごとのまとめ/過去ログ)
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」保管庫@2ch
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html

避難所「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(作品批評、雑談、連絡事項など)
ttp://corona.moo.jp/DQyadoya/bbs.cgi

409 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 22:50:17 ID:uIbEg1+D0
二つとも女王が用意してくれた物だ。
しかしそれらも未だに出番を得る事は出来ないでいた。
女王の独壇場と言っていいだろう。
ここまでレベルが違うならば、むしろ2人は足手まといになってしまうくらいだ。

なのにどうして一緒に行くなどという方法を選んだのだろうか……
現にフィリアとソールの2人と、女王との距離が少しずつ離れてきている。
その足りない素早さをフィリアは2人だけにピオリムを重ねがけして補った。

  「フォルテ…今行くからな……」

黙したまま考え込んでいたフィリアの思考は、ソールの独り言で方向を変える。
すなわち、フォルテは何故連れていかれたのか、という事だ。
エルフが貴重な存在である事は既に知っているが、
誘拐する事の意義がフィリアには分からない。

だいたいエルフの里を簡単に見つける事自体、ほぼ有り得ない事態なのだから。
なぜなら、里に入ろうとした時に感じた違和感。
あれがきっとエルフの里と下界を断絶する効果を持つものなのだろう。
その為にエルフは人間の記憶から忘れられていった、と予想する。
それなのに、フォルテは連れ去られてしまった。

  (後を付けられた……?)

そしてもう一つの気がかりがある。
ソールに"西の洞窟に来い"と告げた男の事。
フィリアの事を知っていて、なおかつ助言するような人物は誰か。
とは言っても、暇そうなジュードしか考えられないのだが……
しかし彼が誘拐犯の側にいる理由が分からない。
けれど、もしそうだとしてもきっと理由はあるはず…

410 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 22:56:24 ID:uIbEg1+D0

  「見えました」

女王のつぶやきに合わせて走るスピードを緩めると、目の前に洞窟が現れた。

  「ここからは今まで以上に危険です。周囲に気をつけるように」

女王はトヘロスを唱え、洞窟内へと進んで行く。

  「行こう。フィリアねぇ」

ソールがフィリアの手を握ってくる。
ソールの手は少しだけ震えている。
最初に会った時の威勢の良さはどこにいってしまったのだろうか。
不安を吹き飛ばしてあげようと、フィリアも手を握り返す。

  「行こ」

結局疑問は解消されなかったが、この洞窟の底にきっとその答えがあるのだろう。
そう。
分からないならば探しに行けばいいのだ。
それが冒険の醍醐味ではないか。
そしてフォルテを無事に助け出したら、今度は船に乗った時の話をしてあげよう。
そう心に思うフィリアだった。

411 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:03:10 ID:uIbEg1+D0
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
  「もし、また彼女に会えるのなら……」

オレはアイツの事を何とも思っていなかった。
いや、そうじゃないな。
金になるとしか考えてなかった。
今思えば最低な野郎だ。

ただこの村から抜け出したかった。
もっと大きな世界を見たかった。
それだけだった。

けどその為に取った手段は、償わなくてはいけない類のものだった。
どこで魔が差したのかはもう覚えてない。
記憶にあるのは彼女の澄んだ瞳だけ。
男達にどれだけ玩ばれようとも、俺を見る視線に変わりはなかった。

そんな彼女にサヨナラを告げられた時、彼女の心に初めて触れた気がする。
けれど俺はどこまでも愚かだった。
汚れた自分に自身をつける為に、この期に及んでなお彼女を試したのだ。

約束の時より遅れて到着すると、彼女の手には赤い糸。
その宝石に彼女が落とす俺の為に流された涙を見て、ようやく決心した。
もう彼女を離しはしない、と。
この地底湖に誓おう。

俺はそこで初めて彼女にキスをした。

  「もし、また彼女に……アンに会えるのなら……」
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

412 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:11:25 ID:uIbEg1+D0
フィリア達が西の洞窟へとたどり着くより少しばかり前、
湿った土や木の根を踏みつけながら2人の男が走っていた。
人を担いで走るのはこんなに辛いとジュードは知らなかった。
エルフの体重が軽いのがせめてもの救いだが。

  「へへへ、上手くいったな」
  「あぁ…それにしても、手慣れてるな」

ジュードの前を走るのは一時的にジュードの相棒となったアヴァルス。
里に入りエルフを気絶させ、連れ出すまでの彼の手際は鮮やかだった。
決して褒められはしないだろうが。

  「へへ、そうか? オレは元々遺跡専門の盗賊だぜ?」

それでも褒め言葉として受け取ったのだろう。
アヴァルスは、謙遜しつつも嬉しさを隠さない。

  「まぁここ最近は似たような仕事をやってたからな」
  「……人さらいか?」
  「いやぁ、あれは少しばかり危険だよ」
  (やった事があるのか…?)

さも経験があるかのように語るアヴァルスの発言に、嫌悪感を覚える。
都合上ジュードもエルフをさらうことになってしまったが、
当然気持ちの良いものではなく、少々後悔している。
もちろんフィリアの話がなければ違う方法を取っただろう。

そもそもこの怪しい商売を利用してエルフ狩りの連中を捕まえようと考えたのは、
フィリアがエルフと会ったという話があったからであった訳だが。
しかし捕まえるまでは仮の姿とは言え、自身もエルフ狩りを装わなくてはいけない。
それはつまり、ジュードもエルフをさらわなくては怪しまれてしまうという事だ。
いくらなんでも手ぶらでエルフ狩りの依頼主に会う訳にはいかないだろう。

413 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:18:07 ID:uIbEg1+D0
問題はその事に気付いたのがフィリアの後を付けて里に入った時だという点。
行き当たりばったりの行為と言われればそれまでだ。
だいたいエルフを狩ろうとする者が何人いるのかも分からないのだ。
ジュード1人でどうこう出来るレベルの話ではないかもしれない。
何とかフィリアに助けを求めておいたが、どうなる事やら……

  「今はモンスターをさらう仕事をやっている」
  「……?」
  「ある方面ではエライ人気でな。興味あるか?」
  「……」

この後の事を考えていたジュードは一瞬会話についていけない。
そんな事をして金になるのだろうか?
モンスターを食べたりするとか……?
せいぜい、そんな事を考えられたくらいだ。

  「へへへ…やっぱ用心深いんだな。そういうヤツは好きだぜ」

沈黙を勝手に解釈してアヴァルスが話を進める。
そういうお前は間が抜けてるな、とは言わないでおく。
その薄ら笑いから受ける印象は正直あまり良くはない。

  「なぁニイさん。このヤマが終わった後も一緒に仕事しねぇか?」

まだ仕事が終わってもいないのに、次の仕事の話をするアヴァルス。
そこまでジュードの事が気に入ったのだろうか。

  「……どうして俺を?」
  「へへ…目だよ、目」
  「目…?」
  「目は口ほどにモノを言うって言うだろ?
   アンタの目には確固たる決意ってのが宿ってなかった」

414 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:23:21 ID:uIbEg1+D0
  (ケンカ売ってんのか?)

一瞬本気でそう思う。
少なくとも褒め言葉ではない事は確かだ。

  「おっと、怒らないでくれよ? 俺はそれが良いって言ってるんだ。
   人間は迷う。だからいざという時に強くなれる。そうだろ?
   だからオレはそういうヤツとしか組まねぇんだ。
   下手に信念持ってるヤツなんかは逆に危なかったりするんだぜ?
   こんな仕事だと特に、な」

こんな仕事を続ける気は、ジュードにはさらさら無い。
けど、その持論には少しだけ説得力があったような気がした。

  「あぁ、依頼主は別だけどよ?
   金払うヤツに迷われちゃあこっちが困っちまう」
  「はは」

そのギャグには素で笑ってしまった。

  (迷ってる、か…)
  「まぁ考えといてくれや。着いたぜ」

考え込むジュードを横目に、アヴァルスは声をかける。
森の中にひっそりとたたずむように洞窟が口を開けていた。
洞窟の中はさらに気温が下がり、ひやりとした空気が肌を刺す。

  「なぁ、今までどんな所に潜ったんだ?」
  「へへ、そうだな…有名所で言うとガルナの塔に東バハラタの洞窟。
   ピラミッド、シャンパーニってところか。
   今度は西の大陸に渡ろうかと考えてる。
   手付かずの塔があるらしくてな」

415 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:29:35 ID:uIbEg1+D0
自分の功績を話したりするのが好きなようだ。
ペラペラと喋り上げる。
しかし、さすがに経験は豊富なようだ。
アヴァルスは薄暗い通路を迷わずに進んで行く。

  (遺跡専門って……なるほどな)
  「その途中で他の仕事したりしてたんだがな。
   久し振りに洞窟潜ってみたくなってよ、へへ。
   そこでこの話を聞いたって訳だ」

しかし、こんな場所で依頼される話なんて明らかに怪しい。
アヴァルスにはどこか警戒心が薄いようなところがある。
もしくは変わり者だって事だ。
それからは会話もなく、ただ進んでいった。
荷物を持ったままモンスターの相手をするのが厄介だった。
後ろからどーんと体当たりしてくるのは止めてもらいたいものだ、と思う。

二つほど階段を降りると、さっきまでと空気の違う事に気がついた。
ここがおそらく洞窟の最下層なのだろう。
そのフロアの最奥に、これまでとは一転して明るくて広い部屋があった。
ちょっとした泉になっていて、水底から光が溢れている。
こういうのを地底湖というのだろう。
宝箱が一つ、口を開けたまま横倒しに転がっており、
その側で老人が1人背を曲げ、眼前の杖に体重を預けるようにして立っていた。

  「おぉ、早かったですねぇ。それに二つもですか」

挨拶を交わす前から喋り始める。
二つとは、エルフの事だろう。

  「あぁ、思いのほかスムーズに里が見つかったんでな。
   へへへ、こんな楽な仕事は初めてだったよ」

416 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:35:23 ID:uIbEg1+D0
アヴァルスはニヤニヤと笑いながらソイツに近づいていく。

  「はじめまして。私の名はクルエントです」
  「そりゃどうも。アヴァルスだ。こっちはジュード。協力してもらった」
  「そうですか、それはそれは……さぁ、こちらに渡して下さい」

低くしゃがれ気味で、けれど重みのある声色。
フードを深く被っている為に顔を見る事は出来ないが、相当高齢であるのは分かる。
ジュードは彼の声の中に、隠しきれない高揚感を感じ取っていた。

そして同時に後悔していた。
この老人は、危ない。
そう思わせる何かが確実にあった。

  「先に金を見せてもらおうか」
  「一匹十万Gじゃったな」
  「あぁ」

クルエントは荷物の中からGを取り出し、アヴァルスに手渡した。
その金の半分がジュードの分なのだろう。
アヴァルスが腕に抱きかかえているエルフを老人の足元に放り投げる。
エルフは気絶させられている為、起き上がる気配もない。

  「…どうした? アンタの取り分だぜ?」

エルフを渡そうとせず、差し出された金を受け取ろうともしないジュード。
それを不審に思ったアヴァルスとクルエントの視線に少し焦る。

  (リレミトでフィリアと入れ違いになったら困るな…)

フィリアが来れば何とかなるかもしれない。
商人の町で兵士長と戦った時のように。

417 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:41:16 ID:uIbEg1+D0
  「エルフを金で買ってどうするんだ? ペットにでもするつもりか?」

ただの時間稼ぎだ。
取引が終わり、逃げられては元も子もない。
しかし相手の目的を知る事は、彼らを捕まえる理由を作る事にもなるはずだ。

  「私にはそんな趣味はないよ」

声を殺しながら笑うクルエントはフード付きのコートを脱ぎ、素顔を晒した。
深く刻まれた顔の年輪。ツヤのない白髪。どこか達観したような眼。
どうしても老衰というものを感じざるをえない。
老人はコートの中からナイフを取り出し、コートを捨てる。
彼が手にしたのは真っ白な柄に細やかな技巧を凝らしてある、聖なるナイフだ。

  「エルフの価値。そんなはした金などと釣り合うものではないわ!」

声の調子が一気に変わり、視線が鋭くなる。
ナイフの切っ先を足元のエルフの首筋にあて、その美しい皮膚を裂いていく。
傷口から血が噴き出してくるが、そのエルフはビクリとも動かなかった。
そしてクルエントはうなじに垂れていく血を舌で舐め取り始める。

  「お…おい……何してんだよ……」

アヴァルスも二十万Gのはした金を手にしたまま目の前の光景に釘付けになる。
無心に口付けるクルエントの表情は、まさしく愛撫する時のそれだった。
見ていて気持ちのいいものではない。
ピチャピチャと音が鳴る度に、老人に対する恐怖感が強くなる。

  「くくっ…美味いのぉ……世界のどんな料理も勝てはせん」
  「そんな……馬鹿な……」

クルエントが喉をゴクリと鳴らす度に、彼の体に変化が起こる。

418 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:47:44 ID:uIbEg1+D0
顔のシワが薄くなり、肌にみずみずしさが戻ってくる。
白髪に本来の色が戻ってくる。
そして曲がっていた背骨が正され、体格がしっかりとしたものになっていく。

  「若返り…か……?」
  「ふふっ…クククッ……」

堪え切れないといった感じの笑いが、血に濡れた唇から漏れる。
その声はさっきとは違い、確かに若い。

  「私は間違っていなかった……
   これが…これがエルフの正しい使い方よ!!」

老人だった者は立ち上がり、高らかに笑い始める。

  「さぁ、そっちの物も渡せ。そしてエルフの住処を教えるのだ!!」
  (ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい…!)

エルフの血を喰らった老人の目線がジュードに突き刺さる。

  「くっ!!」

縛られるような力から逃れるように、クルエントから距離を取るジュード。
抱えているエルフがやけに重たく感じた。

  「フォルテ!!」
  「フォルティス……」

その時、部屋の入り口から悲痛な叫び声が発せられた。
フィリア達がやっと到着したのだ。

  「フォルテっ! 大丈夫か?!」

419 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:52:40 ID:uIbEg1+D0
今にも飛び出しそうなソールをフィリアが止める。

  「ジュード」
  「フィリアか……悪い…」

冷や汗を流すジュードが横目でフィリアに詫びる。

  「最初からお前にも話しとけばよかったな…
   馬鹿な事したぜ……」

首を横に少しだけ振り、謝罪を否定するフィリア。

  「…夕ご飯、ありがとう」
  「あ…?」

ジュードは思い出せない。
お礼を言われるような事をした覚えもない。

  「あの人が悪い人?」
  「お、おう……」

何も責めないフィリアに、ジュードはますます申し訳なくなる。

  「これはこれは……飛んで火に入る夏の虫、というヤツですな」

直立不動で傲慢な態度のクルエントの発言で、ジュードは我に返った。
そんなクルエントに女王が冷たい顔で告げる。

  「……今すぐフォルティスを返して下さい」
  「もう死んでますよ、これは」

その様子を楽しそうに見ながら、彼はつま先で足元に横たわるフォルテを蹴る。

420 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/09(火) 23:57:50 ID:uIbEg1+D0
フォルテの頭が女王達の方へと転がる。
顔は既に真っ白で、血の気がまったく感じられない。
そしてカランッと音がなり、フォルテの懐から宝石が転がり落ちる。

  「これは…?」

クルエントが赤い宝石を拾い上げ、調べ始める。
フォルテが持っていった夢見るルビーだ。

  「エルフさんよ、悪いが逃げよう。アイツはヤバい…
   ここは俺とフィリアで食い止めるから――」
  「私の娘をさらった人間が何を言うのです」
  「そうだそうだ! フォルテと一緒じゃなきゃ帰らないぞ!!」

ソールが武器を握りしめながら叫ぶ。
けれどこれ以上エルフが犠牲になるのは一番あってはならない。

  「あのエルフはもうダメだ!! それにアンタまで捕まったら……」
  「私がエルフを見捨ててどうするのです。仮にも私は女王なのです」

ジュードに聞かせるというよりは、自分自身に言い聞かせるようにつぶやく。

  「俺も手伝うよ! 結婚するって決めたんだ! 死なせてたまるかよ!!」
  「ジュード」

フィリアがジュードの手を引く。
真っ直ぐジュードの目を見るフィリアの瞳は「お願い」と言ってるようだった。

  「ちっ…仕方ねぇな…」

借りがあるフィリアには逆らえず、ジュードは戦うことを決意せざるを得ない。
抱えていたエルフを部屋の入り口に寝かせる。

421 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:03:28 ID:L/7YXVDF0
向こうの手に渡らないように気をつけながら戦わなくてはならない。

  (やっぱ最初からフィリアに話しておくんだったぜ…
   真理奈とパトリスは…まだカザーブか……)

帰って来ていたとしても、ここに現れる事はないだろう。
スーッと鞘から剣を抜くジュード。
クルエントは手にしていた宝石を自分の懐に入れる。

  「ふふ、エルフとはおかしな種族おのぅ。
   たった二匹助ける為だけに王が出てくるとはな。
   サービス精神旺盛な事じゃ」
  「うるせ〜!! その口調、似合ってないぞ!!」

ソールが耐えかねてか、フィリアの制止を振りほどいて突撃してしまう。

  「くそっ!!」

ジュードがそれを追いかける。
場は一瞬にして戦闘状態へとなだれ込んだ。

  「「ピオリム!」」
  「スクルト」
  「ルカナン」

女王とフィリアがそれぞれ呪文を唱え、パーティーを強化する。

  「イテテテッ! 止めろ! 離せよ!!」

勢いよく突撃したソールの攻撃はあっけなくかわされ、
クルエントはソールの首を掴んで、小さい体を持ち上げた。
続けてジュードがソールを傷つけないように斬りかかる。

422 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:07:40 ID:L/7YXVDF0

  「ベギラマ」

炎の壁が自身の前に築かれ、クルエントの姿が見えなくなる。
しかしジュードは走るのを止めない。

  「フィリア!」
  「バギ!」

ジュードの後ろから追走していたフィリアが壁に穴を開ける。
その呪文はちょうど炎をかき消す程の威力で、ソールを傷つける心配はない。
その道にジュードが飛び込み、壁を切り抜ける。
しかしその先にはクルエントの姿はなかった。

  「まだまだじゃ」

死角から現れたクルエントの攻撃を防げず、炎の中に突き飛ばされる。
その攻撃の瞬間をフィリアがモーニングスターで狙う。
動きを止めようと足元に攻撃をしかけるが、武器ごと踏み抜かれてしまった。
クルエントはフィリアの攻撃を見てなどいなかったはずだ。
驚いているフィリアもバシルーラで吹き飛ばされる。

  「おっと女王様。あなたの大切なお仲間がどうなってもいいのですか?」

続けて攻撃を仕掛けようとしていた女王の動きが止まる。
聖なるナイフを首に突きつけられているソールの姿に躊躇したのだ。
ソールは刃に恐れ、ゴクリ唾を飲み込む。
その小さな動きでさえ、皮膚に刃が食い込みそうになる。

  「……人間など……」

口ではそう言いながらも、行動では人間であるソールの身を案じていた。

423 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:13:29 ID:L/7YXVDF0
  「エルフの血というのはやはり若い方が美味しいんですかねぇ?
   それとも寝かした赤ワインのように歳取った方が味わい深いのかな?」

その嘲笑は女王の感情を逆なでするのに十分だ。

  「ふふふ…さぁその体に流れる血を私に!」
  「……!! イオラっ!!」

女王は呪文を唱えると同時に走り出す。

  「むっ……」

爆発を促すその呪文はクルエントに直接放たれたものではなく、
彼の二メートル手前で地面をえぐった。
巻き上げられた粉塵が炎をかき消し、クルエントの目をくらました。

  「ふっ」

その一息で女王はクルエントとの距離を詰める。
ソールを掴む左腕に一閃の真空刃を放ち、ダメージを与えた。
力の緩んだその手からソールを奪うと同時に、バシルーラを腹に叩き込む。

  「ごぉっ!!」

クルエントが肺の空気を吐き出す音を聞きながら、フォルテを探した。
残り火から上がる煙と、舞い上がった粉塵のせいで視界が悪い。

  「女王様…あ、ありがとう。もう大丈夫だよ」

ソールの礼で彼を抱いていた事を思い出し、降ろしてやった。
ソールは少し恥ずかしそうに頬を赤くしていた。
女王もその素直な礼に、言い得ない気恥ずかしさを覚える。

424 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:18:04 ID:L/7YXVDF0
  「くく…エルフが攻撃的なのはイメージに合わないのぅ」

和やかな一場面も、戦闘中では場違いにさえ思えてしまう。
視界が晴れ、その先にクルエントの姿が確認出来た。
クルエントはフォルテの二の腕を掴み、無理矢理立たせている。

  「フォルテー!!」

フォルテの服は自身の血で染まってしまっていて痛々しい。

  「残念だったねぇ」

対してクルエントはダメージなどないかのように、余裕の表情で笑う。

  「へへへ…クルエントさんよぉ」

そこに今まで傍観していたアヴァルスが現れた。

  「…アヴァルス、とか言ったかの?」
  「あぁ。良い仕事したろ?」
  「くくく、そうじゃのぅ」
  「オレをもう一回雇わねぇか? 邪魔者はオレに任せてくれよ」

呪文で回復したジュードとフィリアが女王の横に並ぶのを示しながら、
アヴァルスは契約を持ちかける。
今まで傍観しながら金になるのかどうかを算段していたのだろう。

  「フィリアねぇ、ありがとう。大丈夫だよ」

心配してくれたフィリアにソールが礼を言う。
どうやらケガはないようだ。
代わりにソールは埃まみれになったフィリアの顔を拭いてやる。

425 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:28:35 ID:L/7YXVDF0
フィリアはくすぐったそうに顔をしかめていた。
しかし小さい子に世話を焼かれている様子は、はたから見れば可愛い。

  「あ、ありがとう…」

その横でジュードはボロボロになった自分の姿をしきりに気にしていた。
炎の中に放り込まれたのがよほどこたえたのだろう。
髪の毛が少し焼けてしまっているのが目立つ。

  (これ終わったら髪でも切るかな)

髪をさっとかき上げ、気合を入れなおす。

  「しかし女王様強いんだな…エルフのイメージ、確かに変わったぜ…」
  「そういうアンタは弱すぎ。フィリアねぇは僧侶だからいいけどさ〜」
  「ただ敵につかまるような役よりはいいと思うけどな」
  「アンタは仮にも戦士だろ? 同じ条件ならオレだってやれるぜ」
  「ったく、子供が生意気言うなよ…アイツは強いぜ」
  「どうしよう?」

フィリアが作戦の事を言う。

  「人数では勝ってるんだから、後はコンビネーションだろ」
  「じゃあオレが引き付けて、フィリアねぇは援護。
   アンタは突撃で、女王様が追撃で決まりだね」
  「フィリアよぉ、武器落としたらダメだろ。攻撃できねぇじゃん」
  「うん…ごめん」
  「無視するんじゃねーよ!!」
  「正面からでは駄目ですね。かく乱でいきましょう」
  「よし、オッケー」

レベルの差を見せ付けられてもまだ、士気は下がっていなかった。

426 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:33:17 ID:L/7YXVDF0

  「…悪いな、俺のせいでよ」

自分のせいで皆を巻き込んだ、とジュードは反省する。

  「私にも責任はあります」

つくづく自分は女王に向いていないな、と女王は自嘲する。

  「それより今は助ける方が先だと思う」

妖精をいじめる人間は許せない、とフィリアは憤る。

  「そうだぜ、皆で一緒に帰ろう」

この手でフォルテを助けるんだ、とソールは誓う。

  「くく…作戦は決まったかね?」

その問いかけによって、再び戦いの火蓋が切って落とされる事になる。

427 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/10(水) 00:43:02 ID:L/7YXVDF0
今回はここまで〜
長すぎ!!というツッコミをお待ちしておりますw

>>タカハシさん
投下まってますよ〜

>>◆u9VgpDS6fgさん
ビアンカたんハァハァ
やられました…思わず上目遣いでお願いされるのを妄想w

428 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/01/11(木) 18:57:11 ID:8Vjqa17a0
>>403,427
お疲れ様です。

ここまでまとめました。
ttp://ifstory.ifdef.jp/index.html

429 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/12(金) 16:57:33 ID:Ja4v6YGKO
暇つぶし氏乙です!

430 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/12(金) 22:25:50 ID:gs3XwzC7O
>>タカハシさん
まとめどうもです!

>>429
ありがとうです!

さて、大丈夫だとは思いますが一応触れておいた方がいいのかな?
今回の騒動がどこまで本当なのか自分には分かりませんが、万が一の場合は避難所&まとめサイトがメインという事でいいんですよね?


431 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/01/13(土) 10:46:46 ID:2xRMUSjZ0
>>430
突然の閉鎖騒動ですね。
毎年恒例みたいですが、相変わらず本当のことがわからないw

万が一の場合は、暇潰しさんの言うように避難所&まとめサイトへ行くしかないですね。
本スレをしたらばあたりに作ればよさそうですが、2chとは違い管理人が必要なんでしたっけ。
どちらにせよまだわからないので、「避難所&まとめサイト」という事になるでしょうね。

432 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2007/01/13(土) 16:31:23 ID:BqeL9HNUO
>>431
毎年恒例なんですかー知らなかった…
ちょっと焦って書き込んでしまいましたorz

しかし改めて避難所やまとめサイトがある事のありがたさを実感しましたよ
感謝感謝

433 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/01/13(土) 17:21:15 ID:2xRMUSjZ0
>>432
恒例、とはいっても今回のはちょっと違うようですね。
ニュースサイトにも扱われているそうですし。
どうなっちゃうんでしょうね、ほんとに。

もし無くなったら… さみしくなるなぁ(´・ω・`)

434 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/15(月) 20:40:48 ID:fHpKD9vI0
保守

435 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/15(月) 20:54:10 ID:9C8422yxO
タカハシ、楽しみにしてるよ〜

436 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 17:11:41 ID:QCjZR7KgO
結局閉鎖は大丈夫臭いね
よかったよかった

437 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 22:20:23 ID:k92fIqeNO
投下待ち保守

438 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/20(土) 13:05:03 ID:jEszPzNqO
保守

439 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/21(日) 00:19:48 ID:jxYmcrT1O
人いないね…

440 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/21(日) 00:21:49 ID:oLfYl6dOO
ちょ……
レッドマン大丈夫か……?

441 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/01/22(月) 02:53:05 ID:rnoI/rLMO
まだまだ先、所用で忙しく、
当分書くことができません。
まとめも更新する余力がないので、
過去の作品を読み返したりして隙間をお埋めくださいw

442 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/22(月) 15:46:28 ID:0S7/+Hmb0
>>440
レッドマンはどうやら大きな事故に巻き込まれて書き込めなかったらしい。
本人が避難所で報告していたぞ。

>>441
乙です。焦らずに頑張ってください!

443 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 14:28:14 ID:wurjB4Sw0
hosu

444 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:21:56 ID:W6fUJkOc0
>>404
ありがとうございます
結婚イベントは今から頭を悩ませていますが
まずは目の前のイベントをひとつひとつ丁寧に書いていこうと思います

ビアンカを如何にかわいく書くかがレヌール編の課題です

>>405
ありがとうございます
ゲレゲレたんを如何にかわいく(略)

てかまだ名前決めてないや

>>暇潰しさん
乙です
ありがとうございます

やっぱ戦闘の緊迫感が凄いですね、羨ましい・・・
クライマックスすっごい楽しみです
てかクルエントきもっ!きもっ!(とりあえず二回言った)

>>タカハシさん
まとめ乙です
一人でまとめ作業はやっぱり大変だと思うので
無理せず適度に頑張ってください
余裕が出来るまで待ってますよー

>>それでは402続きです

445 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:23:21 ID:W6fUJkOc0

『サン。サン、起きて』
目を開けると暗闇に
輝くようなブロンドと白い肌が浮き上がっていた。
一瞬ぎょっとして体をこわばらせた俺に、ビアンカは怒ったように
『やだ、サンってば寝ぼけてるの?お化け退治に行く約束よ!』
言いながら強引に俺をベッドから引きずり出す。

よろよろと起きだすと、ビアンカは
もう、しゃきっとしてよ、と俺の背を叩いた。
隣のベッドでは相変わらずパパスがいびきを掻いている。

まだ眠りから覚め切れないでいる頭を軽く振って、
俺はやっと背を伸ばしてビアンカの隣に立った。

部屋の中に据え付けられているタンスを開けてみると
中には見覚えのある小さな種と、
根元に装飾のついた羽根飾りのようなものが見つかった。
これはキメラの翼に間違いないだろう。

道具袋にしまい込み、音を立てないよう慎重に扉を開いて
俺とビアンカは廊下へと滑り出た。

予想以上に大きな音を立てて軋む階段や扉に
ヒヤヒヤしながらそろそろと忍び足で正面へ向かい
やっとの思いで宿屋を抜け出す。

神経を尖らせてゆっくりと扉を閉めると
背後でビアンカが大きく息を吐いた。
『ああ、緊張した!こっそり抜け出すなんて初めてだわ!ワクワクしちゃう』
けらけら笑いながら言い、俺の顔を見る。

446 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:24:57 ID:W6fUJkOc0

青白く明るい月がその笑顔を照らしていた。
作り物のように滑らかな肌と糸のような細い髪の毛が光を反射して
神秘的なまでに美しく輝いている。

思わずドキッとした。
とかならラブストーリーとしては正解なのかもしれないけれど、
無邪気に紅潮した頬は子供のそれそのもので
子守、なんて言葉が俺の脳裏を過った。
(早く大人になってくれ)

町を出る前にビアンカの装備を確認する。
薄いワンピースの上に羽織った厚手のケープに
小さな果物ナイフと薄い木製の鍋のふた。
『キッチンから持ってきちゃった』とビアンカが言うとおりに、
それはとても装備とは呼べない品々だった。

幾ら弱いモンスター相手とはいえ
この装備ではやはり不安がある。
手持ちの小銭を確認するが、現段階では
ビアンカの装備を買い揃えるだけの金は、勿論持っていなかった。

仕方なくビアンカに小銭稼ぎを提案するが
『そんなことしてたら夜が明けちゃうわよ』
と一蹴される。

モンスターの危険さとビアンカの身が心配なことを説明し、
何とか理解を求めたが駄目だった。
大きな不安を抱えたまま、急かされるように俺は夜の町を出た。

447 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:26:11 ID:W6fUJkOc0

世界はまさに表情を変えていた。
昼間は気持ち良いほどに青々と茂っていた木々が
夜の青さの中更に暗く影を落とし、
遠くには緩やかな低い山の陰が
夜空をも飲み込みそうに深く黒く浮かび上がっている。

そこらじゅうにモンスターの気配が立ち込め
ビアンカも流石に雰囲気に圧されたのか
押し黙ったまま俺の袖を掴んで歩を進める。

やっぱりレベルを上げていった方がいいと言おうと、
振り向いたところでビアンカがほう、と大きく息を吐いた。

『凄いわ。夜に外に出るなんて、本当に初めてだわ。ドキドキしちゃう』
キラキラと瞳を輝かせて、また辺りを見回す。
この子には不安とか緊張とか言うものがないんだろうか。
俺はがっかりしてまた前を向いた。

アルカパ周辺での初めてのモンスターは
二匹のでかい緑の芋虫だった。
なんだっけこいつ。グリーンワーム?
モンスターの名前っていまいち覚えてない。

戦闘態勢に入ると、ビアンカがいの一番に駆け出した。
手に持ったナイフで『えいっ』と掛け声も高らかに切りつけるが
芋虫は体を竦めただけで傷ひとつつかない。

『何このナイフ。切れ味が悪いわ』
怒ったようにナイフを振り回すビアンカに
芋虫が体当たりを食らわす。
大きな悲鳴を上げて、ビアンカが地面に転がった。

448 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:28:25 ID:W6fUJkOc0

『いった〜い!何すんのよこの芋虫!あったまきちゃう!』
口だけは達者だなあと、ビアンカを横目に俺も武器を叩きつけるが、
芋虫は一瞬ごろんと丸まるとすぐに体勢を立て直す。

うーん、やっぱり新しい武器が必要かも。面倒くせえなあ。
芋虫の体当たりを盾で防ぎながら俺は
どうやってビアンカを説得しようか思案していた。

実際のゲームじゃこんなこと考える必要もないのに。
あーマジ面倒臭え。

何度か攻防のやり取りがあり、芋虫は最終的に俺が仕留めた。
というかビアンカは役に立たなかった。
呪文でも覚えれば違うかもしれないけど
結局呪文ばっか使われてもすぐMP切れで役立たずに戻るのか。
あー、いばらの鞭が欲しい。くそ。

自分の攻撃が効かなかったことが余程不満なのか
ビアンカはふてくされるようにその場に座り込んでいた。
手を差し出すと少し間をおいてその手を握る。

『つまんないわ。あたしってそんなに弱いのかしら』
頬を膨らませるビアンカに、俺は再び説得を開始した。

経験をつめば強くなれること。
武器を変えれば攻撃も効くようになること。
そのためにまず町の周囲で
モンスターを狩っていれば一石二鳥なこと。

ビアンカは不承不承頷くと、
つまんないつまんないと言いながら俺の前に立って歩き出した。

449 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:29:42 ID:W6fUJkOc0

町の周りを囲む森をぐるぐると歩きながら
さっきの芋虫や、角ウサギ
(ビアンカは攻撃するのを嫌がったが、
角で突かれたら怒ったようで執拗に叩いていた)、
ドラキーやおおきづちなんかを次々に倒していく。

何匹目かの芋虫を倒したところで
唐突にビアンカが『あっ!』と声を上げた。
『凄いわ。あたしにも呪文の才能があったみたい!』
ビアンカの言葉に思わずえ?と返す。

『パパとママは呪文を使えないから、
あたしもきっと無理だって思ってたのよ』
にこにこと嬉しそうに話すビアンカが
俺の当惑した顔を見てきょとんと瞳を丸くする。
『どうしたの?まさか呪文もまだ知らないの?』

首を振って一応の否定を示しながら
俺はビアンカにおめでとう、と言った。

この世界では呪文なんて、当たり前の概念なんだ。
それを改めて感じて、俺は少しだけ寂しくなった。
少女の感動は、俺の感じたそれとはまるで違うものだ。
俺の世界にはこんなものないのに。
どうかしてる。こんなことで。感傷的に過ぎる。

ビアンカは俺の言葉を聞くと安心したように、
楽しそうに何度かその言葉を呟いていた。

450 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:30:32 ID:W6fUJkOc0

ビアンカもレベルが上がっている。
こういうところはゲーム通りで良かった。
子供の体力のままで冒険を進めるなんて、はっきり言って無理だ。

更に暫く戦闘を重ねていると、ビアンカが唐突に立ち止まり
『ねえ、もう疲れちゃった』
とだるそうに言った。

自分とビアンカの体力と、膨らんだゴールド袋を確認して
俺はじゃあ一度町に戻ろう、と言った。
レヌール城に行く、と言い張られるのを覚悟していたが
ビアンカは意外にもあっさりと頷いた。

商店を覗きたかったが、町に戻ると
ビアンカは真っ直ぐに宿へと戻った。
しきりに瞼をこすりながら『今日はもう休みましょう』と、
強引に俺を階段へ押しやると自分の寝室へ引っ込んで行った。

俺も仕方なく部屋へ戻り
いびきを掻くパパスの隣のベッドへ体を滑り込ます。
疲れていたのか、今度はすぐに睡魔がやってきて
俺は暗闇に目を閉じた。

451 : ◆u9VgpDS6fg :2007/01/25(木) 18:31:38 ID:W6fUJkOc0
今回ここまでです
ありがとうございます

それでは、また

452 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/25(木) 20:02:35 ID:Yns9ghuu0
イイヨイイヨ〜(・∀・)

453 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/25(木) 21:11:42 ID:eHKqGTUd0
ステータスが欲しい所だが、今更何をって話かなぁ?

ビアンカイイ!

454 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/25(木) 21:47:29 ID:FRcaeHqX0

         ____          __
       /   u \     /´  ヽ 。o O ( たのむッ!イケメンになっててくれぇぇー!)
      /  \    /\    l′    l
    /  し (>)  (<)\   |      |
    | ∪    (__人__)  J |  ヽ   /
     \  u   `⌒´   /  r`┬r'
    ノ           \  (_) ̄ヽ
  /´               ヽ( ̄ ̄`〈
 |    l              (´ ̄` )
         ____          __
       /   u \     /´  ヽ  チラッ
      /  \    ─\    l′    l
    /  し (>)  (●)\   |      |
    | ∪    (__人__)  J |  ヽ   /
     \  u   `⌒´   /  r`┬r'
    ノ           \  (_) ̄ヽ
  /´               ヽ( ̄ ̄`〈
 |    l              (´ ̄` )


455 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/26(金) 09:19:55 ID:dVZu55GE0
非常に乙。
>>449の感傷がなんか染みた。気持ちがほろりと来る。
ゲームなのに言動が「ゲームじゃない」のがいいな。
なんかどんどん先が楽しみになるな。少しずつでいいので頑張って。

456 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/26(金) 09:55:14 ID:4Stm7P350
>>451
待ってました!
ビアンカ肝が据わってて頼もしいwww
LVうpして装備揃えればいい戦力になりそうだ
GJ


457 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/26(金) 18:20:21 ID:kCRBwW4t0
>>451
乙です
なんか俺も書いてみたくなったな

458 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/28(日) 16:04:19 ID:hnZ/iDKQ0
ほしゅ

459 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/29(月) 15:19:36 ID:i7F9B2+PO
保守

460 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/30(火) 21:15:36 ID:8GH4I6RwO
保守

461 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/31(水) 18:00:07 ID:YnPuDHgcO
星飛雄馬

462 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/31(水) 20:23:07 ID:ly2MqLBA0
   / ̄ ̄\      / ̄ ̄ ̄\       γ::::::::::::::::母::::::::::::ヽ、
 /ノ( _ノ  \   / ─    ─ \     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
 | ⌒(●)-(●)/  <○>  <○>; \  γ:::::::::人::::人::人::::人::::::::ヽ
 |     (__人__)|    (__人__)  ; |  (:::::::::/ \   / \:::::::)
 |     ` ⌒´ノ \    ` ⌒´    /  \:/ (●)  (●) \ノ
 |         }   ( r     |        |      (__人__)    |
 ヽ        } ̄ ̄ ヽ○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\    ` ⌒´     /
  ヽ     ノ    \今日の特集はニート問題です・・・/ /
   /    く \ |__| _ ..._.. ,       ___ \      (__ノ
   | 父  \ \ \ /        |\_____\
    |    |ヽ、二⌒)、^        |  |ヽ、      ノ|
今本当にこんな状態、死ねはねる

463 : ◆sql4ixn4VA :2007/02/01(木) 00:02:50 ID:7CVyrSt10
起きなさい、私のかわいいアルスや。」
なんだぁ?もう朝か?誰だよアルスって。ドラクエですか?
「おはよう、アルス。もう朝ですよ。今日はとても大切な日。アルスが王様に旅立ちの許しを頂く日だったでしょ。
この日のために、お前を勇敢な男の子に育て上げたつもりです」
「つーか誰だよお前ぇぇ!!」
「さあ、母さんについていらっしゃい」
シカトですか。つうか何この状況。わけわからねんだけど。確かに昨日は俺の部屋で寝たよな。
何この服。民族衣装ですか?マントつけながら寝てたの?俺。
「目が覚めたようじゃな。」
そこには一匹のハエがいた。しかも杖持って服着てるよ。いよいよおかしくなりそうだ俺。
「これ夢ですか?つーかお前何?ハエ仙人?えらくマイナーなの出てきたなまた。
 俺じゃなかったら多分忘れられてんぞお前。」
「うるせぇこの駄目人間が!!黙って聞け!!もう気づいてると思うがこれはドラクエ3じゃ。
夢ではないぞ。ちなみにお前ゾーマ倒すまで帰れないから。以上。」
「なんだそりゃぁぁぁ!!理不尽すぎてなんて言っていいかわかんねぇよこのウンコ大好き
 ジジイ!つーかお前出てくるの6じゃねぇか!!3関係ねぇだろ!!」
「細かいことは気にするなチンカス野郎。実は神様があまりのお前のダメ人間っぷりに
 嘆いて試練を与えたんじゃ。この冒険を通じて成長するようにの。まぁせいぜい
 がんばれや。わし帰ってエロ本読むから。じゃ。」
「その前にてめぇを殺す!死ねや!」
俺の渾身の右ストレートは空しく空を切った。そこのはもうあのくそジジイの姿はなかった。
神様、僕が何かしましたか?ちゃんと仕事してますよ俺。ニートじゃないよ。
前々から思ってたけどお前俺の事嫌いだろ。ふざけんなこの糞ゴットがぁぁぁ!!


464 : ◆sql4ixn4VA :2007/02/01(木) 00:05:49 ID:n+1kyWyU0
「ここからまっすぐ行くと、アリアハンのお城です。王様に、ちゃんとあいさつするのですよ。……さあ、いってらっしゃい」
この腐れババァ。俺が何言ってもシカトじゃねぇか。若年性痴呆症かよ。
はいはい。王様にあいさつね、行けばいいんでしょ行けば。
まぁなんつーかすごいねこの風景。なにがすごいってそりゃあらくれとかいう変体もそうなんだけど
中世ヨーロッパ風っていうの?これ。しばらく慣れそうもないわ。
臭い、臭いわ。城って臭い。マジで。帰りてぇ。なにこのカビ臭い匂い。
「よく来た! 勇敢なるオルテガの息子、アルスよ!」
「あ、どうも。」
「すでに母から聞いておろう(ry」
バラモスですか。あいつハラワタ食うんですよ王様。と言えるはずもなく黙って王様の話を聞いていた。
つーか死んだらちゃんと生き返るんだろうなこれ。
やっと終わったか。どれルイーダ行くか。五十Gと旅人の服一枚、こん棒二本、ひのきの棒一本を持って
俺はルイーダんちに向かった。もちろんはがねのつるぎよこせと王様に言えるわけはなかった。
「あの仲間3人欲しいんすけど。」
「あ?てめぇに選択の余地はねぇよ。この3人やっからとっとと私の前から消えろや、糞が。
 死んだ魚みてぇな目しやがって。」
あれ?なんかキャラおかしくない?そうして紹介された3人は
戦士  26歳独身   僧侶   14歳     魔法使い   19歳   
男             男             女 
性格 のうきん      性格  ちゅうにびょう  性格  ツンデレ
俺は頭が痛くなった。


465 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/01(木) 03:18:25 ID:CdrAa+bo0
期待

466 : ◆u9VgpDS6fg :2007/02/01(木) 16:18:40 ID:G8GoAKFJ0
>>452
(・∀・)d!!

>>453
ありがとうございます!

ステータスは使い方が難しいっス
一応推奨LV+1〜2くらいで考えてます

>>455
感謝です

暗くなるのはさけたいんですがどうも性格が根暗なようでw
でもそんな風に感じてくれて嬉しいです
ゲームそのままにし過ぎると上手く書けなくなってしまうので
程よくドラクエを残しつつ頑張ります!

>>456
感謝です
ビアンカにもそろそろ頑張ってもらわないとなのでw

>>457
書きましょうや!

>>464
ツンデレに期待大です

>>450続きです
微妙にキリが悪かったのでちょっとだけ

467 :アルカパ ◆u9VgpDS6fg :2007/02/01(木) 16:21:26 ID:G8GoAKFJ0

隣のベッドで咳き込む声に、俺は目を覚ました。
パパスが苦しそうに体を折り、
咳をするたびに筋肉が苦しそうに歪む。
傍らにおかみが立って心配そうにそれを覗き込んでいる。

『パパス、その体で戻るのは無理だろう?治るまでここに居なさいよ』
心配そうに盥からタオルを絞ると、汗の浮いたパパスの額を拭う。
眉を寄せたまま『すまない』と言うと
パパスはおかみに促されて身を横たえた。
もう一度固く絞ったタオルを、おかみがパパスの額に乗せる。

『あら、サンちゃん。起こしちゃったかね』
俺に気付きおかみがパパスから視線を外す。
パパスは顔だけで俺を見ると、極まり悪そうに微笑んだ。
『どうやらダンカンの風邪を貰ってしまったらしい。情けないな』

大丈夫?と声を掛けるとパパスはまだ苦しそうに頷くと
『明日には治る』と言い切った。おかみが苦笑いを零す。
『幸い薬は余計にあるしね。
長引くことはないと思うけど、明日はどうかね』

食事を用意するよ、と部屋を出るおかみについて俺も部屋を出た。
背中からパパスが『この部屋には戻るなよ』とかすれた声で言う。
部屋も用意しないとね、とおかみがまた笑った。

468 :アルカパ ◆u9VgpDS6fg :2007/02/01(木) 16:22:44 ID:G8GoAKFJ0

簡単な朝食をいただきロビーに出ると
大きなソファの上でビアンカが欠伸をしていた。
俺に気付き慌てて口を閉じる。

『おはよう、サン。外に行くの?』
正面扉へ向かう俺にビアンカが声を掛ける。頷くと、
『元気なのね。あたし眠くってたまらないわ』
もういちど、今度は口元を手で覆いながら大きな欠伸をする。

すぐに戻る旨を伝えると
戻ったら一緒にお昼寝しましょ、とビアンカが眠そうに手を振った。

町は今日も賑やかだった。町の樽を調べながら
(やっと落ち着いて調べられたけど収穫はなかった。何てこった)
商店のほうへ向かう。

469 :アルカパ ◆u9VgpDS6fg :2007/02/01(木) 16:24:54 ID:G8GoAKFJ0

武器屋、防具屋の品揃えをそれぞれ覗き込んで
財布の中身をチェックする。
幸いある程度の装備は整えられそうだった。
ビアンカを連れて来れば良かったと少し後悔した。

確か盾は装備できた気がするんだけど。
うろ覚えだ。いばらの鞭は間違いないんだけどな。

唸りながら真剣にカウンターを覗き込む俺の姿が可笑しかったのか
武器屋の若い店主は俺を見て笑みを零した。

とりあえず使わなくなった木の棒と古い方の服を売り飛ばし
いばらの鞭と、防具屋に回ってうろこの盾を購入する。
迷った末に、浮いたお金で木の帽子も買っておいた。
ゴールド袋には残り数枚のコイン。薬草も買えない。

広場を覗くと今日も、子供たちは飽きもせず
猫だか虎だかを追い掛け回していた。

470 :アルカパ ◆u9VgpDS6fg :2007/02/01(木) 16:26:14 ID:G8GoAKFJ0

宿に戻ってビアンカと寝室に向かう。
新しく用意された部屋は、
前の部屋よりは手狭だったがよく整えられていた。
並んでひとつのベッドに横になると
すぐにビアンカは寝息を立て始めた。

向かい合うように寝ていると
ビアンカの顔立ちがすぐ傍に見て取れる。
自分もこんな頃があったんだろうかと、
俺は少しだけ自分の世界に、自分の両親に思いを馳せた。

これは夢なんだろうか。
クリアしたら覚めるんだろうか。
港からの道程で、サンタローズの洞窟で、そして昨夜の戦闘で、
魔物から受けた痛みは哀しいほどに現実だった。
もしかして俺はこの世界に絡め取られたまま、二度と現実には戻れずに。

恐ろしい考えを振り払って、俺は目を閉じ
意識的に暗闇に思考を投げ出した。

471 : ◆u9VgpDS6fg :2007/02/01(木) 16:28:08 ID:G8GoAKFJ0
今回ここまでで
短いですが・・・

ありがとうございます

472 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 01:05:13 ID:b/sHlGbeO
おつつー
ビアンカと昼寝……(*´д`)

いかん…俺は汚れてしまったようだ

473 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 03:08:51 ID:kN+wN3OA0
(*´Д`)一つのベッドで

474 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 08:19:17 ID:+yNDFD8T0
>宿に戻ってビアンカと寝室に向かう。
(中略)
>並んでひとつのベッドに横になる

おっきした(*´Д`)

475 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 10:20:58 ID:Exp2OucQ0
乙です

ビアンカとの昼寝に(*´Д`)しつつ、
>自分の両親に思いを馳せた。
のくだりに。:゚・(つД`)・゚:。

476 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/04(日) 15:00:32 ID:71E5t2o/0
hosh

477 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/04(日) 20:26:51 ID:GmbXIDi40
保守

478 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/06(火) 01:06:40 ID:M/yR0sYW0
hosyu

479 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/07(水) 13:15:40 ID:s4O+tYgu0
hohhos

480 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/07(水) 20:24:17 ID:x1nNqCc20
hoooushuuuwwryyyyyyy

481 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/07(水) 22:09:00 ID:2tyotp860
文才があると見たので ◆u9VgpDS6fg  に期待してるよ。
>>『パパとママは呪文を使えないから、
  あたしもきっと無理だって思ってたのよ』
に:゚・(つД`)・゚:。
この頃は本当の父母だと知らないんだよな。
・・・で、フローラもなんだが天空人の子孫なんだよな・・・、確か。

482 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/07(水) 22:23:28 ID:PQjbNgDw0
>>481
ビアフロって姉妹だったけ?
それって小説だけの話だったけ?

483 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/08(木) 09:57:46 ID:M3LTlWWy0
>>482
うんと遠い親戚じゃね?

484 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/08(木) 11:06:19 ID:zRXKHmWQ0
人を倒しても経験値って得られるのかな?
邪悪主人公を思いついたんだが。

485 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/08(木) 14:09:52 ID:WXV6L+a3O
カンダタ・マルチェロ・呪われしゼシカ等々
倒したら経験値がもらえる人はいっぱいおりますがな。

486 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/08(木) 17:24:55 ID:NrXB8F4K0
敵になると「匹」扱いなのが切ないよな。…関係ないけど。

487 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/08(木) 23:17:27 ID:dNSAUVvM0
DQ4なんか「ミスターハン 1ひき」だからな
武闘大会




「アリーナひめ 1ひき」

488 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/08(木) 23:44:48 ID:M3LTlWWy0
個人的な事情により、避難所の鯖を引っ越すこととなりました
ブクマ・お気に入りのURLの変更をお願いしますOTL
tp://coronatus.sakura.ne.jp/DQyadoya/bbs.cgi

489 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/09(金) 22:17:10 ID:Jv1kLIrc0
ほす

490 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/11(日) 01:42:45 ID:B4ReevFo0
保守

491 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2007/02/11(日) 16:54:16 ID:898pat7Q0
>>488
取り急ぎ、避難所のURLだけを変更しておきました。
まとめのほうは今しばらく、お待ちください。

492 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:16:10 ID:d5Jh/BPq0
あれ・・・・・・
俺は・・・・・・・・・・・・

何があったんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・?


すごく眠い・・・・・・・・・・・・

このまま寝てしまおう・・・・・・楽になるやろ・・・・・・・






−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−目を覚ませ!!



マタニゲルノカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?




ほっとけよ・・・・・・・・・俺はもう・・・・・・・・・・






493 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:17:36 ID:d5Jh/BPq0
もょ「タケ!!しっかりしろ!!」
タケ「もょ?お、俺は・・・・・・・・?」

もょ「まったく。しんだようにねむっていたんだからしんぱいしたんだぞ!」
タケ「そ、そうだったのか・・・・・・どれぐらい寝ていたんや?」

もょ「ふつかぐらいねむっていたな。とっくにローレシアについたぞ。ムーンたちはさきにいった。」
タケ「そ、そうなんや。さぁ行こうか・・・・」

もょ「タケ、ようすがおかしんだがだいじょうぶか?」
タケ「こんな時もあるよ。心配せんでええ。大した事が無いからさ。早く行こうや。」

俺達はローレシアに入っていった。

ローレシアに入ってから人々がもょもとの周りに集まってきた。
子供や女性達には暖かく歓迎されたんだが兵士達は仕事だから渋々王子の帰りを歓迎している・・・・って感じだった。

ムーン「へぇ、もょもとって子供や女性には人気があるんだわ。」
  もょ「そ、そうか・・・・?」

サマル「しかしこの城はサマルトリアと違い、兵士も体格が良い人が多いね。」
  もょ「ああ・・・・・・」

ゼシカ「どうしたのもょもと?どうかしたの?」
  もょ「ちょっとふなよいしただけだ・・・・・・」

もょもとの様子がおかしすぎる。



494 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:18:52 ID:d5Jh/BPq0
タケ「(どないしたんや?生きて故郷に帰って来れたにも拘らず、暗い感じやな。)」

もょ「(タケ、おまえにまかせていいか?)」
タケ「(なーに弱気になってるねん。って・・・・・・・・・・・?)」

その時のもょもとは別の恐怖で怯えていた様だった。何があったんだろうか?

タケ「(ええよ。但し、俺の好きなようにやらせてもらう。)」
もょ「(な、なにいっているんだよ。)」

タケ「(お前に昔何があったのかしらへんけどな、今のもょは何か物事から逃げたがっているわ。)」
もょ「(うっ・・・・・・・・・・・・・・・)」

タケ「(悪いようにするつもりはあらへん。けど、黙って今から起きる物事を静観してたらええ。)」

  タケ「とっ言いたい所だが、実はククール達が見当たらないから不安なんだ。」
ムーン「それで様子がおかしかったのね。とりあえず私は王様に生還報告をしないといけないのだわ。
      ついでククール達の事も聞きましょ。」

リア「もょもとさんのお父さんってどんな人かなぁ?楽しみ☆」
タケ「会ってみてはわかるよ。じゃあ行こうか。」

王の座についた。
ローレシア王(もょもとの父親)は威圧感が感じられる人物だった。
サマルの親父の様な道楽者ではなく抜け目がなさそうな感じがするのであった。


495 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:20:21 ID:d5Jh/BPq0
ムーン「始めまして。おじ様。ムーンブルグ王国の皇女、ムーンです。」
もょ父「そなたがムーンか。とにかく無事で何よりだ。お父上が無くなった事がは辛い事だと思うが、
        時間をかけて悲しみを乗り越えなければならぬ。頑張るが良い。」

ムーン「は、はい・・・・・・・・・・・」

ムーンが緊張感を漂させた表情をしている。案の定、サマルとリアは表情がこばわっている。

もょ父「そちらの者は?」

王様がゼシカに話しかけた。

ゼシカ「わ、私はゼシカと言います。実はこの国で旅仲間と合流する予定だったので、 
    もょもと王子に頼み込みさせていただいて同行させていただきました。」

もょ父「ほう、もしかしたら、先程拘束した3人組の男の事かも知れぬな。」
 タケ「なんだって!?」


もょ父「貴様はだまっとれ!!」


王様がいきなり吼えた。俺もびっくりしたのだが、それ以上にもょもとから恐怖感が感じられた。
――――――――――――――――――そういう事か。なるほどね。

ゼシカ「ど、どういう事なんです?」
もょ父「町の者から怪しい者達がいるって通報があってな。
    どこから来たのか分からないという事なのでとりあえず拘束したのだ。」

ゼシカ「そんな・・・・・・・・」
 タケ「安心しろ、ゼシカ。俺がすぐに釈放させる。」

496 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:21:46 ID:d5Jh/BPq0
もょ父「貴様なにほざいている・・・・・!?」

 タケ「父上・・・・・いや、ここはあえてローレシア王と呼ばせてもらう。
     王が拘束したもの達の身分に関しては私が保証する。」

もょ父「・・・・・・・・・それで?」

 タケ「その者達に私は命を助けられている。実際問題、ここにいるサマル、リア、ムーンも同様だ。
     責任は王子である私が持つ。その者達の釈放を認めていただけないだろうか?」

もょ父「貴様いつからそんな生意気な口が利けるようになった?この愚息がぁ!!」

 タケ「ハハハ!!逆にわらかせてくれるぜ。諸外国は王は、我が国の王の事を馬鹿にするだろうな。」
もょ父「な、なんだと!?」

 タケ「『視野の狭く、弱者を受け入れる度量もない裸の王様』ってな。…………こりゃ傑作だ!」
もょ父「貴様は許さん!!牢にでもぶち込んでやるわ!」
ムーン「王様!!やめてください!!」

 タケ「いいよ、ムーン。俺が牢に入ったらククール達は釈放。これでいいじゃないか。」
ムーン「で、でも・・・・・・・」
 タケ「俺は喜んで入るぜ。命の恩人に対して敬意を表し、借りを返す。それだけだ。」

もょ父「ならば貴様の望みどおり牢に入れてくれるわ!!ひったてい!!」

俺は牢屋へ豪腕の兵士達によってつれて行かれた。

こんなはずじゃなかったんだけどなぁ・・・・・・・・・・・・・・・

どうやら俺は独房に入れられたみたいだ。あれこれ考えても仕方がない。とりあえず時間を過ぎるのを待つか。

497 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:22:59 ID:d5Jh/BPq0
しばらく時間が過ぎるともょもとが離しかけてきた。

もょ「タ、タケ・・・・・・・・」
タケ「どしたん?」
もょ「お、おれたちどうなるんだろ・・・・?」
タケ「俺の予測どおりになれば明日でも釈放になるやろ。」
もょ「な、なんでそんなことがわかるんだ?」

タケ「まぁ聞いてくれよ。親っていうのは『子供を愛さない親なんていない』って言う事なんや。」
もょ「しかし・・・・・・・・おれは・・・・・」
タケ「もょの場合お母さんが早く亡くなっている訳やんか。そしたら父親としたら立派に育って欲しいって事やねん。」
もょ「う、うん・・・・・・」
タケ「後悔していると思うで。親戚や友人の前で無様な行動を起こしたんだからさ。」
もょ「け、けど・・・だ、だいじょうぶなのかなぁ・・・・・」
タケ「大丈夫。多分親父はもょにしっかりして欲しいから厳しい態度とっているんよ。」
もょ「そ、そうなのか・・・・・・?」

タケ「ああ。自分の息子が情けなかったら親として不甲斐無いんよ。
    だから立ち向かう勇気を持って欲しいと思っているわ。」

もょ「ゆうき・・・・・・・・?」



タケ「そやで。逃げるのは簡単やねん。
   けど逃げ続ければ自分に対する負い目が増えるだけなんよ。それを俺は知っている。」




498 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:24:24 ID:d5Jh/BPq0
もょ「もしかしてタケも・・・・・・・?」
タケ「ご想像の通り、俺もガキの頃は厳しい父親のもとで育ってな。嫌の事あったら逃げていたんだ。
   ある時俺と俺の親父が意見がぶつかってな、対立したんや。」

もょ「それで?」
タケ「普段だったら親父の言いなりになっていいただろ。その時はそう言う訳にはいかなかった。
   自分自身にとって大切の物を失ってしまう状況だった。
   結果的には自分の意思を通し、失敗したんだが後悔はしなかったわ。逆に爽快感があった。」

もょ「そ、そうなのか。いまだからいえるが、
   タケがはむかってくれたことによってなんかすがすがしいきぶんだな。」


タケ「そっか。それなら良かった。俺達は意思を持った人間なんや。
   だからこそ、自分の意思や誇りを他人に委ねる訳にはいかへんって事や。
   これを理解するのに4年はかかったよ。」


もょ「よ、よねんも!?おまえってばかだなぁ。」
タケ「うっさいわ!単純な問いかけほど答えを出すのは難しいんやで。人によって答えは皆違うからな。」

もょ「なるほど、じゃあタケのいまのいけんはタケなりのことなのか?」
タケ「勿論。他人にこの俺自身の答えを譲歩つもりはない。後はもょ自身が決めることや。」


自分の体験談をもょもとに伝えた。
もょもとは辛くなった時、一人で怯え、苦しみ、悲しみながら生きてきたんだろうな・・・・



499 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:26:36 ID:d5Jh/BPq0
隣の独房から声が聞こえてくる・・・・・・・・・・


*「隣の方、どうされたのです?大丈夫でしょうか?」


なんだか心地よい響きだ・・・・・・・けど逆にそれが恐ろしい。




タケ「別に。話しかけてくんな。そんな気分じゃないんで。」
 *「まぁいいでしょう・・・・・・それにしても世の中おかしいと思いませんか?」

タケ「ん?」
 *「悪人がのうのうと暮らしており、力も無き善人は奴隷のようにして生きなければならない。」


タケ「冗談はよしてくれ。牢屋に入っているあんたが言っても説得力は無いね。」
 *「まぁいいでしょう・・・・・貴方と私はまた会う運命でしょう・・・・・・ふふふ。」



気持ちわりぃ。電波ゆんゆんの奴って何するかは分からん。ほっておこう。







500 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:28:58 ID:d5Jh/BPq0
翌朝、俺の予測通り釈放された。
牢屋に出たとたん最初にリアとククールが駆け寄ってくる。

   リア「もょもとさん!」
   タケ「おう、ただいま。シャバの空気はうまいぜ。」

ククール「あんたにはでかい借りが出来てしまったな。」
   タケ「気にするな。逆に無様な真似してしまって申し訳ない。」

ヤンガス「もょもとがしっかりしているにも拘らずここの王様は厳しいでがす。」
   タケ「身内の責任は俺の責任でもあるんだからな。」

  トロデ「しかしもょもとがここの王子だとはの〜以外じゃった。立派な青年じゃわい。」
   タケ「そんな、人生経験が浅いガキにそんな事言わないでくださいよ。」

  ムーン「無事に済んで終わったわね。」
   タケ「ああ……ち、…………じゃなかった親父はどうしてる?」
  サマル「伝言を預かっているんだ。『しばらく戻ってくんな。きっちりハーゴンを倒して、必ず生きて帰って来い』ってさ。」
   タケ「そっか。」

  ゼシカ「なーに後味が悪そうな表情しているのよ。結果的には貴方の主張通りになったんだけど。
      王様を説得するのに相当時間がかかったんだから。」

   タケ「どういうことだ?」
  ゼシカ「サマル君やムーン、リアが必死に貴方のことを庇ってくれていたのよ。」
   タケ「でかい借りが出来てしまったな。」

  ムーン「いいのいいの。もょもとに助けてもらってばっかりじゃ良い気しないからね。」
  サマル「僕ももょもとがいなかったら大変だったし。今後、君がいたら心強いよ。」
   リア「それにね、もょもとさんのお父さんって厳しいんだけど優しいそうな感じがしたの。
       だからもょもとさんも優しいんだね!」

501 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2007/02/11(日) 21:31:18 ID:d5Jh/BPq0
   タケ「まぁ、ありがとう・・・・みんな・・・・・・」
ククール「おいおい。何うろたえているんだ。もょもと?」
ヤンガス「げーすげすげすげす。もょもとは照れているんでがすよ。」
   タケ「う、うるさいなあ。もー(///)」

  ムーン「これからどうしようかしら?」」

  トロデ「そうじゃ!この機会だから皆で食事をしようかの。ワシらが異世界の人間とは言え、
      食事ぐらいは一緒に楽しむのも良いもんじゃろ!」
  ゼシカ「それはいいわね。」
ヤンガス「おっさんも流石は一国の王様でがす。」
ククール「合流記念って言う事でいう事だな。もょもと達はどうだ?」

   タケ「異論は無いぞ。俺達全員参加させてもらう。」

   リア「やったぁ!早く食堂に行ってみんなで食べようよ!」

リアの掛け声で食堂へ向かいみんなで食事をした。
飲んで騒いで色々話し合い、楽しい時間を過した。

そして俺達はラダトームへ向かうために、そしてククール達はエイトを探すために別れて旅立つことにした。

もょもと&タケ
Lv.16
HP:112/112
MP:  2/  2
E鋼の剣 E鋼の鎧 E鉄兜 
特技 共通技:チェンジ
 もょもと専用:隼斬り・魔人斬り
 タケ専用  :かすみ二段・強撃・ゾンビ斬り・大防御・メラ


502 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/12(月) 08:54:56 ID:tDn/AQ6O0
おお!!
レッドマンが復活したか。
最後まで頑張れ。

503 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/12(月) 21:20:24 ID:97ax3Hde0
レッドマンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

504 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/12(月) 21:58:19 ID:t0MT0ahCO
復活ッ!レッドマン復活ッッッッ!

( ;∀;)オカエリ

505 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/13(火) 00:11:48 ID:IUh3Qnu70
レッドマンさん、ファイトだお

506 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/13(火) 08:10:01 ID:c2nn0f2oO
べ、別にあんたの作品の続きなんか読みたくないんだからね!

しかし書く以上はしっかりしなさいよ!

507 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/13(火) 16:32:06 ID:L1W5VAMm0
俺も書いてみた。
舞台はDQ6です。

508 :序章・目が覚めたら…… ◆/Vo4sINk9g :2007/02/13(火) 16:33:30 ID:L1W5VAMm0
「今日はもう寝るかな……」
俺は、あまり意味の無い独り言を呟きながらパソコンの電源を切って、
そのまま、歯も磨かずにベッドにダイブした。

俺はニートだ。
格好良く言えばNEET……いや、大して変わらんな。
まだ17歳だってのに学校にも行かないで、毎日家でダラダラと過ごしている。
部屋から出るのは、ご飯と風呂の時だけ。
外に出るのは、コンビニにジャンプを買いに行くときだけ。
金は親から貰ってる。
働くつもりなんてさらさら無いし、これからもそれは変わらないと思う。
だって汗流して頑張ったって、少しも面白くないし。

(あーあ、もっと面白い世界に生まれたかったなあ)

そんな戯言を考えながら、俺はいつの間にか深い眠りについてしまった。



509 :序章・目が覚めたら…… ◆/Vo4sINk9g :2007/02/13(火) 16:34:10 ID:L1W5VAMm0
深い眠りから覚めて、俺は大きく伸びをする。
今日もまた、退屈な一日が始まるのか……そう思うと憂鬱だ。
「おはようございます、旅のお方」
「あー、おはよ……ん?」
誰だお前。
目の前のおっさんにそう言おうとして、初めて異変に気が付いた。

「どこだここ?」
俺はキョロキョロと周囲を見る。
まるで洞窟の中みたいに、岩の壁に囲まれている小さな小部屋。
その中に簡素なベッドが二つ置いてある。
「いやですねぇ、宿屋に決まってるじゃあないですか」
おっさんが気味良さそうに笑う。

待て待て。
俺、いつ宿屋になんかに泊まった?
昨日、確かに自分の部屋のベッドで寝たはずなんだが。
心の中でツッコミを入れながら、自分の服装を見てみる。
寝たときの上下ジャージの姿ではなく、滅多に着ないお気に入りの一張羅を着ている。
いつ着替えたっけ?
これ何かのドッキリ企画か?
「どうかしましたか?」
ドッキリの看板を探していた俺に、おっさんが話しかけてくる。
「あ……何でもない、です」
とりあえず適当に返事をしておいた。

「ありがとうございました。またおこしください」
一先ず俺は現在地を確かめようと、宿屋から出た。
「えーと……どこだよここ」
外に出ても、ここが何処なんだか、どうして俺がここにいるのかさっぱりわからん。
唯一わかったのは、ここが山で、さっきの宿屋はやはり洞窟の中だったと言うことだけだった。


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READ.CGI - 0ch+ BBS 0.7.4 20131106
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