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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら八泊目

359 :暇潰し ◆ODmtHj3GLQ :2006/12/25(月) 01:38:39 ID:ecXWBrFP0
  「へぇ〜モンスターの大群だなんて怖い……
   それで? その後どうしたの?」
  「真理奈がグリズリーに鉄の爪で止めを刺したの」
  「すげー! オレも武道家になろっかなぁ〜」

森の中の小さな広場。
その中央に位置する岩の上で3人の子供が話をしていた。
3人は肩を互いに合わせて、背中で三角形を作るようにして座っている。
その為それぞれに方々を向き、顔を見て話す事が出来ない。
けれどそれ故に絶えず会話をし、相手の事を感じようと努めているようにも見える。

  「フィリアは? どんな呪文が使えるの?」
  「ホイミとかバギとか」
  「いいなぁ〜オレにも教えてくれよ」
  「さっきは武道家になりたいって言ってたじゃない」
  「呪文も使える武道家になりたいんだよ……
   フォルテはいちいちうるさいなぁ……」
  「ソールが子供なだけよ」

フォルテと呼ばれた少女はエルフという種族の者だった。
エルフという言葉に付いてまわる人間の中でのイメージでは大抵、
大人しいだとか、怒る事がないだとか、
まして何かを憎んだりはしないなどという、まさに聖女のように言われてしまう。
少なくともフィリアが本から得た知識ではそのようなものだった。

しかし実際に目の当たりにしてみると、いかにそれが想像であるかが分かった。
それは同時に人間とエルフとの接触が皆無に近い事をも意味しているだろう。
その点フォルテはエルフという枠組を外してしまえば人間の女の子と変わらなかった。
ちなみに本名はフォルティスというらしいが、普段はフォルテで通しているらしい。

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