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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目

1 :冒険の書庫の書記:2005/10/08(土) 23:00:44 ID:oCXhwG/I
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。

前スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1122390423
前々スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/
初代スレ
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/

655 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/11(日) 09:37:15 ID:cHFY1Fs20
――オルテガーー
ふと、オルテガの耳に聞き慣れない声が聞こえてきた
「誰だ、モンスターか!」
ーーいえ、モンスターではありませんある特別な方法を使ってテレパシーを送っていますーー
「いったい誰なんだ」
ーーレジスタンス ですーー
「レジスタンス?」
ーー裏の組織とでも思ってくださいーー
「そのレジスタンスが私に何のようだ」
ーー単刀直入に言います、仲間になってもらいたいのですーー
「仲間に・・・・」
オルテガはしばらく考え込むと
「良いでしょう、それでどこに行けば良いのです?」
ーーそれでは今から教える所にきてください、一度しかいいませんのでーー

656 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/11(日) 09:41:31 ID:cHFY1Fs20
――オルテガ――
ふと、オルテガの耳に聞き慣れない声が聞こえてきた
「誰だ、モンスターか!」
――いえ、モンスターではありませんある特別な方法を使ってテレパシーを送っています――
「いったい誰なんだ」
――レジスタンス です――
「レジスタンス?」
――裏の組織とでも思ってください――
「そのレジスタンスが私に何のようだ」
――単刀直入に言います、仲間になってもらいたいのです ――
「仲間に・・・・」
オルテガはしばらく考え込むと
「良いでしょう、それでどこに行けば良いのです?」
――それでは今から教える所にきてください、一度しかいいませんので ――




657 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/11(日) 09:42:40 ID:cHFY1Fs20
あまりにも情けない誤字だったんで修正しました。

658 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/11(日) 10:14:12 ID:cHFY1Fs20
おれは習慣となった剣の手入れをしている
――魔人王――
「!だれだ」
――レジスタンスリーダー――
「レジスタンス?」
――貴様のしようとしていることはだいたい見当が付く、あながち人間に絶望して
滅ぼしたいとでも思ったのだろう――
・・・・・・・・・・・!!!
「ほう、当たってるじゃないか、二代目よ」
いつの間にかバラモスが俺のすぐ後ろに立っていた
――貴様は正義のつもりだろうがこれだけはいえる 貴様のしていることは 悪 だ!――
「何だと・・・この俺が、悪だと」
――魔人王、今は闇の結界がそこら中にあってこうやってテレパシーを送るのが
やっとだ、しかし!――
「俺は貴様を!」
――私は貴様を――


必 ず こ の 世 か ら 消 し 去 る !!!!


659 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/11(日) 10:20:57 ID:cHFY1Fs20
読み返してみたらどこぞの漫画みたいになってしまってる……(;´Д`)


660 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/11(日) 10:27:54 ID:gu967P+lO
デスノート?

661 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/11(日) 10:37:08 ID:tiRl0Bdn0
(#'A`)イ
ヾ|ノ



662 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/12(月) 11:43:29 ID:ip8Gip5rO
タケカッコヨスwwwwwwwwwwてか外道wwwwwwwwww

663 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:17:40 ID:32o4JhEj0
「魔王様―――」
一匹の魔物の声が、薄暗く、とても広い部屋に響く。
魔王、と呼ばれた王座に座るとてつもなく巨大な存在が、平伏すかの様に片膝を地につき魔王を見上げる魔物に対して口を開く。
「待っていたぞ…。結果は…聞くまでもないが、一応聞いておこう…。」
魔王のとても低く、威厳を感じさせる声が部屋中に響き渡る。
「はっ…。先程ジャミ率いる部隊が、アークボルトを壊滅させました…。一人、負傷しながらも逃げてしまった者がいた様ですが…。」
「一人か…。まあ、負傷しているのなら、辺りにいる魔物が見つけて殺すだろう…。よくやった。下がって良いぞ。」
「はっ。」
魔物が、膝を地から離し立ち上がる。
「…いや、待て。まだ話があった。」
「何でしょう、魔王様。」
再び、魔物が片膝を地につく。
「例の実験体の事だが…。そろそろ、試験的に使用するつもりだ。実験相手や場所についてはお前に任せたい。」
「承知しました。魔王様…。」
「うむ…頼んだぞ。――――――――――ゲマ。」



「ふう…。魔物はいなくなっている様だから楽だが…半日近く歩きっぱなしだから流石に疲れたな。」
一人の青年が、歩き続けて棒になった足を引き摺りながら塔を登る。
「しかし、この日の為にこの杖を探し続けてきたんだ。休んでもいられないだろう…。」
青年の手にしっかりと握られているのは、一本の素朴な杖。
腰の聖柄には、使い古した剣がさしてある。どうやら杖は武器として使っているようではない様だ。
塔の最上階に辿り着いた所で、青年は薬草を取り出してかじり、疲れ切った体を癒した。

664 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:18:33 ID:32o4JhEj0
「やはりあったか。あの男の石像、いや…身体が…。」
青年は、最上階の王座の前に置いてある男の石像に近づき、像の目の前で立ち止まる。
「親父の言っていた事が正しければ、このストロスの杖で…!」
持っていた杖を空高く掲げた。
すると突然杖が光りだし、杖から放たれた光は石像を包み込んだ。
全身灰色だった男の石像が、徐々に鮮やかさを取り戻していく…。

突然俺の意識が覚醒する。
10年ぶりに突如意識を取り戻したので、状況を判断できない。
俺の身体…動く。石ではない。一体何が…?
パニックになりつつも、一人の青年が俺の目の前にいる事に気がつく。
「お前は…?」
青年がふっと微笑むと、ゆっくりと話し出した。
「久しぶりだな…。いや、お前は覚えていないか。何しろ10年間も石になっていたんだからな。」
「10年!?」
その言葉を聞いて仰天する。
10年も…?それが本当なら、ボロンゴやエテポンゲ、ドランゴは一体今どうしているんだ?そして元の世界は、この世界と同じく10年の歳月が過ぎてしまったのだろうか。
…そう言えば長く眠っていた様な気がする。石になっていたのだから時間は経過していないのだが…。
とりあえず無理矢理自分を落ち着かせ、青年の正体を聞いた。
「俺か?分からないか?俺だよ俺。」
「ああ、オレオレ君ね!ちょっと事故しちゃったからお金振り込んどいて!50000G!」
パニックで頭もおかしくなってしまっている。いかん。
「やはり分からないか…ヘンリーだよ。」
ヘンリー?聞いた事ある様な…。
………。

665 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:19:05 ID:32o4JhEj0
ああ、砂漠の城の王子か。あの生意気な餓k…
違う。餓鬼などではない。ヘンリーはすっかり成長し、肩までかかる緑の長髪、逞しい体つき、剣にマント、175p程の身長。僅かだが俺より背が高い。
すっかり大きくなって…父さんは嬉しいぞ…。
涙が出そうになる。あの生意気な餓鬼に身長や体格で負けた屈辱感からだろう。
「それよりお前に話さなければいけない事がある。今は時間が惜しいから黙って聞いてくれ。」
突然ヘンリーが真剣な顔になる。
話さなければいけない事とは何だろう。彼女いない歴=年齢の俺に恋の相談だろうか。自爆する気か?
「まず、10年前…。お前が石になった後、数ヵ月後に魔族の王『竜王』が病気で死んだ。不治の病で、それより数年前から死が近い事が分かっていたらしい。」
ほうほう。で、竜王が死んで世界が平和でハッピーエンドか。めでたしめでたし。
「勝手に話を終わらせるなよ!…その後、次期魔王三大候補のミルドラース、ゲマ、イブールが魔王の座を争ったんだ。」
ゲマ――――――――――
その言葉を聞いた瞬間、過剰反応してしまった。
ゲマに対する恐怖と、怒りがそうさせてしまったのだろうか。
「結果、ミルドラースが魔王の座を勝ち取った。」
………まさか。
俺はゲマが魔王になったと思った。それ以外考えられなかった。
ゲマより強い奴がいると言うのか…?
「そしてミルドラースはゲマ、イブールを側近にし、人々を襲い始めたんだ。しかも一気にでなく、じわじわと恐怖を増幅させる様に…。それが10年経った今でも続いている。もうほとんど町は壊滅し、人々は絶滅に近いがな。」
すると10年前の、魔族がいてもそれを感じさせない程平和で、笑いがあったあの時と違うのだろうか。
あまり考えたくない。盗賊の頭やブラスト等の実力者、そして…ボロンゴ達が死んでしまったかもしれないなどとは。
「とにかく俺について来てくれ。今は一人でも強い奴が必要な時なんだ。」
そう言うとヘンリーは階段に向かって歩き出す。
まだ考えたい事は山ほどあったが、今はヘンリーについていくしかないだろう。


666 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:19:37 ID:32o4JhEj0
塔を降りている時も、俺はずっと考え事をしていた。
人々の事、魔族の事、ゲマの事、ボロンゴ達の事、元の世界の事――――――――――
不明な事は数え切れない程ある。それを解明するには、今は現在生きてる唯一の知り合い、ヘンリーが必要だ。
「1階に着いたな…。あそこが入り口だ。お前が扉を開けてみろ。」
俺は大きな扉の入り口に近づき、ゆっくりと扉を押す。
ギギギ…と音をたて、扉の向こうを想像したのは晴れ渡る青い空、360度砂の海、照りつける眩しい太陽であった。
が、そんな期待を裏切る光景が、扉の向こうに待ち受けていた。
紫の暗雲が立ち込める空。真昼だと言うのに全く射さない光。辺りに散らばる人間や魔物の死体。
どれをとっても、決して気分の晴れる光景ではなかった。
この世界は、本当に魔族に支配されてしまったのだ。



オアシスの町に着く。いや、最早完全に廃墟としか言えなかった。
城は崩れ、町は崩壊し、水場は毒の沼と化していた。
「…俺の両親も、死んでしまった。魔物から俺をかばって…。」
ヘンリーの声が震えている。
「コリンズ…お前は…生きているよな………お前だけは…。」
ヘンリーの足元の乾いた砂は、一滴、一滴、零れ落ちる涙によって濡らされていた。
俺は、かける言葉もなかった…。
ガキィン!!
静まり返った砂漠に、鈍い音が響き渡る。音は、城の方から聞こえてきた。
「な、何だ!?…行ってみよう!」
ヘンリーはポケットから取り出したハンカチで涙を拭い、走り出す。
俺も、それに続いてほとんど崩壊した城の中に入っていった。


667 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:20:23 ID:32o4JhEj0
王座の間で、二匹の魔物が対峙していた。
「ま、魔物同士が戦っている!?」
ヘンリーの言うとおり、エリミネーターとりゅうき兵が斧と剣を交えていた。
「ハァ…ハァ…。に、人間か…!早く逃げろ!」
負傷したエリミネーターが俺達に逃げる様に言う。
魔物が人間を助ける…?一体どうなってるんだ?
「…ん?おい、そっちの奴、どっかで会った事ねえか?」
エリミネーターが俺に尋ねる。
会った事も何も、魔物なんて量産型だしなあ…。
「…そうだ!あの時の奴だ!ほら、宝の塔で会ったじゃねえか!」
宝の塔?宝の塔と言ったら確かゴーレムと………カンダタ!
そうだ、カンダタだ。エリミネーターと容姿が一緒だから分からなかった。
「い、いや!そんな事より早く俺から離れろ!」
カンダタが、息を切らしながら必死に叫ぶ。
「何言っている!人間の命が危ないのに、放っておけるか!」
ヘンリーが剣を抜き、戦闘態勢に入る。
同意だ。これ以上人間が死ぬ訳にはいかない。何としてもカンダタを助けねば。
俺は10年ぶりに、破邪の剣を構えた。石化していたので時間は経っていないのだが、柄の感触が妙に懐かしく感じた。
「お、お前ら…何やってるんだ…。…いや、ありがとう。助かる…。」
カンダタも、左手で傷口を押さえながら右手で斧を構える。
「はああ!」
ヘンリーが素早く斬りかかる。かなり滑らかな動きで、如何にも剣士といった感じだ。
りゅうき兵はヘンリーの攻撃を紙一重でかわした。
「キシャアアアアア!!!」
りゅうき兵が奇声をあげて剣を掲げると、りゅうき兵の右腕から剣の先まで紅の光に覆われた。
恐らく、一時的に攻撃力を高める呪文「バイキルト」だ。厄介な呪文である。

668 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:20:57 ID:32o4JhEj0
りゅうき兵はヘンリーに突進し、突きを繰り出す。
突然の事にヘンリーは避ける間もなく、腹部に剣が突き刺さった。
りゅうき兵がヘンリーの腹から剣を引き抜くと同時に、ヘンリーは勢いよく倒れ込む。
「ちっ!おい小僧!同時に突っ込むぞ!」
カンダタと俺が、二方向からりゅうき兵に突撃する。
りゅうき兵は、俺を無視してカンダタに斬撃を繰り出した。
「ぐあ!」
りゅうき兵の斬撃で、カンダタの左肩を切り刻む。
カンダタも同じく、その場に倒れこんでしまう。
俺は、ただその光景を見ていただけでなく、確かにりゅうき兵の背中に一撃をいれた。
が、俺の剣はりゅうき兵の体に傷一つつけることなく、皮膚の所でピタリと止まってしまった。
「ギャァァァァス!!」
りゅうき兵の左の鉄拳が、俺の体を弾き飛ばす。俺は壁に激突し、その場で尻餅をついた。
「まだ…まだぁ!」
ヘンリーが腹の傷を押さえながら立ち上がる。
負傷している上に更に攻撃をくらったカンダタも、続いて立ち上がる。
「イオラ!!」
ヘンリーがそう叫ぶと、りゅうき兵の周囲に熱風が巻き起こり、激しく爆発する。
りゅうき兵は多少怯んだものの、再び体制を立て直す。
「隙あり!!」
りゅうき兵が剣を構えなおした瞬間、カンダタの斧がりゅうき兵に襲い掛かる。
紙一重でりゅうき兵は斧を避け、カンダタの左腕に剣を突き刺す。
「ぎゃぁぁぁぁ!!!」
カンダタは悲鳴をあげ、傷口を押さえながら悶えている。

669 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:21:39 ID:32o4JhEj0
「ちぃ!ラリホー!」
ヘンリーの左手から、りゅうき兵に向かって紫色の光が放たれる。が、りゅうき兵は盾で紫色の光の進行を妨げた。
「バカめ!囮だ!!」
ヘンリーがりゅうき兵に突撃する。
りゅうき兵は盾でラリホーを防いでいたので、眼前の視界が遮られてヘンリーに気付かなかった。
ヘンリーの剣が、りゅうき兵の左足を切り落とす。俺が攻撃した時よりも、素早く、容易に。
りゅうき兵がその場に倒れこんで悶絶する。その時カンダタがゆっくりと立ち上がった。
「これならモーションのでかい俺の攻撃でも当たるぜ…。死ね!!」
カンダタは魔人の如くりゅうき兵に斬りかかった。
斧は、りゅうき兵の体を真っ二つに切り裂いた。
「グギャアァァァァァ!!!!」
耳鳴りがする程の奇声をあげ、絶命するりゅうき兵。どうやら勝った様だ。
俺は自分と、ヘンリー、カンダタ全員にベホイミを施す。
「ふう、助かった。俺は回復呪文は使えないし、薬草も切れたからどうしようかと思ったよ。」
ヘンリーとカンダタが安堵の表情を浮かべる。
俺は、気付いていた。恐らく、カンダタも、ヘンリーも。
俺は3人の中で一番弱い、と。
俺はりゅうき兵の攻撃を一度くらっただけで、体中激痛で動けなかった。
カンダタは立ち上がった。いや、カンダタは体力がありそうなので分かる、が。
ヘンリーも同じだ。苦しみながらも、立ち上がった。そして、りゅうき兵の体に傷をつけた。
更に言ってしまうと、ヘンリーとカンダタは剣で刺された。が、俺は弾き飛ばされただけだ。痛みがまるで違う。
10年前の俺は、パーティの中でも攻撃力、スピードとバランスも取れていて、尚且つ呪文も使えた。万能タイプだっただろう。自分で言うのもどうかと思うが。
が、今の俺の取り柄は回復、補助呪文だけ。言わば俺はパーティでの役割は僧侶だ。
僧侶とは言っても、呪文の種類はそれ程多彩ではない。つまり、これから必死の思いで剣術の修行をするか呪文を覚えなければ、足手纏いとしか見られなくなってしまうかもしれない。
皆、10年の間に強くなったものだ。恐らく、10年前に倒したカンダタも、餓鬼だと舐めきっていたヘンリーも、今の俺では到底かなわないだろう。
そこから、悔しい気持ちが生まれる。10年間も石になっていた俺に。

670 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/12(月) 22:22:12 ID:32o4JhEj0
「それにしても、ボスクラスの魔物がこんな所にいるとは…危なかった。」
俺はふう、と溜息をつく。
「ボスクラス?…何言ってやるんだ。あんな奴ボスクラスじゃねえよ。その辺にゴロゴロいる雑魚クラスだ。」
カンダタの言葉に、俺は耳を疑った。
あんな、三人がかりで苦戦した奴が雑魚クラス?ゴロゴロと?
信じ難い話だ。10年前は、ボスクラスでもない限りあんな強い魔物はいなかった。
「どんどん魔物が強さを増してきてるからな。この男の言っている事は本当だ。今のこの世界では魔物一匹相手でも、一人で戦おうなど自殺行為だ。」
俺はまた一つ、魔物の恐ろしさを実感した。
じゃあ、向こうが複数で来たらどうするんだ?確実に死、なのか?
恐ろしすぎる…今のこの世界は。10年前の面影が全くない程に。
「おい、お前はここで何をしていたんだ。」
ヘンリーがカンダタに話し掛ける。
「俺か?…まあ、世界を回って俺の子分を探していたんだよ。城の中を探してたら魔物と出くわしてな。」
「そうか…。これからも子分を探すのか?」
「…ああ、そのつもりだ。」
「じゃあ、俺達と行動しないか?その方が安全だ。」
ヘンリーが、仲間になる様促す。
確かに仲間は多い方がいいし、カンダタの破壊力は魅力的だ。
「お前達と…?そ、そうだな…。じゃあ…行くか…。」
カンダタの発言に、所々途絶えた部分があったのが気がかりだが、あまり気にしない方がいいだろう。
俺達三人は、オアシスの廃墟を後にし、砂漠を南下した。
それぞれの目的を果たす為に…。

Lv19
HP98/98
MP42/42
武器:破邪の剣 鎧:鉄の鎧 兜:鉄兜
呪文;ホイミ、ベホイミ、バギ、バギマ、ギラ、スカラ
特技:はやぶさ斬り、火炎斬り、正拳突き

671 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/12(月) 23:04:33 ID:zYMxUeKU0
オラなんかワクワクしてきたぞ

672 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 01:04:57 ID:bTaXipjz0
ローディ>SUGEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
マジ超面白い。
その辺の糞RPGのシナリオよりずっと引き込まれるものがある。
本物だなこれは。

673 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 18:52:41 ID:gyLemsdn0
誰か別のまとめサイトを作ってくれ、良作神作が大量にでてるのにもったいなすぎる。

674 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 20:27:39 ID:lcAmqvuI0
僕も投下させてもらいます。
世界観は結構適当なので間違いなどあれば指摘してください。


この真っ青な空を目に焼き付けよう。
それが、俺にできる最後のことだ。
俺から少し離れたところに、大さそりが転がっている。
体からは、紫色の体液が流れ、毒の沼のような水溜りを作っている。
俺だってやつのことは言えない。
仰向けに寝転んでいるので、直接は見えないが、背中が教えている。
大きな紅い水溜りが出来ていることだろう。
その水溜りの中は、暖かくて何故だか安らげる。
握り締めていた折れた剣の柄をはなす。
もうそろそろいいだろう。
しがないサラリーマンだった奴にしては、よくやっただろう。
俺は薄れてゆく意識の中で、この世界に始めてきたときの事を考えていた。

675 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 20:44:33 ID:lcAmqvuI0
この世界に迷い込んだのは、おそらく一ヶ月ほど前だ。
もしかすると、二ヶ月前だったかもしれない。
この世界に来てから、どうも日にちの感覚が曖昧だ。
社会にも時間にも囚われない世界。
当たり前といえば、当たり前だ。
この世界で始めて見たものは、知らない天井だった。
少し足がはみ出る質素なベットは、安っぽい俺には、ピッタリだった。
宿屋の女将に聞いた話では、近くの森に倒れていたらしい。
運良く通りかかった旅人が、ここまで運んでくれたのだそうだ。
初めこそ困惑していたものの、俺はすぐのこの世界に馴染んだ。
気のいい人間たち、美しい景色、そして自由。
時間に縛られた毎日、多くっていた俺には、逆に刺激的だった。
しかし、この世界は、平和な世界とは言えなかった。
街の外を魔獣たちが、徘徊し隙あらば襲ってくる。
さらに、湖の中央に存在している島には、魔王の城があるという。
近くの城からは、王女がさらわれてかなりの時間が経っていた。
その話を聞いたあと、俺は剣を取った。

676 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:06:43 ID:lcAmqvuI0
すでにこの頃、何故この世界に連れてこられたのか、
という疑問はなくなっていた。
この美しい世界を救うことが、俺がこの世界に呼ばれた理由のような気がした。
手始めに、街の周りの青い魔物を倒すことからはじめた。
この俺でも十分倒すことが、できる相手だった。
100と8の魔物を倒したとき、俺は城に呼ばれた。
王女を救い出してほしいという王たっての頼みだった。
俺は即答で、その頼みを聞き入れた。
深々と頭を下げお辞儀をして、自分を奮い立たせる意味を込めて大声で叫んだ。
「必ずや王女様を、助けてご覧に入れましょう!!」
王は、俺にお金を与えてくれた。
以前、俺のほかにもこの城に、呼ばれた若者がいたそうだ。
その若者は、真っ青な鎧を身に纏っていたそうだ。
人々はその若者のことを、勇者と呼んでいた。

677 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:17:47 ID:lcAmqvuI0
俺は、まず勇者と合流することに決めた。
平和を願う決意は、彼にも負けないつもりだが、体はそうはいかない。
一人で旅をしていては、長くは持たないと、考えたのだ。
そして、今俺は森のなかで、息絶えようとしている。
ついに彼と、会うことはなかった。
だが、後悔はない。
これまで生きてきた21年間、人に強く頼られることはなかった。
使命感に燃えることもなかった。
しかし、この世界に来てからは、どうだろう。
いろんな人が、俺を応援し必要としてくれた。
そういう意味では、この世界に来てからの、
数ヶ月は、生きていた時間の中で最も重かった。
これほどにも充実した日々を送れたことを、感謝しながら逝けそうだ。

678 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:24:25 ID:lcAmqvuI0
ガサガサ
足元で草むらを、掻き分ける音がする。
血の匂いが、魔物を引き寄せてしまったようだ。
もう思い残すことはない。
殺すなら殺すがいい。
その物音は、俺のほうに徐々に近づいてきた。
ついに、最後のときがやってきた。
今に、この体に鋭い爪が、食い込むことだろう。
しかし、その予想は、大はずれだった。
次の瞬間、空よりも青い鎧が目に入った。
俺は絶句した。
捜し求めていた人に、最後の最後で会えるとは。
この世界の神様は、ずいぶんと粋なようだ。
「大丈夫ですか? 今回復をします。」
彼は、俺の横にひざまづき俺を救おうとしてくれている。
最後の力を振り絞り、彼が俺にかざしている手を掴んだ。
「自分の体だ。俺にはわかる。もうダメだ。」
傷口付近の感覚は、もう無くなっていた。
指の先や、足の先が冷たくなってきている。
「あきらめないでください!!」
彼は、必死で俺を助けようとしている。
いくら言ってもこの優しい若者には、通じないだろう。

679 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:24:50 ID:lcAmqvuI0
「俺の最後の言葉。聞いてもらえないかな」
彼は回復の手を休めず答えた。
「何でも言ってください。でも、死なないでください。」
彼の澄んだ目は、瀕死の俺になおも、力を与えてくれるようだ。
「俺はこの世界に来てから間もない。
しかし、この世界を本当に、好きになっちまったんだ。
だから、本気で救おうと思った。」
彼は潤んだ目を俺に向けて、真剣な顔で話を聞いてくれている。
俺は、さらに続けた。
「でも、非力な俺には、それは出来なかった。
だから、せめて君に俺の思いを背負って、魔王を必ず倒してほしい。」
彼は、無言で頷いた。
俺はすぐそばに落ちている剣の柄を指して言った。
「それさっき手放しちまったんだ。拾ってくれないか?」
彼は柄を拾うと、しっかりと俺の手に持たせてくれた。

680 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:25:12 ID:lcAmqvuI0
今日は、本当に空が青い。
雲ひとつない晴天だ。
最後の最後で、すばらしい人に会えた。
彼は、この世界を救ってくれることだろう。
これで本当に思い残すことは無い。

本当に空が青い。
――本当に...

681 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:26:08 ID:lcAmqvuI0
これで終わります。
連投失礼しました。

682 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 21:29:01 ID:Ns/ElvAiO
終わりか( ゚д゚ )YO!!
けど泣けた

683 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 21:32:29 ID:l7apo8xQ0
>>673
まとめの人にメール送ってみた?
確認するかどうかわかんないけど

684 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 21:35:42 ID:c4HXMS7E0
>>673
自分には無理なものを人に頼るな。

685 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:43:41 ID:lcAmqvuI0
>>682
感想ありがとうございました。
自分の書いたものを誰かが読んでくれるのは最高です。

まとめ拝読させていただきました。
その中で宿で目が覚めるところから
始まるものが多かったように思いました。
なので僕はそれを崩して書いてみました。

以上DQの中で使命感に生きた男の話でした。


686 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 22:39:17 ID:0CwA3I/S0
>>685
天然か。スレタイ嫁
でも良かったんでまた書いてクレクレ

687 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 23:36:07 ID:1YElQczKO
おおっ!また書いてくだされ。期待してるぞ。
>>レッドマン
もょもととタケが活躍するのは良いけどサマルを生かしてほしいね。がんがれ!
>>魔神
オルテガ達とバトルがどうなるのか楽しみだ。
>>ローディ
先の展開が読めないのがおもしろいな。ヘンリーが原作より生かされそう。

688 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 00:16:00 ID:+GwPilSM0
アミタソ・エイコタソ、マダー?
粗野系女子萌えス

689 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 01:13:49 ID:FSm98lRU0
>674
すごく良かったと思うよ。
あなたのお話をもっとよみたい!

690 :一 五明 ◆l4DKXvv9Lw :2005/12/14(水) 08:27:54 ID:l+bJ/Onh0
>686
一応>675で宿の描写してあるから、スレタイは読んでるんじゃね?

691 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 09:09:51 ID:x1rgZodM0
>>◆jyYqCHnpIA
全米が泣いた
良い文章書くな〜。ヨカタヨ〜

692 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 19:19:30 ID:/LeooKx00
>>レッドマン
タケかっこいいな、
>>魔神
バラモスのキャラが俺は好きだな、それとオリキャラのこと思い出してあげて
>>ローディ
神なおもしろさ、期待してる、主人公がどう成長していくか楽しみだ。

693 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 20:05:19 ID:76jU0f9n0
鬼浜総長期待上げ

4の人の続きも激しく気になる・・・

694 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 20:25:17 ID:bngSEMg40
lcAmqvuI0氏はDQの資料をクレ、ってスレ立ててた奴か?
紹介した者として、書いてくれて嬉しいよ。いい文章書けるじゃないか。

まあ、その後該当スレで、46と50書いたのも俺だがなw


695 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 20:36:59 ID:oyv/Ueal0
バーバラ「っあん!いっちゃう!!」
やはり若い女の体は最高だ
魔法使いのバーバラと出会ってから、魔法使いだった俺は勇者となった。


696 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:09:55 ID:kNJDDgiy0
エルフは警戒心が大変強い。ことに人間に対しては。わしは何度も会っているから少しは和らいできているように感じるが、それでもまだ。お前たちのような初対面な人間にはすぐさま逃げるかもしれない、とあの開催者は教えてくれた。
それでも行かなくてはならない。
ほんの少しの希望を手の中に握りつつ、あたしたちはさえずりの塔を目指す。
塔は遠目からでもよく見えるので迷うことはなかった。
夕刻、塔に到着。
見た目これといった特徴がないただの塔である。石灰岩で出来たと思われる白い壁が夕日に照らされ赤く染まる。
扉を開けるとそこは魔物たちの巣窟になっていた。気味悪いくらいに。ここまでくるのに疲れ過ぎて戦う元気がないので目を盗みそろそろと忍び足。
こんなところに人がいた。ここの扉、鍵がかかって上に上がれないと。
盗賊の鍵を差し込み回すとかしゃんと施錠が開く。
その人を尻目に中へ入る。上がりと下がりの階段が目に入る。近いほうの地下へと降りる。
地下は宿になっていた。
さえずりの蜜を取りにくる人の為のものか。そうでなかったらこんな魔物だらけの場所に客などくるはずがない。
すでに夕方だったので今日はここで休むことにした。

697 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:11:57 ID:kNJDDgiy0
次の日、上と登る。二階…三階…。それに伴い景色も移ろい、地表から遠ざかる。
「おぬしらなんでそんなに震えているんじゃ」
「だだだっだってですね」
「たか、たか、高いじゃん」
「棒読みじゃない…」
「高所恐怖症か…」
そこの2人っ!ため息つくなよ!高いところ、怖いからいやなんだよ!
「高いところ、気持ちいいじゃない」
ひょいっと塔から身体を乗り出すアリーナ。
ギャーーーッ!!!
叫ぶあたしとクリフト。
「何やってんだ!こっちにこいっ!おーちーるぅー!」
「ひひひひひひ姫様、こっこちらにいらっしゃってくださいよ。危険ですからねっ」
「全然危険じゃない場所にいてお前たちが落ちるみたいじゃないか。ほれ」
ブライが背中を軽く押した。
「ひぃーーっ!馬鹿ぁ!何すんだyo!素で怒るでしかしー!」
「情けない…」
ブライが再度ため息をついた。
この塔、三階は何故か壁ないの!景色もいいし、下からいい風吹いて気持ちいいなぁ、とは感じるよ。だけどさ。
せ め て 壁 つ く れ
しかも床には落とし穴がぽっかりと口を開いている。
ああ…このまま失神してしまいそう…。
流石に戦闘となると震えてばかりはいられない。落とし穴に落ちないよう床を見ながら戦う。
この塔、平地に現れるような魔物よりだいぶ強い。体力的なものもあるが、バギやギラといった集団攻撃呪文を使えるやつらが多数。
そろそろ攻撃呪文の充実をと密かにこっそり勉強していたベギラマで対応。閃光の壁が飛翔して攻撃の手が届かない魔物をも燃やし尽くす。その効果に思わずガッツポーズをとる。


698 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:16:24 ID:kNJDDgiy0
ポイズンリザードが吐く毒の息。臭い息だけなのかもしれないが、くらうと身体全体がダルくなる。避けられればいいのだけれど、物質攻撃でない以上なかなかそういうわけにはいかない。
食らった場合、クリフトが調合した毒消し草、及びキアリーの解毒中和呪文。
また、あたしは体力回復にホイミ以上の効力と素早い治療を行うベホイミも習得。前線で戦うアリーナとクリフトをサポート。
マホトーンを唱える蝿男。これは呪文を封じ込めてしまう。呪文に頼るブライとあたしにはつらい。そういう場合は買ったばかりの毒牙のナイフで切りかかる。
初戦闘時は例え魔物と呼ばれるものでも生き物に手をかけることに違和感があったが、今となってはあまり思わなくなった。
慣れというやつだ。恐ろしいもんである。
更に震えながら上を目指す。
タカイトコロハモウイイヨー(ノД`)


699 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:19:23 ID:kNJDDgiy0
光が満ち溢れていた。
「うわっ、眩しい…。こっ、ここですか、最上階は?」
「そうらしい。おやエルフがおるぞ」
あたしたちの姿を見ると今し方花の蜜を集めていたとおぼしきエルフ2人がいた。
空に向かって伸びる耳朶、背中に生えた玉虫色の4枚の羽。緑色の、珍しい髪色。まるで妖精のような出で立ちである。あれが、エルフ…。人間の亜種を見るのは初めてだ。
「きゃっ!あなたたち人間ね?!」
「そうですが何か?」
「行くわよリース!人間よ!」
「あ、お姉さま!薬を落としてしまったわ!」
「そんなのいいわよ!さ、早く!」
エルフたちは塔の上から羽ばたいて行ってしまった。
「何か…見かけるなり逃げるとは…しゃくに障るね」
人間嫌いとかいうレベルじゃない気が…。
最上階。今までの塔内部のことを思えば想像出来ない風景が広がっていた。
狭いながらも花は場所一杯に咲き誇り、花についた玉の様な雫が太陽光をキラリと反射した。天井はなく、青空が広がっている。
なるほど、ここなら背中に生えた羽で飛んでこれるしバザー開催中以外なら人間も殆どこないだろう。
「薬って蜜よね?もしかしたらそれがさえずりの蜜かもしれないわ。探しましょう」
それはすぐ見つかった。エルフがいた場所の下を探せばいいだけなので。
鳥をかたどったガラス瓶を囲む4人。
「ほう、これがエルフが摘んだ蜜か。貴重な代物じゃのう」
「これただの蜜だったらどうする?ちょっと舐めてみようよ」
「そうだったら心配よね…でもいいわよね、こんな満杯に瓶に入っているなら少しくらい」
「皆さんで味見をしてみましょうか。私、花の蜜を啜るなんて子供の時以来です」

700 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 21:20:43 ID:RBYKZfPa0
>>685
文章力が群を抜いてる
構成力も真似とかじゃないしオリジナリティあふれてる
マジでこれからも書いてくれ
長編書いたらはっきりいってこのスレの神になる

701 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:23:37 ID:kNJDDgiy0
そして4人、蜜を舐めてみた。そしてリレミトで塔を脱出し、ルーラでサントハイムに向かった。
「お父様〜♪蜜を持ってきましたよ〜♪これで声が出るかもしれません♪」
「ささ、王様♪どうぞ♪」
「儂等の汗と涙の結晶ですじゃ♪」
「どうやら蜜を味見したようですね…」大臣がツッコむ。
そんなこと言わないでよ♪エルフが集めた蜜が珍しいからちょっっっと味見しただけよ♪なかなか甘くて美味だったわん♪一口だけ舐めたから後の半分は全部王様にあげる♪これで声が出るといいね♪
王様はジト目で蜜を受け取り瓶さら口を付けて、蜜をごくりと飲み干した。こちらは固唾を飲んで見守る大臣とあたしたち。
「ん…あ。あーあー。お…こ、声が出るぞ?治った、治った!」
『やったー!』
「ごほん。まずは礼をいう。ありがとう。最近妙に同じ夢をみる。地獄から巨大なものが蘇り、世界崩壊がおきる夢だ。あまりにも何度も見るので不安になり大臣に相談しようとした矢先、声が出なくなったのだ…」
王は一通り巻くしあげると黙り込んだ。「…もしかしたら何かが変わりはじめているかもしれん。もう止めはせぬ。世界を見て参れ。ブライ、クリフト、アリーナを頼んだぞよ。して、そちらの女性は?」
「アミっていうの。パラパラ馬鹿よ」
そんな紹介の仕方はないだろ。
はぁ。パラパラ…ってなんだ?と王は呟く。Night-Of-Fire 、踊って差し上げましょうか?
「今日はもう疲れたし、久々、お城で休みたいのう」
ブライが提案する。旅の許可が正式に貰えた!嬉しい!と飛び跳ねるアリーナも異議なし。クリフトはふんわり微笑み、教会でお祈りしていきたいです、と言った。
今日はサントハイム城に泊まることにした。
LV 15
HP 55
MP 93
装備
E毒牙のナイフ
E鎖帷子
E鱗の盾
E皮の帽子
呪文
メラ、ギラ、ヒャド、バギ、イオ、ベギラマ
ホイミ、ベホイミ


702 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/15(木) 22:26:52 ID:xBk0MEUGO
>>662>>687>>692
ありがとう。励みになるよ。
てか頑張る。

703 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/16(金) 23:01:04 ID:W59jei4q0
続き期待age

704 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/17(土) 00:47:52 ID:rOehAdWo0
その日、城内では王女帰還の食事会が開かれ、王とアリーナは勿論、クリフト、ブライ、大臣そしてあたしが出席した。
サントハイム地方の名物料理が細かい刺繍が施された白いテーブルクロスの上にずらりと並び、目を楽しませ、舌鼓を打つ。
食事が終わると王に今までの旅の経路を報告するアリーナ。相槌を打ちながら話す王。声は出るようになり本当、安心。教会に戻るクリフト、グラスを傾けホロ酔いになっているブライ。
あたしは席を外し風呂場へ向かった。
周りは全て大理石。大衆風呂のような広い風呂に一人浸かり、旅の垢を落とす。マッサージオイルを持った女官に薦められ、マッサージを施してもらうと思わずウトウトしてしまう気持ちよさ。
湯船に浮かぶ花びらの香りも相まってリラックスできた。
こんなデカい豪華な風呂を独り占めできるなんてお姫様もあながちいいかもしれないな〜。
あたしに用意された部屋は2階、客人用の部屋。
ホテルでいうスイートルーム。ベッドはフカフカして飛び乗るとふわぁんと布団が跳ね返ってくる。気持ちいい。
アリーナの部屋は食事会前に見せてもらったけど、部屋は綺麗なものの、旅に出る時に部屋の壁をキックしてぶち壊し、未だ修理しておらずそのまま。
どこの世界に壁ぶち壊わすお姫様がいるんだとあたしは思わず指差して笑ってしまったよ。
彼女はだって父は取り入ってくれないし、城門は開けてくれないから。部屋の壁を破るしかないと思ったんだもんと膨れた。全くとんでもないお姫様だ。
本当に。
あたしはベッドの上で高い天井を眺めた。シャンデリアが光を受けてキラキラと輝く。


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