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ぜろちゃんねるプラス
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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら六泊目
1 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/03/11(土) 21:30:54 ID:2kKEOzWo0
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。
・スレの性質上1000になる前に500KB制限で落ちやすいので
スレ容量が470KBを超えたら次スレを立てて下さい
・混乱を防ぐため、書き手の方は名前欄にタイトル(もしくはコテハン)とトリップをつけて下さい
(トリップは名前欄に「#(半角シャープ)+半角8文字」で出ます)
・同じスレ内で続きをアップする場合は
アンカー(「>>(半角右カッコ2つ)+半角数字(前回レスしたスレ番号)」)
をつけるとより読みやすくなります
前スレ
もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら五泊目
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1134827399/
まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/
279 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/03/32(土) 04:06:07 ID:ihQLBEyT0
保守
280 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/03/32(土) 08:12:30 ID:4ZxRkUVv0
なんとかこっちのペースでレオンとなんとか立ち向かえているがやはり呪文が厄介だ。
かすみ二段が決まってもベホイミ回復しやがるし、そかもバギマは使っていない。
ここは剣を打ち込んで即効で決着をつけるか。しかし……
タケ「確実に仕留めるだと?何をするつもりだ?」
レオン「今まで以上のキツイ攻撃を仕掛けてやるのさ。」
タケ「どーせハッタリだろう?しかも呪文が使えない俺に押されているとは情けないな。」
レオン「ふん。お前をなめたのは事実だが今からは手を抜かん。行くぞ!」
レオンが俺に斬りかかって来た。パワーでは俺が上回っているのは事実だがレオンはトリッキーな攻撃を仕掛けてくる。
ガキイン!!カァン!!
初めて他人と剣を交えるのだが完全には防ぎきれないが何とか対処できる。
タケ「ぐっ…………むん!!」
レオン「へぇ、なかなかやるな。ならこれならどうだ?」
タケ「なにっ!!??その技は……は、速い!!」
レオン「はやぶさ斬り!!」
タケ「ぐわぁ――――――――――――――――――――ッ!!」
んなアホな……もょもと以外にもはやぶさ斬りが使える奴がいるとは…………
281 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/03/32(土) 08:16:39 ID:4ZxRkUVv0
流石に一発目は中途半端な形でちょっとだけ軽減することが出来たが、二発目はまともに斬られてしまった。
ムーン「もょもと!!」
タケ「まだ……やれる。心配するな」
実際は立って\いるのがやっとだ。気を緩んだら確実に倒れる。
ムーン「で、でも……」
レオン「た、立ち上がれるとは……いくらなんでもバギで蓄積されたダメージがあるはず……」
タケ「ま、負けず嫌いなんでな」
レオン「…………もょもとに対して俺は敬意を表する。この呪文でケリをつけてやる。」
イレギュラーはあったが俺の思惑通りに事が進んだ。あとは――――――実行あるのみ。
もょ「(タケ!もういい!おれとかわれ!!じゃないとしんでしまうぞ!)」
タケ「(アカン……い、今代わったら俺の苦労が無駄に終わってしまうんや……)」
もょ「(な、なんでそこまでむりするんだ!)」
タケ「(覚悟を決めただけや…………)」
282 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/03/32(土) 08:18:17 ID:4ZxRkUVv0
レオン「覚悟はいいか?」
タケ「さっさと来い。耐え切ってやらあ!!」
今俺に出来ることはレオンの呪文を防ぎきる事だ。
レオン「追い込められているにもかかわらず生意気な野郎だ…………くらえ!バギマ!!」
レオンがバギマを唱えると高さ約3メートルくらいの竜巻が俺に向ってきた。
しかも竜巻に吸い込まれそうな感じがしたのだが、俺は大防御の構えを取ったのだがその時に別のことを考えていた。
俺自身何やっているんやろ?
他人のために体を張っても無意味な事やのに…………
なんでやろな…………?
うっかりしていると竜巻が俺にぶつかっていた。気を抜いたら体制が崩れる。
今はナイフで全身をかすった感じの痛みだがもし体制を崩したら確実に死ぬ。
しかし蓄積されたダメージの影響で体制が崩れそうだ。もうだめぽ………………………………
すまん…………もょ…………俺、アカンかった――――――――――
283 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/03/32(土) 08:20:27 ID:4ZxRkUVv0
ムーン「バギッ!」
その時ムーンが呪文を唱えてくれた。なぜだ………………?
レオン「なぜ邪魔をする!?」
ムーン「もう見てられないわ。決闘も何も無いわよ!最初からレオンが有利な条件じゃない!ふざけた事しているんじゃないわよ!」
レオン「ちっ、計算外だ。もう一度バギマを唱えないと。」
レオン「し、しまった…………………魔法力が…………まさか………」
タケ「(――――――――――かかったな!アホが!)」
タケ「(今や!もょ!ぶちかましたれ!!!!!!!!)」
俺は必死で叫んだ。
もょ「たああああぁぁぁぁぁッ!! 」
もょもとがレオンに強撃をを仕掛けたのだが…………………………
ガキィン!!!
もょ「な、なんだ?」
レオン「やばかった。盾で攻撃は防いだのはいいが………………」
レオンの持っていた盾がコナゴナに砕けてしまった。もょもとの破壊力は予想がつかねぇ。
もょ「レオン!!おれはおまえをゆさないぞ!」
レオン「な、なぜだ!?致命傷だったはずなのになぜ動ける!?」
もょ「そんなことはどうでもいい!!ぶったおしてやる!!」
どうやらもょもとは怒りで我を失っているみたいだ。レオンに斬りかかろうとした。その時――――――――
284 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/03/32(土) 08:21:18 ID:4ZxRkUVv0
ムーン「そこまでよ!」
ムーンがもょもととレオンの間に入ってもょもとを静止させた。………………度胸がある女だ。
もょ「ムーン!!なぜとめるんだ!?」
ムーン「もう決着は付いたでしょ!!同じ人間同士で殺しあうってどうにかしているわ!」
もょ「げんいんはつくったのはレオンだぞ。」
ムーン「それにレオンは蹲ってもう戦えないわよ。」
確かにレオンは蹲っている。どうやら強撃で盾を破壊した際に致命的なダメージを与えたらしい。
もし盾が無かったら――――――――――
タケ「(も、もょ……………)」
もょ「(タ、タケ!!だいじょうぶか!?)」
タケ「(な、何とか生きてるわ。意識が失う前にムーンちゃんに回復を頼んでくれ……………)」
もょ「(それもそうだったな。ムーンにたのんでおこう。)」
奇跡的にも勝つ事が出来た。しかし戦いの最中に別のことを考えた自分自身が理解できなかった。
もょもと&タケ
Lv.13
HP: 6/92
MP: 0/ 0
E鋼の剣 E皮の鎧 E鱗の盾 E木の帽子
特技:かすみ二段・強撃・チェンジ・はやぶさ斬り(もょもと専用)・ゾンビ斬り・大防御(タケ専用)
285 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/03/32(土) 12:34:42 ID:Zd11EyoQO
レッドマン乙!
286 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/03/32(土) 20:43:19 ID:s+KxCQeE0
もょもとギガツヨスwwwwwwwwwwww
287 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/02(日) 03:21:49 ID:9hI408ia0
おお、ドラマチックだ
頑張れw
288 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/02(日) 21:47:11 ID:7qy1GprbO
>>レッドマン
もうだめぽがナツカシス
289 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/03(月) 00:09:38 ID:yovtBz+s0
は〜開幕6連戦疲れたよ・・・寒かったし
さぁ言い訳終わり
それでは
>>229
の続きです
290 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/03(月) 00:11:52 ID:yovtBz+s0
〜Forbidden Fruits〜
「わ〜綺麗な景色〜!」
真理奈達は海の上にいた。
大きな船の甲板、左の船側に4人と1匹・・・と1人。
「いや〜確かに綺麗な景色だ。けれどこの景色より綺麗なモノがある・・・
それはイシスの姫!マイプリンセスっ!今あなたの王子様が迎えに行きますよ〜」
うわぁ・・・これはちょっと・・・・・・んんっ!失礼。
鉄の鎧に鉄兜、鉄の盾、そして鉄の槍と、全身鉄装備に身を包んでいらっしゃって、
海に向かって叫ばれているこのお方はロマリアの"王子様"
その証拠に、装備しているもの全てにロマリアの紋章が入っている。
そんな柄ではなさそうだが、あの王様ありてこの王子あり、という事らしい。
「こんなヤツで本当に結婚なんか出来んのかよ?」「どうかのぅ・・・」
ジュードとパトリスは呆れて珍しいものを見ていた。
対して真理奈は普段では見られない青い海・青い空に感動していた。
真理奈を真ん中にして左側に王子様、右側にはフィリアがいる。
フィリアは背伸びをして手すりに乗り出し、船首が作り出す波や泡をじっと見ていた。
「フィリアちゃん、海好き?」
フィリアは首を微かに振り、真理奈に応える。
「船、初めて乗った」
「そっか〜気持ちいいよね」
再び頷く。しかし、目線は海面からは離れない。
そんなフィリアに自然と顔がほころぶ。
「砂漠に咲く一輪の花!いやオアシス!まだ見ぬ貴女はきっと可憐な存在であろう!
真夜中の星!いや月!いや・・・流れ星のような―――!!」
「うるせぇなぁ・・・まったく何でこんな事に・・・」
ジュードの問いに答えるには、少し時間を遡らなくてはならない。
アリアハンを出発した真理奈達は、大陸の東にある旅の扉に入った。
旅の扉を潜る時のあの何とも言えない感触。
体が自分の意思ではなく動かされ別の場所に移動していくような、
もしくは体が溶けてしまってどこかへ流れていくような・・・
そんな不思議体験をして、新たな土地に降り立ったのが昨日の事。
291 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/03(月) 00:15:00 ID:yovtBz+s0
〜1日前〜
「それにしても本当に歩いて世界を回るなんて・・・正気なの?」
「仕方なかろう。アリアハンには世界を回るのに耐えられる船が1隻しかないんじゃ。
それもサマンオサに向かった使節が使っておるしのう。
しかし我々はそれでも行かねばならん!世界を魔王の手から救う為にな!」
「何1人で盛り上がってんだよ、じいさん」
「ん?いやいや、ちょっとな・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
旅立つ前のアリアハン城にて――
「ちょいと、レキウスちゃんよ」
「レキウス王だ。王!」
「いいじゃ〜ん、ワシらの仲じゃろ〜」
「うるさい!で、何だ?」
「例のモノ、しっかりと頼むぞ」先ほどまでとは違い、真剣な顔で言うパトリス。
「分かった分かった・・・その代わり、お前もしっかりとな。でなければ・・・」
「分かっておるわい。それじゃあね〜」
「ったく・・・ヤツはいくつになっても―――」ブツブツ・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ムフフ」「何だよ、気持ちわりぃなぁ・・・」
「こっちの話じゃ。気にするでない」
「話、脱線してる」フィリアが珍しく喋る。
「おうおう、そうじゃった。そんな訳でな、とりあえずは歩いて行くしかない」
「ダルい〜外国行くのに歩いて行くなんて・・・飛行機なんて無いんだろうし」
「ヒコウキ?」
「空飛ぶ機械よ。あ、こっちには機械もないんだっけ?面倒な世界だなぁ・・・」
「お前の世界では空を飛ぶのか?」
「そ〜よ。誰でもどこへでもひとっ飛び〜」「それは凄いな・・・」
「勇者ロトは不死鳥ラーミアを蘇らせ大空を飛び回ったと言うが・・・
なんとも便利な世界じゃのう」
「こっちが不便なだけよ」
「話、脱線してる」・・・フィリアさん。もっと喋っていいんだよ?
292 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/03(月) 00:17:44 ID:yovtBz+s0
そんなこんなで真理奈達はロマリアの大地に踏み込んだのです。
王国ロマリア。平原に位置するこの国は、土地に困る事無く栄えていった。
重ねて海・山共に近いので、豊富な食料にも恵まれており、
国民は豊かな暮らしを約束されていた。
町は活気に溢れ、娯楽施設までも存在している。
「へぇ〜アリアハンとは違ってちょっとは楽しめそうなトコロね〜」
「遊びに来たんじゃね〜んだぞ」
「分かってるって!じゃあさっそく王様に会いに行きましょ」
(絶対忘れてたな・・・)
「おぉ、アリアハンのからの使者ですか。何用ですかな?」
ロマリア王ストゥルート。見た目はまだ若く、しっかりとした王様だが、なかなかユニークな人らしい。
何でも仕事を国民に任せて街に遊びに行ってしまうようだ。
しかし、そんなお忍びを繰り返したおかげなのか何故か国民からの人気は高かった。
「何か魔王軍が復活したらしいんで同盟を組みたいんだって〜」
「真理奈、それじゃあ伝わりはせんて・・・
ロマリア王、魔王軍にアッサラーム・バハラタが滅ぼされたのは聞いておろう。
このまま放っておいてはどんどんと犠牲が増えるだけじゃ。
そこでアリアハン王は、世界中の都市と連合を結成することを提案された。
是非ロマリアもその連合に加わって欲しいのだが、いかがかな?」
「なるほど、分かった。喜んで連合に参加させてもらおう」
「即答じゃん・・・」
「ただし、1つ条件がある」
「えぇ〜?良いって言ったじゃん・・・」
「私の息子がもういい年でな。そろそろ嫁をと思っておるのだ。
そこで本人の希望を聞いてみると、イシスの姫が良いと申してな。
何でもイシスでは女王を始め絶世の美女が揃っているらしいではないか。
カッコイイ私の息子にはそのくらいの嫁でなくてはならないと私も賛成したのだ。
そこでだ。そなたたちに息子と一緒にイシスまで行き、嫁を貰って来て欲しい。
無事に息子の婚約を成立させることができれば加盟しよう」
「無理難題じゃん・・・」
293 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/03(月) 00:22:25 ID:yovtBz+s0
「え〜っと、【そんな訳で私は船に乗っていたのです】・・・と」
説明してる間にトコロ変わって灼熱の砂漠を進む王子様一行。
見てるだけで暑苦しい装備のロマリア王子は先頭を切っている。
「この暑さ!君の僕に対する思いが熱気として伝わってきてるんだね!」
よくもまぁそんなに元気でいられるもんだ・・・
そんな王子の後ろをジュードと真理奈は歩く。
「【でも今は砂漠にいるんだよね〜こんなんで世界を救えるのか不安だよ・・・】」
「何1人でブツブツ言ってるんだ?」
「ん〜?いや、メール打ってただけだよん」
「また機械ってヤツか?」
「そ。でもこっちの世界じゃ使い物にならないみたい・・・」
事実、アンテナは今も圏外を示している。ルビスと話す時だけは反応するのだが・・・
(みんな元気にしてるのかなぁ。メールもできないなんて・・・
ったく、電波届くように出来るならやれっての!まじルビス使えね〜)
「この世界とは違う世界、ね。お前の世界に1回行ってみたい気もするよ」
「じゃあ私と一緒に帰る?」
「そうすっかなー」
「そしたらジュードが私の世界を救うんだよ?」
「あ〜それだけは勘弁だな」
「ピーピー!!」
「自分が一緒に帰るって?確かにジュードよりブルーの方が世界を救ってくれるかもね」
「俺はスライム以下かよ・・・」
「ピー!」
ブルーは当然とばかりにジュードに向かって胸を張った。
・・・どうでもいいけど、スライムって暑さで溶けそうだよね。
294 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/03(月) 00:26:24 ID:yovtBz+s0
今日はここまでっす
295 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/03(月) 01:11:12 ID:/HLzBCN40
>・・・どうでもいいけど、スライムって暑さで溶けそうだよね。
笑った
296 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/03(月) 16:00:06 ID:rHarDqxZO
<<暇潰しさん乙です。今更ですが斬新ですね。続きを期待してます。
297 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/03(月) 18:02:13 ID:DSylJR9C0
レッドマン・
>>288
貴様ら!2ちゃん暦5年以上だな!?
暇潰し乙。話のペースが凄い速そう。でも何か和むね。
298 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/03(月) 23:02:25 ID:Xwp96Tzq0
>>297
かぎのおとが
おやがかぎわたしや
もうだめぽ
299 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/04(火) 01:09:29 ID:55QW6ukiO
>>295-297
ありがとう!
話のペース早いか〜もっとじっくり書いた方がいいのだろうか…
300 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/04(火) 03:42:44 ID:G+AFvISaO
いやいや十分楽しませてもらってます。次回期待してます。
301 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/04(火) 07:59:08 ID:q8q61AfP0
しかしでかい。しかも開いてない。鍵はかかってないようだがこんなもん開けれるか。
おいおいこれじゃ開かなねーぞどうするよ?なんだよ。はいはい。わかりましたよ。
俺とパンツは左右の扉の前に立つとあらん限りの力を振り絞って押した。
く…ピクリともしない。ねーちゃんが俺とパンツにバイキルトをかけた。力が漲る。
ふんッ…ぬうううう…ぬおおおおおぉおぉぉぉ…
血管がはち切れそうになりながら必死になる俺とパンツ。やがて扉は少しづつ開いていく。
ある程度開くとあとは惰性でわりと楽に開いた。
熱い。さっきまでの寒気が吹き飛ぶほど熱い。なんだこの熱気は。
そりゃそーだ。これは溶岩だ。所々地面の隙間から熱気が噴出している。
とにかく俺たちは進むしかない。汗を拭いながらひたすら歩いた。
そうしてたどり着いた先は行き止まりだった。一際大きな空洞で立ち止まった。
つーか熱いだけで何もねえ。
…ん?今微かに地面が揺れたような。いや気のせいだろう。気のせいという事にしておこう。
302 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/04(火) 07:59:42 ID:q8q61AfP0
…やはり揺れている…。
……しかも徐々に振動が大きくなる。みんな終始無言だ。
ねえ…ちょっと…揺れてない…?
勇者がついに口を開く。あーあやっちゃったよ。こいつ明らかにズラの人に向かってカツラですか?
って聞くタイプだな絶対。ここは総長としてみんなを鼓舞しなければ。
先頭を歩いていた俺は振り返る。
いいかおまえら。例えこれから相対する敵がどんな怪物だとしてもだ。例えどんな
山のような化け物だとしてもな…鬼浜爆走愚連隊は最強だという誇りをもってだな…
なんだ?みんな目が点になっている。俺の顔になんかついてるか?そんなジロジロ見んな。
おっさんがガタガタ震えながら後ろを指差す。何だよまったく。
俺は後ろを振り返った。そしてとんでもないものを目撃した。
………ダッシュ……
俺が小さな声で呟くやいなやそれはそれは凄い速さで転進した。おそらくマッハはでていた。
303 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/04(火) 08:00:37 ID:q8q61AfP0
むおおぉぉぉぉおおぉぉぉ!!!!!!!!!
全員さっきの扉をこえると一気に閉めた。今度はみんなで閉める。必死だ。
落ち着け。あまりの突然の出来事に引き返してきてしまった。逃げてどーする…
おーーーーーーっきかったねー
勇者が半笑いで言った。まあ確かに笑うしかない。冷静に記憶を呼び覚ましてみるが
とりあえず頭らしきものが三本見えた。あれに胴体がついて…うーん…
とにかくとんでもないデカブツだ。これは気を引き締めてかからなければ俺たち全員
あの化け物の胃の中に納まる事になる。
ガンッ!!!ガンガンガンッッッ!!!!!!
突然金属音が響き渡る。どうやらあのデカブツが扉を叩いているようだ。
ガンガンガンッ!!!!ガンッ!ガンッ!
…ちょっと様子見るか。
ガンッ!!!ガンガンガンッ!ガン!!!!!!
あーうるせえ!わかったわかった今すぐぶっ飛ばしやるから静かにしてろ!
俺が扉を開けようとするとねーちゃんに止められた。
待って…妙だわ。もう少し待ってみて。
暫くして音は消えた。どうやら帰ったようだ。
304 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/04(火) 08:01:17 ID:q8q61AfP0
やっぱり。やまたのおろちは自分ではこの扉開けられないわ。
え?どういう事だ…?理解するまで三秒程かかった。つまりだ。あのデカブツは
自力でここを開けられない。でもはジパングを襲われている。
わかったでやんす!アイツは透明人間になって瞬間移動できて空を飛べるで
やんすね!?とんでもな化け物でやんすな!
…つまりだ。自力でここを出れないとなると何者かがここをいちいち開けている事になる。
そして国を襲わせていると。一体何の為にだ!?謎だらけだ。
どうやらやまたのおろちを退治すればいいだけの問題じゃなさそうね。
ねーちゃんが難しそうな顔をする。とりあえず俺たちは一旦引き返して出直す事にした。
305 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/04(火) 08:34:54 ID:HKlrmJD40
総長乙!
/⌒\
/⌒ヽ / ⌒ヽ _(^ω^ ) /⌒\
( ^ω^)―--( ^ω^ ) ̄ ⌒ヽ (^ω^ )
⊂二二二 /⌒ ⌒ ̄ヽ、 /~⌒ ⌒二二二⊃
| |ー、 / ̄|297 //`i /
| レッド| | 288 / (ミ ミ) | 298 |
|マン | | | / \ | |
| | ) / /\ \| ヽ
/ ノ | / ヽ ヽ、_/) (\ ) ゝ |
| | | / /| / レ \`ー ' | | /
306 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/04(火) 13:07:54 ID:5YUG3N820
>わかったでやんす!アイツは透明人間になって瞬間移動できて空を飛べるで
やんすね!?とんでもな化け物でやんすな!
パンツ斬新すぎwwwww
総長GJ
307 :
◆vNFYAR5c0g
:2006/04/04(火) 13:27:10 ID:iSjD7R4F0
試練の森東エリア 12:15
「うぉぉぉ!」
ゲンドウが俺に向かって剣を振り下ろしてくる。
その攻撃は体を反らすことでなんとか避けることができたが、続けて
ゲントウは剣を平行に振り、俺の体を切り裂こうとしてくる。
剣が体に当たるギリギリのところでバックステップを使い、胴体を裂かれるのをまぬがれることが
できた・・・
「どうした?逃げてばかりでは俺を殺すことはできんぞ?」
ニヤニヤと笑いながら俺に言葉をかけてくる。
そうは言っても俺は丸腰なんだ、それだのにこの巨体に向かって殴りかかるなんて
無謀にもほどがあるだろう・・・・
そもそもスピアもウルフも俺と巨体を戦わせるなんて・・・死んでこいといっている
ような物だ!
しかしそうは思ってもこの状況が変わるわけでもない・・・あの二人はそれぞれ
小柄なゲイトと女性のカインと戦っている。
ゲンドウが剣を水平に振り再び襲いかかってくる!
俺はゲンドウからバックステップを使い距離を離し、なんとか逃げる方法を考えることにする。
まず思いついたのが敵に背をむけ逃げ出すという方法だが、それは危険だ。
なぜなら、背を向け真っすぐ走り出すと後ろから巨体が逃がさないと剣を投げてくる
おそれがあるからだ。漫画なんかのパターンだが現実にも起こらないとは限らない。
でも見たところゲンドウは力まかせに戦うタイプのようだ。
小刻みに走れば逃げることは・・・
「避けてみろよ・・・!」
すると突然巨体が俺に向かって剣を振りかぶりながら突進してきた!
それも普通の人間とは思えないほどのスピードで!
308 :
◆vNFYAR5c0g
:2006/04/04(火) 13:43:37 ID:iSjD7R4F0
魔界 魔王城 12:00
「ゾーマ様だ」
キングヒドラが今にも飛びかかろうとするオロチに向かって言った
その言葉を聞いたオロチはあわててイスに座り直した。
その言葉からわずか10秒ほどで大魔王ゾーマが五人の魔王の元へと現れた
巨大な王座に座り、ゾーマが口を開く
「サウム、現在の状況はどうだ?」
サウムと呼ばれた長髪の男は、ゾーマの方に席を座り直し報告を始めた
サウムが主に報告したのは、バラモスの連れてきた男の状態と現在の軍の状態であった
報告を聞き終えたゾーマは静かに口を開いた
「あの方に今さっき会ってきた」
その言葉にサウムを除く四人の魔王は驚きを隠せないでいた
「それで、あの方はなんと?」
バラモスがゾーマに問う
「あの方は現在の状況に満足しておられる・・・・しかし」
ゾーマは空気を吸い、言葉を続ける
「もしあの方の期待に背くことがあれば、消されるのは我々だということを忘れるでない」
沈黙
会議室には緊張が漂っていた
「それでは、皆持ち場に戻るが良い、続きは明日だ」
ゾーマのその言葉の後、魔王達とゾーマは緊迫した表情のままそれぞれの持ち場へと
ルーラを唱え戻っていった・・・二人を除いて・・・・
309 :
◆vNFYAR5c0g
:2006/04/04(火) 13:52:47 ID:iSjD7R4F0
「それで、お前はどうするんだ?サウム」
誰もいなくなった会議室で残った二人はサウムとバラモスだった
バラモスはサウムの側へと行き、言葉を発した
「どうにも・・・私の考えに変わりはない」
バラモスにサウムは普段と変わらない口調で言葉を返した。
「しかしどうするつもりだ?一体なにを考えているのか、わしにもよくわからん」
そのバラモスに向かって高くも低くもない声で答える
「ゾーマもあの方も他の魔王達も利用させてもらう。もちろんあの男もな」
「あの男とは?」
「お前が物質界からつれてきた男だ。あれは使えると思わないか?」
「しかし、なにを考えている?」
「いずれ分かるさ・・・近いうちにな。」
310 :
◆vNFYAR5c0g
:2006/04/04(火) 13:53:40 ID:iSjD7R4F0
久々に投下。
今は反省してる。
311 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/04(火) 21:05:01 ID:G+AFvISaO
なんで? 面白かったよ
312 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/04(火) 22:46:41 ID:KK7t1FwD0
うむ、面白く読んでるよ
頑張って続けてクレ
313 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/05(水) 06:19:49 ID:ssysLzhcO
魔神氏久々の降臨!
元ネタはむしゃくしゃしてやった。今は反省している。だったっけ?
314 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/05(水) 08:00:47 ID:iFOIg1IK0
_ ∩
( ゚∀゚)彡 職人さん達 ガンガレ! ガンガレ!
⊂彡
_
⊂ヽ ゚∀゚)ヽ ガーンッ!
`ヽ ヽ' ))
ノ ノ
し' ⌒J
_
( ゚∀゚) ミ ガレッ!!!
γ 二つ つ
{ (
ヽ,_)ヽ,_)
それがVIPヌクモリティ
315 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/06(木) 01:33:12 ID:anzrCVbjO
バラモス萌え
316 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/06(木) 13:08:30 ID:zFNoh3+Y0
主人公の陰が薄い件について。
317 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/06(木) 22:56:41 ID:2Fe4jUbNO
保守
318 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/07(金) 00:47:34 ID:2gW1Udxj0
>>293
の続き
イシス。砂漠のオアシスに存在する国である。
女王を始め、女性が主として国を治めている。故に男の心のオアシスとも言われる。
ロマリア王の言っていた噂が本当なのか、魅力ある女性が多いらしい。
その噂を確かめようとして、たどり着くまでに死ぬ輩もちらほらいるようだ。
「ようこそロマリアの王子、アリアハンの使者よ。はるばる灼熱の国へようこそ。
我々イシスの民はあなたたちを歓迎します」
「はじめましてイシスの女王。私はロマリア王ストゥルートの息子、フィリーと申します。
お目にかかれて光栄です」
(お、王子ってばこんな時は真面目じゃん)
「それでこの度はどのような用件でしょうか」
「はい。実は私、つい先日16になったのです。
そこでイシスの可憐な姫を結婚相手に迎えたいと思い、本日伺ったのです」
「・・・なるほど。しかしそれは困りましたね。
イシスでは古来より王族の結婚相手は身内で、という決まりがあるのです」
「それは・・・存じ上げませんでした・・・」
フィリーが落胆を隠し切れないまま言う。
(あ〜あ、王子かわいそ〜)
「・・・他国の王族の方との婚姻という前例の無い事を私だけでは判断できません。
そこで太陽の王ファラオと聖霊ルビスの意向を知る為の占いを行いたいと思います。
ですから今日はゆっくりとお休み下さい。部屋はこちらで用意致しますので」
(え?)
首をかしげる真理奈。どこかに違和感があるような気がした。
「・・そうですか。ありがとうございます。それでは失礼致します」
(・・・?なんだろ?)
319 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/07(金) 00:48:57 ID:2gW1Udxj0
女王との会見後、真理奈達は風呂で体中の砂を落とし、ご馳走をたらふく食べた。
食卓に食後のまったりとした時間が流れる。
最もフィリーはイシスの星空を見るとか何とか言って出て行ってしまったが・・・
「ね〜結婚うまくいくかな〜?」
「さぁなー。前例が無いって言ってたからダメかもな〜」
「え〜じゃあどうすんのよ」
「俺が知るか!」「・・ジュードの役立たず」「なんだと〜?」「ピーピー!」
ブルーが2人の仲介に入るが、2人はまったく聞いていない。
「まぁまぁ、そう喧嘩するでない。それに、たぶん大丈夫じゃ」
「どういう事?」
パトリスが少し声のトーンを落として話す。
「恐らく、これは結果の決まった政略結婚じゃ」
「え?!どうして?」
「アッサラームが滅ぼされた今、イシスは陸の孤島と言わざるをえん。
そんな時期にロマリアからの結納話。成立すれば新たな交流が生まれるからのぅ。
イシスに断る理由はない。それに伝統を大事にするなら最初から門前払いのはずじゃ」
「じゃあ占いってのは?姫の気持ちはどうなるの?」
「政治上の決断に占いを取り入れてるみたいじゃからの。建前上必要なんじゃろ。
姫がどのような方かは知らぬが、おそらく彼女の気持ちは考慮されんじゃろう。
女は政(まつりごと)の道具なんじゃ」
「そんな・・・ひどいよ・・・」
「しかし我々の使命は連合を結成する事じゃ。
政略結婚だとしてもワシらが手出しする事ではない」
「でもっ―――」
「じゃあ結婚させぬようにしてロマリアへ帰るか?
それこそイシスに来た意味が無くなるわい。
真理奈も自分の世界に帰れなくなっては困るじゃろう?」
「それはそうだけど・・・でも・・・そんなのっていいの?」
その問いに答える者はいなかった。答えは皆分かっているはずのに。
320 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/07(金) 00:51:13 ID:2gW1Udxj0
次の日、使用人に(1人を除いて)優しく起こしてもらい、再び女王の間へ。
「おはようございます。旅の疲れは取れましたか?」
「はい・・・正直なところ占いが気になってあまり眠れませんでした」
(だから星なんか見に行ってたのかな?)
無理矢理起こされた真里奈はダルそうだ。
「そうですか・・・お待たせしてしまって申し訳ありませんでした。
それでは昨夜行った占いの結果を伝えましょう」
皆の息が詰まる。それを確認するように間を空け、女王は話し出す。
「イシスには古来より女王戴冠の儀式というものがあります。
女王候補がピラミッドから先祖の財宝を1つ受け取って来るというもので、
財宝を無事にイシスまで持って帰って来られれば女王になれるのです。
その試練をもってして今回の婚姻が正しいのか否か定めよ、と仰せ使いました。
ですからあなた達には次の女王候補であるプエラとピラミッドへ向かってもらいます。
プエラ、入ってきなさい」
プエラと呼ばれた姫は、白い衣に身を纏い、背中まである髪を静かに揺らしながら
真理奈達の前に姿を見せた。少し恥ずかしそうにうつむいている。
(うわ〜可愛い〜)
真理奈の10倍はかわ・・・ごほごほっ!ナンデモナイデス。
「プエラです。よろしくお願いします・・・」
フィリーがプエラに釘付けになる。これは一目惚れしたな・・・
「・・・そして今回あなた達に授からんとする財宝は、黄金の爪です」
「黄金の爪?」
「それでは行きなさい。神の召すままに・・・」
王子の疑問には答えない女王。
「はい!」
しかし王子は女王の言葉の全てを受けて、答えた。
321 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/07(金) 00:53:39 ID:2gW1Udxj0
真理奈達とプエラは軽く自己紹介をし、さっそくピラミッドへ向け出発した。
「それにしても、儀式に我々も付いていってよいのですかな?」
「儀式とは言っても、今では形だけのものです。
昔は女王候補と、その婚約者だけで行っていたらしいのですが・・・
危険も大きいので護衛を連れてもいいと決められたのです」
「なるほど。それで黄金の爪についてはご存知ですか?」
「黄金の爪はイシスの財宝の中でも、一番の秘宝と言われています。
何でもピラミッドの地下深くに眠っているそうですが・・・
ピラミッドにはモンスターが巣食っております。
皆様お気をつけ下さいませ。私も微力ながら善処致します」
「姫自ら戦っていただかなくても、このフィリーがあなたを守ってみせますよ!
なんとしても黄金の爪を手に入れましょう!」
「はい!頑張りましょうね」
プエラがニッコリと答え、その笑顔にフィリーがますます張り切りだす。
「さぁ行きましょう!黄金にも勝る2人の輝かしい未来の為に!!」
「ふふふ」
いつもよりテンションの高いフィリーはむやみに鉄の槍を振り回し砂漠を進む。
危ないっての・・・
「・・・ねぇ、プエラ?イヤだったら止めてもいいんだよ?」
昨晩の事を引きずったままの真里奈が堪らずに口にする。
「どうしてですか?」
「どうしてって・・・こうなったのはプエラの意思じゃないじゃん」
「そうですね。しかしこれはイシスの姫として生まれた私の運命なのです。
それに・・・フィリー様は楽しい方ですわ」
(えぇ〜どこが・・・?)
それはさすがに口にしなかった。
「お気遣いありがとうございます。
大丈夫ですよ、正しいかどうかは神様が決めてくださいます」
そう言って微笑むプエラに対して、真理奈は何も言えなくなった。
多くの運命を定める王家の墓、ピラミッドはもう目の前に迫っていた。
322 :
暇潰し
◆ODmtHj3GLQ
:2006/04/07(金) 00:55:40 ID:2gW1Udxj0
本日はここまでです
それにしてもプエラは良い娘だなぁ〜こっちを主人公にすれば良かったかな
誰かさんはちっとも女らしくないしな〜
おっと、殺気が・・逃げるお( ^ω^)ブーン
323 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/07(金) 01:45:42 ID:XEZ+pth0O
乙
324 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/07(金) 02:18:50 ID:sYtHI5fv0
乙です
325 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/07(金) 18:11:19 ID:GT6kjOA/O
暇さん乙です!
326 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/08(土) 15:37:32 ID:z871vs510
,__ | ついでに職人達の為に祈っといてやるか・・・
/ ./\ \____________________
/ ./( ・ ).\ o〇 ヾ!;;;::iii|//"
/_____/ .(´ー`) ,\ ∧∧ |;;;;::iii|/゙
 ̄|| || || ||. |っ¢..|| ̄ (,, ,) ナムナム |;;;;::iii|
|| || || ||./,,, |ゝ iii~ ⊂ ヾwwwjjrjww!;;;;::iii|jwjjrjww〃
| ̄ ̄ ̄|~~凸( ̄)凸 .( )〜 wjwjjrj从jwwjwjjrj从jr
327 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/08(土) 20:16:19 ID:eeG1QUtF0
保守
328 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 14:33:31 ID:BJQjo9PoO
保守
329 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/09(日) 14:43:17 ID:j9ElVlcI0
パンツが腹が減ったとごねるので飯にする事にした。ここでいいんじゃないさっきも
寄ったしと勇者が立ち止まる。げっここは…ここは例の酒屋だ。ヤバイバレる。
おいここはやめて別のとこにしようぜなんか辛気臭い店だしってオイ!総長である
俺を差し置いて勝手に店に入るな!あーあ行っちゃったよ。
中に入るなり店長と目が合う。意味深な目で見つめる俺。いいかくれぐれも俺に神酒を
渡した事は喋るなよ…そんな視線。店長はコクッと頷いた。通じたようだ。
やはり真の男同士は目で語れるものだ。店長イカスぜ!あんたも漢だ!
あなたはさっきの!生きてたんですね…!神酒は役に立ちましたか!?
一気に俺に集まる視線。な…なんだよその目は!見るな!こっちを見るな!
まあいいわとりあえず座りましょうとねーちゃんが誘導する。
さて。うんそうだな。まあここは英気を養うためにまず一杯…ピシッ!
ねーちゃんの張り手が持ちかけた俺のグラスを叩き落した。やっべ目が座ってる。
仕方がないので酒は一旦諦めて真面目に会議をする事にする。
330 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/09(日) 14:44:09 ID:j9ElVlcI0
議題は二つ
・どうやってあのデカブツを葬るか。
・誰があの扉を開けて町を襲わせているのか。
デカブツは本気だせばどうかなるだろ?大体酒飲ませて動けなくなったとこ襲うなんて
男の闘い方じゃねえ!
…………。まあいわ。それよりも問題はあの扉。まず考えられるのは魔王軍。
でも私はこの線は薄いと思う。
…なんと。大本命をいきなり切り捨てやがった。てかありえねーだろ。わざわざあんな
化け物をけし掛けたり閉じ込めたり繰り返す様な奇特なバカは魔王以外いねー。
しかしねーちゃんが続ける。
魔王軍なら一気に滅ぼしてしまうと思わない?なぜ中途半端に襲わせるのかしら。
見たところこの町に目立った被害わないわ。生贄が要求されるくらい。
そんな回りくどい事をするメリットなんて無いわ。見せしめに一気に潰した方がいいもの。
……なるほどな。そう言われりゃそーだ。じゃあ一体誰が…
あの洞窟は普段人は近寄るのかとねーちゃんが店長に尋ねる。店長曰く国の御触れでなるべく
近寄らないようにとの事だそうだ。近づいたら牢ぶっこむぞって程でもないが、
あまりいい思い出の場所でもないので滅多に自発的に行こうという人はいないらしい。
331 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/09(日) 14:44:49 ID:j9ElVlcI0
益々行き詰る。いや行き詰るというよりはなんだろうこれは。強烈な違和感を感じる。
……………。まさかな。そんなはずはない。ねーちゃんと目が合う。どうやら同じ事を
考えていたようだ。
ヒミコの所へ行こう。
まさか国が犯人だとは思えない。ただこんな大掛かりな事をできるのは魔王軍かこの国の
機関かのどちらかだ。少なからず何かは知っているはずだ。
勇者とおっさんは難しい顔をしているが仕方ないと頷いた。パンツは寝ている。
俺達は店長一家に礼を言うと足早に城を目指した。
332 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/09(日) 15:12:26 ID:j9ElVlcI0
衛兵の制止を振り切り俺達は中に入った。そしてヒミコの前に立つ。
勇んで来たはいいものを何をどう説明しようか。やべこのままじゃまた只の侵入者だ。
と、ねーちゃんが簡潔に事情を説明した。ひみこはため息をつくとそこにいる全員席を
外せと命令した。
実は…確かにおかしいのじゃ。突然解けた封印。姿を見せるが実際大して暴れたりはせん。
しかし封書で生贄を出せと要求する。無論あの化け物がそんな事できるわけは無い。
その存在だけで国の民は脅えおる。
コイツは本当に何も知らなさそうだ。……………。よし。明日もう一度あの洞窟へ行こう。
面倒くせえ。ごちゃごちゃ考えるのはアイツをぶっ飛ばしてからだ!
すまんな勇者殿達よ。
勇者はいいんです頑張ってきますと笑顔で答えた。決戦は明日だ。
次の日。さすがに今日は誰一人寝坊する事はなかった。パンツですらキチンと起きたのだ。
奇跡。やれば出来るじゃねーかと話かける。ちょうちょが…ちょうちょが…
寝ぼけてるのか何言ってるのかさっぱりわからない。いや違うこれは寝ぼけてるのではなく
寝ているのだ。体は起きているが頭は寝ている。さすがパンツ侮り難し。
俺達は真っ直ぐ洞窟を目指した。中に入る。一度来ているので今回は進むペースが早い。
迷うことなく扉の前に到着した。一気に開ける。
333 :
総長
◆8X2v8DcqWM
:2006/04/09(日) 15:13:28 ID:j9ElVlcI0
最深部に奴はいた。咆哮が腹に響く。無意識に後ずさってしまう。チクショウ前に出やがれ
俺の足!みんな完全に気持ちが呑まれてしまっている。ここは先陣きって俺が行くしかない!
俺はダッシュで一直線にデカブツを目指した。ねーちゃんがすかさず補助呪文を唱える。
いくぜええええぇぇぇぇえええ!!!!!!!!
ガキィィィィィィィイイイインンンッッ!!!!
金属音が洞窟内に響き渡る。コイツなんて硬い皮膚してやがんだクソが!…え?
信じられない光景だった。俺の愛用ドラゴンキラーが真っ二つに折れた。
おいおい!ドラゴンキラーとは名ばかりか!いやいや有り得ないから!そしてデカブツと目が
合う。ゆっくり口を開ける。ははは…次の瞬間凄まじい炎が放たれた。一瞬にして目の前が
真っ赤だ。ねーちゃんが反射的にかけてくれたフバーハのおかげで何とか持ちこたえる。
が、痛い。超熱い。
隣では勇者とパンツが必死に切りかかっていた。炎をギリギリでかわしつつ刃を立てる。
しかし聞こえるのは乾いた金属音だけであまりダメージはないようだ。
…仕方がない。俺だってバカじゃない。こんな超規格外の相手に丸腰で挑んだりはしない。
昨日一晩考えて奥の手を用意しておいた。毒を以って毒を制す。目には目をデカブツには
デカブツを…!
ド ラ ゴ ラ ム !!!!
334 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 16:29:52 ID:UcD1SovKO
何ィィィィィッ!!!
335 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 16:39:07 ID:1gvx0fE8O
総長ドラゴラムか!
336 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 16:40:02 ID:1gvx0fE8O
ごめん
sage間違った…
337 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 16:42:46 ID:IRNQLsnU0
原へった
338 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 17:07:46 ID:594RKNJoO
DQ3仕様のドラゴラムってはぐれメタルも一撃だしヤバくね?
339 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 17:22:20 ID:MMnNMR/e0
わかりやすい住人だな。
340 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/09(日) 18:06:02 ID:tkrsRsdN0
リュウジさんが竜になった!!!
341 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/10(月) 01:42:43 ID:1FTb1UNOO
すごいな総長!
342 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/10(月) 01:43:29 ID:5hh/KXo90
あぁロトの紋章のドラゴラム×2の怪獣大決戦を思ってしまう
343 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/10(月) 03:10:15 ID:wOPno65XO
ここらでハヤトが助けに来る展開キボン。
344 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/10(月) 16:21:56 ID:5fgW9QZKO
ジュワ!
345 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/04/10(月) 17:27:33 ID:zPVQ5wk60
タケ………………………………タケ…………………
懐かしい声だ。―――――――― 誰だ?しかし思い出せない。次第に声が大きく変わっていった。
もょ「タケ!!」
タケ「あ、ああ………………もょか。どうしたん?」
声の主はもょもとだった。しかし最初は確かに別人の声だったのだ。
もょ「ぶじでよかった!!しんぱいしたんだぞ!」
タケ「す、すまん。今はどこにいるんだ?」
もょ「ムーンペタだぞ。あんしんしてやすんでてもいいぞ。」
タケ「悪いな。迷惑かけてしもうたわい。それよりムーンちゃんとレオンは?」
もょ「ムーンはとなりのへやでねているぞ。なんでもタケをちりょうしてつかれたらしい。レオンはそとにいるぞ。」
タケ「わかった。ムーンちゃんには感謝しなきゃな。あの娘には頭があがらへんわ。ムーンちゃんは慣れてないから結構疲れていたんじゃないのか?」
もょ「ムーンはとちゅうでおれがおんぶしてもどったんだ。ムーンはちょっとおもかったぞ。」
タケ「ア、アホ!!そんな事言ったらアカンやろが。いくらなんでも失礼やんか!」
もょ「なにおこっているんだよ。へんなやつだなぁ。」
タケ「もょに言われとうないわ。このドアホ!」
ムーンに聞かれなくて良かった。しかしもょもとの頭の悪さはどうにかして欲しいものだ。
レオン「よう。ちょっといいか?」
レオンが部屋に入ってきた。何か申し訳なさそうな表情をしている。
レオン「もょもと。すまなかった…………………」
346 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/04/10(月) 17:29:11 ID:zPVQ5wk60
もょ「きにするなよ。それよりもひだりうではだいじょうぶか?」
レオン「えっ!?と、とりあえずは大丈夫だ。」
もょ「それならよかった。」
タケ「(おい!もょ!何言ってるねん。俺は殴りたらへん位むかついているんやで。)」
もょ「(タケのきもちもわかるがここはおれにまかせてくれないか。)」
俺なら完全にブチ切れているんだがここはもょもとに任せるか。
レオン「し、しかし納得できない点がある。」
もょ「どうしたんだ?」
レオン「普通なら俺みたいな立場の人間がここにいれるはずがないんだ。何故俺を受け入れるんだ?」
もょ「そうだなぁ…………だれにもしんでほしくないからかな。」
レオン「どういう事だ?」
もょ「ムーンはおやじさんをなくしたんだ。たましいだけおしろにいるってかんじだな。」
レオン「残留私怨か…………」
もょ「そのときムーンがすごくないたんだ。ああゆうのはにどとみたくはないな。」
レオン「そうか………もょもと、お前は純粋な奴だな。」
もょ「いきなりどうしんだ?」
レオン「あの御方以来だな。何か暖かいものを感じだのは。ありがとうよ、もょもと。」
もょ「なにいっているんだ?かんしゃされることはしていないぞ。」
レオン「気にするな。俺にとって懐かしい物を思い出したからな。」
何言っているんだこいつは?しかしもょもとの純粋な心意気は俺も理解は出来る。
347 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/04/10(月) 17:30:34 ID:zPVQ5wk60
もょ「レオン、おれたちといっしょにくるか?」
レオン「えっ!?あ、ああ。しかしなんだか一緒に行動しにくい感じだな。」
もょ「レオンがいたらこころづよいぞ。いっしょにいこう。」
レオン「ただし、俺の仲間達を一緒に探して貰うけど構わないか?」
もょ「かまわないぞ!」
レオン「そうか。決まりだな。改めてよろしく。もょもと。」
>レオンが仲間に加わった。
もょ「レオン、すまないがおれもよすませてもらうよ。」
レオン「おっと、悪かったな。俺も自分の部屋に戻るとするよ。」
タケ「もょ。おまえは立派な奴やで。」
もょ「いきなりどうしたんだ?」
タケ「俺なら同じような真似はできへんよ。」
もょ「そうか?しかしなぜそういえるんだ?」
タケ「いや、寛大な心の持ち主やなって思ってさ。」
もょ「かんだいってなんだ?」
タケ「『度量が大きく、思いやりがあり、むやみに人を責めない。』って事やで。まぁ、そんなもょだから俺も力になりたいって思ったんやで。」
もょ「やっぱタケはかしこいな!おれがしらないことをなんでもしってそうだ。」
タケ「そんな事無いで。」
もょ「そんなことないな。」
タケ「突っ込みは相変わらずきついやっちゃの〜。」
もょ「まぁいいじゃないか。」
思い出せたわ………俺が他人のために体を張る理由が………
信頼。これほど嬉しいものはない。もょもとは俺を絶対的な信頼をしてくれている。
もょもとの思いやりに答えなくては………俺も気持ちを切り返して頑張るとするか。この世界で。
348 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/04/10(月) 17:31:51 ID:zPVQ5wk60
一週間後。
俺達はムーンペタを離れることになった。サマルは槍術に慣れたみたいだし、リアも新しい呪文を習得したらしい。
戦力的には少しはマシになっただろう。
パーティ編成はもょもと(俺)・レオン・サマル・リア・ムーンの5人(実質6人)でなった。
もょ「そろそろしゅっぱつするか。みんな。」
リア「次の目的地はどこかなぁ?」
ムーン「ルプガナって町よ。途中で砂漠を越えないといけないから水と食料は沢山持っていかないとね。」
サマル「さ、砂漠を越えるのかい?大丈夫かな?」
レオン「悲観的に考えてもしょうがないさ。とにかくルプガナで情報収集しなきゃな。」
トーマス「王女様………大丈夫でしょうか?」
カタリナ「私も心配です。ぜひ同行させて下さい!」
ムーン「ダメよ。貴方達まで巻き込む訳にはいかないわ。それにもょもとやレオンみたいに頼もしい用心棒もいる訳だし。」
トーマス「し、しかし………」
ムーン「これはムーンブルグの王女としての命令よ。兵士長トーマス!カタリナ!ムーンペタの警護を命ずる!!」
トーマス・カタリナ「はっ!!了解しました!」
へぇ、なかなかいい感じじゃないか。俺も思わず感心してしまったよ。
トーマス「もょもと王子。私からこれを………………」
もょ「ん?この防具はどうしたんだ?」
トーマス「私が使用していた防具ですが、是非もょもと王子に使っていただきたいのです。」
もょ「そういうわけにはいかないぞ。トーマスさんのだいじなぼうぐだろう?」
するとトーマスは小さな声でもょもとに話した。
349 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/04/10(月) 17:32:55 ID:zPVQ5wk60
トーマス「王子のもう一人の人格、タケ殿に私や王女様達を救っていただいたお礼です。」
もょ「な、なぜタケのことをしっているんだ?」
トーマス「カタリナから聞きました。王子は二重人格であると。」
もょ「け、けど………」
タケ「気にすんな。もょ。」
もょ「タ、タケ!?」
タケ「脅かしてすまん。カタリナさんはトーマスさんに話たんやで。俺の存在を。」
もょ「えっ!?い、いいのか?タケ?」
タケ「俺は別にかまへんよ。それにトーマスさんは俺等の事を毛嫌いしている事はないしな。」
トーマス「タケ殿。私からもお礼をさせて頂きたいのです。」
タケ「そんなん結構ですよ。私はもょ…いや、もょもと王子の力になりたかっただけです。」
トーマス「私ごときに敬語など滅相もない!!命の恩人にそそうな真似はしたくありません!今後にも役に立つはずですから使ってやってください!」
タケ「わ、わかった。もょ、トーマスさんの心意気を飲んでやってくれ。俺からも頼むわ。」
もょ「タケがそこまでいうのならしかたがないな。わかった。よろこんでつかわせてもらうよ。」
トーマス「ありがとうございます。もょもと王子、タケ殿。王女様をよろしくお願いします。」
トーマスから鋼の鎧、鉄の盾、鉄兜を受け取った。早速もょもと身に着けるとちょっとは重たいが気分的には強くなった気がした。
リア「もょもとさんかっこいい〜」
レオン「今のもょもとなら勝てる気がしないな。貧相な防具で俺と戦ったもんだ。」
もょ「そ、そうか?」
サマル「これからも頼りにしているよ。もょ。一緒に頑張ろう!」
ムーン「さあ!皆いくわよ!」
俺達はルプガナに向う事にした。
350 :
レッドマン
◆U3ytEr12Kg
:2006/04/10(月) 17:39:37 ID:zPVQ5wk60
訂正です
×レオン「悲観的に考えてもしょうがないさ。とにかくルプガナで情報収集しなきゃな。」
○レオン「悲観的に考えてもしょうがないさ。とにかくルプガナに行って情報収集をしなきゃな。」
351 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/10(月) 22:25:17 ID:xANdqKVp0
レッドマン氏乙!
ルプガナへ行ったら新天地の道が開けるのかな?
これからの活躍を応援しているぞ
352 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/11(火) 06:11:09 ID:qTQh6aJSO
レッドマン乙!
もょもとの「ムーンはとちゅうでおれがおんぶしてもどったんだ。ムーンはちょっとおもかったぞ。」
素直な意見にちょっとモエス
353 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/11(火) 09:17:10 ID:yTWKf0r90
メインヒロインどっちなのか気になるな。
354 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/11(火) 13:53:41 ID:t0dYpWUt0
どうしてもフォックスのカメレオンを思い出してしまうofz
355 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
:2006/04/11(火) 17:52:03 ID:t0dYpWUt0
保守
356 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/11(火) 22:20:03 ID:U4FiKkYZO
生存証明保守
357 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:31:40 ID:4cLXcxQB0
>>195
から続き
ついでにトリップ思い出したので戻します
●メイの両親
「ごめん」
宮殿を出てすぐに謝る俺
町の明るさが全く変わらないためどれくらいの時間なのかがわからない
太陽の動きがわかっても早朝、朝、昼、夕方、夜くらいしか判断出来ないが
「儀式で眠る人なんてまずいないから、驚いただけ 泣いてなんかないわ」
目が赤くなってるじゃないか
心なしか鼻声だし
ルビスもタイミングを考えてくれよ…
「ところで、魔力を引き出してもらった感想は?」
「感想? …あまり実感が無いな、俺は魔法を使えないし」
「え、そうなの? 神父さまにそう言われたの?」
「ルビス─ じゃあない! …そうだろうなぁって思っただけ」
危ない、思わずルビスの事を話してしまうところだ
358 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:32:35 ID:4cLXcxQB0
「ルビス様がどうかした?」
「なんでもないんだ たぶん、夢でもみたんだよ ははっ」
「ふーん… 後で簡単な魔法を教えてあげるわね」
困ったな
使えないってわかってて教えてもらうのは、悪い
しかしどう説明したらいいんだろうか
「いや、今は剣を─」
「遠慮しなくてもいいのよ 私は賢者なんだから教える事くらい簡単」
仕方ない
教わっても使えない所をみてもらえば、諦めてくれるか
……なんか悲しいけど
「わかった 楽しみにしておくよ
それで今どこへ向かってるんだ? 宿屋か?」
「当然、私の家よ
お金払って宿屋に泊まるなんて、家があるのにもったいないわ」
「そっか じゃあお世話になろうかな」
359 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:33:29 ID:4cLXcxQB0
助かった
これで宿代が浮く
1ゴールドだろうと無駄遣いは出来ないから節約だ
宮殿の正面の大通りを途中で曲がり、民家らしき建物がある通りを歩いていく
"民家らしき"というのは、どの建物も人の住む家に見えないからだ
「ここよ 結構立派でしょ? どう?」
メイが腕を右へあげる
二階建ての四角い石造り
雨が振らないから雨樋を要しておらず余計なでこぼこが無い本当に四角い家
そして空間制御のおかげかとてつもなく広い 軽く百坪はあるだろう
例に洩れず外壁は白だ
家の大きさと合わない扉を開け家へ入る
メイの両親は俺を歓迎してくれた
娘が男と旅をしてるなんて正直、なにか言われるんじゃないかと思っていたが…
360 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:34:24 ID:4cLXcxQB0
父親はカシムといいドワーフ
母親はネリスといい人間
二人はとても温和で、やさしい
俺とトルネコの話をじっと聞いてくれ、それからメイを呪いの解けた勇者様へ送り届けてほしいとお願いされた
メイとの旅は封印の洞窟までと決めていたのだが、その場の雰囲気に押されて"はい"と返事をしまう
この世界で何度、妥協と安請け合いをしてきただろう
俺のこの行動が後々トラブルを起こさなければ良いけど
しばらく談笑し、やがて食事が運ばれてきた
ネリスの作る料理はとても美味しく、メイが作ったという何かのスープも同じく美味い
旅ではゆっくり食事を作る時間も設備も無いから、俺はしっかり堪能した
食事後、疲れていた俺は失礼かと思ったが眠気を我慢できず先に寝かせてもらう事にし、湯を借りた
その後客間へ案内されたのだが、光苔は植えられておらず真っ暗
客間と寝室は、俺はすぐ寝たいので断ったが移動できる台に光苔を植えたモノを使うそうだ
俺が客間へ入った後も家族の会話は聞こえたけど何を話していたのかはわからない
メイと両親は明日から長い時間会えなくなるんだ、いろんな話があるんだろう
気にせず柔らかく厚い布団に潜り込む
明日からまた固い地面と薄い毛布と渇いた食事─
その事を忘れるように目を瞑り、俺は一瞬にして夢の住人となった
361 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:35:16 ID:4cLXcxQB0
●オリハルコンと魔力の力
「お世話になりました」
「メイの亊、よろしくお願いします」
朝になり、俺はカシムとネリスに礼を告げていた
ネリスが俺に言葉を掛け、カシムは黙ってうなずいている
「今度は勇者様もお招きするわ いってきます!」
メイが元気良く両親に挨拶をし、俺と共に家を出る
俺は食事をして眠っただけだが家族は遅くまで話し込んでいたようだ
娘を苛酷な旅へと送り出す親の気持ち、俺には今後も理解できそうにない
「スープ、美味しかったよ」
「ありがとう 私が唯一、自慢できる料理なのよ」
「唯一? 他は?」
「他は… 勉強中です!」
ちょっと怒った表情で、メイは大声で答えた
362 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:36:42 ID:4cLXcxQB0
旅をしている間は否応なしに軽い食事になってしまう
だけど俺は朝からそんなに腹へ入れられない
だから朝食は昨晩メイの作ったスープを出してもらった
調理されている食事はこれで当分お預け、メルビンに出会えれば別だけど方向が違うから会えないだろう
メイの家から歩き、宮殿正面の大通りへ出る
真っ白な建物には真っ白な店の看板
いくら白が好きだといっても、これじゃ迷うよなぁ
「旅に必要なものを用意しましょう」
「うん、店に寄って準備だ」
話し合い、まずは食料品店へ入り食べ物を買った
栄養価が高く保存も利く、いつもと変わらない乾物だ
それから魔法の鎧の代わりを探すため、武具の店へ
「いらっしゃいませ!」
小さな店主が出迎える
この店は武器と防具両方を扱っているため広い
「鎧を見せてほしいのですが」
「鎧ですね? それなら─」
店主がカウンター奥のカーテンをシャッと引く
その向こうには鎧が二つと木の人形に着せられた衣が一着
363 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:37:50 ID:4cLXcxQB0
「左から"水の羽衣"、"ドラゴンメイル"、"魔法の鎧"となっております」
俺が扱えそうなのは魔法の鎧とドラゴンメイルの二つ
水の羽衣はヒラヒラしすぎていて、剣を持って前に出るには不向きだ
メイはどうする?
「あ、私は大丈夫よ 良いローブを着ているから」
メイが身に着けているのは、薄いベージュで所々がキラキラ光るローブ
そういえば昨日までのローブと違う
「昨夜、母にもらったの プリンセスローブっていって"炎"、"風"、"氷"の魔法ダメージを軽減できるのよ」
「へぇ たいしたローブなんだな」
耐性というやつか
これから長い旅になるんだし、そういう事も考えていかなきゃいけない
「耐性なら魔法の鎧が良いと思いますよ!」
店主がそういいながら魔法の鎧をカウンターへ乗せる
トルネコもちゃんと耐性を考えて俺に装備させていたんだな…
364 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:39:04 ID:4cLXcxQB0
「ドラゴンメイルは耐性無いんですか?」
「炎に対してだけ、高い耐性があります」
"炎だけ"なのか、うーん…
赤い色がかっこいいんだけど、守る範囲は広いほうがいいもんな
「じゃあ、魔法の鎧を」
「ありがとうございます! お代は9000ゴールドです
今装備している鎧は… おやそれも魔法の鎧ですか!
穴が空いているようなので1000ゴールドで引き取りましょう
8000ゴールドのお支払いをお願いいたします」
思ったより高い 金が…
しかし穴があいたままでは気持ち悪いし仕方がないか、この鎧を引き取ってくれるんだ…
俺は残った金17000ゴールドから8000ゴールドを支払う
その場で、穴の空いた魔法の鎧を外し店主へ渡した後、新しい魔法の鎧を装備した
「とてもお似合いですよ! ありがとうございました!」
同じ鎧でも新しいモノは気分がいいな
「鎧だけでいいの?」
メイが俺に問いかける
365 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:40:20 ID:4cLXcxQB0
「そうだなぁ… 兜は重いし、これでいいよ」
「あ! 盾はいかがですか? どんな攻撃でも弾き返せますよ!」
店主が勢いよく提案し、別のカーテンを引く
見ると盾がズラリと立てかけられていた
「すみません 俺は盾を扱えないんです…」
「そ、そうですか 最近、盾が売れないんですよねぇ」
そういえばピピンもテリーも、そしてトルネコも盾は使ってなかった
魔物くらいだろうか、使っているのは
とりあえず俺には必要無いな
「じゃあ、これで…」
今度は武器を薦められてしまいそうな雰囲気だったから、急いで武具店を出る
武具屋の扉から"またどうぞ!"と店主の声が聞こえた
「さて もう準備はいいかな」
「ええ、町を出る?」
「そうしよう」
遠くに見える町の入口へちょっとの時間でたどり着き、階段を昇る
昇りきると、まぶしい陽射しが出迎えてくれた
やっぱり本物の陽は違う
なんというか、暖かさがあるもんな
366 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:41:24 ID:4cLXcxQB0
「よし どっちの方向へ向かえばいいんだ?」
地図を出しながらメイに聞く
「ここからだと… 南ね、この偽物の町をこのまま通り過ぎれば分れ道があるわ
その先は私も行ったことが無いから地図を頼りに、迷わないように」
「フィッシュベルへ向かう途中、何回か迷ったからな…
今度はしっかり確認しながら行くよ」
地図をしまい、偽廃墟を通り過ぎる
しばらく進んだところで振り返って見ると、なるほど
普通の人間でもこの距離から眺めれば本物の廃墟だ
しかしこれじゃあ何も知らない旅人はきっと廃墟だと勘違いして素通りするか近付かないだろう
「ホイミ、教えてあげる」
イシスの偽廃墟を眺めていると突然、メイが言った
「あ いや、いいんだ魔法は任せるから」
「任せるって、魔力を持ったのに魔法を使わないつもりなの?」
「うーん、今はオリハルコンと魔力の二つの力を見てみたい
魔法はまた今度、教えてよ」
「そう? タカハシがそう言うなら良いけど」
367 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:42:59 ID:4cLXcxQB0
ルビスの事を言えないのは面倒だ
"誰にも言うな"とは言われてないんだから構わないんだけど、説明するのがなぁ
俺が違う世界から来たなんて、とてもじゃないけど言えない
今はなんとかなってるから、別にいいか 俺はこの世界からいなくなるんだしな
ちょっと不満そうなメイと並び、チゾットへ向け再び歩きだす
俺は魔力とオリハルコンの関係が知りたくて魔物と戦いたくて仕方がなかった
そっと、剣に手を添える
…そういえば魔力の使いかたを知らない
魔法と同じような感じなのだろうからメイに聞いておこう
「魔法を使うには、使おうとする魔法を思い描く事から始めるの」
「魔法を思い描く?」
「例えば、簡単に言うとメラなら炎を相手にぶつける様ね」
「なるほど そうすればメラが出るのか」
「そう そうすることで術者の魔力と反応し魔法が使える」
「メイはメラミっていうでっかい炎をよく使っているけど、そういう魔法はどこで教えてもらえるんだ?」
「魔法のほとんどは書物や人から教えてもらったり… 中には魔法自体を封じ込めてある特別な道具からとか」
「特別な道具か きっと賢者の石みたいなものなんだろうな」
「たぶん似たような物ね でも魔法の効果を知ったとしても使えるようになるには訓練が必要なのよ」
「ははぁ 訓練が必要だなんて、剣術と同じなんだなぁ」
「強力な魔法を扱うにはそれ相応の魔力も必要になるの 魔法使いはただ叫んでるだけじゃないのよ」
魔法を使うにも訓練が必要か
じゃあ、オリハルコンの剣が魔力で強くなるって言うのも訓練が必要なのかもしれない
368 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:44:30 ID:4cLXcxQB0
その後、魔力の話を中心にしながら歩き、夜を迎えた
メイは毛布にくるまって休んでいる
夜は交替で見張りをするため、交互に休む
俺は焚火を前に座り、干し肉をかじりながらボウボウと踊る炎を眺めていた
テリーは今ごろどうしてるかな
メルビンとうまくやっているだろうか
剣の事になると他の事が考えられなくなるから、心配だ
もしかすると武器商人を目指していたりしてな はは…
俺は眠い目をこすりながら、そんな事を考え交替の時間まで過ごした
「おはよう…」
今日も朝からよい天気
結局、魔物が現われることはなく夜は明けた
水筒の水で顔を洗い、草の茎で歯を軽くこする
歯ブラシが欲しいけどこの世界には存在しない
369 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:46:11 ID:4cLXcxQB0
「チゾットまでどれくらいかかるかな」
「わからないわね 私も行くのは初めてだから」
「ゆっくり進んで行こう いつかたどり着くだろうし」
「…朝から大雑把ね」
「ゆっくり眠れなくて… 正直、ベッドの上で寝たいよ」
「私が我慢してるんだから、男のあなたはもっと我慢しなきゃ」
よくわからないメイの言葉に思わず言う
「いや、そのりくつはおかしい」
「なにか言った?」
「……いえ」
女を敵にしちゃぁイカン、ここは大人しくしとこう…
イシス周辺の景色とは違う開けた大地
所々に密集した木々があり地面を短い草が覆いつくす、メルキド周辺に良く似ている
寝起きの頭がハッキリしてから歩きだし、三十分ほどでハイオークが行く手を阻んできた
「ここは俺にまかせてくれ 魔力と剣の威力を試したい」
荷物を降ろし、オリハルコンの剣に手をかけながら俺が言う
「危なくなったらすぐに回復しに戻ってきて」
「わかった」
メイには後ろで待機してもらう
370 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:47:06 ID:4cLXcxQB0
「ウゴゥゥ」
俺は剣を構え、ハイオークの前に立つ
剣に対して魔力を送り込むイメージを作り、柄をギュッと握り斬りかかった
剣尖が弧を描き、動きの鈍いハイオークへ刃が当たるギリギリ─
勝負は一瞬で付いてしまった
ゴウと刀身が金色の光を纏い、上半身と下半身がまるで達磨落としのように跳ね、土の上へ不様に落ちるハイオーク
剣は魔物の体には触っていない
だが明らかにいつもと違う感触 それだけだった
「う…! これが オリハルコンの、力…!」
魔物を倒したというのに、剣から放たれる光は一向に収まろうとしない
俺の身体から力を、魔力を吸い取りつづけているような感覚
このよくわからない現象を抑えようと必死に違うことを考えたりしたが─
やがて俺はその場へ膝からガクリと崩れ落ち、立てなくなってしまった
立てなくなっても柄から手を離すことが出来ない
刃にまとわりつく金色の光は一層、大きく強く激しくなる
371 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:48:16 ID:4cLXcxQB0
「魔力を抑えて! お腹の、下腹部へ魔力を戻す様を!」
メイの声に従い、剣から下腹部へ魔力を呼び戻すイメージを必死につくる
すると、カシャリとオリハルコンの剣が手から滑り落ち、力を吸い取られる感覚も無くなった
「な、なんだったんだ今のは…」
「…たぶんあなた自身が魔力の扱いに慣れていないから、このままだったら魔力どころか体力全てを吸い取られていたわね」
吸い取られる?
もしメイの助言がなかったら危なかったって事なのか
"ふぅ"と一息ついて、立ちあがる
「助かったよ、ありがとう
それにしても魔力を扱うってのは難しいんだな」
「剣に与えたり自分へ戻したりするのはすぐに出来ていたから、すぐに慣れると思う
後は上手に、自分の思う通りに強弱を付けられれば更に良いわね」
「強弱か それは魔力で出来たあの光の強さを変化させるって事かな?」
「そうよ メラでも、魔力を抑えれば弱くなり効果を抑えられる
そして魔力を強めれば効果が上がり強くなる オリハルコンの剣も同じだと思うの」
そういう事か 魔力ってのも奥が深い
うまく扱うにはやっぱり訓練が必要って事だ
372 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:50:04 ID:4cLXcxQB0
「今後は意識して魔力をコントロールしなきゃならないな
戦いかたが全く変わってしまいそうだ」
「こんとろーる?」
「えっと… 操作って意味だよ 魔力を操作しなきゃならないって」
「変な言葉ね どこの言葉?」
「どこの言葉って言われても… 何か変な本でも読んだのを覚えていただけかも」
「ふぅん」
存在しない言葉があるっていうのは、難しい
思わず普段遣いの口調になってしまう、元の世界の
「魔力を増減させるのはそんなに難しい事ではないわ
経験を積んでいけば自然に体得できるから、あまり考えすぎないで」
「それを聞いて安心した しばらくは俺一人で戦うよ」
「私が楽でいい案ね 出来ればずっと一人で戦ってもいいのよ?」
「いや、それはちょっと…」
実際、魔力をうまくコントロールできるようになれば一人で戦っていけるような気もする
敵に触れることも力一杯叩きつける必要もなく、切り裂いてしまう力
だけどテリーみたいに戦闘マニアじゃないから遠慮しておく
373 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:52:03 ID:4cLXcxQB0
「あ、ちょっと待って」
「ん?」
「魔力は大丈夫? まだ残ってる?」
"残ってる"というのはどういう…
「魔力は限りがあるから、時々休んで回復させなきゃならないの
経験を積んでいけばその上限は際限なく上がっていくのよ」
「その"残った魔力"はどうやったらわかる?」
「さっき言った下腹部へ魔力を集中させて
そうして目を閉じると青い光が見えるから、その光の眩しさでわかるはずよ」
下腹部っていうのは丹田の事か
気功みたいだな 本で読んだことがある
「どんな光か、教えてね」
目を閉じ、体全ての末端から力を丹田へ集めるイメージを頭の中で描き、魔力を集中させた
少しして、まぶたの奥に大きな青い光が浮かびあがってくる
その輝きは、少し淋しそう
374 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:52:57 ID:4cLXcxQB0
「大きな光が… でも輝きは弱い」
「魔力が残り少ないと弱い光になるの
大きな光という事は、魔力自体は強いのね
でも剣にかなり吸い取られたみたいだから… 少し休んでいきましょう
魔力の回復は身体を休めるだけでも自然に回復するんだけど、座って今みたいに目を閉じ
静かに、魔力を下腹部で造り出すようにすれば早く回復できる
熟練してくるとあっというまに回復できるようになるから」
「わかった」
「今の魔力を知るのも、経験していけば目を閉じて集中しなくても出来るようになる」
「なんだかめんどうな事が増えたなぁ」
「ふふ 頑張ってね
魔力を集中する練習をたくさんしておくと良いわ」
妄想なら得意分野だし─
「…妄想じゃないから」
!!
まずは思ったことを呟かなくなる練習が必要みたいだな……
375 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:53:39 ID:4cLXcxQB0
●守れない
イシスを旅立ってかなりの日数が経った
グランバニアからフィッシュベルの距離よりも長く、遠い道程
目の前には高い山がそびえ立ち、俺とメイの旅を更に苛酷なモノにしようとしている
「はぁ この山を登っていくのか、嫌になるな…」
「さすがにこれは厳しいわね…」
あまりに嶮しい山道に思わず溜息と愚痴が出てしまう
しかし文句を言っても仕方がない
毎度の事だが進むしかないんだ
急な上り坂のような、道らしき岩を登っていく
だが角度がありすぎる 二人の移動速度は平地の時よりかなり遅い歩みとなった
376 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:54:36 ID:4cLXcxQB0
「こんなに苦労をして… 洞窟に何もなかったら笑うしかないな」
「ごめんね 私もこんなに厳しい旅になるなんて思ってなかったから…」
「いや、それは構わないんだ どっちみち俺は、自ら進んで可能性を探るしかなかったから」
「…そう言ってもらえると私も気が楽になる 勇者様の呪いを解くシャナク、あるといいんだけど」
「シャナクが無くたって構わない 剣術の修行が出来るだけでもありがたい
だけど願わくば、呪いも解きたいよ」
この地へたどり着くまでに、オリハルコンと魔力をほぼ思った通りにコントロール出来るようになった
その力は正に素晴らしく、戦いを格段に楽にしてくれた
それはよかったのだけど、困ったこともある
食糧が常に不足しているのだ
旅商人と出会えたのは一回だけ、しかも食糧屋では無かったため十分に補給する事が出来なかった
だから時々森へ入り、自然に育つ木の実や果実を採取していたがほとんど魔物に荒らされ数は採れない
水だけは休憩所のおかげで困ることが無かった
旅人がメンテナンスしてくれるおかげだ
377 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:55:35 ID:4cLXcxQB0
「それにしても、ここ最近魔物に遭遇しなくなったよなぁ」
「そういえばそうね お腹が空きすぎて気付かなかったわ」
この数日、実は魔物と戦ったのはたったの一回
まさか俺たちに恐れをなして姿を見せないわけではないだろうから、不気味だ
「はぁ… ちょっと、休憩しよう いくらなんでも急過ぎるよ」
小一時間ほどあるいただけで息が切れてしまう
この世界に来て一時間歩くなど造作も無いことだったのだが、この山道は別
富士登山した時も同じようにすぐ息切れして休憩した事を思い出す
その日、実際に歩いた時間は五、六時間だが進めた距離はほんの少しだろう
いや、上に向かって歩いているんだから距離は稼げたのかもしれない
岩の窪みへ座り込み、火も起こさず見張りも立てず、ぐっすり眠ってしまった
378 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:57:17 ID:4cLXcxQB0
翌日、昨日と変わらない嶮しく急な山道を歩いていく
背中に背負う荷物は残り少ない食糧の分だけ、軽い
昨日あまり進めなかった反省から、今日は暗くなっても進もうと二人で頑張ることにした
魔物の気配は全く感じられない
何か、おかしな事でも起きようとしているのだろうか…
翌々日、相変わらず平に削られた道
全くの無言で、その岩に対し疲れをぶつけるかのようにかかとを蹴って進む
この道はいつまで続くのか
山道を進み始めて数日
体も慣れ、あまり休憩を必要とせず進めるようになっていた
だけど食糧が底を尽きそうだ
道の起伏が激しくなり、標高は上がったり下がったりを繰り返し、今いる場所が高いのか低いのかすらわからない
379 :
タカハシ
◆2yD2HI9qc.
:2006/04/12(水) 14:58:23 ID:4cLXcxQB0
更に数日
降り道が思った以上にキツイ事が判り、そして食糧は尽きていた
水も、節約してきたつもりだが残り少ない
歩みは止まりメイが─ 熱を出し寝込んでしまった
俺も相当疲れていたがここで動けなくなると共倒れ、最悪二人とも"死"
そんな状況を脱するため俺は一人、何か食べ物になる物は無いかと探しに出た
ここ数日を考えれば、魔物はたぶん現われないだろう
メイを休ませフラフラと道を進んでいく
進み始めたはいいが、草一本生えていない
これじゃあ意味が くっ…
小さな石に躓き、その拍子に膝からゆっくりと力が抜けへたり込む
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