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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目

1 :冒険の書庫の書記:2005/10/08(土) 23:00:44 ID:oCXhwG/I
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。

前スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1122390423
前々スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/
初代スレ
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/

673 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 18:52:41 ID:gyLemsdn0
誰か別のまとめサイトを作ってくれ、良作神作が大量にでてるのにもったいなすぎる。

674 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 20:27:39 ID:lcAmqvuI0
僕も投下させてもらいます。
世界観は結構適当なので間違いなどあれば指摘してください。


この真っ青な空を目に焼き付けよう。
それが、俺にできる最後のことだ。
俺から少し離れたところに、大さそりが転がっている。
体からは、紫色の体液が流れ、毒の沼のような水溜りを作っている。
俺だってやつのことは言えない。
仰向けに寝転んでいるので、直接は見えないが、背中が教えている。
大きな紅い水溜りが出来ていることだろう。
その水溜りの中は、暖かくて何故だか安らげる。
握り締めていた折れた剣の柄をはなす。
もうそろそろいいだろう。
しがないサラリーマンだった奴にしては、よくやっただろう。
俺は薄れてゆく意識の中で、この世界に始めてきたときの事を考えていた。

675 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 20:44:33 ID:lcAmqvuI0
この世界に迷い込んだのは、おそらく一ヶ月ほど前だ。
もしかすると、二ヶ月前だったかもしれない。
この世界に来てから、どうも日にちの感覚が曖昧だ。
社会にも時間にも囚われない世界。
当たり前といえば、当たり前だ。
この世界で始めて見たものは、知らない天井だった。
少し足がはみ出る質素なベットは、安っぽい俺には、ピッタリだった。
宿屋の女将に聞いた話では、近くの森に倒れていたらしい。
運良く通りかかった旅人が、ここまで運んでくれたのだそうだ。
初めこそ困惑していたものの、俺はすぐのこの世界に馴染んだ。
気のいい人間たち、美しい景色、そして自由。
時間に縛られた毎日、多くっていた俺には、逆に刺激的だった。
しかし、この世界は、平和な世界とは言えなかった。
街の外を魔獣たちが、徘徊し隙あらば襲ってくる。
さらに、湖の中央に存在している島には、魔王の城があるという。
近くの城からは、王女がさらわれてかなりの時間が経っていた。
その話を聞いたあと、俺は剣を取った。

676 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:06:43 ID:lcAmqvuI0
すでにこの頃、何故この世界に連れてこられたのか、
という疑問はなくなっていた。
この美しい世界を救うことが、俺がこの世界に呼ばれた理由のような気がした。
手始めに、街の周りの青い魔物を倒すことからはじめた。
この俺でも十分倒すことが、できる相手だった。
100と8の魔物を倒したとき、俺は城に呼ばれた。
王女を救い出してほしいという王たっての頼みだった。
俺は即答で、その頼みを聞き入れた。
深々と頭を下げお辞儀をして、自分を奮い立たせる意味を込めて大声で叫んだ。
「必ずや王女様を、助けてご覧に入れましょう!!」
王は、俺にお金を与えてくれた。
以前、俺のほかにもこの城に、呼ばれた若者がいたそうだ。
その若者は、真っ青な鎧を身に纏っていたそうだ。
人々はその若者のことを、勇者と呼んでいた。

677 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:17:47 ID:lcAmqvuI0
俺は、まず勇者と合流することに決めた。
平和を願う決意は、彼にも負けないつもりだが、体はそうはいかない。
一人で旅をしていては、長くは持たないと、考えたのだ。
そして、今俺は森のなかで、息絶えようとしている。
ついに彼と、会うことはなかった。
だが、後悔はない。
これまで生きてきた21年間、人に強く頼られることはなかった。
使命感に燃えることもなかった。
しかし、この世界に来てからは、どうだろう。
いろんな人が、俺を応援し必要としてくれた。
そういう意味では、この世界に来てからの、
数ヶ月は、生きていた時間の中で最も重かった。
これほどにも充実した日々を送れたことを、感謝しながら逝けそうだ。

678 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:24:25 ID:lcAmqvuI0
ガサガサ
足元で草むらを、掻き分ける音がする。
血の匂いが、魔物を引き寄せてしまったようだ。
もう思い残すことはない。
殺すなら殺すがいい。
その物音は、俺のほうに徐々に近づいてきた。
ついに、最後のときがやってきた。
今に、この体に鋭い爪が、食い込むことだろう。
しかし、その予想は、大はずれだった。
次の瞬間、空よりも青い鎧が目に入った。
俺は絶句した。
捜し求めていた人に、最後の最後で会えるとは。
この世界の神様は、ずいぶんと粋なようだ。
「大丈夫ですか? 今回復をします。」
彼は、俺の横にひざまづき俺を救おうとしてくれている。
最後の力を振り絞り、彼が俺にかざしている手を掴んだ。
「自分の体だ。俺にはわかる。もうダメだ。」
傷口付近の感覚は、もう無くなっていた。
指の先や、足の先が冷たくなってきている。
「あきらめないでください!!」
彼は、必死で俺を助けようとしている。
いくら言ってもこの優しい若者には、通じないだろう。

679 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:24:50 ID:lcAmqvuI0
「俺の最後の言葉。聞いてもらえないかな」
彼は回復の手を休めず答えた。
「何でも言ってください。でも、死なないでください。」
彼の澄んだ目は、瀕死の俺になおも、力を与えてくれるようだ。
「俺はこの世界に来てから間もない。
しかし、この世界を本当に、好きになっちまったんだ。
だから、本気で救おうと思った。」
彼は潤んだ目を俺に向けて、真剣な顔で話を聞いてくれている。
俺は、さらに続けた。
「でも、非力な俺には、それは出来なかった。
だから、せめて君に俺の思いを背負って、魔王を必ず倒してほしい。」
彼は、無言で頷いた。
俺はすぐそばに落ちている剣の柄を指して言った。
「それさっき手放しちまったんだ。拾ってくれないか?」
彼は柄を拾うと、しっかりと俺の手に持たせてくれた。

680 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:25:12 ID:lcAmqvuI0
今日は、本当に空が青い。
雲ひとつない晴天だ。
最後の最後で、すばらしい人に会えた。
彼は、この世界を救ってくれることだろう。
これで本当に思い残すことは無い。

本当に空が青い。
――本当に...

681 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:26:08 ID:lcAmqvuI0
これで終わります。
連投失礼しました。

682 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 21:29:01 ID:Ns/ElvAiO
終わりか( ゚д゚ )YO!!
けど泣けた

683 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 21:32:29 ID:l7apo8xQ0
>>673
まとめの人にメール送ってみた?
確認するかどうかわかんないけど

684 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 21:35:42 ID:c4HXMS7E0
>>673
自分には無理なものを人に頼るな。

685 : ◆jyYqCHnpIA :2005/12/13(火) 21:43:41 ID:lcAmqvuI0
>>682
感想ありがとうございました。
自分の書いたものを誰かが読んでくれるのは最高です。

まとめ拝読させていただきました。
その中で宿で目が覚めるところから
始まるものが多かったように思いました。
なので僕はそれを崩して書いてみました。

以上DQの中で使命感に生きた男の話でした。


686 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 22:39:17 ID:0CwA3I/S0
>>685
天然か。スレタイ嫁
でも良かったんでまた書いてクレクレ

687 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/13(火) 23:36:07 ID:1YElQczKO
おおっ!また書いてくだされ。期待してるぞ。
>>レッドマン
もょもととタケが活躍するのは良いけどサマルを生かしてほしいね。がんがれ!
>>魔神
オルテガ達とバトルがどうなるのか楽しみだ。
>>ローディ
先の展開が読めないのがおもしろいな。ヘンリーが原作より生かされそう。

688 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 00:16:00 ID:+GwPilSM0
アミタソ・エイコタソ、マダー?
粗野系女子萌えス

689 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 01:13:49 ID:FSm98lRU0
>674
すごく良かったと思うよ。
あなたのお話をもっとよみたい!

690 :一 五明 ◆l4DKXvv9Lw :2005/12/14(水) 08:27:54 ID:l+bJ/Onh0
>686
一応>675で宿の描写してあるから、スレタイは読んでるんじゃね?

691 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 09:09:51 ID:x1rgZodM0
>>◆jyYqCHnpIA
全米が泣いた
良い文章書くな〜。ヨカタヨ〜

692 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 19:19:30 ID:/LeooKx00
>>レッドマン
タケかっこいいな、
>>魔神
バラモスのキャラが俺は好きだな、それとオリキャラのこと思い出してあげて
>>ローディ
神なおもしろさ、期待してる、主人公がどう成長していくか楽しみだ。

693 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 20:05:19 ID:76jU0f9n0
鬼浜総長期待上げ

4の人の続きも激しく気になる・・・

694 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 20:25:17 ID:bngSEMg40
lcAmqvuI0氏はDQの資料をクレ、ってスレ立ててた奴か?
紹介した者として、書いてくれて嬉しいよ。いい文章書けるじゃないか。

まあ、その後該当スレで、46と50書いたのも俺だがなw


695 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 20:36:59 ID:oyv/Ueal0
バーバラ「っあん!いっちゃう!!」
やはり若い女の体は最高だ
魔法使いのバーバラと出会ってから、魔法使いだった俺は勇者となった。


696 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:09:55 ID:kNJDDgiy0
エルフは警戒心が大変強い。ことに人間に対しては。わしは何度も会っているから少しは和らいできているように感じるが、それでもまだ。お前たちのような初対面な人間にはすぐさま逃げるかもしれない、とあの開催者は教えてくれた。
それでも行かなくてはならない。
ほんの少しの希望を手の中に握りつつ、あたしたちはさえずりの塔を目指す。
塔は遠目からでもよく見えるので迷うことはなかった。
夕刻、塔に到着。
見た目これといった特徴がないただの塔である。石灰岩で出来たと思われる白い壁が夕日に照らされ赤く染まる。
扉を開けるとそこは魔物たちの巣窟になっていた。気味悪いくらいに。ここまでくるのに疲れ過ぎて戦う元気がないので目を盗みそろそろと忍び足。
こんなところに人がいた。ここの扉、鍵がかかって上に上がれないと。
盗賊の鍵を差し込み回すとかしゃんと施錠が開く。
その人を尻目に中へ入る。上がりと下がりの階段が目に入る。近いほうの地下へと降りる。
地下は宿になっていた。
さえずりの蜜を取りにくる人の為のものか。そうでなかったらこんな魔物だらけの場所に客などくるはずがない。
すでに夕方だったので今日はここで休むことにした。

697 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:11:57 ID:kNJDDgiy0
次の日、上と登る。二階…三階…。それに伴い景色も移ろい、地表から遠ざかる。
「おぬしらなんでそんなに震えているんじゃ」
「だだだっだってですね」
「たか、たか、高いじゃん」
「棒読みじゃない…」
「高所恐怖症か…」
そこの2人っ!ため息つくなよ!高いところ、怖いからいやなんだよ!
「高いところ、気持ちいいじゃない」
ひょいっと塔から身体を乗り出すアリーナ。
ギャーーーッ!!!
叫ぶあたしとクリフト。
「何やってんだ!こっちにこいっ!おーちーるぅー!」
「ひひひひひひ姫様、こっこちらにいらっしゃってくださいよ。危険ですからねっ」
「全然危険じゃない場所にいてお前たちが落ちるみたいじゃないか。ほれ」
ブライが背中を軽く押した。
「ひぃーーっ!馬鹿ぁ!何すんだyo!素で怒るでしかしー!」
「情けない…」
ブライが再度ため息をついた。
この塔、三階は何故か壁ないの!景色もいいし、下からいい風吹いて気持ちいいなぁ、とは感じるよ。だけどさ。
せ め て 壁 つ く れ
しかも床には落とし穴がぽっかりと口を開いている。
ああ…このまま失神してしまいそう…。
流石に戦闘となると震えてばかりはいられない。落とし穴に落ちないよう床を見ながら戦う。
この塔、平地に現れるような魔物よりだいぶ強い。体力的なものもあるが、バギやギラといった集団攻撃呪文を使えるやつらが多数。
そろそろ攻撃呪文の充実をと密かにこっそり勉強していたベギラマで対応。閃光の壁が飛翔して攻撃の手が届かない魔物をも燃やし尽くす。その効果に思わずガッツポーズをとる。


698 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:16:24 ID:kNJDDgiy0
ポイズンリザードが吐く毒の息。臭い息だけなのかもしれないが、くらうと身体全体がダルくなる。避けられればいいのだけれど、物質攻撃でない以上なかなかそういうわけにはいかない。
食らった場合、クリフトが調合した毒消し草、及びキアリーの解毒中和呪文。
また、あたしは体力回復にホイミ以上の効力と素早い治療を行うベホイミも習得。前線で戦うアリーナとクリフトをサポート。
マホトーンを唱える蝿男。これは呪文を封じ込めてしまう。呪文に頼るブライとあたしにはつらい。そういう場合は買ったばかりの毒牙のナイフで切りかかる。
初戦闘時は例え魔物と呼ばれるものでも生き物に手をかけることに違和感があったが、今となってはあまり思わなくなった。
慣れというやつだ。恐ろしいもんである。
更に震えながら上を目指す。
タカイトコロハモウイイヨー(ノД`)


699 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:19:23 ID:kNJDDgiy0
光が満ち溢れていた。
「うわっ、眩しい…。こっ、ここですか、最上階は?」
「そうらしい。おやエルフがおるぞ」
あたしたちの姿を見ると今し方花の蜜を集めていたとおぼしきエルフ2人がいた。
空に向かって伸びる耳朶、背中に生えた玉虫色の4枚の羽。緑色の、珍しい髪色。まるで妖精のような出で立ちである。あれが、エルフ…。人間の亜種を見るのは初めてだ。
「きゃっ!あなたたち人間ね?!」
「そうですが何か?」
「行くわよリース!人間よ!」
「あ、お姉さま!薬を落としてしまったわ!」
「そんなのいいわよ!さ、早く!」
エルフたちは塔の上から羽ばたいて行ってしまった。
「何か…見かけるなり逃げるとは…しゃくに障るね」
人間嫌いとかいうレベルじゃない気が…。
最上階。今までの塔内部のことを思えば想像出来ない風景が広がっていた。
狭いながらも花は場所一杯に咲き誇り、花についた玉の様な雫が太陽光をキラリと反射した。天井はなく、青空が広がっている。
なるほど、ここなら背中に生えた羽で飛んでこれるしバザー開催中以外なら人間も殆どこないだろう。
「薬って蜜よね?もしかしたらそれがさえずりの蜜かもしれないわ。探しましょう」
それはすぐ見つかった。エルフがいた場所の下を探せばいいだけなので。
鳥をかたどったガラス瓶を囲む4人。
「ほう、これがエルフが摘んだ蜜か。貴重な代物じゃのう」
「これただの蜜だったらどうする?ちょっと舐めてみようよ」
「そうだったら心配よね…でもいいわよね、こんな満杯に瓶に入っているなら少しくらい」
「皆さんで味見をしてみましょうか。私、花の蜜を啜るなんて子供の時以来です」

700 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/14(水) 21:20:43 ID:RBYKZfPa0
>>685
文章力が群を抜いてる
構成力も真似とかじゃないしオリジナリティあふれてる
マジでこれからも書いてくれ
長編書いたらはっきりいってこのスレの神になる

701 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/14(水) 21:23:37 ID:kNJDDgiy0
そして4人、蜜を舐めてみた。そしてリレミトで塔を脱出し、ルーラでサントハイムに向かった。
「お父様〜♪蜜を持ってきましたよ〜♪これで声が出るかもしれません♪」
「ささ、王様♪どうぞ♪」
「儂等の汗と涙の結晶ですじゃ♪」
「どうやら蜜を味見したようですね…」大臣がツッコむ。
そんなこと言わないでよ♪エルフが集めた蜜が珍しいからちょっっっと味見しただけよ♪なかなか甘くて美味だったわん♪一口だけ舐めたから後の半分は全部王様にあげる♪これで声が出るといいね♪
王様はジト目で蜜を受け取り瓶さら口を付けて、蜜をごくりと飲み干した。こちらは固唾を飲んで見守る大臣とあたしたち。
「ん…あ。あーあー。お…こ、声が出るぞ?治った、治った!」
『やったー!』
「ごほん。まずは礼をいう。ありがとう。最近妙に同じ夢をみる。地獄から巨大なものが蘇り、世界崩壊がおきる夢だ。あまりにも何度も見るので不安になり大臣に相談しようとした矢先、声が出なくなったのだ…」
王は一通り巻くしあげると黙り込んだ。「…もしかしたら何かが変わりはじめているかもしれん。もう止めはせぬ。世界を見て参れ。ブライ、クリフト、アリーナを頼んだぞよ。して、そちらの女性は?」
「アミっていうの。パラパラ馬鹿よ」
そんな紹介の仕方はないだろ。
はぁ。パラパラ…ってなんだ?と王は呟く。Night-Of-Fire 、踊って差し上げましょうか?
「今日はもう疲れたし、久々、お城で休みたいのう」
ブライが提案する。旅の許可が正式に貰えた!嬉しい!と飛び跳ねるアリーナも異議なし。クリフトはふんわり微笑み、教会でお祈りしていきたいです、と言った。
今日はサントハイム城に泊まることにした。
LV 15
HP 55
MP 93
装備
E毒牙のナイフ
E鎖帷子
E鱗の盾
E皮の帽子
呪文
メラ、ギラ、ヒャド、バギ、イオ、ベギラマ
ホイミ、ベホイミ


702 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/15(木) 22:26:52 ID:xBk0MEUGO
>>662>>687>>692
ありがとう。励みになるよ。
てか頑張る。

703 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/12/16(金) 23:01:04 ID:W59jei4q0
続き期待age

704 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/17(土) 00:47:52 ID:rOehAdWo0
その日、城内では王女帰還の食事会が開かれ、王とアリーナは勿論、クリフト、ブライ、大臣そしてあたしが出席した。
サントハイム地方の名物料理が細かい刺繍が施された白いテーブルクロスの上にずらりと並び、目を楽しませ、舌鼓を打つ。
食事が終わると王に今までの旅の経路を報告するアリーナ。相槌を打ちながら話す王。声は出るようになり本当、安心。教会に戻るクリフト、グラスを傾けホロ酔いになっているブライ。
あたしは席を外し風呂場へ向かった。
周りは全て大理石。大衆風呂のような広い風呂に一人浸かり、旅の垢を落とす。マッサージオイルを持った女官に薦められ、マッサージを施してもらうと思わずウトウトしてしまう気持ちよさ。
湯船に浮かぶ花びらの香りも相まってリラックスできた。
こんなデカい豪華な風呂を独り占めできるなんてお姫様もあながちいいかもしれないな〜。
あたしに用意された部屋は2階、客人用の部屋。
ホテルでいうスイートルーム。ベッドはフカフカして飛び乗るとふわぁんと布団が跳ね返ってくる。気持ちいい。
アリーナの部屋は食事会前に見せてもらったけど、部屋は綺麗なものの、旅に出る時に部屋の壁をキックしてぶち壊し、未だ修理しておらずそのまま。
どこの世界に壁ぶち壊わすお姫様がいるんだとあたしは思わず指差して笑ってしまったよ。
彼女はだって父は取り入ってくれないし、城門は開けてくれないから。部屋の壁を破るしかないと思ったんだもんと膨れた。全くとんでもないお姫様だ。
本当に。
あたしはベッドの上で高い天井を眺めた。シャンデリアが光を受けてキラキラと輝く。


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READ.CGI - 0ch+ BBS 0.7.4 20131106
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