■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 最新50 [PR]ぜろちゃんねるプラス[PR]  

もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目

1 :冒険の書庫の書記:2005/10/08(土) 23:00:44 ID:oCXhwG/I
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。

前スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1122390423
前々スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/
初代スレ
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」(DAT落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/

258 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/10/31(月) 22:37:00 ID:4gYLfet7
>4Ga38uI4wg
乙!面白かったよ。

他の職人さんもここらで大量投下してくれんかな。。。

259 :失業者クエスト15:2005/10/31(月) 23:06:30 ID:PA/3D0xW
・・・なんなんだ!なんなんだよ!!いったい!?なんかひんやりした物が俺の顔をかすめたぞ!?
なんだか水色?が見えたような・・・。とにかくなんなんだよ!くそっ、何処に隠れたんだ!?出てこいよ!
・・・居た!!そこの茂みの中だっ!買ったばかりの竹の槍、くらえっ!!

「ピキー―――――――!!!!!!!」

来た!?・・・・・・・・・・・わっ!!!!????
・・・んあっ?ブニブニ・・・してる。なんだ、こいつ。透き通った水色だな、おい。こんな奴相手に
槍ふるってたら馬鹿みたいだな・・・戦う気も失せたぜ・・・・・・。
なんだよ、危険とか言いながら単なるファンシーワールドじゃねぇか。驚かせやがってよ、ったく。
皆して俺をドッキリにでもはめようとしたのか?性質の悪い奴等だぜ。
・・・まーたガサガサ言ってるよ・・・俺はこんな事にかまってる暇はねぇよ。

「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」

・・・おいおい?なんだ?この馬鹿でっけぇ生きもんはよ。ライオン?にしてはでかいな。・・・恐竜か?
こう言う時、なんて言うんだっけな・・・。・・・・ああ、そうだ。
        
            逃げるが 勝ち、ってな。

260 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/01(火) 00:07:35 ID:dkt+Osaa
4の人が一番面白いな。
早く続きをクレ。

261 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/01(火) 00:35:19 ID:qUOGPbKZ
あんまり急かすなよ
それとあんまりほかの職人のやる気を削ぐようなこと言わないで

262 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/01(火) 20:07:55 ID:qMwvPjtP
今日は誰か投下しないかな・・・

263 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/02(水) 09:53:05 ID:xlKZ/vnv
早く書けage!

264 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/02(水) 21:49:43 ID:DY2U1evI
また過疎か

265 :失業者クエスト16:2005/11/02(水) 22:16:55 ID:NxS2DHLL
うううおおおおおおおぉぉぉおぉぉぉぉぉ!!!!!!!
なんなんだよ―――!来るな―――――!!やめてくれぇぇぇ!!!ギャアアアアアアアアアア!!!!
あんな・・・・でっけぇ・・・・・あいてにっ・・・・どうやって竹の槍で・・・・応戦しろって・・・
言うんだよっ!!!・・・ハアハア・・・・・・。だめだ・・・走れねぇ!!でも止まったら・・・食われる!
胃の中で・・・消化される!!!やべぇっ!!!!それだけは嫌だ――!!!!だっ・・・誰かっ・・・・・・
ッ、助けてくれッ!!!!!

うあっ!しまった!草が足に絡んでこけちまったっ!!・・・舌なめずりしてるぞ・・・おい・・・・・・・。
今度こそ・・・やばいっ!!!!

「グルルルルルルゥゥゥゥゥゥゥ・・・・ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

くそおっ!もう、だめか・・・せめて・・・お袋に・・・会いたかったのに!・・そうだ、今月の仕送りまだじゃ
ないか!!!ここで死んでたまるかよ!!!!!!!!!



266 :失業者クエスト17:2005/11/02(水) 22:30:53 ID:NxS2DHLL
「グウウウアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

うっせえ!!黙れっ!!!!!くらえっ!!!!竹の槍っ!!!!まず相手の目を・・・突く!!!!
・・・・・良し!!!ヒット!!!!!今の内に・・・。

「・・・・・・・・・・グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

なんだ!?切れたのか!?!?逃げるが勝ちだっ!!!!

・・・なっ!?うわっ!!!!????肩に噛みついた!!!!???くそっ!!離れろ!!!!

・・・・・・くっそ・・・痛・・・ぇ、肩が・・・ぱっくり・・・。大量に出血・・・して
るな・・・。ッ!!!いっ・・・・。

「グルゥゥオオオオオオオオオオオオオオオ・・・グガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」

く、来る!?うわっ!!??・・・・・・・・・・あっぶねぇ、間一髪だった・・・。
・・・・どうする?肩は使い物にならない・・・それに・・・血もたくさん・・・。
早めに直さないと・・・止血だけでもしないと・・・。だめだ、目眩が・・・。

糞野郎・・・。俺・・・・・ここで・・・・・果て・・・る・・・の・・・・・か・・・・?

267 :失業者クエスト18:2005/11/02(水) 22:45:08 ID:NxS2DHLL
果てる・・・?嫌だ・・・・絶対、嫌なんだ!逃げるなんて・・恐怖から逃げるなんて・・・。
・・・・・・・・・絶対に、嫌だ!!!!!!!!!!!!!!

・・・なんだ・・・・?手が・・・熱い・・・?よく解らないが・・・何かが込み上げて・・・くるんだ。
・・・・・・・どんどん込み上げてきて・・・膨れ上がってくる・・・!?
抑え・・・・・きれない!?!?!?あ・・・・あ・・・・・・・っ・・・?・・・・ぐああああ!!!!!!?

「グ・・・?ギャ?・・・・・ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」


丸焦げ・・・の、死骸・・・?俺が・・・・やったのか?俺が・・・・・?俺の手・・・。どうなってんだ?
真っ赤な光が見えて・・・俺の中の何かが膨れ上がってって・・・。とても、大きな・・・何もかも包んで
燃やしてしまいそうな・・・そんな・・・感じだった・・・。・・・炎?だったのだろうか・・・。
・・・・・・っぐっ!!ああ、まだ肩、ぱっくりいったまんまだったっけ・・・。・・・せめて・・・・止血だけ
でもしておかないと・・・やばいな、これ。確か・・・この辺に・・・。・・・あ、あった。薬草。買っといて、
よかったな。備えあれば・・・って奴か?っははははははは・・・・・・・・。

268 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/03(木) 20:30:58 ID:976VBC4s
なんとなく保守

269 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/03(木) 21:23:57 ID:IPiQi4CH
>>267乙。
だが台詞とかだけだと、状況が少し分かりにくい。まあ頑張ってくれ

270 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/03(木) 21:27:25 ID:IPiQi4CH
ageちまった。。。スマソorz

そういえばエイコさんが来ないな…。期待していたんだが

271 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/04(金) 02:37:46 ID:23eDEtKz
レッドマン氏や他の人たちもなかなか来ないな。
とにかく降臨キボンヌ

272 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/04(金) 21:27:29 ID:6x7i28Aw
保守

273 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/04(金) 22:01:58 ID:6uDzk8uD
ROM専門の俺様が降臨

274 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:29:26 ID:jImCNm/x
港町についたのは夕方だった。潮の香が漂う。町と言うだけあって、今までの村よりはるかに大きく、沢山の人々で賑わっている。
山から港町までに、首が長いイタチや大きな目玉の青い魔物、赤いスライムと出会ったが、虎の力を借りずに倒した。この世界にいて少し強くなったようだ。そうなると自信が湧いてくる。
この港町が大陸の最北端らしいので、ここから船に乗って、東の大陸に行く。
まあそれは明日の話なので、とりあえず今日は新大陸上陸の為の準備だ。
防具屋で木の帽子、道具屋で薬草を大量に買う。
宿屋を探していると、道端で倒れている男がいた。
「うう…た、助けてくれ…。」
当然スルーした。が、足を掴まれる。鬱陶しい。ゾンビか。
「さ、さっき魔物にやられた時毒が回ったんだ…ど、毒消し草をくれ…。」
そんな緊急事態で見捨てるとポリさんのお世話になりそうなので、仕方なく毒消し草を取り出す為に袋を漁る。
「ふははは!貰ったぜ!」
男が急に立ち上がり、袋を奪う。が、俺は強く袋を握っていた為、引っ張り合いになった。
「てめえ!よこせ!」
引っ張り合いは続く。
隙だらけだったので、俺は怒りの鉄拳を盗賊らしき奴の顔面にぶち込む。地面に倒れこみ、悶える。
間髪入れずケツにローキックを放つ。ケツを押さえてヒイヒイ言っている。
トドメに脇腹に圧し掛かった。骨が折れる音がしたが、気にしない。盗賊は気絶してしまった。俺に刃向かうからこういう目にあうんだ。
町人の話によると、この町の西に盗賊のアジトがあるらしい。物騒な話だ。今の内に攻め込んで壊滅させた方が良いのではないのだろうか。こんな雑魚がいるんだから大した事ないだろう。





275 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:29:57 ID:jImCNm/x
「キャーーー!!!」
朝、突然の女の悲鳴で目が覚めた。下の階からだ。ゴキブリでもでたのだろうか。
眠いので二度寝しようと思ったが、ゴキブリが二階まで来て俺のベッドにインしたらと想像している内に恐くなったので、起きる事にした。

下に降りると、カウンターの所で、二本の短剣を腰にさした盗賊っぽいおっさんが、女を羽交い絞めにしていた。下手な社交ダンスだ。
「へっへっへ!この女を返して欲しければ30000G用意しな!今日、日が沈むまでに西のアジトにもってこい!」
盗賊が女を連れて宿を出る。
何となく状況は分かったが、俺には関係ない。俺は宿を出ようとした。
「旅の方!お願いです!娘を助けて下さい!」
女の母と思われる太ったおばはんに助けを求められた。何故だ。何故俺みたいな弱い奴に助けを求めるんだ。
このご時世にタダで何かして貰おうなんて、考えが甘いんだよボンレスハムが。
「そ、そんな殺生な…。」
その場で泣き崩れるおばはん。その時、宿の主人がこちらに来て俺の手を握った。
「どうかお願いします。旅の方。」



見事に主人にやられた。
手を握って金の感触がした時に、金額を確認しておくべきだったんだ。早まってOKしてしまった。
それにしても5Gは酷いじゃないか。宿屋にすら泊まれない。
まあいい。後でたっぷりとせしめてやる。盗賊と同じ30000G。覚悟しておけ。


276 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:30:28 ID:jImCNm/x
暫く進んでいると、人が倒れているのが見えた。神父だ。
生死の境をゆっくりとさまよってくれ。と思いながら横を通り過ぎる。
その時、神父が突然起き上がりこっちに接近してきた。
なんか恐くなったので逃げる。神父は「待ちやがれ!」と言いながら追いかけてくる。ヤバイ。とり憑くのだけはやめろ。
2分程走って、捕まった。神父も俺もハアハア言っている。一体何なんだこいつは。
「はぁ…はぁ…ひでぇじゃないか…人が倒れてたのに無視するのかよ…。」
いや、ピンピンしてるだろ。本当に倒れさせてやろうか。
「お、おい…死にたくなければ黙って金か金目の物置いていきな…。」
顔が余りにも必死すぎる。台詞と全く合っていない。
俺は 必 死 だ な と言い放った後、ローキックを放ち、神父、いや盗賊のスネに直撃させた。
「うあ!」
スネを押さえてもがいている。また雑魚だ。こんな奴らばかりだったら魔物に瞬殺されるぞ。
「み、みんな来てくれ…!」
1人、2人、3人…3人の盗賊がこちらへやってくる。
しかし、こいつらも盗賊が倒れてた場所から走ってきたので、ハアハア言っている。間抜けな姿だ。
俺は余裕だと思い、銅の剣を構え敵に突っ込んだ。

3分後、そこには首から下を地面に埋められた俺がいた。
間抜けなのは俺の方だった。こっちも疲れてる上に、相手は4人じゃないか。しかも虎は、俺がタコ殴りにされている横でゴロ寝していた。俺が指示しないと助けてくれない様だ。
このままでは人が来て、写真を取られ全世界に公開されて今世紀最大の笑い者になるので、虎に助けを求め、地面から這い出た。
とりあえず、あの4人(一人はゾンビだったが)に怒りの鉄拳を顔面にぶち込むという目標ができた。良かった良かった。結果オーライ。
いや、オーライじゃないだろうが、無理矢理納得する。納得しないとやってられない。
虎を連れていくのはまずいと思ったので、ここにおいていく。


277 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/04(金) 22:30:54 ID:ESeT+6Z/
町の人が同じ台詞しか言わないのに寒気がした・・・

278 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:30:59 ID:jImCNm/x
昼前にアジトについた。入り口にはデブの見張りがいる。とりあえず近づいてみる。
「合言葉だ…やま!」
いきなり合言葉を聞かれる。反則だ。まだ何も考えてないよカーチャン。
仕方ないので、適当にいも、と答えてみた。安心しろ。死ぬ覚悟は出来ている。
「それは俺の好物じゃないか!そうじゃなくて合言葉だ!」
再び回答権が与えられる。何だこの男は。見張り代えた方が良いんじゃないのか?
「只の好物じゃなくて、俺の一番好きな食べ物だよ!」
ヒントまで与えられる。罠なのか、頭がおかしいのかは分からない。
この男の一番好きな食べ物……。この男はデブ…デブと言えば…ピザ。
そうだ。ピザだ。これしかない。というかこれ以外に思い浮かばない。俺は即座にピザと答えた。
「………。」
見張りが険しい顔をしている。しまった。早まりすぎたか。この世界にピザがあるとは限らなかった。
すまない大佐。ミッションに失敗してしまった。やはりブランクがあるというのは命取りだった様だ。
「……………………正解!」
よっしゃあ!1000万円獲得だ!これでうまい棒買い放題だぜ!!
違う!合言葉はピザで合ってたんだ。良かった。奇跡に近い。
珍しくハイテンションになったので、勢いでピザでも食ってろデブと言ってやりたかったが、さすがに勇気スキルが足りなかった様だ。


279 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:31:34 ID:jImCNm/x
中は思いのほか盗賊が多かった。その辺でゴロ寝している盗賊、飯を食っている盗賊、刃物を研いでいる盗賊。その他結構な数である。
さっきの4人の盗賊に気付かれない様に慎重に進むと、調理場があった。ゾンビがいる。
よく見るとさっきの4人の内の1人だった。よし、まず一匹目だ。
俺はゾンビの肩をトントンと叩き、振り返った所に、顔面に怒りの鉄拳をぶち込む。
ゾンビは鼻がヘシ折れ、その場に倒れて気絶した。
その後他の3人も発見し、ゾンビと同じ方法で気絶させた。所詮単体では雑魚同然だ。
更に進むと、大きめの部屋があった。奥にはガキが一人寝ている。
ガキが突然起きる。俺を数秒睨んだ後、口を開いた。
「客人か…俺が盗賊の頭だ。用は分かっている。実力で俺を倒してみな。」
いきなり戦闘に突入した。まあ最初からそのつもりだったから良いだろう。
俺が剣を構えた頃、既に頭は俺の視界から消えていた。
次の瞬間、俺の頬が血で染まっていた。鮮血が飛び散る。
さすが盗賊だ。動きは素早い。
俺に長所など無いので、何も考えずに突っ込んだ。が、やはり簡単に避けられ、背中を斬られた。


280 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:32:07 ID:jImCNm/x
数分後、俺の体中真っ赤に染まっていた。強すぎる。さすが頭だ。
こうなったら必殺技だ。アレだけは使いたくなかったが、仕方ない。
俺は目を横に逸らし、盗賊の横に置いてある壷を凝視した。頭はそれが気になったのか、壷を見る。…今だ!
俺はその隙をついて、盗賊に斬りかかる。が、頭がこちらに振り返ると同時に、上にジャンプされて避けられた。掠りもしなかった。
「あ、危なかった…卑劣な奴だ…。」
盗賊に言われたくはない。それより、俺の必殺技を避けられてしまった。あんなものを必殺技にする奴がアホかもしれんが。
「許さんぞ小僧!」
盗賊の目つきが変わる。完全に切れられた。しかも小僧に小僧と言われた。もうダメだ。
痛い。次々と俺の体に刃物が刺さる。痛みもなくなってきた気がする。
俺も適当に剣を振るが、段々弱弱しくなってきた。
あいつ以上のスピードがあれば勝てるのに…。
スピードが欲しい…スピードが欲しい…………スピードが――――――――――



ヒュンッ
え?
俺の頭にスピードという言葉が駆け巡っていた時、急に剣が軽くなり、振るスピードが段違いに速くなった気がした。
いや、違う。本当に軽い。速い。これならいける…!
俺はフハハハハ!と奇妙に笑いながら盗賊に素早く斬りかかる。今まで一撃も当たらなかったが、簡単に命中した。頭の動きがゴキブリより遅く感じる。頭はよろめき、苦しんでいるというより驚いている。
スピードがある分ダメージは少ないらしい。が、ダメージも蓄積させれば倒せる。
俺は盗賊に次々に斬りかかった。盗賊も反撃するが、余裕で避ける事ができる。
太ももへの一撃で、盗賊が倒れこんだ。今だ、くらえ!!

281 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:32:59 ID:jImCNm/x
「ま、まいった!」
大きく振りかぶった剣を振り下ろそうとした所で止める。
「俺の負けだ!盗賊の鍵はやる!ほら!」
頭から鍵を渡される。何だこれは?宿屋の女は?
「え?盗賊の鍵が欲しいんじゃないのか?宿屋の女?」
どうやら頭は何も知らん様だ。俺は事の次第を頭に話す。
「そうか、俺の手下が…ちょっと待っていてくれ。」

「てめえ!さっさとその女性を返しやがれ!」
「ひい!なんですかい頭!」
「うるせぇ!てめえなんか今日から三食ともゴキブリ唐揚げだ!」
「そ、そんな…せめてナメクジの塩焼きに…。」
「黙ってろ!」
ドカバキザシュグチャッ
グロイ音が響き渡る。死ぬなよおっさん。
ナメクジもゴキブリも食うのは死ぬ程嫌だと思うが、ゴキブリの唐揚げというとあれか。10年以上前、唐揚げ買った時ゴキブリ型の唐揚げがあったが、アレを毎日食わされると思うと生き地獄だな。


282 : ◆qdB5QYIaRc :2005/11/04(金) 22:33:31 ID:jImCNm/x
頭が宿屋の女を連れてくる。
「悪かったな。うちの手下が無礼な事をして。」
正直いきなり襲い掛かってくる頭も礼儀が無いと思う。が、俺も人のことは言えないので黙っておいた。
「それと…こいつを連れて行ってやってくれないか?」
頭が連れてきた盗賊。―――――――――――――――ゾンビ。
丁重に断る。が、どうしても連れて行けと言う。嫌だ。勘弁してくれ。
「お願いだ!これをやるから!な?」
3000Gを渡される。そこまでこいつが嫌か。しかも金。世の中なんでも金金金…汚い男だ。金があれば何でも出来ると思ってるのか。人間の風上にもおけんな。
俺は快く了承した。
「ありがとう。こいつの名前はエテポンゲだ。可愛がってやってくれ。」





エ テ ポ ン ゲ が 仲 間 に な っ て し ま っ た !

Lv7
HP44
MP0
武器:銅の剣 鎧:旅人の服 兜:木の帽子
特技:はやぶさ斬り

283 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/04(金) 22:39:50 ID:PvO29oJ1
GJ!面白かったよ!

284 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/04(金) 23:07:02 ID:N52CWscb
乙。
パラレルワールドなのか?
続きが楽しみです。

285 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:43:34 ID:S0qQWEwl
さっそく情報収集をするために色んな人々話すことにした。
まずは武器屋によってみたが変な鉄仮面を被った筋肉ダルマのおっさんが出てきた。
おっさんが言うにはリリザで売っている最高に強い武器は鎖鎌。400ゴールドもするらしい。さすがに高いので他の商品を見る事にした。
一応防具も扱っているみたいで鎖帷子、鱗の盾、木の帽子などローレシアより良い防具が売ってある。
ドラキーやアイアンアントを狩りまくって手元に180ゴールドがあったから木の帽子を購入した。残りは90ゴールドになった。
タケ「これで少しは冒険者らしくなったな。」
もょ「ああ。」

俺達は武器屋を出た後街の人々に情報収集させてもらった。北に行くとサマルトリアと言う城があるらしい。
タケ「もょ、サマルトリアの事は知っているん?」
もょ「おれはあんまりしらないな。おやじはよくサマルトリアにいっていたみたいだけど。たしか、おれとねんれいがちかいおうじがいるらしい。」
タケ「そうなんや。もしかしたら力になってくれるかもしれへんで?」
もょ「だといいけどなぁ。」
タケ「あんまり期待できへんのん?」
もょ「あったことがないからな。ローレシア、サマルトリア、ムーンブルグはしんさきだってきいたことがあるけどな。」
タケ「まぁ何とかなるやろ?考えるよりも行動やで。」
もょ「そうだな!」
タケ「次の目的地はサマルトリア城やな。」
もょ「ああ。タケ、そろそろとっくんしようぜ!おまえばかりにまかせられないからな。」
タケ「嬉しい事言ってくれるやん!じゃあぼちぼち始めるで。」
もょ「わかった。」


286 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:46:57 ID:S0qQWEwl
まずは強撃から教えることにした。体格はええから飲み込みスピードは早いと思うのだが、頭が悪いからな…とにかくやってみるか。
タケ「この技ははっきり言って簡単やで。まず敵に向かって飛び掛かるんや。落ち始めたら剣を振り落とす。これだけやで。」
もょ「かんたんじゃないか。」
タケ「まぁ、やってみて。」
もょが強撃の構えをとって行動を起こした。…さすがに簡単すぎるか。
タケ「さすがやな。しかしこの技には欠点がある。」
もょ「なんだって?」
タケ「相手に命中しにくいんや。動きが素早い敵や胴体が小さな敵とかな。破壊力はいいけどな。命中させやすくするにはとにかく経験を積むしかないで。」

もょ「そうなのか。」
タケ「逆に強撃の対極なタイプの技も教えるで。使い分けが出来たら戦い方が変わってくるからな。」
もょ「いったいどんなわざなんだ?」
タケ「かすみ二段。破壊力は強撃に比べるとかなり劣るわ。」
もょ「それじゃあダメじゃないか。」
タケ「しかし、この技は攻撃を相手に当てるためという技だから動きが素早い敵や胴体が小さな敵には有効ってわけや。攻撃が空振りする事よりはるかにましだからな。」
もょ「わかった。」
タケ「やり方としては一振り目はわざと外す。その次が一番重要やねん。相手の避けた場所をいち早く察知して二回目振り落ろす時に切り付けなければまったく無駄骨を折る事になるからな。注意点は力まずにいかに早く剣を振るかをイメージしてくれ。」
もょ「かんたんにまとめると、いっかいめはわざとはずすのはかまわないがにかいめはかならずあてろってわけだな!」
タケ「そういう事や。飲み込みが早いな。とりあえず試してみてくれ。」
もょもとがかすみ二段を試した時に意外な事実が判明した。

287 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:48:17 ID:S0qQWEwl
まるで鞭をしなる様に剣を振るスピードがかなり早いのだ。
野球で言うと約140は出ている。バッティングセンターで試してみた時の記憶が甦ってしまったよ。もょもとの剣術センスはかなり良い。並の人間ではまず避けられない。
タケ「も、もょ。お前はすごいな。」
もょ「きゅうにどうしたんだ?」
タケ「かすみ二段は使わなくていい。」
もょ「なぜだ?」
タケ「お前のそのスピードなら小細工無しでも十分に敵に当てれるからや。これは頼もしい技やで。」
もょ「そうなのか。」
タケ「ああ。もょだけの技だし何か名前をつけたらどうだ?」
もょ「そうだなぁ…ソードギャラクシカアタックっていうのはどうだ?」
タケ「ちょwwwwwwwwネーミングセンスやばすぎやで。シンプルな奴の方がええよ。」
もょ「そういうタケならどうなまえをつけるんだ?」
タケ「そうだなぁ…ハヤブサ斬りってのはどないや?」
もょ「かっこいいな!」
タケ「やろ?」
特訓していくうちにもょもとだけのオリジナル技『はやぶさ斬り』が完成した。これで戦力的にも良くなるだろう。
タケ「もょ、提案があるんやけど…」
もょ「どうしたんだ?」


288 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:49:38 ID:S0qQWEwl
タケ「あのさ、日によってこのの身体を動かす役割を決めへん?」
もょ「かまわないぞ。しかしおれがねていても、タケがおきていたらうごかすことができるみたいだな。」
タケ「逆もしかりやろ。基本は日にちによる交代制だけど、片方がしんどい時は交替するって形でいくか?」
もょ「ああ、そのやりかたならおたがいにむりするひつようはなくなるからな。」
タケ「よし、決まりやで。お互いに特訓だけは欠かせずにするようにしよ。はやぶさ斬りの感覚を忘れずにな。」
もょ「わかった。きょうはおれがとっくんするよ。」
タケ「オッケー」

俺は休む事にした。ちょっともょもとが羨ましいのだが、さすがロトの血が呼び覚ましたのだろう。考えるのもしんどいからさっさと寝るとするか…


朝がきた。今日はもょもとが行動してくれるからラクだ。極端な話指示するだけでいいからな。
もょ「おはよう!タケ。」
タケ「元気なやっちゃな〜今日はサマルトリアの城に向かうで。」
もょ「きあいいれていくぞ!」
リリザを後にした俺達はサマルトリアに向かった。もょもとの必殺技はやぶさ斬りが炸裂しまくってドラキーやアイアンアント、幽霊などを簡単に蹴散らし何事もなくサマルトリアに到着した。
タケ「無事についたな。」
もょ「ふう…どうだったおれのたたかいは?」
タケ「安心して任せられるわ。感謝するよ。王様に会いに行くか。」


289 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:52:05 ID:S0qQWEwl
サマルトリアで情報収集して解ってきたことが王女がいるらしい。
こりゃたまらん!いくら好きなドラクエの世界とは言ってもオンナがいなくちゃ面白くないからな。さっそくもょもとに持ちかけた。
タケ「もょ、王女会ってみないか?」
もょ「そんなことよりおうさまにあうのがさきだろう?」
タケ「アホ!王女が力になってくれたらこれからの旅も楽になるって訳よ。それに王様の情報も必要だし、まして親戚なんだからさ。」
もょ「そうだな。そのかわりタケ。おまえにまかせるぞ。」
タケ「あいよ〜」

さっそく王女に会いに行く事にした。兵士に一声かけて案内してもらった。
タケ「こんにちわ。」
…………………ごっつう可愛い。
王女「こんにちわ。お兄ちゃんの友達?」

タケ「そうだよ。君のお兄さんはどこにいるのかな?自己紹介忘れたよ。俺はローレシアのもょもと。よろしく。」
王女「私はリア。よろしくね!」
リアちゃんかわいいよリアちゃん(*´д`)ハァハァ
年令は15歳くらいか。サマルのヤツ羨ましい限りだ。

リア「お兄ちゃんならパパが詳しいと思うよ。」
タケ「ありがとう。サマルトリア王に聞いてみるよ。」
リア「じゃあ案内するね!」
リアに案内してもらいった俺達は初めて他国の王に会う事が出来た。雰囲気的には道楽オヤジっていう印象だった。急遽もょもとが話し掛けてきた。
もょ「ここはおれにかわってくれないか?」
タケ「なんでや?」
もょ「ローレシアのいげんがかかっているからな。」
タケ「別にかまへんけど…ヘマだけは打つなよ。」
少しした後もょもととサマルトリア王の会話が始まった。


290 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:54:02 ID:S0qQWEwl
もょ「はじめまして。サマルトリアおう。」
王 「キミがローレシアの皇子か。良く来てくれた。」
もょ「おうじはどこに?」
王 「我が息子なら一人で勇者の泉に行きおったよ。素晴らしい息子じゃ!わっはっはっはっはっ。」
もょ「ありがとうございます。わたしもそこにむかってみます。」
なんちゅー傲慢なオヤジだ。虫酸が走る。さっさと勇者の泉に向かいたいぜ。
このオヤジ、意外な事を発言した。
王 「もょもと皇子よ。そなたに頼みがある。」
もょ「なんでしょうか?」 王 「我が娘リアを連れていっていただきたい。呪文の心得があるみたいだからそなたの力になるだろう。」
もょ「よろしいのですか?」
王 「我が息子と娘が世界を救う事になるのならこのサマルトリアがが世界を征する事になるからな。」
かーっ、欲深いオヤジだ。ぶっ殺したくなるよ。
王 「リアを呼んでまいれ!」
兵士がリアを連れてきた。オヤジは気に食わないがリアちゃんは可愛いからよしとするか。


291 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/05(土) 01:57:06 ID:S0qQWEwl
リア「パパ。私も旅をしていいの?」
王 「もちろんじゃ。世界を救うために頑張るんだぞ。」
リア「はぁい。もょもとさん。よろしくね!」
こうしてリアが加わった。しかもこのオヤジ何にも餞別を渡さない。まったくドケチな王様だぜ。
タケ「もょ、餞別はしないのはロトの血の影響か?」
もょ「わからん。はなしはかわるがタケのことリアにいってもいいのか?」
タケ「やめておこうや。俺達の秘密にしよう。他人が聞いたら訳が解らなくなるからな。」
もょ「わかった。ちょっとタケかわってくれ。」
タケ「どうしたん?」
もょ「おんなのことはなすのはきんちょうするからな。」
タケ「シャイなやっちゃな〜わかったよ。ただし、勇者の泉は任せるで。」
何か不思議な感じがする服装だったのでさっそくリアの装備について聞いてみた。
タケ「リアのその杖は何?」
リア「これは魔導士の杖だよ。魔法力を頼らずに炎がでるの。すごいでしょ?」タケ「すげぇな。頼りにしているよ。」
リア「任せて!もょもとさん、楽しい旅にしようね。」
この娘の笑顔はカワェェ。ハァハァしたいのだがさすがにいきなり手を出すのはまずい。実体が無いのが悔やまれるぜ。
次の目的地は勇者の泉になった。道中に山鼠やバブルスライムが出てくるがリアの魔導士の杖で焼き尽くしてくれた。
もょもとのはやぶさ斬りも順調良く敵を切り刻む。こうして進んでいくうちに勇者の泉に到着した。

292 : ◆4Ga38uI4wg :2005/11/05(土) 12:50:18 ID:gUnndt+O
窓を大きく開き、誰もいない事務所に朝の風を招き入れる。
コーヒーメーカーのスイッチを入れ、コトコト言う音をBGMに私はデスクに腰掛けた。
無印良品の名刺フォルダーに一枚の名刺を確認し、顔が思わずにやける。
昨日のしつこい信託銀行のセールスマンが残していった、会社にとって迷惑極まりない名刺。
本来ならゴミ箱へいくはずの名刺は、私のフォルダーでこれでもかとふんぞり返って収まっている。
だって、初めて外の人に名刺を貰ったんだ!!空だったフォルダーが今か今かと待ちかねていた、一枚目の客人。
18歳、社会人デビュー1ヶ月目。新しい事すべてにドキドキした。世界が輝いて見えた。
見てろ、私はこの名刺フォルダーをいっぱいに埋めてみせるんだ!!!
私はフォルダーを思わずぐっと抱きしめた。途端、それは形を歪め始める。
牙が見え、赤黒い舌が見え、とうとうそれはブルドックの口になり、突如脇腹めがけ食いついた。
逃れようとして私は椅子から落ちた。
痛い!痛い!やめろ!!!!もがき宙に手を伸ばすと何かぐにゃりとした物をつかんだ。

それは、枕だった。
ブルドックはいつのまにか身を包む毛布に姿を変え、体の下には暖かいベッド。
カーテンの隙間から覗く朝日が眩しい。
ああ、夢か。目をこすり上半身を起こすと、なぜか毛布が服にペタリと張り付いている。
バリッと音を立て引きはがすと、そこには大量の血液が糊のようにして付着していた。
泥交じりのそれは乾きひび割れ、粉を吹いている。
思わず手を脇腹にのばした。大丈夫、傷はきちんとふさがったままだ。
こんな大量の血を流すのも、見るのも始めてだった。
気味の悪さに目をそらすようにベットから立ち上がる。
瞬間、足がくずれて肩を床にいやというほどぶつけた。
疲れてるな。起き上がる気もおきず、床に体を投げ出したまま目を閉じた。

293 : ◆4Ga38uI4wg :2005/11/05(土) 12:51:01 ID:gUnndt+O
部屋のドアを開く音がした。次いで、駆け寄る足音。
「ちょっと!!!」声をあげたのは宿の人だろうか、恰幅のいい中年女性。
いつのまにか私は眠っていたらしい。
女性はいきなり手にしていたコップを私の口に押し付けてきた。
口の中に流し込まれた液体のあまりの熱さに私は思わずそれを吐き出した。
「飲みなさい!死にたいの?!」
女性は私の頭をおしつけ、無理やり残りを一気に飲ませた。
焼ける様な熱さと、ツンと鼻につく匂いに頭がぼぅっとする。
一息つくと、女性は安堵の表情を浮かべ私の体を起こすと、
「さ、風呂入りなさい。服なら娘のを貸してあげるから。」
バン!と思い切り、そりゃあもう思い切り、私の背中を叩いた。
「ぐぇッ」
正直、肺がぶっ潰れたかと思った。

生きている事がこんなに幸せだなんて!
驚かないで聞いてくれ、ここの風呂、アツアツのお湯が出るんだ!!!
しかもな、ちゃんと石鹸もシャンプーもあるんだぞ!
清潔な服に袖をとおし、感極まってついにむせび泣いてしまった。
宿の女主人は笑いながら髪を編み上げてくれた。
もう二度と牢獄になんか入るものか!!

294 : ◆4Ga38uI4wg :2005/11/05(土) 12:51:51 ID:gUnndt+O
港の露店は見慣れない物ばかりで、つい目移りしてしまう。
数多の品物の中で一層キラキラする物が目に入り、その場に腰を下ろした。
青に赤に緑、紫。色とりどりにバリエーションを揃えたそれは、400Gのスライムピアスである。
獄中で得た給料210Gと昨日拾った11Gを合わせてもとても足りない。
ガラス細工のスライムが潤んだ瞳で見つめている。
ごめんよ、金が無いんだ…後ろ髪を引かれる思いでその店を後にし、
次の店で「ふくろ」とかいう物を100Gで買った。
ただの皮製の肩掛け鞄なのに妙に値が張るのが気に食わない。
商人が「名前をつけてもいいんだよ!」とか別れ際に言っていた。
あいにく無機物に名前をつける趣味は持ち合わせてはいない。
だが、その後買い物を重ねてわかった。この鞄、すごい。値段以上の価値はある。
服2着にコートに靴、コップに歯ブラシ、薬草、キメラのつばさ、買った荷物がどんどん入る。
試しに腕をつっこんで危うく中に落ちかけた。
まるで4次元ポケット。一体どうなってるんだこれ。
道具の取り出しに時間がかかるのだけが玉に傷かな。

最後に立ち寄った武器屋についた頃には残金6G。
陽光できらめくいかつい武器達にまたしても後ろ髪を引かれた。
畜生、次の給料出たら買ってやるからな!
冷やかしに腹を立てていた店主の風貌については
このスレではさんざん既出なので言及しないでおこう。

部屋に戻り、旅人の服にさっそう身を包んだ。
色が鮮やかな青である事を除いて、空手の胴着とそう見た目は変わらない。
丈夫なブーツで足を固め、ごついベルトをカチッと締める。
革鞄を肩に下げ、黒いコートを羽織り、最後に銅の剣を背負ってみる。
こ、これは。…かっこいい。我ながらなんてかっこいいんだろう。
剣を抜いて、鏡を前にポーズを取ってみる。
ここにスライムピアスがあればきっと完璧に違いない。(* ゜∀゜)=3ムッハー
ナルシズムに没入した私はすぐにでも外に躍り出たい気分だったが、ここは我慢。
これは大事な晴れ着だ。近い将来の旅立ちの日まで大切にとっておこう。
当面の目標はスライムピアスゲットだ!

295 : ◆4Ga38uI4wg :2005/11/05(土) 12:53:44 ID:gUnndt+O
さあ、仕事の時間だ。
白いブラウスに黒いスカート。きちんとした正装を身につけ士気も上がり、鼻息荒く急ぎ足で草原に足を運んだ。キメラのつばさを手に取る。
使い方はちゃんと道具屋に聞いてあるぞ。
真上に思い切り投げ、「マイエラ修道院へ!」
…瞬間、臓物をいきなり下に強く引っ張られた。

バシャッ
冷たい!!何?
目の前に神官が桶を持って立っている。どうやらこいつに水をかけられたらしい。
「キメラ酔いか?」神官はニヤニヤ笑いを浮かべ、心底うれしそうに言った。
いつの間にか地面に横たわっていた私の辺りには人が群がっている。
そしてその隙間からマイエラ修道院の建物が覗いていた。
そうだ、私はキメラを放って、あれ?それからどうした?
次の瞬間、強烈な吐き気をもよおし、あわてて近くの川の縁に倒れるように腕をつき、
「おうぇえええ!」吐いた。追ってきた神官が背中をさする。
朝食のホットケーキがプカプカ流されていく。やばい。強烈に恥ずかしい。
川の水で顔を洗った。水に映る顔が真っ青だ。指先がガタガタ震える。
さっきまで笑っていた神官の顔が険しくして言った。
「休みなさい、ベットを貸すから」
「でも、私、仕事…」
ぐったりとして、言葉が続けられなかった。
今日はどうもこんなのばっかりのようだ。
釈放されての初仕事の日。私は修道院の布団の中ですごした。
オルガン、弾きたい…………

296 : ◆4Ga38uI4wg :2005/11/05(土) 12:56:05 ID:gUnndt+O
うは、恥ずかしい

○神官は顔を険しくして言った。
×神官の顔が険しくして言った。

>>257-258
亀だけどd

297 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/05(土) 13:37:29 ID:15hyVVcL
>>◆4Ga38uI4wg
戦闘にドキドキしたり、旅人の服にウハーしたり、スライムピアス欲しかったり
人情が身に沁みたり、自分も読みながら一緒にドキドキしてます。
毎回楽しみです。

女の子なのに、あんまり大切に扱われてないのもいいw

298 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/05(土) 22:42:30 ID:+1pOvW7X
>>レッドマン ◆U3ytEr12Kg
乙!もしかして…リアスレに行ってた?

>>◆4Ga38uI4wg
乙です。
他の職人さんとはちょっと違った展開が面白い。頑張れ

299 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/06(日) 01:03:29 ID:N9PC3zgV
>>298
今見てきますた…
ちょっとモエス。

300 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/06(日) 13:26:16 ID:bauiScvw
300貰うよ!
皆さんガンがれ

301 :未成年の旅―T:2005/11/06(日) 20:19:12 ID:sTptEF3N
朝。いつもと同じ空の、いつもと同じ朝が来る筈だった。その日までは・・・。

鳥が鳴く、のどかな朝だった。とても立派な、とまではいかないが、ベッドと箪笥が1つずつある部屋。そこに1人の青年が横たわっていた。
黒髪の、まだ少しあどけなさの残るその青年は、眠い体を起こして伸びをする。青年の名は海斗という。漁師の家系の生まれで、高校生。しかし
今は一人暮らしをしている。
いつもは起きた後する事といえば、まずテレビをつけること。ニュースを見た後はラジオ体操、という運びになっている。
しかし、海斗の寝ていた部屋には、テレビどころか電化製品が見当たらない。
「おい・・・いったい何の夢なんだ・・・・・・。」
そんなことを思いつつ、ベッドの隣のカーテンを開けた。まぶしい光が海斗の眼を刺す。そこまでは、何等不思議もない。
だが海斗は頭を掻きながら、こう呟いた。
「太刀の悪い・・・夢だな・・・・・・・。」
海斗の視界にはこれまで見たこともない景色が映っていたのだ。

「夢なんかじゃないのか・・・。ならここはいったい何なんだ?」
海斗は自分の頬を抓りつつ、ぼやいた。痛い。夢ではない。そんな事がまだ寝たままの思考に過ぎる。ボケているのだろうか?
そんなことを思ったが、どうやらそうでもないらしい。
一人暮らしの部屋とは程遠い広い部屋で寝ていた自分に、多くの疑問が浮かぶ。しかし、この疑問が一番難解だった。
「ここはいったい、何処なんだろうか・・・?」

302 :未成年の旅―U:2005/11/06(日) 20:52:12 ID:sTptEF3N
いつもならカーテンを開けたらある筈の世界。それは国道4号線をたくさんの車が通っていく世界だった。しかし、それが見当たらない。車さえ無い。
代わりにあったのは、教会らしき建物と民家、そして小さな小川。生まれてからこんなところで過ごした事は一度も無い。
それは確かだったが、何より不思議なのはその寝ていた部屋だった。電化製品の無い部屋だけでは過ごない筈なのに、そこにグースカ寝ていた自分は
一体なんなんだろう。
海斗「取り合えず、外の様子だけでも見てこようか・・・。何か判るかもしれないな。」
海斗は決意を固め、枕元にあった荷物を抱え、部屋のドアを開けた。
・・・・・・静かな廊下が広がっている。緊張して止まない自分を抑え、音を立てずに歩き出す。階段に差し掛かった。まず階下を見る。誰も居ないこと
を確認し、下に降りようとした・・・・・・。
※「あら、まあ!どうかなさいました?」
女声が背後から自分に話しかけてきている。どうすればいいか判らない海斗は、取り合えず振り返ってみた。
※「お早いご出立ですねぇ、それでは御気をつけて。」
中年太りの女性だった。安心と同時にまた新たな疑問が浮かぶ。
こんな人にあったことは今まで無い。少なくともここで寝泊りしていたのなら顔ぐらい見ているはずなのに、と。
しかし、安心感のほうが大きかった為か、警戒はしていなかった。その為か、いろいろと聞いてみたくなった。
海斗「あのー・・・。ここは何処・・・なんだ?なんでおれはここにいるんだ?」
女性は、微笑みながら答えた。

303 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/07(月) 13:35:56 ID:R3Kr/OXt
なんで職人はすぐ消えてしまうん?

304 :某書き手:2005/11/07(月) 14:28:24 ID:idITU8WD
パソコンがぶっ壊れたから書きたくても書けない人がここにいる。
脳内では完結しかかってんのに。

305 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/07(月) 15:36:22 ID:BTe6nOSk
うおぉぉぉーーー!!!!
俺が代わりに書いてあげたい!!

306 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/07(月) 18:53:49 ID:TkqESaNl
まーあせんなって。携帯から書いている職人もいるかもしれないしさ。
とりあえずほす。

307 :未成年の旅―V:2005/11/07(月) 22:10:56 ID:3JDjxad6
※「はい?・・・ああ、ここですか?ここは名家アルバート家が治める村、リーザス村ですよ。」
聞いたことの無い地名だった。少し考えてみたが、まだ頭が寝ぼけているらしくうまく働かない。寝ぼけた頭で懸命に考えた結果、解ったのは一つだけだった。
海斗「ここは・・・・日本じゃぁ・・・無いのか?」

結局宿にいても仕方ないので、村を回ってみることにした。そのうち頭が働くようになり、いくつか考えが浮かぶ。しかしその考えを信じてしまうには、いくつか
不安が残る。
「おれは一体こんなところで何を・・・?昨日は・・・何をしていたんだ・・・?なぜここに居るんだ?」
そんなことを考えているうち、人間とは本当に馬鹿な生き物なんだと痛感させられる。最早冷静を失った海斗は、もうこの上ないほど錯乱していた。

一時間ほど経ち、徐々に頭が切れるようになった海斗は、昨晩までのことを思い返してみた。
海斗「えー・・・っと・・・。昨日は・・・・ああ、家でゲームしてたな・・・。その後、まだ課題が残ってたの思い出して、終わらせたな・・・。んで飯食って
   またゲームして、眠くなったからコタツでミカン食いながら寝たな。・・・あー、そっから記憶無いな・・・。」
まだないか、まだないか、と思い返してみたがその後は余程いい夢を見ていたんだろう。まったく覚えが無い。海斗は自分の長い黒髪を掻き毟った。早朝だけあり、
気が立っている様だ。

308 :未成年の旅・追加:2005/11/07(月) 22:16:48 ID:3JDjxad6
余程いい夢を見ていたんだろう は、余程いい夢を見ていたのだろう
の間違いです。すみません。

ついでにあげときます。どんな意見でも(指摘でもなんでも)いいんで、
意見ください。あと、他の職人さん、戻ってきて・・・。

309 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/08(火) 00:15:07 ID:P5XIb+/N
そんな気にするほどの間違いでも無かろうに。
几帳面な職人さんだなw

あ、もっと短く改行した方が良さげかも。
期待してるんでガンガレ

310 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/08(火) 00:46:29 ID:UwEeh03v
まとめて投下してくれると、見やすいし、更新の期待感も高まる。
今言いたいのはそれだけかな。期待してるから頑張れ!

311 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:16:03 ID:Ns/4Njdi
勇者の泉に到着した俺達はサマルトリアの皇子を探すことになった。
松明を火を灯して中に進む事にした。
もょ「ここがゆうしゃのいずみか?」
リア「そうなの。早くおにいちゃんを探さなきゃ。」
もょ「なんであせっているんだ?」
リア「お兄ちゃんは呑気者だから迷っていると思うの。」
もょ「そうか、いそがないとな。」
まわりは少し暗めのせいか、モンスターが現れても対応が結構遅れる。リアが魔導士の杖で明るくしてくれているのが不幸中の幸いだ。
山鼠、ドラキーは大した事はないがやっかいなのがホイミスライムだ。もょもとが斬り込んでも何事も無かったように回復しやがる。さすがの体力自慢のもょもとにも疲れが感じるようになった。
もょ「くそっ!はやぶさぎりがきまっているのに。」
タケ(もょ!聞こえるか?ちょっと交替しようや。いくらお前でも体力温存させておかないとヤバイで。)
もょ(わかった、たのむ。)
タケ(まぁ、任しとき。一か八かでこの技で倒してやるからさ。よく見ときや!)


312 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:17:53 ID:Ns/4Njdi
主導権は俺に代わった。早速リアに指示をした。
タケ「リアちゃん、魔導士の杖でホイミスライムを攻撃してくれ。」
リア「もょもとさん!すぐに回復されちゃうよ。」
タケ「まぁ見てなって。たのむ!」
リア「う、うん。」
リアが火の玉を打ち出した直後にすぐにホイミスライムに向かった。ヤツは意表をとられたか火の玉を直撃し、隙が出来た。

チャンス!!

タケ「うるらぁぁぁぁぁぁぁ!」
強撃を打ち込んで成功した。普段なら回避されてしまうのだが、足止めが出来たおかげで上手くいった。
タケ「サンキューリアちゃん。助かったよ。」
リア「すごぉぉい!もょもとさんありがとう。無事で良かったね!」
タケ「ああ。まぁ出来すぎだけどな。」
リア「ううん。そんな事無いよ。早くお兄ちゃんを探そうね!」
タケ「お、おぅ…」
僕ちんもうたまりません。この娘ホンマに可愛いです。と言いたいところだが最深部と言うべきか泉が見えてきた。どうやらここら辺が一番奥みたいだ。


313 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:20:03 ID:Ns/4Njdi
もょ(ふぅ…だいぶおちついたぞ。)
タケ(それは良かったで。そろそろ代わるか?)
もょ(ああ。めいわくかけたな。)
タケ(そんなことないで。)
もょ(そんなことないのか。)
タケ(いつものノリやな。じゃあ任せたで。)

主導権はもょもとに変わった。奧には老人がいたのでもょもととリアが話し掛けた。
もょ「ごろうじん。ひとさがしをしているのだが。」
老人「どんな人じゃ?」
リア「緑の服を来た人なんですが。」
老人「その若者はさっきワシが助けて治療した後戻っていったぞ。」
リア「えっ…」
もょ「どういうことだ?」
老人「この洞窟にはキングコブラと言う毒蛇がおっての。その若者が襲われていたから助けたのじゃ。」
リア「お、お兄ちゃんは無事なの?」
老人「その点は心配しなくていい。毒に侵されていたから魔法で対処したから問題はない。」
もょ「ありがとうございます。そのものはどこに?」
老人「ワシが入り口まで送ろうとしたんじゃが無視して立ち去っていったのじゃ。まだ洞窟内におるかもしれぬ。」
リア「早く探さなきゃ。しかし、おじいさん何故ここにいるの?」
老人「ここは魔法の泉みたいでな、ワシの魔力を回復させておるのじゃよ。お嬢さんは魔法の資質があるみたいじゃな。ワシの手を握りなさい。」
リア「う、うん…」
老人はリアの手を握るとリアが光り輝いた。何かの演出か!?と思ったのだが…
老人「思った通りじゃ、これで魔法が使えるの。」
リア「本当なの?」
老人「試しにあそこにいる山鼠達に向かってギラを打ってみなさい。」
リア「よぉ〜し!ギラっ!」
山鼠達が炎に包まれて倒れた。エグイやり方だが効果は抜群だ。


314 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:22:28 ID:Ns/4Njdi
リア「ありがとう。おじいさん。」
老人「ワシはただ、眠っている力を引き出しただけじゃよ。さっきの若者も同様に魔法が使えるようになった。彼の場合は回復呪文じゃ。」
もょ「すごいな!おれにもつかえるのか?」
老人「君の場合は魔法の資質が無いな。しかし、何か不思議な感じがする…」
もょ「そ、そうなのか。」
老人「まぁ魔法が使えなくてもワシにも解らぬ不思議な力を持っているから気にしなくていい。」
もょ「わかった。」
多分俺の事だろう。お互いにが全面的に意識をしていたら同様に疲れなどもあるが、片方に任せっきりなら体力も温存できるからな。単純に言うと一人二役になる。
もょ「じゃあどうくつないをさがしてみるよ。」
老人「気を付けてな。」
リア「じゃあね。おじいさん。」
今まで来た道をもどり探索しているうちに宝箱を発見した。中身は青銅の剣だ。
タケ(不思議やな。まったく使われていない剣やで。)
もょ(ああ、どうのつるぎよりつかえそうだ。)
タケ(とりあえずリアちゃんに確認だけはとっとき。)
もょ「リアちゃん、おれがつかっていいか?」
リア「いいよ。それにしてもお兄ちゃんはどこにいるのだろ…?」
リアの表情がかなり不安な感じだ。
全く手掛かりが無い。八方塞がりだったのだが突然悲鳴が聞こえた。

? 「ぎゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」



315 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:23:33 ID:Ns/4Njdi
もょ(だ、だれだ?いまのひめいは?)
タケ(急いだ方がええわ。そこに向かうで!)
もょ(おう!)
もょもととリアは急いで悲鳴がした場所に向かった。そこには緑色の服を着た男が大きい蛇5匹くらいに囲まれている。しかもその男は負傷をしているのではないか。
リア「あっ!お兄ちゃん!」もょ「なんだって!?はやくたすけないと。」
リア「お兄ちゃんを助けなきゃ!蛇達は気が付いていない。先制攻撃よ!」
リアはとっさにギラを唱えた。やったか!?
リア「あれっ!?小さな炎しかでない?なんで?」
手応えはあまりないみたいだ。多分魔法力がなくなったのだろう。キングコブラ達に気をつかれその内1匹がリアに飛び掛かってきた!
リア「きゃあっ!」
もょもとがとっさにリアをかばい皮の盾で攻撃をしのいだ。
もょ「大丈夫か!?」
リア「あ、ありがとう…」
もょ「かずがおおいからややこしいな。ここははやぶさぎりだ!いくぞ!」
もょもとのはやぶさぎりは対象を二回斬るのではなく1匹ずつ素早く斬っていった。2匹斬ったところでもょもとの動きが止まったのだ。おそらくバテたんじゃないだれうか?
その隙にキングコブラ2匹が襲い掛かった。
1匹は盾で防いだのだが2匹目はかわしきれない。
動脈噛まれたらおしまいだ。マジでやばい。
これはやられたか!?

その時火の玉がもょもとに向けて飛んできた。防ぎきれなかったキングコブラにヒットした。


助かった…



316 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:24:36 ID:Ns/4Njdi
リア「もょもとさん大丈夫?」
もょ「た、たすかったよ。あと2ひきだがこっちにひきつけないとおうじがあぶない。」
リア「どうしたらいいの?」
もょ「おれにまかせろ…」
いきなりもょもとは銅の剣をキングコブラに向けて投げた。当たりはしなかったが威嚇効果は十分にあった。
キングコブラ達はびっくりして動きが止まったのだ。
もょ「ここできめるぞ。リアちゃん1ぴきをまかせるぞ。もう1ぴきはおれがやる。」
リア「うん!」
もょもとはフラフラになってても切り刻み、リアは魔導士の杖で炎を出してキングコブラを倒した。
もょ(あ、あとはまかせたぞ、タケ。)
タケ(無事でなによりや。後は上手くやっておくから心配せんでええ。)
もょ(ああ…)
もょもとは以外だったな。押さえる所はきっちり押さえているからな。頼もしいのかバカなのか訳が分からない奴だ。なんとか危機を脱出した。
リア「お兄ちゃん!」
皇子「ハァ…ハァ…」
サマルトリアの皇子の様子がおかしい。
タケ「顔色が悪いな…毒に侵されているかもしれん。」
リア「そんな…お兄ちゃんが死んじゃうの?そんなのやだよぉ!」
タケ「今から城に戻るのは間に合わない。どうすればいいんだくそがぁ!」
焦りがつもってまともな判断ができない。なんとか出来ないだろうか?とにかく道具袋を調べてみた。

タケ「これは…」


317 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 01:25:45 ID:Ns/4Njdi
ローレシアの街娘から貰った毒消し草だ。どんな種類の毒に対応できるかわからないがやってみるしかない。
タケ「皇子!これを飲め!」
毒消し草を無理矢理口につっこんで飲ませた。なんと皇子の顔色が良くなり回復したのだ。すげぇ即効性がある効果だ…
皇子「あ、あれ…僕は?」
リア「お兄ちゃん!良かった…」
皇子「リア…?それにキミは?」
タケ「俺はローレシアのもょもと。リアちゃんと一緒に皇子をさがしに来たんだ。」
皇子「ありがとう。僕はサマルトリアのサマル。二人共助かったよ。」
リア「もーお兄ちゃんたら〜」
サマル 「あはは。ごめんごめん。」
こいつはかなりマイペースな野郎だ。しかし何故か憎めないだよな。
タケ「サマル。大丈夫か?」サマル 「なんとかね。しかしリアが付いてくるのは以外だったな。」
タケ「サマルトリア王が一緒に行ってくれって頼まれたのさ。」
サマル 「しかし心配だなぁ…リアに危険な目に合わせたくないよ。」
リア「そんな事ないよ。お兄ちゃんともょもとさんと一緒にいるのが楽しいんだもん。」
タケ「実際問題彼女のおかげで俺も助けてもらったからな。ロトの血がリアちゃんの能力を引き出したに違いない。彼女には感謝しているよ。」
リア「も、もょもとさん!照れるじゃない。」
サマル 「そうなのか。キミが言うのならそうかもしれないね。じゃあ僕も一緒に行くよ。リアも一緒においで。」
リア「やったぁ!」
上手く行った。我ながらの会話術に自惚れてしまうぜ。オンナは一人でも多いほうがいいからな。
タケ「ところでサマル。その宝箱はなんだ?」
サマル 「あはっ。襲われて気が付かなかったよ。」
リア「早くあけてみようよ。」
中身はなんと!1500ゴールドが入っていた。
タケ「うっ、うそだろ?絶対にありえねー」
サマル 「まぁいいんじゃない。有効に使おうよ。」
リア「さんせ〜い。こういうのは武器や防具に使うのだよね。」
タケ「まてまて。薬草や毒消し草も買っておかなきゃな。じゃあリリザで旅の支度をするとしますか。」
サマル・リア「おーっ!」

サマルを無事に助けだし勇者の泉を脱出した。ローレシアの街娘にはお礼をしとかなきゃな。誰も死なずに良かった。


318 :未成年の旅・書き手:2005/11/08(火) 21:37:52 ID:2jSYzS1e
>309 >310 さん
意見ありがとうございます!頑張ります!
レッドマン さん
面白いです!今日も冴えてますね!頑張ってください!

半人前ですけど、どうぞよろしくお願いします。

319 :未成年の旅―W:2005/11/08(火) 22:10:52 ID:2jSYzS1e
やり場の無い怒り、とはこの事を指すのだろう。どうすれば、元居た自宅に帰れるのだろうか。
あれこれ考えるのは性に合わないようで、海斗の背中まで垂れる程の黒髪は、見る見るクシャクシャになっていった。

そのまま考えている内、また二時間が経った。ベンチに座って居ながらも、まだ考えていた。時刻は午前七時頃だろうか。
しかし三時間ほど考えても答えは出ない。出る筈も無い。さらに空腹も重なり、怒りは最高潮になる。
海斗「ん、あ――――!!!!チクショウッ!!!!何処まで悩んだら答えが出るんだよ―――ッ!!」
思い切り叫んだので咽てしまったが、こんなことで海斗の怒りが収まるわけも無い。そんな海斗の怒りは、そばにあった三つの樽に向けられた。
おかしくなった自分を制御できず、気付いた時、海斗の脚はもうすでに樽を粉々にしていた。

海斗「・・・あれ?何だこれ?金貨?」
粉々になった樽の残骸の中に、金貨のようなものを見つけたのだ。その金貨には、大して装飾は施されていないものの、大きく『G』と掘り込まれていた。
しかしやはりこの金貨も、見覚えが無い。海斗にも、少なくとも日本の単価では無い事は解ったようだ。

そして、もう一つ、何かが樽の残骸に埋もれていた。銅製のナイフ二本と、皮が表面に張られた板だった。皮が張られた板は、丸い形をしており若干大きい物で、
人に投げ付ければ、まず打撲は間違いないほどの大きさと重さをしていた。海斗はそれをまとめて麻袋に詰め込んだ。
そのとき初めて気付いたのだが、麻袋には紙切れが入っていた。読みづらい字で、こう記してあった。

『世界の心理を知る事を拒む者、恐れる事無かれ。
       心理を知るべきに相応しい時、心理に隠れし心理を
            得るであろう・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

320 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/08(火) 22:48:17 ID:Ns/4Njdi
>>319
ありがとうございます。お互いに頑張りましょう。
トリップ付けてみてはいかがです?
例…モナー#英数字、記号、漢字など。

321 :未成年の旅・書き手 ◆BlH5qivf3A :2005/11/09(水) 14:53:26 ID:q7Nm8eRv
トリップ・・・こんな感じですかね?ちゃんと出来たかな・・・?
アドバイス、有難うございます。私もがんばります。

322 :未成年の旅―X ◆BlH5qivf3A :2005/11/09(水) 15:36:32 ID:q7Nm8eRv
海斗「世界の・・・心理?なんだ、これは・・・。」
しばらくその紙切れを見つめながら考える。何回か眼で追って黙読してみたが、よくわからない 。考えるのが苦手な為、
海斗「持ってても邪魔になるだけだな・・・・・。」


午前九時過ぎ。村では農家が畑を耕している。主婦は井戸の周りに集まり井戸端会議、銅剣を背負った子供は村を周って遊んでいる。
しかし、宿屋の前のベンチに海斗は居なかった。代わりにあった物は、読みづらい字で書かれた紙切れだった。この後、この紙切れは宿屋の店主により、
ゴミ箱に捨てられているだろう。

紙切れを捨てた海斗は、村の外、海沿いの道を歩いていた。しかし人影は2人有る。海斗の顔はなぜかとても疲れた顔をしている。着ていた上下のジャージはボロボロだ。
海斗「あんたが来てくれてなかったら、今頃生きて無かったよ。ほんとにありがとな。」
海斗が礼を言った人物は、にっこりと笑った。自分より年上な感じだと、海斗は思った。

海の色が青なのは日本と同じ。しかし、この世界は厳しかった。


今から15分ほど前、道無き道を彷徨っていた頃。ここから先に港町がある事を農夫から聴いた海斗は、港町へ向かっていた。持ち物は盾と
『ブロンズナイフ』と呼ばれるもの二本、そして、拾った薬草三つだけだった。
港町への道が解らない為、彷徨うしかない海斗。さらに方向音痴が重なり、港町からどんどん離れていっていた。
海斗「つかねーなあ・・・、港町・・・・・・。・・・疲れたな・・・・・」
ぼそぼそ呟きつつ、歩いてた。自分を狙い近づいている何かに、まだ気がついていなかった。

323 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/09(水) 18:42:51 ID:8JDGfiFw
ひょっとして心理ではなく真理なのでは?
間違ってたらすまん

324 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/09(水) 19:03:31 ID:S85mWqv2
ワロタので貼っておく。
ttp://korekaramo.com/hakudaku/main_php/list.php?c=hokuto&d=002&p=00sPGv36dpU6U

325 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/10(木) 06:05:26 ID:FSMUm9aw
キ…(-_-)キ(_- )キ!(-  )キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━!!!!


326 :未成年の旅・書き手 ◆BlH5qivf3A :2005/11/10(木) 17:51:18 ID:iMSoSNiF
>>323
あ、ほんとだ・・・。有難うございました。気がつかなかった・・・。
おっちょこちょいですが、精一杯がんばります。

327 :未成年の旅―Y ◆BlH5qivf3A :2005/11/10(木) 19:21:28 ID:oZ48J4hq
海斗「ああ、腹減ったな・・・。こんな草じゃ・・・腹は満たせないもんなあ・・・。」
麻袋の中に入っている薬草を思い浮かべながら力なく言った。元々、海斗は漁師の家系で育ってこそいたが、このようなサバイバル体験とは無縁の人生だった。
一人暮らしを始めたのは、こんな何もわからない自分のままでいいのかと、自分なりに考えた結果である。
見知らぬ土地に来て広い大地を一人で彷徨っている事に、少し恐怖と好奇心を感じていた。

そのとき、後ろで物音がした。振り返ってみたがそこには何も無い。海斗の手は心なしか震えていた。
海斗「!!何だ!?出て来い!!??俺が怖くてビビってんのかよ!?」
少し余裕のある言葉のように聞こえるが、口先だけのものだった。
その時、ヒュンッ という音が耳元で聞こえた。海斗の頬に3cm程の傷ができている。触ってみると、海斗の手には血がついた。鋭利な刃物が頬を掠めたらしい。
刃物の飛んできた方を良く見た。三匹・・・いや、五匹・・・それ以上。弓矢を持った誰か達に囲まれている、海斗は直感でわかった。
海斗「これは・・・たいそうなな大所帯でお出ましのようで・・・。」
麻袋の中の二本のブロンズナイフと、皮の盾。これ等が頼りだ。そう考えると、肩に背負っていた麻袋を置き、盾を腕に括り付け、ブロンズナイフを両手に一本ずつ持った。
海斗の頭の中ではもう、一つのことしか考えていなかった。手は震えている。しかし、海斗のしっかりと敵を見据えた眼に恐れは見えない。
ブロンズナイフを握り締め、自分を取り囲んでいる弓兵達にこう言い放った。

海斗「テメエら、どっからでも・・・・・・かかって来いっ!!!!!」


328 :未成年の旅―Z ◆BlH5qivf3A :2005/11/10(木) 20:12:13 ID:oZ48J4hq
海斗のその言葉を聴いた瞬間、三匹が飛び掛ってきた。持っていた弓で殴ろうとする。が、それを海斗はヒラリとかわして見せた。しかし弓兵の猛攻は続く。キリキリキリ・・・という音が聞こえた。残りの何匹かが海斗に向けて狙いを定めている。
矢が放たれた。それに気付き、間一髪でかわす。弓で海斗を殴っていた三匹に一つずつ矢が命中した。ギギッと悲鳴を上げその場に倒れたと思うと、突然青い光となって、消えた。
そんな見慣れない光景に驚いたが、まだ何匹か残っている筈だ。そう思い、辺りを見回す。草で隠れて見辛いが、茶色い頭巾が微かに見えた。まだ何匹かこの場に潜んでいる。そう確信した海斗は、少し考えた。三匹に一本ずつ当たった、矢。ならば敵はあと三匹だ。
また、あのキリキリキリ・・・という音が聞こえた。今度は見逃さない。海斗は感覚を研ぎ澄ませた。

                左 だ ! ! ! ! !
前へ上手く転がり、かわした。察した通り、左から矢が飛んできた。ということは敵は左に居る!!!!
海斗「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!!!」
二本のブロンズナイフを振り下ろす。ギギギギィッ と悲鳴を上げる弓兵。

329 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:14:40 ID:FSMUm9aw
投下しますね。

330 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:15:24 ID:FSMUm9aw
サマル、リアと一緒にリリザに向かっているのだが一つ問題があった。サマルの装備が貧相なのだ。
タケ「サマル、ちょっといいか?」
サマル 「どうしたんだい。もょ。」
タケ「お前…棍棒じゃ、あんまり役にたたないんじゃないのか?」
サマル 「くっすん。実はこれしかなかったんだよ。」
タケ「えっ?」
サマル 「父上に100ゴールドしか渡してくれなくてこれしか買えなかったんだよ。」
タケ「マジかよ!?サマルトリアは裕福じゃないのか?」
サマル 「父上が『男ならこれで旅の支度をせい!』って言われたんだ。」
タケ「……………………」
こいつも苦労しているな。なのに何でリアの方には魔導士の杖や高そうな服装をしているんだ?何か事情がありそうだ。
タケ「サマル、リリザに着いたらいい武器を買うから俺に任せな。」
サマル 「い、いいのかい?」
タケ「気にするな。それにこれから先強力な武器防具が必然的になるしさ。」
サマル 「ありがとう。もょ!」
サマルが急に嬉しそうな表情になった。今夜一波乱あるかもな…
リア「もょもとさん!お兄ちゃん!リリザの街が見えてきたよ!」
サマル 「わ、わかった。」
タケ「すぐ行くよ。」


331 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:16:03 ID:FSMUm9aw
リリザに着いた俺達は真っ先に武器屋に向かった。
さっそくオヤジに鎖鎌を頼み購入することにした。400ゴールドだ。
リア「もょもとさん。ちょっと高くないかなぁ?」
タケ「サマルの武器が棍棒じゃこの先不安だからな。」
リア「えーっ…でも…」
タケ「こういう時は惜しんだら駄目なのさ。わかったかい?」
リア「はぁい…」
サマル 「…………………」
なんとかごまかせたな。次は鎖帷子、鱗の盾を購入するか。
タケ「サマル、リアちゃん。鱗の盾は3つ購入するのだが、鎖帷子はどうする?」
サマル 「それは必要なのかい?」
タケ「ああ。盾は必需品だが、鎖帷子は皮の鎧より丈夫だからな。」
リア「私はいらない…」
タケ「リアちゃんなぜだ?」リア「身かわしの服があるから大丈夫なんだ☆彡」
タケ「わかった。じゃあサマルの分だけ買うよ。」
合計1350ゴールドかかったが仕方がない。武器屋のオヤジが言うには身かわしの服は鋼の鎧より丈夫でしかも相手の攻撃が当たり悪くなるという不思議な効果があるらしい。
サマルの奴、冷遇されすぎだぜ。兄妹なのに待遇の差がありすぎる。

ともかく道具屋に向かい、薬草と毒消し草を各自2つずつ購入した。あとは宿屋に泊まるだけだ。

宿賃を払い、部屋を割り当てることにした。
タケ「どうしようか。俺とサマルが一緒の部屋にするか?」
サマル 「そうだね。そうしようか。」
リア「一人は嫌!お兄ちゃんと一緒がいいの!」
サマル 「我儘言っちゃ駄目じゃないか。」
タケ「まぁまぁ、俺は一人で構わないから今日はサマルとリアが一緒でいいよ。兄妹じゃないか。」
サマル 「で、でも…」
リア「ありがとう!また明日ね。」
タケ「わかった。二人共寝坊だけはするなよ。」




332 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:16:41 ID:FSMUm9aw
サマル達と別れ、部屋についた。しばらくは普通に話せるな。
タケ「もょ。大丈夫かいな?」
もょ「おかげさまでたすかったよ。」
タケ「それは良かったで…しかし誰にもばれない様にするのは辛いな。」
もょ「それにふつうにはなしもできないしな。…はなしはかわるがなにかあったのか?」
タケ「勘がええやっちゃな〜実はサマルとリアの事や。あいつら見てどう思う?」
もょ「そうだな、サマルがたまにいやそうなひょうじょうをするなぁ。」
タケ「それに、リアの方が良い装備しているしな。」
もょ「けんかばっかりしてあしをひっぱらなければいいのだが…」
タケ「何言ってるねん!もょも最初は超がつくほどヘタレやったやないけ。(´,_ゝ`)プッ」
もょ「そ、そんなことなかったぞ!」
タケ「そんな事なかったよな(・∀・)ニヤニヤ」
もょ「お、おぅ。しかしげんいんはなんだろうな?」
こいつ話を切り返しやがった。うまくやりおったな〜
タケ「今日の特訓のついでに俺が探っといておくわ。無理にこっちから動く必要はあらへん。いずれは早かれ遅かれぶつかる問題やろ?今日はゆっくり休むんやで。もょ。」
もょ「わるいな。さきにやすませてもらうよ。」




333 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:17:23 ID:FSMUm9aw
夜が来た。今回思ったのはもょもとの成長スピードが早いと感じた。判断能力は一級品だ。しかも以外性の行動が成功している。俺も成長しなきゃ足を引っ張るだけ。
ましてあの3人はロトの血が流れているからな。サマルもリアも早いかもしれん。
タケ「何か新しい必殺技を開発せえへんとホンマにやばいな。」
強撃じゃ威力はあっても囮を使わなきゃなかなか当たらない。パワーだけじゃ駄目だ。スピードも必要となる。何か閃かないのか…

頭が痛くなってきた。

タケ「何も考えずにシャドウトレーニングでもするか。」
しばらくたった後、無心に剣を振っていたら足跡が聞こえた。とりあえず壁に隠れて様子を見る事にした。綺麗な女の子やったらナンパでもするか。

違った。サマルとリアだ。こんな夜に何をするのだろうか?もしかして(*゚∀゚)=3ムッハー!な出来事か!?期待して様子を見る事にした。二人共俺の期待に答えてくれよ…



334 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:18:40 ID:FSMUm9aw
リア「お兄ちゃん。どこに行くの?」
サマル 「何でリアがついてくるんだよ。関係無いだろ。」
リア「一緒に旅しているのだからいいじゃない。」
サマル 「今だから言えるけどお前みたいな妾の子供と一緒にいるなんて嫌な気分さ。」
リア「えっ…?そ、そんな、ひどいよ…」
サマル 「しかも父上はリアに溺愛して僕には質素な準備しかしてくれなかったしな。」
リア「で、でも…」
サマル 「今回の事で良くわかったよ。あの女が父上を利用して僕を陥れようとした事がね。まぁくたばってくれたお陰で、これから自分を殺さずに嫌な思いをしなくて済むからな。」
リア「………………」
サマル 「しかも犬みたいに僕に懐いて何か企んでいるのだろ?」
リア「そ、そんな事ない…」
サマル 「あの忌々しい女の血が流れているんだ。変な真似だけはするなよな。」

リア「ふっ、ふぇぇぇぇ〜ん…」

リアが泣きだした。要するにサマルとリアは腹違いの兄妹だったのか。慰めに行きたいのだが今行ったら逆効果だ。嫌なモノを見てしまったな。旅して行く内に力になる時は必ず来るはずだ。

タケ「ちっ、こんなんじゃ剣も振る気にもならへんわ…」

俺は壁にもたれてボケーっとしていた。腹違いか…環境が人を変えると言うのだが人の憎悪は恐ろしいものだ。サマルはある意味被害者かもしれないが弱者に対して八つ当りするのみたいだ。俺達の前では猫を被っているという事か。スネ夫みたいな奴だな。
また難題が増えて悩む事になるのかよ…



335 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:21:20 ID:FSMUm9aw
くつろいでいるうちに何か口論しているのが聞こえた。気になるのでその場所に行ってみることにした。

荒くれA「お嬢ちゃんいいじゃねぇかよ〜」
リア 「いやぁっ!」
荒くれB「泣いていたから俺達が相談に乗ってやるんだって言うんだよ。」
リア 「や、やめてよ〜」
リアが絡まれている。ナンパじゃないみたいだ。とりあえずおっぱらうか!
タケ 「お前ら何してるんだ?汚ねー○△×おったててよ。」
リア 「も、もょもとさん!」
荒くれA「何だオメーは?やんのかコラ?」
タケ 「大事な仲間なんだ。離してもらうぞ。」
荒くれB「うるせぇ!」
荒くれがパンチを仕掛けてきたが何故かスローに見えた。実戦で養われた勘が反応したのか?ともかく、巧くかわしカウンターパンチを食らわした。荒くれが倒れた後すぐ喉の近くにいつでも剣が刺せる態勢をとった。
タケ 「何事もなく立ち去るのか、このままこの馬鹿が死ぬのとどっちがいいか選べ。」
荒くれA「わ、悪かったよ。謝るから許してくれよ!なっ!?」
タケ 「はぁ?俺は選べって言っているんだよ。会話を成り立たせる事が出来ないマヌケが。」
荒くれA「わ、わかった!これで離してやってくれ!」
タケ 「取引成立だ。行け。」
荒くれB「ひっ、ひぃ〜〜〜〜〜〜!」
中身は100ゴールドか。しけているな。それにしてもこの体は凄い可能性が秘められているぜ。


336 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:21:50 ID:FSMUm9aw
リア「あ、ありがとう…」
タケ「無事で良かったよ。」
リア「もょもとさんはなぜ起きていたの?」
タケ「寝る前に特訓していたのさ。もっと強くなりたいからね。」
リア「そうなんだ…」
タケ「夜遅いから早く戻りな。」
リア「で、でも戻りたくないの。」
タケ「何かあったのか?」
リア「……………………」
タケ「話したくなければ別に構わない。今日は俺の部屋を使って良いからそこで休んどいてくれ。」
リア「い、いいの?」
タケ「気にするな。俺達仲間だろ。それに暗い表情はリアちゃんらしくないぞ!」
リア「ありがとう!」
リアの表情が明るくなった。信じていた者に裏切られたんだからな。無理もない。
リア「もょもとさんはこの後をどうするの?」
タケ「あいつらに金を返して戻るよ。」
リア「うん!先に戻っておくね。おやすみなさい。」
さて、あの荒くれ共を探すか。立ち去った方角に歩いていたら酒場が見つかった。入る事にした。
あの馬鹿共はどこだ…?奥の方にいた。


337 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/11/10(木) 22:22:27 ID:FSMUm9aw
荒くれ「くそっ!あの野郎ボコボコにしてやるぜ!」
タケ 「ほー。誰をボコボコにするやと?」
荒くれ「ア、アンタいたのか?お、俺達に用は無いはずだろ?」
タケ 「何もせえへんから安心しろや。気は進まへんけどアンタ等から巻き上げた金を返しにきたんや。」
荒くれ「えっ?」
タケ 「人から巻き上げるのは性に合わへんからな。それだけや。」
巻き上げた金を荒くれに返した。
タケ 「じゃあな。」
荒くれ「ま、待ってくれ!このままじゃ悪いからアンタにある情報を話すよ。」
タケ 「なんやと?」
荒くれ「サマルトリアから西に行った所ある湖にか囲まれた洞窟にある盗賊が隠した宝があるんだ。」
タケ 「じゃあアンタ等はそれを俺に教えるんや?」
荒くれ「本来なら俺達が悪いんだからな。俺達もその洞窟に行ったんだがモンスターがうじゃうじゃいて手出しが出来ないんだ。生半可な力じゃ太刀打ちできねぇ。」
タケ 「わかった。とりあえず向かってみるわ。」
これが災い転じて吉と成すってやつか?目的地が決まったし戻るとするか。
宿屋にもどり、自分の部屋に戻ったらリアが寝ていた。可愛い寝顔だ。
タケ「ゴクッ…」
ここで手を出しちゃあさすがに不味い。落ち着け俺。余ったかけ布団で雑魚寝するしか仕方がないな。床に横になって俺も眠った。



338 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/10(木) 22:26:06 ID:q0ySpprh
こいつらよくこれだけ話が思いつくぜ

339 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/10(木) 23:00:19 ID:L5jszrHv
俺だったら外国語が喋れないからそういう世界に行ったら
絶対死ぬと思う。
実際ありえないけど。

340 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/11(金) 18:05:50 ID:fbSGBIOH
保守

341 :物書き ◆BlH5qivf3A :2005/11/11(金) 18:13:18 ID:r4fhGOYf
弓兵は微かに動いたかと思うと、また青い光となって消えた。しかし海斗の心には、生き物を殺してしまったという罪悪感が残る。自分を守る為にしている事の筈なのに。
迷いが命取りなる、この事が、モラルによって消し飛びそうだった。
その時、海斗の体に激痛が走った。血が体を滴る。どうやら右腕と右足に矢が当たったらしい。倒れそうになりながらも、必死に敵を探す。

長い草が多い茂っているため、敵の居場所が特定できない。興奮した自分を少し落ち着かせて考えてみた。
海斗「落ち着け・・・少し考えろ・・・・・。右腕と右足に矢が当たった・・・。刺さった矢は・・・二本だ。」
敵は右に、二体。体にはまだ矢が刺さったままだ。痛い。大の大人が喚くほどの痛みだ。でも、逃げたくない。そんな思いが海斗の傷ついた体を駆け巡る。
敵の姿がチラッと見えた。その方に向かって全速力で走る海斗。
海斗「この野郎―――――――――――!!!!!!!!!!」
逃げる弓兵。でも海斗はそれを逃さなかった。
ブロンズナイフ一本を弓兵の背中に投げ付けた。
「ぎいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」
奇妙な叫び声をして倒れる弓兵。しかし、まだ他に一体いる!弓兵の背中に刺さったままのブロンズナイフを引き抜き、走り出す。茶色い頭巾が見えた。頭巾に向かって力いっぱい
二本のブロンズナイフを振り下ろす。
「ぎゃあああああああああああ!!!!!!!!!!!」
そんな叫び声を残し、消えていった。

しかし、まだ終わりではなかった。何時の間にか回りに、たくさんの弓兵が自分を取り囲んでいた。背中を刺して倒したはずの弓兵がこっちをみて不敵な笑みを見せている。
そいつが仲間を呼んだらしい。その弓兵は間もなく青い光となって消えた。
海斗「うそだろ・・・?倒せるわけ無いじゃないか・・・・。」
刺さっていた二本の矢を引き抜きつつ、力なく呟く。もうだめだ、そう思った。周りの弓兵が弓を引いた・・・・・・。
その時!!
「べギラマ!!!!」
声が聞こえた。その瞬間、弓兵を包むようにして炎の壁が現れた。マッチをすって出すような炎とは違う、神聖な感じのする炎だった。
気がつけば、周りを取り囲んでいた弓兵達は、一匹も居なかった。見えたのは、空に上っていくたくさんの青い光だけだった。

342 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:21:35 ID:fdfEc5PE
テンぺの村を元気よく出発したが、魔物がハンパなく強いし数も増えた。サラン周辺にいたつちわらしなど四匹に増えていた。その分怪我をすることも多くなり、テンぺの魔物退治用に覚えたホイミが役にたった。良かった。
ブライから教わったヒャドも発動出来るまでに至り、これでホイミ、メラ、ヒャドと呪文三つ覚えたことになる。
この世界にきてまだ二カ月程。これは結構凄いことではないか?
じまぁぁぁん!
とはいえ、数が多い魔物に対して対一匹用の呪文しかないので、そろそろ対グループ用の呪文も欲しい。魔力は何故だかあるし可能であろう。検討してみる。
んで、フレノールの町である。
着いたときは夕日が沈みかけていた。町の中は太陽の代わりに一斉に蝋燭に火が灯り、早々と夜支度を始めていた。入って真っ正面に噴水が小さいながらもあり、通常は皆の憩いの場だろう。その周り。夕餉の支度の時間なのに何やら人だかりが出来ている。
「ちょっと」
クリフトが人だかりに急ぎ足で向かう妙齢の女性に声をかけた。
「いったい何事ですか」
「あら知らないの?宿にお姫様がきているのよ。早く見に行かなくちゃ!」
最後まで言わず彼女は人ごみへと駆け出していった。

343 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:27:59 ID:fdfEc5PE
「お姫様?」
あたしはアリーナを見た。他二人も見つめる。当のアリーナはなんのことかわからずきょとんとしている。
「やっぱそうだよねー。こんな魔物をベキバキ倒しているお姫様なんていないもんねー…ははは」
「ねぇ?こんなんですが一応、一応サントハイム王女ですよ」
「宿にいる姫はきっと聞き分けが良く、可愛げがあり、素直でおてんばじゃない姫じゃないが姫然とした姫じゃろうなぁ。本物と交換したらいいじゃろうなぁ」
「ねぇ、それって私の偽物がいるってことでしょ?面白そう!行ってみましょうよ」
ちゃんと聞いてたかあんた。
今晩の宿はここでとるつもりだから宿の方へ、人ごみの方へと向かう。
「人に酔う〜」
「んが…」
「凄いわぁ」
人だかりの中強行突破しようとする途中、
「お姫様とお近づきになりたい!」
だのなんなの人々が盛んに声を張り上げているが、今もみくちゃに人ごみの中必死にもがいているアリーナがお姫様なんて誰も気づかない。噂が噂を呼び、「お姫様がなんでこんなところに?」
「きっとあれだよ。お忍びの旅ってやつだよ」
などとも耳にした。まぁその通りだけれどもお忍びならこんなに大事にはしないぞ。ツッコミどころ満載であったが口にはしなかった。
アリーナが他人ごとのようにしているのは気になるが。

344 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:31:57 ID:fdfEc5PE
人ごみをどうにか掻き分け宿につき、一泊したいと伝えると、今日はお姫様がいらっしゃるんで…すみませんとのこと。
『なにいぃぃぃ!?』
四人の声がハモる。
ってゆーかここにお姫様いらっしゃいますし!言ってやれ!アリーナ!私がサントハイム王女だと!だから泊めろと!
野宿はイヤだ。
反論しようとした時。
『キャー!』
窓が破られる音、そして若い女の叫び声。多数の足音。
「二階からです!行きましょう!」
素早い身のこなしでクリフトは階段を駆け上がる。任せろ!一段抜かしは得意だ!
「ぜぇぜぇ…待ってよ〜…」
あ〜。年なのかな…。
「女の子が!」
先頭に躍り出たアリーナが叫ぶ。視線の先には仮面を被った上半身マッチョの大男と黒いロープに身を纏った数名。いずれも顔がわからず。
そのマッチョの腕の中に抱えられた水色のドレスと金の冠をかぶったお姫様(偽)気絶しているのか、全身の力が抜けきって両腕と共に綺麗な黄金の髪が下へ流れている。


345 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:36:41 ID:fdfEc5PE
クリフトは床に倒れていた姫の従者と思われる神官に脈とボディチェックを行う。
「おお!どこぞのものか知らぬがメイを…いや、姫様を助けておくれ!」
床に座り込み右脇腹を手で押さえ、老人が薄く眼を開け息荒く話しかける。「喋らないで」あたしとブライが回復にあたる。
アリーナが姫を助けだそうとゆっくりと真っ正面から歩き出す。
「姫を離せ」
「動くな!」
マッチョから大声が発せられる。その声の大きさに四人ともびくりと体をすくませた。
「それ以上近づいたら…」
マッチョの手から研ぎさまれたレイピアが…
「姫の命はねぇぞ…」
気絶した姫の心臓部に当てられた。
アリーナは小さく舌打ちした。
「汚い真似をするのね!」
そんな言葉もやつらには耳に入らず。
「姫を返してほしければ黄金の腕輪を持って来い。じゃないと姫の命はないぜ!」
黒装束たちは二階のドアを勢いよく開け、出て行き、最後にマッチョがこちらを警戒しながら出ていった。
「待ちなさいっ!」
アリーナが駆け出し今し方出ていった戸へ出ると既にマッチョたちの姿はなく。夜の闇に一陣の風が吹いた。


346 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:39:40 ID:fdfEc5PE
「黄金の腕輪、ねぇ…」
あの後。
老人と神官に回復魔法をかけてベットへ横にした。
老人は姫を助けてくれ!と泣きながら懇願するし、かたや神官は冷静に姫を助けたらサントハイムから褒美は思いのまま、と言った。
宿屋の主人は姫がいなくなったことを知るとせっかく姫が泊まってくれたのにと嘆き、いないならと宿をとらせてくれた。
あたしたちがいるのは二階ロビー。姫の従者とあたしたち以外は客はいない。
「聞いたとたん鳥肌がたったわい。なんだか…良くないことが起こりそうな気がするのう」
「黄金の腕輪ってどういうものなの?」
アリーナが尋ねる。
「まんまじゃ。全部金で出来た腕輪じゃ」
「金で出来た腕輪がなんかあるの?」
「それを売ったらいいお金になるとか」「そういうもんじゃないわい」
ブライは横に首を振る。じゃあ一体なんなんだろう。
「今後の身の振り方を考えてみましょう」
クリフトが青白い顔で提案する。もともと顔は白いが先程の神官への回復で疲れきった感がする。
「あの悪党は黄金の腕輪を姫の身代金として請求した。それは私たちへ、です。つまり私たちが黄金の腕輪を探さなければなりません」
「その黄金の腕輪はどこにあるのかわからないの?」
さぁ、とクリフトは小さく呟く。貧血を起こさないか心配である。
「町の皆に聞いてみよう。もしかしたら知っているかもしれない」
今日のところは解散し、また明日聞き込みを開始するということに決まった。
…良かった。野宿じゃなくて。


347 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:42:50 ID:fdfEc5PE
翌日の朝。
あたしとアリーナは町で聞き込みを開始した。
クリフトとブライは疲れきって起きなかった。あたしも寝ていたかったがアリーナが優しくあたしを小突いたのでそれから目が覚めてしまった。
良かった。まだ死んでいない。
片っ端から聞き込みをしたところ、有力な情報がいくつか。
1,黄金の腕輪はこの町の宝。
2,黄金の腕輪はフレノールより南にある洞窟に眠っている。
そして一週間以内に黄金の腕輪を宿の裏手に持ってこないと姫の命はない。
………。
急がなければなるまい。
アリーナはクリフトとブライを叩き起こした。
「何でも我が姫ならともかく偽姫の為に儂らが危険な羽目にならんといけんのだ」
ブライがクロスボウの点検を行う。
「そういうこと言わないの。一人の命がかかってるんだから」
アリーナは鎖帷子の着心地を確かめる。
「なかなかこれ重いな」
クリフトは鉄の槍をあたしに持たせ、青銅の鎧を着る。頭にはいつもの神官帽子ではなく木の帽子が乗っている。
重いので鉄の槍を下に下ろし鎖帷子の調子を確かめるあたし。
それぞれこの町で購入した武器防具の装備を確かめる。



348 : ◆36yZlE15gs :2005/11/11(金) 20:44:42 ID:fdfEc5PE
フレノール南の洞窟はフレノール町民の物置兼宝物庫として利用していたがいつしか魔物が住み込み、それ以来町民は近づかなくなったという。宝、黄金の腕輪は幾度となく盗賊やトレジャーハンターが押しかけ、そして誰一人として帰らなかった…と噂。
例え噂だとしても洞窟に入り込むなら装備、見回り品、食料等しっかり用意していたほうが良いに決まっている。
あと一週間。
最後に教会に立ち寄り、加護を受け、フレノール南の洞窟に向け四人は歩き出した。

349 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/11(金) 23:43:19 ID:JlVKuJuD
盛り上がってまいりました。

350 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/12(土) 13:48:58 ID:JTvLPalJ
なぁ、やっと気づいたんだけどレッドマン氏の「サマルとリア」って事に・・・orz

351 :未成年の旅・書き手 ◆BlH5qivf3A :2005/11/12(土) 19:53:38 ID:w0OTlbZX
>>341やっちゃった!ごめんなさい!!
未成年の旅―[ ってなるはずだったんですけど・・・。
物書き になってますね。本当にすいません!!
書く途中で眠くなってぼーっとしてて・・・。学生は辛いです・・・。

352 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/12(土) 20:39:20 ID:tgN2FtoF
>>350
「リア」って名前はそこから来てるんじゃないのか?

353 :未成年の旅―\ ◆BlH5qivf3A :2005/11/12(土) 21:18:34 ID:1UL56J94
海斗「・・・あのとき、さ。炎がこう・・・ばっ!!と出ただろ?あれ、どうやって出すんだ?」
隣を歩く鎧姿の青年にたずねた。
青年「・・・ああ、べギラマのこと?まずギラができないといけないんだ。」
海斗「ぎ、ギラ?いや、おれは手から炎は出ないから。普通の人間なんだから。」
青年「呪文はある程度なら魔法使いでなくともできるよ。メラなら楽に習得できるし。・・・教えてあげようか?」
海斗「いや、だから・・・。手から炎が出た事は一度も無いんだって。メラ!!なんて叫んだって・・・。・・・・ん?・・・え・・・?」

まさに奇妙な光景だった。自分の胸の前にかざした手から、小さい火の玉が飛び出し、目の前にあった木を焦がしたのだ。
青年「できるじゃないか!!きっとギラもできるよ!!素質があるみたいだね!!!」
自分の肩をたたく青年。あっけにとられている海斗。
―――この世界では魔法が普通に存在している。この何の変哲も無い青年も、魔法を頼りにして生きている。
この青年の名は、サーベルト・アルバート。リーザス村の名家で、昔、悪を倒すために活躍した伝説の魔法剣士の血を引いていると、本人は語った。
つい先ほど、弓兵に囲まれている海斗を「べギラマ」という魔法で退治したのも、この青年だ。

サーベルト「僕には妹がいるんだ。その妹も魔法が得意でね。でも僕に魔法を見せるために張り切りすぎて、家の屋根を焦がしてしまったことが有るんだよ。」
笑いながらサーベルトは話す。その笑顔を見て海斗は妹と仲が良いんだろうな、と思った。
楽しく会話をしながら歩いていると、妙に下の長い猫が飛び出してきた。二、三匹引き連れている。
サーベルト「しましまキャットだ。んじゃあ、あれで魔法の特訓でもするか。都合のいいことに海岸沿いだし。カイト、呪文で倒してみ。」
海斗「ん、あっ?何いってんだよ!無理だって!!さっきは偶然・・・」
サーベルト「いいから、いいから!!もしもの時は僕が助けてあげるよ。ほら、がんばって!!」
しぶしぶ、やってみることにした。しましまキャット、という名の大きい猫はこちらを威嚇している。


354 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/13(日) 01:54:46 ID:xZzWFc9j
海斗って正直キモいな

355 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/13(日) 02:32:23 ID:TdCcp0sl
エイコタソ…(´・ω・`)

356 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/11/13(日) 03:09:38 ID:LxBkuKqU
「海斗」の二文字を乱用してなかったら見やすいというかなんというか
って奴はおれだけか


357 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/11/13(日) 19:56:08 ID:gfDmKEJW
2005年、11月13日午後7時間45分トンネルを俺は走って逃げていた、誰かはわからない、がそいつは俺を追い回していた、
必死で逃げていたが俺は足が遅くすぐに捕まってしまう、かすかな明かりからそいつの持っている物がナイフだとわかる、どうやら通り魔のようだ、
 
 どうして俺はこうなんだろう、小・中学校の時からいじめられていた、高校・大学に入っても常にいやがらせを受けていた、理由はわからない、そして会社に行ってもそれは変わらなかった。そして今回の事件、

俺の人生は何だったんだろう・・・ナイフが俺に向かって振り下ろされる・・・・

気がつけば俺はどこかの神殿のようなところに倒れていた、何があったんだ、ここはどこなんだ?その時目の前から謎の男が姿を現した。
「我が名は大魔王ゾーマ若者よ、人間が憎いのだろう?我が軍に協力せぬか?」

358 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/11/13(日) 20:06:38 ID:gfDmKEJW
投票してみました、とりあえず打ち切りにはしないように続けていくつもりデスので、よろしくお願いします。

500KB
続きを読む

名前: E-mail(省略可)
READ.CGI - 0ch+ BBS 0.7.4 20131106
ぜろちゃんねるプラス