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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目

355 : ◆OGQZBOvPAQ :2005/06/10(金) 17:50:26 ID:zs6UAvDX
俺は洞窟の様な所で目を覚ました。
辺りには数本の蝋燭の火が揺れている。
天井の方までは暗闇で見えないのだが、蝙蝠がパサパサと飛ぶ音が聞こえる。
ぼんやりとした火の光に、傍らの白い石の様な物が照らされた。
自らの好奇心のままに、その丸みを帯びた白い石を手に取る。

―――頭蓋骨―――。

自分でも顔が一瞬にして青ざめて行くのが分かった。
闇の中の静寂を、高鳴る心臓の鼓動が支配する。
―――?
何も考える事が出来ない。
此処で起きている事が信じられなくて。ただただ恐ろしくて。
夢ならば醒めてしまいたい。というのはこういう時に言うのだろう。

ひんやりとした空気が流れる。
ふと気が付けば、装備していた筈の革の鎧が無い。代わりにボロボロの布切れのような服を来ている。
その上、玉子が腐爛したような臭気が鼻を刺す。
ここは一体何処なのだろうか。
何故俺はここにいるのだろうか。

少し前にもこんな事があった。その時は心地よい海の風と優しさが溢れた所で目を覚ましたが。
今は人の気配すら・・・いや、かすかではあるが気配はする。
ただ、人の気配とは逆の、といっても無機物的な物ではなく、人の絶望の様なオーラが。
例えるならば、葬式の空気―だが、そう張り詰めた空気ではない―の様で。

そして――遠くから足音が聞こえる。
その足音は、一歩一歩、此方に近づいて来ていた――。

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